D&D4e余話#139~D&D Encounters Season11:第2回レポート~

 今回のSeasonはシナリオの密度が濃くって、レポートを書くのが大変だ。
 ついでに、細かいところでシステムと齟齬を起こしていて、DMも解釈に大変だなぁと思った(小並感)。

 華麗なまでに余裕フカしていた俺達の前で、地割れから吹き出した闇は空へと登っていく!
 それを見物しながら俺たちは大休憩を取っていた。
これが白糸の滝ならぬ黒糸の滝か
 とかあまりうまくないことを言いながら。対岸の火事もいいところです。
 だって、1話ごとに大休憩が入って、しかも前回ラストがあんな急展開だったんだから仕方ないじゃない。戦国武将だっていつでも寝られるのが必須特技だったことだし、いかなる状況においても取れる休憩があるなら取ってしまうことこそ、英雄のあるべき姿なのです! まあ、この状況で寝ると永遠に目覚めない可能性もかなり高いと思いますが。
 てなわけで一服終えた俺たちのレベルはドギュッと2に上昇していたのであった。チャプタ毎にレベルアップする大盤振る舞いだからなワハハ! 特技は予定通り《Wrist Biter》。ゴブリン・タクティクスの度にd4ダメージを振り撒きます。チョロチョロ飛び回るダーヨおじいちゃんにはピッタリ。

 さて、闇の奔流は虚空に吸い込まれていき、やがてそこを中心として、インクを水中に落としたように、黒色がジワジワと広がっていく。昼だというのに、すでに周囲は日暮れのような暗さとなっていた。シャドウフェル落ちはSeason5でもうやっただろ! とツッこみたいところだが、質はちょいと違うらしい。
 これを見て思い出した言葉、「常闇が到着したら…」。前回レポートではカン違いして部族かと思っていましたが、この現象こそ奴らの言う「常闇」なのだろう(ゴメソ)。ってことは、直ちにウィンターエッジに向かわないとやべえじゃん!
 現在地からウィンターエッジは真西にあり、最短距離を突っ走って危機を知らせに向かう。幸い、襲撃が起きる前に到着することはできたものの、森から先行部隊の吹く角笛の音が響き、耳にした村人は大混乱に陥っていた。
 村人を何とかまとめようとしているのは、節くれだった杖を振るうヒューマンの老婆。あ、前回出てきたおばあちゃんとは違います。お前のようなでかい声のババアがいるか、というぐらいドッシリした声は一緒でした。
 彼女はグッドワイフ=ウィンストロン、愛称グッディ・ウィン。ウィンターエッジには村長がいないものの、その老齢から培われた知識と人柄で、指導者を代行している立場である。彼女は急行した我々を見つけると、血相を変えて詰問する。
お前たち、森から来たのか!? この呪わしい異変は何事!
 いやオレたちのせいじゃないよ。オレたちクイーヴァーの幽霊騒ぎの調査をしていただけであって、この常闇と直接関与したわけじゃないもん。ハラワタ族と赤牙族を見逃したけど、アレだって単独で接近してて勝機薄かったんだから戦術的には正しい判断だったんだぞ!(と、【判断力】8のボケ老人がぬかしております) それはそれとして今はこの混乱を収めることが先決!(`・ω・´)キリッ
 エレナは【魅力】を活かして「血に飢えたオークが近付いています、我らが食い止めているうちに逃げて下さい!」と指示を出す。オークの名にさらに浮き足立つ村人を出しつつも、彼女の真摯な態度に信頼は得られた。よし、ここはおじいちゃんも背中を押してあげる時だ!
