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D&D5e余話#186~5eことはじめ記・いつかドラゴンスレイヤーになるために バード編~

 またも更新しないまま9月が終わる!
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↑日付を見て戦慄する筆者
 このままダンマリを決め込んでも別にブタ箱に送られるとか突然現れた怖いおじさんに5e日本語版を買う権利を取り上げられるとかそういうことはないので、いっそ寝正月までカマしてもどうせ世の中変わるわけじゃない(突如刹那的な人生観)が、もしかしたら更新するかしないかで自分の命をチップにしてるギャンブラーがいたりするかもしれないし、まあ一番は放置したままなのを見る俺が一番つらいので、重くなり過ぎて椅子と一体化した腰を持ち上げてやっこらしょうと執筆と相成ったわけです。
 そして気分一新とんでも発奮して更新せしパツイチは、驚くなかれ呆れるなかれ前回から3か月以上が経過した、5eはじめてさん向け記事だ。ファイター、ローグ、クレ公、ウィザードと四職来て、その続きは初心者向けということを優先した。その結果が前衛向けで、比較的やることがはっきりしてるパラディンにしたが、なんだか世間では汎用性の高い【敏捷力】特化パラディンという輩が闊歩しているそうで、頑張って【筋力】と【魅力】を併せて伸ばしてくだちとゆってる自分の指示と真逆の方向に進んでいるようで
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 だから嫌いなんだよ妙技特性だけで飯を食っていけると思ってるような輩はよぉ!
「ただでさえ【敏捷力】は技能やセーヴで汎用性高いんだから、これを戦闘能力に直結されたら【筋力】の立場ないよね」という言があったが、今まさにそれを見せつけられてる感じ(#^ω^)ピキピキ
 久々に更新していたらいつものディスリ癖というよくない持病が出てきてしまった。
 んで初心者向けということを優先するとなるとババリソになるのだが、前衛クラスを立て続けに紹介するのはどうか、というマリカーにおけるヨッシーのケツぐらい見飽きた話題になるんで、クラスの選択は技能役・信仰役・秘術役のいずれかということになる。そしてこの縛りだと初心者向けを選ぶのがかなり厳しい。基本四職以外が5eってかなり尖ってるため。やることがワカりやすいという点ではウォーロックなんかがそうだが、あれはただ単に決まったことしか「できない」というタイプだったりする。ドルイドも月はわかりやすいっちゃわかりやすいがあれは信仰役じゃなく前衛、しかも回復する気ない1レベルでいいことがない。レンジャーはいきなりUAを推奨するのはどうか、さもなくば素レンジャーでは1レベルでいいことが何もない、本当に何もない。ソーサラーはクラスからして変態クラスだ(竜のソーサラーだとよォ~極端な話、呪文の幅も使用回数も劣化ウィザードだからよォ~)。……パラディンの時も似たような事は書いた、つうかそれ以外で何度も書いた気がするが、まあ久々の更新だから大目に見てクレメンタイン。実際パラディンとババリソ抜きで残りのクラスからはじめてさんに何を紹介するか、というとほんとに悩みましたのよ。
 そして尻から屁が出る程考え抜いた結果、やるべきことがハッキリしているよりも、できる・できないの幅が把握しやすく、かつ何もやることがありません、という状況に陥りづらいこの人を二週目第二の刺客にセンバツすることにしました。

バード

 UAレンジャーでもよかったかもしれませんが。
 あと、↑で名前が挙がらなかったモンクは、まあそういうことです。

●クラス解説
 バードは楽人や吟遊詩人という役職ながら音楽のみに捉われず、むしろD&Dにおいては呪文や技能、武器戦闘をそこそこマルチにこなすという独特な役職を与えられている。広く浅くとは良きにつけ悪しきにつけバードを象徴する言葉であるが、バード独自の支援・妨害能力は、単なる中途半端で終わらせない精彩を加えている。痒い所に手が届く、どんな場面にいても困らない、そして時には状況を一変させる一手にもなり得る……そんな奥深くかついぶし銀なクラスがバードである。
 バードが活躍できない状況はない(1~2レベルで前衛を頼まれるとツライが)、というぐらいマルチな能力なので、クラスに困ったら取りあえずバードを選でもあまり損は無い。そういう点でも初心者向けと言えるかもしれない。もっとも真価を発揮するのは四職揃ったところに五人目として加わる時で、専門家並の深化した能力を求められるとちょっと食い足りなくもある。

