D&D4e余話#105~D&D Encounters Season7:第11回(最終回)レポート~

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 首魁・ザルナクを撃破し、見事サブラク族の野望を阻止した我々。
 しかしその代償は激しく、これから最終遭遇というのに残り回復力は1しかない者も(俺含む)。
 ま、ぶっちゃけ大休憩あるんだから、例え倒れたとしても死亡セーヴさえ落とさなきゃ、味方がなんとかしてくれるだろう。
 むしろ気になるのは、これからの敵
 サブラク族は斃して、奈落の疫病も駆逐して、目的はほぼ果たしたも同然。この先出てくる新たな敵っていったら、何なんだろう
 前回予想したようにタリズダンの化身とかだったら、まだいい。
 どうも、PCにとっても、DMにとっても、そしてWoCにとっても、誰にとっても幸せにならないんじゃないかって予感がするのが、一番の心配事だ(このシナリオのデザイナーは除く)。

 イースティングに戻った我々は回復した村人の歓待を受け、エヴァンドアとアルヴィーン両氏からも英雄として賞賛された。
 取り敢えず、戻ってきたら間に合わずプラーグ・デーモンの軍勢と対決とかいう展開は無くなったようだ(大穴外れ)。最終回まで来て、なおも奈落の疫病付きのバイトを仕掛けるようなら、流石にキレるぜ。
 そして街に戻り、商人会議に報告すると、約束通り50gpを報酬として受け取った。あっけないようだけどやったバンザーイ。
 戻っちゃったよ。いいの? それで。ってーことは、黒幕がこれまでのNPCだったって線もないのかな(対抗馬・穴馬外れ)。いや、ひょっとすると再度イースティングにトンボ帰りするような事態もあるかもしれんから、まだまだ油断はできない。なお、あんだけの激戦と理不尽を耐えて50gpってのは安過ぎる気がしないでもないが、受けた当初は1レベルだったことを考えると、割と適切な値段である気もする。大体、ダンジョン内で入手するマジックアイテムの方が高額なゲームなんだし。
 商人会議は我々の功績を認めて、一ヶ月の間“さまようワイバーン亭”で無料宿泊というはからいをしてくれた。
 てなわけで一ヶ月の間我らはグダグダとすることに。
 ええ、ここで大休憩が入ったんです。回復力が戻ったよ! やったねたえちゃん!
 最初っから教えてくれそういう大事なことはフレイミング・スフィアーがあれば前回のシナリオは相当負担を軽減できたハズ。プレイヤーの計画や受ける印象だって、もっと良い方向に変わってただろうになぁ…。
 あと、ここで大休憩が入るってことは、最後は相応の総力戦になるってことだろうか。一日毎パワーを切ってなかった我らには、回復力を除いてそう関係ないことですが。なんの情報もない今、対策しようもないし。