ダーヨ「任せておけ、こう見えても我は数十年の修行を積んだ冒険者。オークごときに遅れは取らない」
村人「おお、なんと頼もしき言葉! 皆、この方たちは強そうだぞ!」
村人「よろしくお願いします、熟練の戦士様!」
 数十年修行しててもレベル2だけどな。使った技能〈はったり〉だし(渉外技能で一番高い)。ん? 前回オークの雑魚相手でもヤダってケツまくってたじゃないかって? 昔のことは、忘れなさい。
 なお、ウィンターエッジは閑散とした村で、若者は都会のシルヴァリームーンへ出稼ぎに行ってしまい、ほとんど老人や子供だけの住人。…はて、そこを何故真っ先に狙うんだろう? グッディ・ウィン女史に聞いても心当たりはないとのこと。

 広げたマップを前に、頭を突き合わせて逃走ルートの検討を行う。村人には、森を避けつつ南のハイホールドへ向かい、それから川沿いにウィンターエッジへ避難するルートを取ってもらうことに。それなら出稼ぎに行く者たちの使用するルートでもあり、ある程度慣れもある、と村人からも手応えのある返事を貰えた。うーん、この辺の作戦会議も今までのEncountersになくって面白いなぁ。
 脱出を前に、グッディ・ウィンは一人の若者を連れてくる。彼はラハップといい、その容貌からわかるように、オークの血を分けて生まれたそうだ
 ラハップの母はオークのマハレラ、森の中で負傷していたところを救助され、このウィンターエッジに居着くことになったそうだ。マハレラはオークの蛮性を持ちながらも人格的・文化的に人里に馴染む落ち着きを持っていた。おかげで、ウィンターエッジの一員として生きていくこともできたのだという。やがて、オークの血を持つと噂されるヒューマンの男性と結婚し、ラハップを授かった。
 彼女の風格はなんとオークの王家にまつわるもので、メニーアローズ王国が系列、ブロークン・アローズ一族の王家の末裔なのであるという。ということはラハップ君プリンスなんだ。
 オークは森の奥を抜けた先に王国を構え、人間の文化圏とは協定を結んでいた。彼らの野蛮さが散発的なトラブルを起こすことはあっても、これだけ大規模な害を及ぼすことはなかった。その変貌の理由を知るためにも、誰かがオークの王国に行かねばならない。ラハップはマハレラからオークの文化を教えられているため、その先導になれるため、連れて行って欲しいとグッディ・ウィンは頼む。
 我らとしても、この火急の事態を解決できる手助けがあるなら願ってもいないこと。なんか、オークの王国に向かうと聞いて、俺らが火中の栗を拾いに行かないといけないの? マジ? と弱気になる自分とか、縛り上げられた我らが陵辱系エロゲか拳王親衛隊に襲われたマミヤの村みたいな惨事の幻視が見えたが、それは悪しきフォースの生んだ虚像と思っておこう。
 それじゃあよろしくなラハップ君、と頼むと、非常に落ち着いた声音で「よろしくお願いします」と様になった礼をする。おお…紳士だ! っていうか今までのEncounters中、トップクラスに好感が持てる貴人だ! 役に立たない自称領主の娘とか、うっとうしいキ○ガイ魔術師とは雲泥の差です。 これもマハレラの丹念な教育の賜物であろう。残念ながら樵なので戦闘力はありません。ウォーハンマーなら森番は超戦闘系クラスなのだがなぁ。木にヒューリアス・アソールト! とかやって生計を立てていたのだろうか。
 また、ハーフエルフの少女、ルセンデルから木彫りの人形を貰った。これは魔力を帯びたお守りで、神格によって力を込められたというどえらい逸品。何故こんなアイテムを少女が持ってるのかというと、なんでも、村に来たルセンデルと背のほとんど変わらないちっちゃいおっさん…ああ、ノームね…から「闇を追い払って勇気づける人形だ」と渡されたらしい。そのノームは、ガールと名乗っていた。
 ってオイ。ノームでガールっちゅうたら“きらめく黄金のガール”その人ならぬその神じゃないですか! こんなところでナニやってたんですか!? っていうか4eでも生きててヨカッタっすねそういえば。なんかヘルムとかブッ殺された神様いたからさ。
 実質としてはアミュレット・オヴ・プロテクションと同等の効果で、常闇の影響下で半径20フィートを明るく照らす霊験あらたかなお守り。ありがたくエレナが身に着けた。

 村人の撤退が終わった直後、森から角笛の音色と、野蛮な雄叫びが轟く。
 ヒャッハー! と、21世紀にしては珍しいぐらいスガスガしいモヒカン悪党っぷりのオークが口々に戦と虐殺への高揚を唱えながら突進してきた。
ハラワタの連中の鼻を空かしてやったぞ!」「一番乗りは赤牙のものだ!