○能力値
魅力】>【耐久力】>【敏捷力】>【判断力】≧【知力】>【筋力
 バードは美面(いけめん)であることからすべてが始まるクラス故、最優先は【魅力】。パラディン以上に美面であることが問われる。二番目以降は、3レベルのバードの徳/Bard Collegeでどっちを選ぶかでやや前後する。個人的には【魅力】いっぽんで進める知の徳/College of Loreを推すのを考えて↑にしたが、勇の徳/College of Valorで前衛に出るならば【耐久力】と【敏捷力】が入れ替わる。ただし、勇の徳でも着られる鎧は中装鎧=【敏捷力】が高過ぎても活かし切れないし、重装鎧前提で捨てる程も思い切れない、また精神集中で【耐久力】セーヴがついて回ることは覚悟して欲しい。
 必要な能力値が3つもあるとなかなか手が回らないだろうけど、バードは技能を好きに3つ習熟できるというおおばんぶるまい故、他のクラスで埋めづらいところを担当することになりやすい。で、そうなると自然ヒョロガリと同じぐらい蔓延しているバカキャラばかりの5e(偏見)では〈捜査〉〈歴史〉のような【知力】準拠技能をカバーすることも多かろう。【判断力】セーヴこそ落とすと致命的なことになるのはワカるのだが、これをたかだか+1にもってくために顔だけはいいアーパーアイドルになるのはどうかと思う。せめて、【知力】と【判断力】、両方とも修正値±0にはもっていきたいもんだ。
 上で散々妙技特性をディスっておいてなんですが、流石に【魅力】と【耐久力】まで必要となると、勇の徳でも攻撃は妙技特性に頼った方がいいと思います。というわけで一番後回しは【筋力】。

●技能
〈威圧〉or〈説得〉or〈ペテン〉
〈隠密〉
〈芸能〉
〈捜査〉

 クレ公やパラディンが〈宗教〉に習熟してるわけじゃないように、バードが〈芸能〉に習熟しなきゃいけない道理もないんだけど、まあ、沽券にかかわる問題なので。もっとも、それだけじゃ【魅力】がまるで活きてこないので、渉外系の技能も1つぐらいは押さえておきたい。
 残り一枠は〈隠密〉か〈捜査〉か。〈隠密〉はイニシアチブを落とすという選択が基本ルールに存在しない都合上発生しやすい、「敵との距離が開き過ぎてなんもやることがない」という時に極めて有効。しかも、大抵の敵は受動知覚が低いので、結構簡単に隠れる事ができる。それに〈隠密〉判定自体が、誰でもできそうで意外と安定しない技能だ。
 もう一つの候補は〈捜査〉。パーティがそろって【知力】8のバカキャラばっかりだとコイツに習熟してることを期待するのは絶望的であるし、意外と【知力】メインのウィザードが習熟していなかったりする。
 取りあえず〈芸能〉で一枠は確定するとして、せっかくなんでも3つ選べるのだから、パーティ全体の技能習熟を聞いてから、穴を埋めるようにしていくといいだろう。
 無論歌を忘れたカナリヤとして〈芸能〉すら取らんというバードがいても俺は止めはしない

○クラス特徴
 バードは1レベルだと呪文と“バードの鼓舞/Bardic Inspiration”しか使えない。まあ“バードの鼓舞”があるだけ贅沢言うんじゃねえと一部のクラスから説教かまされるかもしれんが、大休憩で回復するリソースしか使えない、というのはかなり問題だ。特に“バードの鼓舞”は5レベルで小休憩で回復するようになるまでずっと【魅力】ボーナスに等しい回数しか使えない、能力値ボーナスの天井が1レベルでは+3と定められた5eでは使い時に悩むことになるだろう。もっとも5レベルからいきなりd8追加、しかも小休憩で全回復とか凄まじい暴虐を発揮し出すので、このぐらい大人しくて相応なのかもしれない。
 言うても5レベルまで生き残るには、3回(4レベルで能力値成長を優先したら4回)でパーティのサポートを切り盛りしなければならない。細かい使い方は後述(呪文も専用の項に譲る)するが、どうせ3回しか使えないのだから敵が強そうor大休憩が近そうなら毎ターン投じるぐらい景気よく行くか、あるいはその時が来るまでまったく忘れちまうというのも手である。悲しいかな、“バードの鼓舞”で追加できるのは1d6どまりなので、劇的に場を動かす効果を期待するのは難しい。ジリ貧の状況で慌てて使っても焼け石にウォーターというやつである。それなら使う時と使わざる時をはっきり区別してしまった方が精神衛生上苦しまずに済む。
 もっとも5eはシールドでお手軽にACが上がる都合上、やや硬い敵(ゴブリンのような)が相手なら、両手武器をぶん回している前衛に命綱として1点渡しておくというのも手である。コボルドや野獣みたいな低AC相手なら兎も角、出目10以上でないと当たらない敵は、1ターンでも早く片付けないと割と命にかかわる。