 無料宿泊というお墨付きをせっかく貰ったので、余すところなくぐうたらする我々。
 何しろPCとしては敵という敵も倒して目的果たしちゃったしー。「出ろ」だの「飛べ」だの言うのは簡単だけど………そんな言葉に乗せられて出たら……要するにオレがただ困るわけで………そういうのちょっとオレには向かない……っていうか…無理……たぶん無理……っていうか不可能……。
 などと伊藤カイジよろしく笹崎のおっちゃんも呆れる正真正銘のクズ的な自堕落に浸っていた。
 一応、マジックアイテムを購入する機会もあったんだけど、例によってこの端金じゃヒーリング・ポーションぐらいしか買えないんだよ。
 “さまようワイバーン亭”には双子のバーメイド、ジンダエレンが看板娘。若干ドジっ子入ってるそうだが、接待業でそれはただ感じ悪いだけになる可能性があるから、キャラ属性の取り扱いには注意するンだ。バーテンダーはロマンスグレーなおじさまのブラジ、そして入口にはバウンサーのギルモンが控える。この最終回に、なぜ新NPCラッシュ? 俺も知らん。もしかしたら奴らが手に手に武器を持って襲いかかってくるラスボスかもしれん。このSeasonは黙って突っ立ってても回復力と疫病の心配をしていなければならんからな(疑心暗鬼ここに極まれり)。
 そんな爛れた日々のある夕暮れ、我々の所に一人の来客が現れる。
 エルフのガッチリ系女性で、狩人っぽい風体のこの人はベルゴル=ツァウンと名乗る。しかし、これはエルフ語で「知識をもたらす者」を意味し、どうも偽名臭い。彼女は我々がサブラク族と敵対していたことを知っており、正体が旧き元素の目の狂信者であったことも見抜いていた。このねーちゃん、一体何者? ロルスを崇拝する言葉も出てくるし、胡散臭いことこの上ない。
 で、ベルゴル曰く事件はまだ終わっていない、とのこと。ほう、やっぱしか。いや、終わってたら前回で最終回だったし。などとメタなことはさておいて、これは市街地で巨大クリーチャーとデスマッチのハリウッド的怪獣映画展開?
 そんな期待はサラッと流されて、元素の目の暗殺者、ドラウのヴロンドリルがずっと我々を観察しているそうだ。
 …ドラウの暗殺者ねぇ。ラスボスにしては格が落ちる感が否めないな。つーかポッと出の新キャラか。それでラスボスでござい、とふんぞり返られてもプレイヤーとしちゃはぁ、そっすか、としか言いようがない。もしかするとこいつが召喚の儀式とかやって凄いことになるのかもしれないが。
 警告を終えると、彼女は骨で出来た巻物入れを残して立ち去る。それと刻を同じくして、外で衝突音が。表の噴水に牛の引く荷台がぶつかって横倒しになっており、バーメイドのエレンが挟まってしまっている。また、離れた地点ではシンダが怪我をしてうずくまっていた。騒動の中、ひっそりと我々に向けて武器を抜く男二人と巨大な蜘蛛、それに怪しげな酔い潰れた輩があった

 男どもは旧き元素の目の狂戦士コンバット・アドヴァンテージと似非パワー・ストライクの超火力に、一度倒してもまた復活してパワー・ストライク再チャージというワケのワカらん暴れ役。蜘蛛はデスジャンプ・スパイダー。またクソマスター御用達のこいつかよ('A`)。正直、ハイエナと並んで見ただけでDMに「死ねよこのクソマスター」と発言していいクソモンスターだと思う(10マス機会攻撃なしの跳躍に継続的[毒]ダメージ)。
 そんな連中よりも遥かに問題だったのが酔客に扮したヴロンドリル。こいつは死んだフリをするとPCが死体だと認識して(技能判定も攻撃ロールもなし)、範囲攻撃を除いた攻撃の対象にできない。マイナー・アクションで〈看破〉判定に成功すれば攻撃できるが、御多分に漏れず難易度はクッソ高い。っていかクレ公でもない限り、20振らなきゃ無理。で、寝た状態から起き上がると四回攻撃+攻撃毎にシフト、戦術的優位を持ってるとダメージ+1d6。そして攻撃後死んだふりが再チャージ。
 なんすかこのポッと出のぶんざいで理不尽だらけのパワー持ちは。しかも、「死体と認識して」って、何? PCの心理まで指定されてんの? エヴァードにあった「ゲームから取り除く」とか、こういうボードゲーム臭さが4eの納得いかないところだ。プレイヤーには手の届かないところで強さを見せつけたって、全然説得力がなくって腹立たしいだけだってのに。
 つーか最後の敵の得意技が蛙轢死体かよ。かっこ悪っ! 死んだフリが奥義の強キャラは多いって確かにこの間言ったけど、そりゃそれ以外の強さが際立ってたから絵になるんであって、メインにしてたんじゃ姑息で滑稽なだけだって。発想が跳刃地背拳のフォックスなみだ。多分、人を殺した後は小便がしたくなるタチだろう。
 シンダもエレンもほっとくと死にそう、と忠告があったけど、こんな戦闘集団相手に割って入る奴がいるわけもなく、宿屋の中から迎え撃つ。デザイナーは助けて欲しいんだろうが、いくら世話になってる看板娘だろうが、悪いけどなんの仕込みもなく出てきたNPCに命を張れるほど俺はお人好しじゃない。きょうびギャルゲーだってもちっと段取りを考えられてる。どんなに可愛い女の子でも、接点もイベントの積み重ねもなく頼ってきたら、「何だコイツ」って思うべ?