 見れば、彼らのアクセサリは赤く血塗られた牙。ハラワタ族やドラウとの連携を拒否して、抜け駆けをしたんだろう。こんな奴らだから、ドラウに目をつけられるんだろうなぁ。
 一言言ってやると、オークであるお前らなら、鼻なんて空かすまでもなく開いてるだろ。そして、お前らがこれから鼻を空かされる番だ。村人を逃がした今、心置きなく戦える。
 敵はオークの蛮族、赤箱に出てきた雑魚。あっすいませんでかいクチたたいてすいませんでした突撃はカンベンして下さい赤箱ゲームディにてオークの弓兵と並んでトラウマを植えつけられた輩だった。さらに彼らは先発隊、モタモタしていると本隊が到着してしまう。雑魚一体の突撃で12点ダメージ(もう暗記した)なのに、それが数十体とかMAJIヤバ。一刻も早く片付けたい。
 先手を取ったのはキャバ嬢の本領発揮のエレナ。前進して、オークの突撃を引き受けつつ防御専念。フルプレートに守られたキャヴァリアー、そう簡単には倒れんぞ。
 と思ったら突撃が2発命中し、いきなり重傷に。おおおおい。さらにこいつら、hpが0以下になると標準アクションを仕掛けてくるため、一挙気絶寸前まで持ち込まれる。オークは戦闘種族だ! なめるなよーっ!(このネタ赤箱ゲームディレポートでも使ったなぁ) と言わんばかりの大暴れで、いきなし多大な負傷を受けた初戦であった。な、だから雑魚二体が相手でも見逃して正解だったろ?

 オークの蛮族を速やかに片付け、ナーフリン川を北上し、世界の背骨山脈を越えた先にある、オークのオブッド王が住まうダークアロー城塞へと我々は向かう。そこまでの過程は一週間、大休憩はおろか小休憩も許されぬ強行軍であるだって今回のレギュレーションだと小休憩取れないからな。毎回レベルアップと大休憩なんだから当然の処置であります…が、シナリオによってはこんな解釈に困る現象を引き起こす。多分、『七日で一週間』みたいに時間の概念をなんだっけ 忘れたァァァ ワハハハハハハハハハハハッ! してたってことにしておこう。
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とても「オレはこっちへ進むぜ」と格好良く散っていった人とは思えない
 道中、ラハップ君からメニーアローズ王国のお国柄についての話を聞いておく。確かに彼らは人間たちと協定を結び、これまで大きな戦乱も無かった。しかし、オークのサガというものか、部下の中には王命もシカトして何はともあれ略奪、という連中は数少ない。今回も常闇を操る連中に炊きつけられ、ハラワタ族と赤牙族が独断で動いているのだろう。それにしても「何はともあれ略奪」というフレーズ、いい――ねェ―。ネタをメモし終えたなら旅を続けるぜ。
 彼の言葉を裏付けるように、あちこちでオークの略奪の痕跡が見受けられる。この調子だと、かなり広範囲に二部族は進軍しているようだ。
 虐殺された猟師の一団の死骸を、ラハップはじっと見つめる。猟師の手には、死してなお弓と矢が握り締められていた。
折れた矢、か
 ラハップは呟く。
母が言っていました。正しい手が持つなら、折れた矢でも危険なものとなる、と
 これは彼女の王族に伝わる格言で、いかに自分を律することが重要であるか、という戒め。これを何度も繰り返し聞かされることによって、ラハップ君の静かな人格は形成されたんだそうだ。よくできたお母さんだったんだなぁ、マハレラさん。
オークの母が、皆マハレラだったら良かったのにな」と慰めるドリューに、「こんな野蛮なことをするなんて信じられません」と沈痛な顔をする。