●装備品
 初期装備を見ているとロングソードが武器に入っていることに深読みをしたくなるが、いまんとこロングソードを【敏捷力】で振るう術がない以上、当記事では下手な考え休むに似たり、で済ませておく。素直にレイピアで問題なし。単純武器は、いくら遠隔攻撃を呪文で行えると言っても、固定値が欲しい時も出てくるのでライト・クロスボウがオススメ。バード魂ヴィシャス・モッカリーはダメージ以外はどれを取っても超一級であるが、ダメージだけは如何ともしがたい。かつ、バードでダメージを与えられるキャントリップとなると、そのヴィシャス・モッカリーしかないという
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 が行く手を阻むため、せめてd8ダメージを与えられるライト・クロスボウは握っておきたい。攻撃回数が増えない限りは使い続けて別に支障もないし。あ、ただバードは初期装備に呪文構成要素ポーチがない=楽器を焦点具で使わなきゃいけないので、持ち替えはちょっと面倒。
 ちなみにバードは楽器を自動でひとつ貰えるが、無駄に三種類の楽器に習熟できたりする。思いのままにどうぞ。

○呪文
・初級呪文
ヴィシャス・モッカリー
マイナー・イリュージョン

・1レベル
キュア・ウーンズ
コンプリヘンド・ランゲージズ
サンダーウェイヴ
スリープ
ヒーリング・ワード
フェアリー・ファイアー
フェザー・フォール


 マジック・ミサイルが呪文リストにあったら修得しないと罰金と都条例にあるように、ヴィシャス・モッカリーは終生をバードと共にするバード魂。全てを出し切った後でも、まだバードにはヴィシャス・モッカリーを倒れるまで撃ち続ける仕事が残っている(ただし、[精神]に完全耐性のある敵は除く)。
 他に呪文を使えるクラスがいない場合はライトメイジ・ハンドメンディングのような呪文を優先することになるが、バード「らしさ」を優先するなら、マイナー・イリュージョンがオススメ。
 1レベル呪文は、こんだけ回復リソースにシブイ1レベル時なら、取りあえずキュア・ウーンズヒーリング・ワードを準備しておいて悪い事は何もない。本職がいるなら、どっちか単独でも可。回復以外の本命はスリープ。なんだかんだ言って、セーヴ抜きで5d8のhpを黙らせることができるのは、“バードの鼓舞”以上の切り札になり得る。対抗馬はフェアリー・ファイアー。セーヴを落とした敵は有利付きで殴られ続ける、修得可能クラスが少ないだけに凶悪な支援呪文である。
 ダメージを与える手段がまったくないのを気にする場合は、ディゾナント・ウィスパーズサンダーウェイヴの二択だが、ここは範囲攻撃である点、また5eで稀になった強制移動という点を買ってサンダーウェイヴを推す。[雷鳴]ダメージという防がれにくい属性なのもポイント高い。
 余裕があればフェザー・フォールのようにあると安心の呪文も仕込んでおきたいが、無理はきかないので呪文のレパートリーが増えてからでも遅くない。それと、バードは呪文を準備しない術者ながら、儀式発動が可能。渉外役を担当するなら、やはりコンプリヘンド・ランゲージズは自分で用意すべきか。

