好きなTRPG#02〜ファンタズム・アドベンチャー〜
前回の999話でチラッと出てきた「スライム」「ケツに頭の三本腕・三本足宇宙人」TRPG、ありゃかなり印象深いTRPGでした。
とゆうワケで、今回は
ファンタズム・アドベンチャー
について語ってみたいと思います。
ファンタズマ・アドベンチャーは大日本絵画から出版された、「国産洋ゲー」という恐らく日本唯一の肩書きを持つTRPG。なんでこんなワケのワカらん二つ名があるのかとゆうと、原案はアメリカのデザイナーなんですが、その他の作業を全部やってるから。クレジット見るとほんとオリジナルデザイン以外の全項が日本人で埋め尽くされてます(表紙は山田章博氏、なんとイラストレーターにはカトキハジメ氏や韮沢靖氏の名前も!)。
そんな異端の二つ名を持ってるだけあって、ゲーム自体もまた異形。ハッキリ言ってイカレてます。
『パラノイア』とか『バイオレンス』なんかは最初から意図してイカレたゲームデザインがなされてますが、このファンタズマはデザインしてる本人達は至って真面目に作ってるんだろう、と想像できる、かなりギリギリの線を行ってます。
ファンタズマ・アドベンチャーを語る上でまず出てくるのがやたらめったら多い選択できる種族。その数、サプリメントを加えれば100を越えます。これを全種コンプリートしたプレイヤーっているのか。一体ナニを考えたらこんなべらぼうな数の種族を用意できるのか。プレイヤーが何種類遊ぶことを想定して作ってたんでしょうか。ポケモンコンプリートの方がよっぽどラクそうです。
いやまあ、ゴブリンとかオーク(なお、ファンタズマではゴブリンの方が図体がでかくて勇敢、オークは小柄で臆病)、ミノタウロス、セントール(ケンタウロス)とかはまだ人間の面影があるからいいとしても、ほとんどバキと戦ったカマキリのスラスとか、ガーゴイルとかはちょっとロールプレイに困ります。トレントやマンティコアを遊べるゲームなんて銀河系広しと言えどそうそうあるめえ。ちなみにパーミック・トレントはヤシの木。早い話が風林間高校校長。マンティコアは頭が老人が通説ですが、イラストだと綺麗な姉ちゃんが乳丸出しです。ケモナーの方は右手とティッシュをご用意ください。
なお、SW2..0にも出ていたウサギ人間、敏捷が高いくせに近眼のせいで飛び道具が苦手な難儀な種族・ラビットマンもいます。時代を先取りしとる。
こんだけ数があるとキャラ被りがありそう…まあ、実際やってみると同じような扱いになりそうな種族もあるんですが…なところを、視覚・聴覚・嗅覚といった五感や身長、移動距離といった生体的特徴を示すパラメータが用意され、なかなかうまいこと分散させることに成功しているのが一つの味でしょう。それ故先に述べた飛び道具向けなのに近視のラビットマン、そこいらの中型種が生半可な武器を振り回すよりよっぽど痛いパンチ力のジャイアントなんかが生まれてくるわけです。
この種族特徴をうまく表現したシステムとして、「種族値」と「個人値」があります。「種族値」は各種族ごとに設定された数値で、それにダイスで決まる「個人値」、これらを加えたものが大体の判定値となるのですが、スキルはある一定のレベルまで成長させないと、個人値を足せません。各種族の本能や独自の判断でしか行動できないワケです。
このため、いかに個人の能力が優れていようと、ちゃんと成長させていないスキルでは種族の違いが出まくる出まくる。まあ、おかげで各種族の使い勝手の差がえらいことになってるのですが、多様な種族の差異を表すのにはなかなかナイスなシステムだったと言えましょう。
先程出てきたスキルなんですが、クリティカル・ファンブル表が全てのスキルに用意されている、かつ表の効果はd20で振って決めるという、これも物凄いことに。この手のゲームにふさわしく表の効果もワケのワカらんものばかり。この表のためだけに相当なページ数が取られているのを見れば、頭を抱えずにはいられません。
表もツッコミどころ満載ならスキル自体も珍妙な効果が多く、重要スキルの1つ〈腕力攻撃〉もその筆頭。このゲーム、体力が0になっても〈ショック〉の判定に成功すれば立っていられます。が、この〈腕力攻撃〉に関連した〈抑制攻撃〉なら、体力を0にした時点で強制的に気絶させられるため、普通に武器で殴るよりよっぽど効率良く戦闘を進められたりする。我らのプレイグループでは「全力で手加減する」という迷文句が生まれました。
殴るといえば1d6ダメージなら「打撲」、3d6なら「内臓破裂」、4d8なら「神をも恐れぬ」というワケのワカらん分類も忘れ難い。デザイナーはきっと大真面目に作ったんでしょう。