 ハーフオークの彼の言葉に思わず笑ってしまったけれど、これ、高度なブラックジョークとも取れるし、痛烈な皮肉でもありますなー。オークの蛮行は今に始まったことじゃないけれど、彼らを利用して悪事を為そうとするドラウはそれ以上に野蛮で下劣な行為であり、ラハップの生きる人間社会だって、オーク以上の非道が罷り通っているんですから。そして、笑ってしまった自分自身がオークを色眼鏡で見ていた、と気づかされる奥深さ。人のありようってのは厄介でままならないもんです。
 結局、生き様を決めるのは血じゃあない、自分自身の決めること、ってワケですな。ラハップ君も気に病まず、マハレラさんから受け継いだ正しい道を歩んでいけばいいだけだ。第一自分がハーフオークだなんて悩まれてたら、もっと社会的に問題のあるゴブリンのおじいちゃんの立場はどうなるんだよ

 山岳地帯の丘へ出た時、周囲からしわがれた叫び声が上がった。
 我々の周囲には、数十体のオークが配置され、弓に矢をつがえている。
 ウム、オークの王国の真っ只中へ行くと聞いた時からこうなることはワカっていたが、いざ体験してみると泣きたくなってくるな! っていうかシナリオライターに悪罵のひとつも投げつけたくなるな! 緊張と恐怖で乳首が勃起するじゃないか。
 そんな弱腰なオレとは対照的に、ラハップは堂々と前に出て、「我はブロークン・アロー一族の末裔、ラハップ! オブッド王との会見のためにここに来た! 王のもとへ案内してもらいたい!」と告げる。
 鼓動が四つ打つほどの間があってから、ラハップの胸には、一本の矢が突き立っていた
 ラハァァァップ!
 オークの間で、怒声が上がる。
勝手なことをしおって! そんな命令は出しておらんぞ!
アイツは“お願いします”って言葉を忘れたのさぁ、ウルファー
 オークの間でも、この事態は事故だったようだ。なお、このパーティ、誰も巨人語を話せないので、上の会話はサパーリ理解できていなかったりする。
 ラハップに駆け寄って様子を見たところ、まだ息はある。直ちにヘルムの涙を飲ませることで、何とか一命はとりとめた。直ぐ様報復ではなく、ラハップを助けたことで、向こうの態度も少々変わったようだ。
 ウルファー、と呼ばれた指揮官クラスのオークが前に出ると、ありがたいことに共通語で話しかけてくる。おお…紳士だ!
ウルファー「部下の不手際でその若者を傷つけたことは謝罪しよう。だが、俺たちは貴様らを信用しておらん。武器を捨て、降伏しろ」
 流石にこの状況で特攻(とっこ)みを仕掛けても犬死にが関の山。だってオークの弓兵が数十体いたら、ボクらを虐殺することなんて盲腸の手術より簡単だと思います。止む無く武器を捨て、彼らに従うことにする。ダーヨは「ワシは足が弱いんじゃ、せめてこの杖は許してくれ」と無害なジジイを演じてみたら、すっかり侮っていた連中はスルーしてくれた。言ってみるもんだ。

 引っ立てられた我々は、山の中腹をくりぬいて建造されたダークアロー城塞の内部へと連行される。
 通されたのは、石造りの長いテーブルに野獣の皮の敷物、壁にかけられたあらゆる種類の武器、とオークの武力と蛮性際立つ部屋。抜け目なくリリアナはスパイクト・チェインがあるかを観察していた。流石は戦が鎧着て歩いてるような竜人だ。
 奥の座には、屈強な、しかし野蛮なだけでなく、確かな知性と意志、そして誇りを湛えた眼のオークが睨みつけてくる。このオークが、オブッド王その人である。
オブッド王「貴様らは兵にて攻撃を仕掛けて来たというが、買いかぶりか」
 威厳溢れる言葉であるが、オークとしては、どこがおかしみのある響きらしい。周囲の部下から、けたたましい笑いが起こる。オーク語訛りのある共通語か、それとも若本節か万丈節みたいなクセのありすぎる言い回しなのかな。