●種族相性
◎人間、ハーフリング(スタウト)、ハーフエルフ
○ハーフリング(ライトフット)、ティーフリング、ドラゴンボーン

 手広くやりたいバードに、追加の技能に追加の特技まである人間ヴァリアントの相性の良さは、どんなに語っても語り足りない。いや人間なら何やったって強いで終わらせることもできるっちゃできるんだけどさ! 特技は《戦闘発動/War Caster》が非常にカタい選択肢。【耐久力】向上に[毒]への耐性が垂涎のスタウト・ハーフリング、追加技能と暗視のハーフエルフがそれに続く。
 ライトフット・ハーフリングは能力値の相性なら◎に入れてもいいが、“隠密の天性”を活用し切れないところが最後まで抵抗した。いや、ローグ以外でそうそう活用できない能力なのはワカっているんですが。
 ティーフリングとドラゴンボーンは正直言ってバードならでは、という使い方のできる種族でもないのだが、【魅力】が伸びるという1点でも他種族よりは相性が良いと言える。まあ、【筋力】のドラゴンボーンよりはティーフリングの方がマシか。
 マウンテン・ドワーフで中装鎧に習熟するとか、ハイ・エルフで初級呪文を生やすとかバード向きの種族特徴はちょくちょくあるのだが、“バードの鼓舞”の使用回数と直結する故、ここでは【魅力】の伸びる種族に限って好相性とした。

○運用
 1レベルの間は、前衛に立てと言われるんでなきゃバードの仕事がなくなることはない。東に負傷したファイターがあれば行ってキュアしてやり、西に技能習熟してないと泣くローグがあればその判定を代わってやり、南に精神集中に苦しむクレリックがあれば“バードの鼓舞”で怖がらなくてもいいと言ってやり、北にマジック・ミサイルを撃つべきか悩むウィザードあればスリープは俺が撃つから心配するなと背中を押してやる、さういうものがバードの生き様だ。
 ただ、実際の仕事となると、呪文スロットをキュア・ウーンズヒーリング・ワードに費やしつつ、ヴィシャス・モッカリーで支援することになるのは致し方ない。その理由は、久しぶりの更新だし、いつものやつ、いっとく?(佐藤心調)
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 1レベル時のPCはあっという間に倒れる上、回復リソースに異様にシブイ手前、クレリックがいてもいなくても二番手の回復役でガマンしなくてはならない事も多い。また、“バードの鼓舞”も使用回数におぼつかない以上、支援役としてばんばん使っていくわけにはいかない。
 これらの、特に回数の限られたクラス特徴を活用するのに覚えておきたいのは、クラス特徴の項でも語った使い時の見極め。回復に呪文を使うのはともかくとして、“バードの鼓舞”に関しては下手に小出しにするより、強敵と見たらパーティの大砲にボーナス・アクションの限り配るぐらいのつもりで速攻を仕掛けた方が良い。5eでは持久戦になったら不利なゲーム、それも1レベルならなおの事だ。特にいたずらに戦闘を長引かせる高ACの敵は、「攻撃ロールで良い目を出す」以外の打開策を取りづらく、出目に直接アクセスできる“バードの鼓舞”が生きてくる。
 それ以外の場面では、地道にヴィシャス・モッカリーをパスパス撃ち込んでいくのが主な仕事となるが、それだけでも役目は十分。攻撃ロールに不利を与えることで避けられる事故は数知れないし、低脅威度の敵に【判断力】セーヴがべらぼうに高い、そんな辛抱強い奴はそうそういないからだ。また、敵の手数が圧倒的に多い場合、例えば大量のコボルドに襲われた時はチマチマ回復するより、スリープ一発で黙らせた方が手っ取り早い。呪文が手つかずで残っているor他の回復役がいるなら、このようなアクティブさを発揮するのも時には必要だ(スリープを使うタイミングはウィザードの項を参照のこと)。
 2レベルからは“なんでも屋/Jack of All Trades”で未習熟の能力値判定に習熟ボーナスの半分を加える&“休息の歌/Song of Rest”で小休憩時のHD使用に追加の回復、と他クラスと比べるとやや地味な変わりよう。それでも、他の味方が強化されることにより、呪文スロットや“バードの鼓舞”の使い道に余裕が出るから、相対的には大きくラクになる。また、地味ながら“なんでも屋”のおかげでイニシアチブが伸びているのが強み
 呪文スロットに余裕が出てきたなら、術者としてはやはり回復よりは制御・攪乱に寄せた方がいいと筆者は考える。回復、治療でも十分やっていけるが、プロテクション・フロム・ポイズンのような重要な呪文がピンポイントで抜けていたりする。一方でウィザード呪文リストに無く、クレリックがなかなか準備するヒマのないベインサイレンスのようないやらしい呪文が修得可能で、第二の術者としてはこういうところで存在感を示していきたい。ただ、ダメージを与える呪文だけはレベルが上がっても苦手だ。一網打尽にするような呪文が必要なら、“魔法の秘儀/Magical Secrets”で持ってくるしかない。
 5レベルで“バードの鼓舞”が小休憩で回復するようになってからはパラダイス。かなり気軽に鼓舞ダイスを配って回ることができる。ここがバードの超えるべき第一のヤマだ。