ファンタズマの混迷をさらに加速させるのがテクノロジーの存在。異世界ファンタジーにSF要素を取り込む野心的試みがなされてますが、ちょっと野心的過ぎやしませんか。アヴァンギャルドにも程があります。なんで妖精さんやホークマン、カエル人間が飛び交うメルヘン世界にパワードスーツが乗り込んでシマーソード(チェーンソー)振り回さにゃならんのですか。「この武器は人々にとても恐れられています!」(原文ママ)って、そりゃ恐ろしいだろうが、俺にはアンタたちの頭のほうが恐ろしいよ。
そのテクノロジーを推進しているのがスクアル僭主皇国、魔法を異端とみなして魔術師は発見しだい首をスッ刎ね、名物は粗悪なロケットランチャーというステッキーな国。流石はパーミック・トレントの故郷だけはありまーす。HAHAHA。
そんなカ・オス(バイストン=ウェル調)の中にあってネタ抜きで素晴らしいのは魔法のルール。
魔力を集める方法でコストや回復速度、判定値などが非常に細かくカスタマイズでき、さらにGMと相談して独自の方法を採用できることも示唆されています。用意されている魔法はどうでもいいものからどうでもいいものまで、ファンタズムなる魔法で変身した地球人が惑星モノカン(舞台の星)の住人になったとかどうでもいいキャプションがありますがそんなことはどうでもよくって、ほとんど全く別の呪文にキャラクターごとに色付けすることができます。
データ的な縛りとわざと空けられた隙間がうまくマッチした、このゲームでは珍しく良い意味で胸がときめく要素でした。
なんか毎度トレントの話をしてる気がしますが、任意の一部位に装甲を付与できるという魔法がありまして、一部位しか持たないトレントに使うと超強いことになったそうです。
「なんだこのネタなのに理不尽に強い効果は!」とGMも悶絶したとか。
残念ながら、筆者はあんまりこのゲームを遊ぶ機会に恵まれず…ゲーム自体はd20で判定値以下、というシンプルな構成のものの、準備にガープスかシビライゼーションばりに要する時間がかかるため、じっくり遊ぶということは叶いませんでした。
それでも、先述した「全力で手加減する」発言や、扉の先を調べに行ったスリッジ(スライム)の博士、流体なのでスキ間を抜けはしたものの、「オレは視覚がないので何があるのかわからん!」、その部屋で発見した古文書に「オレは歴史のプロフェッショナルだ!」→視覚がないので読めない、というイカス活躍など、異様に濃い内容のセッションの記憶が目白押しでした。今でもできることなら前回語った一話一種族キャンペーンなどやってみたいもんです。
ファンタズマ・アドベンチャーも結構ゲームショップの中古コーナーで見かけるタイトルであり、手頃な値段で入手できますので、是非皆様も「ケツ頭」宇宙人の衝撃を御堪能ください。
とゆうワケで、今回は
ファンタズム・アドベンチャー
について語ってみたいと思います。
ファンタズマ・アドベンチャーは大日本絵画から出版された、「国産洋ゲー」という恐らく日本唯一の肩書きを持つTRPG。なんでこんなワケのワカらん二つ名があるのかとゆうと、原案はアメリカのデザイナーなんですが、その他の作業を全部やってるから。クレジット見るとほんとオリジナルデザイン以外の全項が日本人で埋め尽くされてます(表紙は山田章博氏、なんとイラストレーターにはカトキハジメ氏や韮沢靖氏の名前も!)。
そんな異端の二つ名を持ってるだけあって、ゲーム自体もまた異形。ハッキリ言ってイカレてます。
『パラノイア』とか『バイオレンス』なんかは最初から意図してイカレたゲームデザインがなされてますが、このファンタズマはデザインしてる本人達は至って真面目に作ってるんだろう、と想像できる、かなりギリギリの線を行ってます。
ファンタズマ・アドベンチャーを語る上でまず出てくるのがやたらめったら多い選択できる種族。その数、サプリメントを加えれば100を越えます。これを全種コンプリートしたプレイヤーっているのか。一体ナニを考えたらこんなべらぼうな数の種族を用意できるのか。プレイヤーが何種類遊ぶことを想定して作ってたんでしょうか。ポケモンコンプリートの方がよっぽどラクそうです。
いやまあ、ゴブリンとかオーク(なお、ファンタズマではゴブリンの方が図体がでかくて勇敢、オークは小柄で臆病)、ミノタウロス、セントール(ケンタウロス)とかはまだ人間の面影があるからいいとしても、ほとんどバキと戦ったカマキリのスラスとか、ガーゴイルとかはちょっとロールプレイに困ります。トレントやマンティコアを遊べるゲームなんて銀河系広しと言えどそうそうあるめえ。ちなみにパーミック・トレントはヤシの木。早い話が風林間高校校長。マンティコアは頭が老人が通説ですが、イラストだと綺麗な姉ちゃんが乳丸出しです。ケモナーの方は右手とティッシュをご用意ください。
なお、SW2..0にも出ていたウサギ人間、敏捷が高いくせに近眼のせいで飛び道具が苦手な難儀な種族・ラビットマンもいます。時代を先取りしとる。