 ひとまず話せる相手のようで、条約を破ったのは何故かをまずは聞いてみる。これにオブッド王は不機嫌に「略奪は許せ。オークのやり方に慣れろ、我らはできる限りのことをしている
 と、ここで〈看破〉を要求される。成功した者は、そう言ってはいるものの、ハラワタ族と赤牙族の独断専行に、かなり立腹しているようだ。まあ、我らは揃って【判断力】の低いアーパーってのが問題なんですが。
 さらに「欲しい物を手に入れるのに、オークには二つの手段がある。取引をするか、は取り上げるかだ」…この言葉の裏にも、立場上そう言わざるを得ないタテマエを感じ取れる。オークの社会は武力社会、ナメられたが王であろうと地位は危ない。いくら本能だろうと、ハラワタや赤牙のような連中が調子づき、それに同調する者が続くと、オブッド王の権威を脅かすことになりかねない。内心では、常闇を利用するか阻止するか、決めかねているのだ。
 まあ、おじいちゃんは両方とも〈看破〉に失敗して、やっぱりオークはゴーマンだなぁ、と額面通りの受け取り方しかできなかったのだが。こいつらはフォースの暗黒面に囚われている、とかブツブツ呟いていた。
 ボケ老人はおいといて、そういうことならハラワタ族と赤牙族がドラウと手を結んでいたことを告げる。これには王だけでなく、部下たちの興味を引いたようだ。オークもまた、散々利用され痛い目に合わされてきた歴史の事例を引きながら、証人としてダーヨを名指しする。え? あ、うん、確かに見ましたよ! フォースに導かれし二つの眼で見たこと、偽りなどあろうはずがない! さっき王の真意を全然見抜けてなかったじゃないかって? 今いいところなんだから邪魔しないで!
 さらに本人から「これはただの老人の戯言ですがのう、人間とオークが争い合って、一番得をするのは誰ですかな? 素直にドラウが、他人と利益を分かち合うとは思えませんが」と〈はったり〉を飛ばす。出目はイマイチだが、固定値と援護に助けられて、周囲のオークの反響はますます大きくなる。と、言うか、DMや他のPCからの「ゴブリンがマトモなことを言ってる…」という反響の方が大きかった。いや、私自身も本当なら役立たずのボケ老人キャラで参加していたはずなのだが。なんか本当にやり手ジジイのような口利いてるから、環境ってのは恐ろしい。
 ラハップ君も怪我を押して援護射撃をしてくれる。
ラハップ「この方たちは、ハーフオークであるにも関わらず、私を助けてくれました。矢を射かけた臆病者よりも、私は助けてくれた者を信じたい!」
 熱いぞラハップ君! っていうか今までのEncounters中、トップクラスの説得力だ! 家長なのに敵にとっ捕まったホシュタールとか、異郷についたそうそう別の女にうつつを抜かしていたオルランドとかとはえらい違いです
 ここはダメ押しの時だ、ラハップ君の言葉に頷くと、格言「正しい手が持つなら、折れた矢でも危険なものとなる」を引用する。
 どよめくオーク達、オブッド王は我々に「その言葉を何故お前たちが知っている?」聞く。満を持して、ラハップ君の出自を朗々と唱える我ら。彼はメニーアローズが王国、ブロークンアローズ王家の末裔マハレラの息子である!
 王家に連なる者、その者と共にある我々、この来訪者たちを前に、オブッド王はニヤリと笑い、ついにこう言った。よかろう、儂はお前たちを信じたいッシャッッ!(バキ調)
 しかし、ここで横槍が入る。おおっと、ちょっと待ったコールだ! 二本のシカの角を頭に掲げた、小柄な女オークが「殺し角族はオシャベリには飽きた。ドラウはグルームシュを助けるのだ。今こそ、全てをこの手に取り返す!