●バードの徳
 バードの徳は知の徳と勇の徳の二種類が用意されている。
 大雑把な分類を示すと、術者&妨害が得意なのが知の徳、物理戦闘能力が伸びていくのが勇の徳。
 知の徳は“皮肉な言葉/Cutting Words”によって、鼓舞ダイスの使い方が一変するのが最大の特徴。“バードの鼓舞”でボーナスを与えられた攻撃ロール、能力値判定、それにダメージ・ロール…敵がこれを振る際に、鼓舞ダイスぶん出目を引くことができる。ACぴったりの命中に宣言するだけでも、DMからは相当嫌がられることだろう。また鼓舞ダイスはd6→d8→d12と大きくなっていくことを考えると、決定打となることも夢ではない。流石にセーヴにまでは使えない。チッ
 もうひとつの特徴は、“更なる魔法の秘儀/Additional Magical Secrets”。どんなクラスの呪文でも修得できるバード10レベルの特徴を6レベルで先取りしちゃう凄い特典だ。苦手なダメージ呪文の補強にファイアーボールを持ってきたり、マス・ヒーリング・ワードで一度の回復能力を上げたりするのもいいが、楽しいのはブレスを覚えて“バードの鼓舞”との併せ技の鬼支援か、コンジュア・アニマルズのようなくそ専用呪文を行使することだ。
 知の徳を選んだ時点で技能が3つも増えるため、技能職としても心強い。
 勇の徳は、軍用武器と中装鎧とシールドに習熟することで、物理的な戦闘能力が格段に向上する。なんと前衛クラス専用特徴となった追加攻撃まで6レベルで解禁(さすがに1レベル遅いが)。HDも悪くないし、その気になれば前衛で切り結ぶことも可能。
 その代わり、シールドで片手が埋まると呪文の発動の際、動作・物質要素を満たすのが難しくなる。呪文を使う時には、武器を落とす→呪文を発動する→武器を拾う、というルール上は問題ないがかなり気色悪い挙動をせざるを得ない(武器を落とすのがその他のアクションに入るか入らないかは要確認)。いっそACだけを頼りに片手シールド片手フリーでもいいが、それでは追加攻撃があまりにももったいないし。シールドを捨てていいなら、ロングボウを撃ちまくるという手もあるが。できることなら《戦闘発動/War Caster》は修得したい。
 ちゃんと武器を使いこなすなら、【敏捷力】(それがヤなら【筋力】)を上げていかないといけないのもなかなか大変。いくら【魅力】が“バードの鼓舞”や呪文能力に直結していると言っても、まったく他の能力値に手つかずでは追加攻撃の持ち腐れである。ガントレッツ・オヴ・オーガパワーを入手できれば、【敏捷力】を中装鎧のボーナス上限の+2まで押さえてウオオオと殴りに行く暴漢系芸能人にイメチェンすることもできるのだが。
 勇の徳では、“バードの鼓舞”を武器攻撃のダメージ・ロールに適用できるようになる。鼓舞ダイスが5レベルでd8、最終的にはd12になると思うと、これは前衛かなりの火力アップ。クリティカル・ヒットした時は迷わず使用したい。それと、自身のACにリアクションとして使えるため、見た目以上にACは高くなる。
 能力値の優先順位の所で語ったように、基本的には術者&技能職として伸びる知の徳の方が考えることは少なくて済む。が、勇の徳でダメージ・ロールに鼓舞ダイスを使える魅力はあるし、無理して追加攻撃を活かそうと思わなければ堅い術者として生きていくこともできる。徳の性質から判断してもらって構わないだろう。