こんだけ数があるとキャラ被りがありそう…まあ、実際やってみると同じような扱いになりそうな種族もあるんですが…なところを、視覚・聴覚・嗅覚といった五感や身長、移動距離といった生体的特徴を示すパラメータが用意され、なかなかうまいこと分散させることに成功しているのが一つの味でしょう。それ故先に述べた飛び道具向けなのに近視のラビットマン、そこいらの中型種が生半可な武器を振り回すよりよっぽど痛いパンチ力のジャイアントなんかが生まれてくるわけです。
この種族特徴をうまく表現したシステムとして、「種族値」と「個人値」があります。「種族値」は各種族ごとに設定された数値で、それにダイスで決まる「個人値」、これらを加えたものが大体の判定値となるのですが、スキルはある一定のレベルまで成長させないと、個人値を足せません。各種族の本能や独自の判断でしか行動できないワケです。
このため、いかに個人の能力が優れていようと、ちゃんと成長させていないスキルでは種族の違いが出まくる出まくる。まあ、おかげで各種族の使い勝手の差がえらいことになってるのですが、多様な種族の差異を表すのにはなかなかナイスなシステムだったと言えましょう。
先程出てきたスキルなんですが、クリティカル・ファンブル表が全てのスキルに用意されている、かつ表の効果はd20で振って決めるという、これも物凄いことに。この手のゲームにふさわしく表の効果もワケのワカらんものばかり。この表のためだけに相当なページ数が取られているのを見れば、頭を抱えずにはいられません。
表もツッコミどころ満載ならスキル自体も珍妙な効果が多く、重要スキルの1つ〈腕力攻撃〉もその筆頭。このゲーム、体力が0になっても〈ショック〉の判定に成功すれば立っていられます。が、この〈腕力攻撃〉に関連した〈抑制攻撃〉なら、体力を0にした時点で強制的に気絶させられるため、普通に武器で殴るよりよっぽど効率良く戦闘を進められたりする。我らのプレイグループでは「全力で手加減する」という迷文句が生まれました。
殴るといえば1d6ダメージなら「打撲」、3d6なら「内臓破裂」、4d8なら「神をも恐れぬ」というワケのワカらん分類も忘れ難い。デザイナーはきっと大真面目に作ったんでしょう。
ファンタズマの混迷をさらに加速させるのがテクノロジーの存在。異世界ファンタジーにSF要素を取り込む野心的試みがなされてますが、ちょっと野心的過ぎやしませんか。アヴァンギャルドにも程があります。なんで妖精さんやホークマン、カエル人間が飛び交うメルヘン世界にパワードスーツが乗り込んでシマーソード(チェーンソー)振り回さにゃならんのですか。「この武器は人々にとても恐れられています!」(原文ママ)って、そりゃ恐ろしいだろうが、俺にはアンタたちの頭のほうが恐ろしいよ。
そのテクノロジーを推進しているのがスクアル僭主皇国、魔法を異端とみなして魔術師は発見しだい首をスッ刎ね、名物は粗悪なロケットランチャーというステッキーな国。流石はパーミック・トレントの故郷だけはありまーす。HAHAHA。
そんなカ・オス(バイストン=ウェル調)の中にあってネタ抜きで素晴らしいのは魔法のルール。
魔力を集める方法でコストや回復速度、判定値などが非常に細かくカスタマイズでき、さらにGMと相談して独自の方法を採用できることも示唆されています。用意されている魔法はどうでもいいものからどうでもいいものまで、ファンタズムなる魔法で変身した地球人が惑星モノカン(舞台の星)の住人になったとかどうでもいいキャプションがありますがそんなことはどうでもよくって、ほとんど全く別の呪文にキャラクターごとに色付けすることができます。
データ的な縛りとわざと空けられた隙間がうまくマッチした、このゲームでは珍しく良い意味で胸がときめく要素でした。
なんか毎度トレントの話をしてる気がしますが、任意の一部位に装甲を付与できるという魔法がありまして、一部位しか持たないトレントに使うと超強いことになったそうです。
「なんだこのネタなのに理不尽に強い効果は!」とGMも悶絶したとか。
残念ながら、筆者はあんまりこのゲームを遊ぶ機会に恵まれず…ゲーム自体はd20で判定値以下、というシンプルな構成のものの、準備にガープスかシビライゼーションばりに要する時間がかかるため、じっくり遊ぶということは叶いませんでした。
それでも、先述した「全力で手加減する」発言や、扉の先を調べに行ったスリッジ(スライム)の博士、流体なのでスキ間を抜けはしたものの、「オレは視覚がないので何があるのかわからん!」、その部屋で発見した古文書に「オレは歴史のプロフェッショナルだ!」→視覚がないので読めない、というイカス活躍など、異様に濃い内容のセッションの記憶が目白押しでした。今でもできることなら前回語った一話一種族キャンペーンなどやってみたいもんです。
ファンタズマ・アドベンチャーも結構ゲームショップの中古コーナーで見かけるタイトルであり、手頃な値段で入手できますので、是非皆様も「ケツ頭」宇宙人の衝撃を御堪能ください。

