 殺し角族はオークの中でも急進派、「とりあえず略奪」(うーんそれにしてもいいフレーズだ)の体現者みたいな連中。この威勢のいい宣言に、「とりあえず略奪」が嫌いではない、っていうか大好きそうなオークたちの大半は地鳴りのような歓声を上げ、オブッド王が「静まれ、静まらんか!」と制止してもなかなか収まらないほど。何だか遠足を前にテンション上がってる子ゼルと叱りつける先生みたいだ。いいキャラだなこいつら。しかし俺たちにしてみればこのまま行くと会談はご破産、パアになってしまう。
 その中から、年ふりた片眼のオークが進み出てきた。片目ってえことは、アイ・オヴ・ザ・グルームシュ、“グルームシュの眼”の司祭か! 彼はシャーマンのエハンクで、極めて冷静に我々とオークを見比べ、口を開く。
エハンク「皆の者、考えてみろ。貧弱で脆いドラウ共に一体何ができる? …しかし、そのドラウ共を止められもしない奴に味方をする理由もない。ここは、こいつらがドラウよりも強いことを証明させてみるべきだ」
 エハンクの提案に、オーク達の間から「闘技場だ! 闘技場が開くぞ!」とどよめきが上がる。猛き者を尊ぶオークにとっては当然の娯楽、城塞の地下には闘技場を備えてある。そこで我々の実力を見せてみろ、ということだ。
 この提案を飲むか撥ねるか、と答える前に、リリアナが「私のスパイクト・チェンをよこせッッッ!!!」と吼える! 無論、それに続かないワケがない。まさかオークの雑魚と戦うだけで、シナリオ終わると思ってなかったしな!

 武器を返却され、喚声渦巻く闘技場へと通される。反対側からは、がっしりとした二本足で立つ緑の鱗にオレンジの背びれの爬虫類…四匹のガード・ドレイクが。ま…また赤箱ゲームディのトラウマだ。ヒィイー。
 心で怯えつつも、今回立ててきたやり手ジジイキャラを貫くべく、今まで無害を演じた象徴である杖を振るい、ダーヨは周囲のオークに言い放つ。「猛き者よ、ひとつ老人から教訓を伝えておこう。いかなる者が相手だろうと、侮ってはならん」その手に妖精のくれた冷たい刃を伸ばす。
 今回もエレナが前に出てガード・ドレイクを食い止める。地形を利用し、複数からの突進を避けることで、先の戦いのようには…と思っていたら、今回もDMの目が唸りまくり、たちまち重傷に落ち込む。その上こいつ、味方が近くにいると最大で20点近くのダメージを与えてくるんだよな(涙)。せめて発動条件は味方と隣接したら、にしてくれよう。ひ弱なフェイ・ヘクスブレードが噛まれてはひとたまりもないダメージ、ダーヨは血眼で攻撃をしのぎつつ、ゴブリン・タクティクスと《Wrist Biter》ダメージを振り撒く。そして、クトヴァの範囲攻撃外へと逃れたのを合図にファウンテン・オヴ・フレイムバーニング・ハンズの二連砲火! おお、なんだか本当に元ネタの緑のおじいちゃんっぽいぞ!
 火のジェナシたるクトヴァの攻撃は、固定値だけでなんと+10…って、撃破役より高いじゃないですか。頑張った割にたちまち自分の立場が危うくなるおじいちゃんであった。いくら暴れ役でも、こんなもんを二連発で喰らっては耐えられるワケがない。おいしそうに焼け焦げたところで、後続のリリアナ、ドリューの追撃を受けて壊滅。
 エハンクの雄叫びが響く、「見よ、グルームシュはお喜びだ! ダークエルフは選ばれなかった!」、それに続いて起きるオークたちの怒号。今度の叫びは、今まで以上に王によって沈められるまでに時間がかかった。我らは、やっとオークに認められたのであった。

 勇者として最上級の部屋を用意され、ぐっすり休んでいた晩に、フード付きの外套のオークが、急ぎ足で駆け込んできた。外套の下から見せるはオブッド王の紋章、グリブラと名乗る彼女は、今すぐ城塞を出た方がいい、と警告する。王は気に入っているが、殺し角のように快く思わない者も多い。危害を加えられる前に、王から安全な逃げ道を教えるよう言い含められてきたのだ。彼女の指差す先はダストシュート、う~んあんまり気持ちのいい脱出路じゃねえッスな。なんか、下にアティアグとかいそうだし。とは言え、人を疑うことを知らない(みんな〈看破〉でロクな目が出なかった)我らは素直に従う。
 グリブラは別れ際に、ドラウになびいた部族の狙いはミスラルホールであると教えてくれる。ミスラルホールはドワーフの城塞、ウィンターエッジから程近い。なるほど、その前線基地としてウィンターエッジを狙ったのか! ちなみにダークエルフ物語の舞台になってたりもするんだヨ。
 さあ、ドワーフとの共闘が待つ次の遭遇でまた会おう!
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