 フレイミング・スフィアーで狂戦士を削ったり、ドアを閉じたり(デスジャンプ・スパイダーがそのまま入ってこないように)、ロングボウを代用武器と甘く見て通過してきた奴にアタラの機会攻撃がクリティカルしたりしてる間に、ヴロンドリルが起き上がって攻撃。当たり前のように四回喰らってアタラ気絶。てか、無理。寝てる相手が敵と認識してないんで1d6乗った時点で、半分以上攻撃が外れなきゃまず立ってられない。で、4eの敵が外す方が難しい数値になってるのは考えるまでもないだろう。
 ダメージを聞いた時から、「全滅するんじゃね?」とすでに覚悟していた。実際、ほどなくして隣卓から「全滅したー!」という悲鳴が上がってたりする。
 現実にも、狂戦士の大ダメージや、デスジャンプ・スパイダーの闖入でパーティは壊滅しかけていた。何とかヒーリング・ワードでアタラは立ち上がったけど、直後トルフィンがまたヴロンドリルの四回攻撃でダウン。回復パワーを残して指揮役が気絶と敗退ムードが蔓延してくる。
 救いだったのは、ブラックが金に明かせて大量のポーションを買い込んでいたこと。間を見てはポーションを抜いておき、ケガ人に渡す救護兵となる。これでトルフィンも復帰し、辛うじて持ち直す。つってもヴロンドリルの死んだフリを見抜ける奴はまずいないので、状況はあまり変わっていない。仕方ないので、淡々とアタラはバーサーカーズ・チャージで狂戦士やデスジャンプ・スパイダーを殺って回っていた。近接戦闘から脱したレインは範囲攻撃だと味方を巻き込んでしまうのでヴロンドリルを狙えず、仕方なく窓を破って外に出て、死にかけのエレンを治療してあげる。一応、これで名目は立った。
 それにしても、この2ターンに1回無敵モードって作った奴はナニを考えてたんだ? 死んだフリを本当に死んだと思い込むのはパワーの効果のせいでどうにもできないらしいし。いくらなんでも、何度も倒れては四回攻撃してきたら不自然に思うだろうに。《断頭の一撃》に最適の的なんだし、とどめの一撃を加えてやるのが普通だろ。あまりにも腹が立ったので暖炉にでもブチ込んでやろうかと思ったが、つかみすら攻撃対象扱いだしな。屋内じゃなきゃあ、油撒いて火葬してやるところだ
 結局、「起き上がった瞬間に攻撃」という待機アクションで前衛全員で殴る作戦を行うと、ボスのくせに思いの他あっさりと落ちた。が、hpが0になると復活してリチャージするので、また起き上がって逃走していった。
 何がなんだかわからんうちにSeason7完。