○呪文(レベルアップ後)
・2レベル
インヴィジビリティ
サイレンス
シー・インヴィジビリティ
シャター
レッサー・レストレーション
ロケート・オブジェクト

・3レベル
クレアヴォイヤンス
スティンキング・クラウド
ディスペル・マジック
レオムンズ・タイニィ・ハット

・4レベル
グレーター・インヴィジビリティ
ディメンジョン・ドア
フリーダム・オヴ・ムーヴメント
ロケート・クリーチャー

・5レベル
グレーター・レストレーション
スクライング
テレポーテーション・サークル
ホールド・モンスター
マス・キュア・ウーンズ


 バードの呪文リストはややもすると少なそうに見えるが、個人的にはこのぐらいの方が選ぶのにちょうどよい。
 さておき、秘術と信仰の兼ね役と言うだけあって呪文リストもそんな感じだが、スティンキング・クラウドホールド・モンスターのようなやーらしい呪文をキチッと押さえている所が好感を持てる。特に、2レベル呪文が解禁されたらオススメしたいのがサイレンス。場所にかける呪文の為セーヴで避けることができず、「マジック・ミサイルシールドホールド・パースンスピリチュアル・ウェポンがあればいいや」なんて吹いてるお手軽術者どもが、文字通り絶句して死んでいく。
 バード呪文の傾向としては、ガツガツ戦闘向けを取っていくより、他の術者がなかなか手を回せない「あると便利」系(クレアヴォイヤンスロケート・クリーチャーなど)を埋めていった方がらしいのでは、と思う。“休息の歌”及び“バードの鼓舞”回復のために、レオムンズ・タイニィ・ハットは是非修得したい。一方でダメージ呪文、フライヘイストといった支援呪文、それに重要な治療手段のプロテクション・フロム・ポイズンリムーヴ・カースが抜けていたりするので、「バードがいるから呪文は安心」という考えは危険。何にせよバードは二番手なのだ。

○備考
 知の徳を進むなら、能力値成長は【魅力】一本で構わない。使用する呪文の傾向から、《戦闘発動/War Caster》を取得しに行ってもよい。もしくは、《セーヴ習熟/Resilient》で【判断力】セーヴに習熟するか(術者にしては珍しく習熟していない)。一方、勇の徳の場合はどこまで物理戦闘力を向上させるかが思案のしどころ。ガントレッツ・オヴ・オーガパワーが手に入れば迷わず【魅力】一本でもいいのだが。《戦闘発動/War Caster》をどこで取得するかも悩ましい。
 立ち回り自体はレベルが上がっても、豊富な技能とそこそこの呪文能力でパーティの行動を後押ししつつ、隙を見て“バードの鼓舞”を駆使する、とあまり変わりがない。そういう意味では、一度立ち位置を掴んでしまえば遊びやすいクラスではある。一方で、バードは決して専門家に敵うクラスではない、これは何度言っても言い足りない。痒い所に手が届くクラスであるが、決して根本の問題を解決してくれるクラスではないのだ。例えばバードがいるから、と他に術者クラスが一人もいないと、バード本人が負担に押しつぶされて死ぬ。というか、それに巻き込まれてパーティが全滅しかねない。技能職としても、技能数は将来的にローグを凌ぐこともあるが、“習熟強化”のペースはやや遅い。また、盗賊道具を選択することが出来ず、固定値もやや劣る。バードの特性は広く浅く、これはバード本人も他のPCも認識しておくべき条項である。

 サマルトリアの王子を筆頭に万能クラスとゆうものは何かと不遇と失笑の的にされがちであるが、5eのバードはかなりいい感じにマルチに立ち回れるので、縁の下の力持ちポジをお望みの方には安心して推奨できる。さらに、3レベルのバードの徳解禁、そして5レベルで“バードの鼓舞”が小休憩回復となった後は、中途半端とは言わせない味が開花することだろう。術者やローグには決して持ち得ない“バードの鼓舞”、これぞバードをバードたらしめる一手。3レベルでバードの徳を選択して使い道が増えてからは、もうひと押しの一手だったのが、いよいよ勝負を決める一手となり得る。
 D&Dのバードらしい万能ぶりを発揮しつつ、バードの本懐エンターテイナーぶりをここぞという時に披露できるよう、“バードの鼓舞”の使い道はしっかり読み込んでほしい。

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R&RにてパスファインダーRPGのサポート記事を担当させていただいております。

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