 ……え? 完じゃねえだろって? ベルゴルの正体とか骨の巻物入れとかヴロンドリルとの決着とかあるだろって?
 それならどんなに私も良かったことか。
 でも、これってほとんどそのまんま最終回にあったことを書いたレポートなんよ
 いや、まさか筆者も亡霊旅団なみのシナリオを公式で再び体験するとは思ってなかった。亡霊旅団のシナリオの出来に関しては散々語った通りではあるけど、アレは完結させたという点では最低限作法を守ってる。終わってない物語には、どうしたって評価することはできないよ。それをさっぴいても、後半の展開は酷かったし。
 遭遇の内容についても同等。ただ、亡霊旅団は天然気味(亡霊なんだから当たり前とばかりにどいつもこいつも非物質的とかサラザールに見えるデザイナーの感情移入と陶酔ぶりとか)に対して、今回は「シナリオがこうで4eはこういうシステムだから許される!」というせせこましさがある、という差は感じる。どっちにせよタチは悪い。
 DMのフォローによると、あの骨の巻物入れは教団の潜む洞窟に通じた、ポータルの鍵になるらしい。その詳細はサプリメントのアンダーマウンテンに掲載されており、コレを遊んだ後はアンダーマウンテンを買ってね! という販促だったのである。すっかりEncountersがエッセンシャルの販促イベントだったのを忘れてたな。それを遊べば、少しは評価も変わるかもしれないとのこと。
 ……が、大変申し訳ないけど、今Seasonを通して参加して、アンダーマウンテンを買って遊ぶ気になるか、と言われたら、俺は金を貰ったってイヤだね! …500円以上貰えるなら考えてもいいな。
 イヤ実際DMはイチバンの被害者なんだから、本当にお疲れ様ですとしか言えませんよ。このシナリオで、プレイヤーの怒りを買わずに盛り上げて円満に終わらせるのは、どうしたって無理だ。なんスかあのキャンペーンを完結させたのに、「お前はやり過ぎた」と唐突に現れた輩と対決のエクストラステージみたいな最終回は。それでいてPCとの戦力差が緋蜂とソルバルウぐらいあるし。あ、全滅した卓の方々は笑って済ませておりました。大人だなぁ。俺にはとてもできん。顔を上げると怒りが込み上げてきそうなのでずっと下向いてたし(トラックシート書いてる間目を合わせなかったのはそんな理由だったり。涙)。
 さらに腹立たしいことに、前回冗談で挙げた敵の予想、最も悪い結果が的中したことサ(細部は違うけど)。まさかの超大穴、デザイナー入魂の新戦力にPCがボコられる。オリジナルを持ち上げるために他勢力を踏み台にする、スパロボのシナリオじゃねぇんだから。何故にプレイヤーの予想の悪い方悪い方に進むかね!? 予想は裏切らず期待は裏切る、一時期の究極の超人タッグ編みたいな悪循環です
 追い打ちをかけるのは、こんな超展開一人で書いてなきゃ思いつかねぇよ! と吠えてたら、今Seasonのデザイナーって複数名義、その一人が悲しいことに俺の中で屈指の出来だった『水晶窟を超えて』やってる人なんだよなー。あんだけ面白い話を書いてた人が、何故こんなことに…いや、確かに遭遇はキツめで話も二転三転していたが…共通点あるな。
 牧村家の惨状を後にした不動明みたいなやるせない思いを抱えていたら、考えてみりゃオレ一回目のレポートの時点で「これが! これが! おれが身をすててまもろうとした人間の正体か! 地獄に落ちろ人間ども!」みたいな話になりそうでイヤだなぁ、なんて予言してたね!参考) そんな遠大かつプレイヤー自身がデビルマン化するなんてどうしようもないフラグ回収しなくてよかったっちゅーねん!
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 …とまあ、何から何まで散々な最終回を終えたその日は陰鬱な長雨、しかも店を出たら傘を誰かに持ってかれてたと踏んだり蹴ったりな締めくくり。もう一本あるから、と貸してくださった参加者の方の厚意だけが救いでありました(ありがとうございました)。
 いや、次Seasonは頼みますよホントにもうその気がないんだとしても一応名目上は窓口を広げるのとエッセンシャルの販促が目的なんだったら、さぁ。


怒首領蜂 大往生怒首領蜂 大往生
(2003/04/10)
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