We are Pathfinders!#270~PFことはじめ記・いつかパスファインダー協会員になるために アーケイニスト後編~

 アーケイニスト編最終章は、2レベル以降の修得呪文編。秘術呪文の無法ぶりはあまりにも苛烈にして激烈にして残虐無道、この犬畜生以下! ヨグ=ソトースの息子! などと罵られるだけに、アーケイニストのクラス特徴の中核、いやなんかアイツ呪文の方が本体じゃないのか、などと噂されかねない超重要エッセンソ。ついついおっこの呪文はいいなあ、ほうほうこんな呪文もあるのかうひょひょひょ、と無秩序に書き散らしてしまってえらい量になってしまった。すまん。
 呪文はクレリックと被ってる所があるので、それぞれ補い合うように準備することになる。もっとも、どうせ修得するだけなら制限が無いんだから、便利そうな呪文を見つけたら隙あらばムリムリ呪文書に書き込んでいけばOK。
 例によってはじめてさん向け記事故、あんまり高レベルは想定していません。あとなんか召喚術と変成術に偏ってるきらいがあるけど、これは呪文抵抗:不可を優先したためかと思われる

・妨害目的の呪文
(1レベル)
グルー・シール(ACG)
バングル(UM)
レイ・オヴ・エンフィーブルメント
(2レベル)
ウェブ
クリエイト・ピット
(APG)
グリッターダスト
サモン・スウォーム

(3レベル)
スティンキング・クラウド
スパイクト・ピット
(APG)
マッド・モンキーズ(UM)
レイン・オヴ・フロッグス(UM)
ローサム・ヴェイル(UM)
(4レベル)
アシッド・ピット(APG)
ブラック・テンタクルズ
(5レベル)
ハングリー・ピット(APG)
ファンタズマル・ウェブ(APG)

 秘術呪文の主な役割は運用で強調したように戦況を動かすこと、妨害目的の呪文を使用した時に、それをいっそう実感するだろう。
 まず、1レベル呪文のグルー・シール(ACG)は敵を絡みつかれた状態にする、呪文版足留め袋みたいなもの。絡みつかれた状態自体がキツイペナルティなのは勿論、物体にも作用するのがミソだ。例えば抜いていない剣に対して使用し、鞘とくっつけて抜け無くしたり、呪文構成要素ポーチにフタをしたり、モンクの《朦朧化打撃》で武器を落としたところを床と接着するなど、小技が色々と効く。バングル(UM)は次のd20の出目を-20する。行動そのものをキャンセルするならイアピアッシング・スクリームの方が手っ取り早いが、これは次に使う呪文へのセーヴなど、仕込みに使うのに適している(この後にクレリックが虎視眈々とサウンド・バーストを狙っているとか)。
 レイ・オヴ・エンフィーブルメントは巨体クリーチャーの泣き所、接触攻撃で【筋力】ダメージを与えられる。その数値が1d6+1/2と1レベル呪文と思えないほど非情、頑健セーヴに抵抗されても半減のため、うっかり高レベルで出目6なんか振ったりするとセーヴに成功したのに【筋力】5点低下とか物凄いことになる。真価を発揮するのは、安定して4以上のダメージを与えられるようになってからなのと、呪文抵抗:可なのは惜しい。
 2レベルのグリッターダストクリエイト・ピットはサモナー二大呪文と勝手に呼んでいるが、別に秘術呪文使い全般が使ってもいい、というかこれほど無法な呪文もないグリッターダスト呪文抵抗:不可で盲目状態とかあたまおかしい。しかも10×10。毎ターン意志セーヴというお情けはあるものの、これでぶった切られた戦力を立て直すのは容易ではない。クリエイト・ピットグリースと同様、戦力の分断や戦場の制御として活用する呪文で、これまた外道い。セーヴに失敗した場合穴の底に落下し、これをよじ登るための〈登攀〉DCが25。まともな【筋力】持ちでも困難なDC(むしろ重い鎧を着ている奴ほど判定ペナルティで泣きそう)、深さは2レベル毎に10フィート増していく。セーヴに成功しても、落とし穴に隣接したマスで行動を終えた場合は再度の反応セーヴを要求されるため、ガッチリ壁を作られたり、地形をうまく利用されて留め置かれると、延々落ちるか落ちないかの危なっかしい戦いを強いられる。ついでに言うと突き飛ばしを成功された場合はセーヴ不可で転落する。ちょっと間合い武器で敵の攻撃範囲外から押してみようか? 3レベル呪文のスパイクト・ピットになると床はもちろん壁にまでトゲでダメージ、とさらに非道だが、これを行使できるレベルになると飛んでる奴が増えてきて、まったくの置物になることが多い。上位のアシッド・ピット(APG)、ハングリー・ピット(APG)は[酸]とか揉み潰しのダメージとかもうおいといて、深さが最大100フィートの一文でもう説明いらんでしょう。
 組みつき状態にするウェブからのファイアーボールのロビンマスク死のコースも健在。クリエイト・ピットと比べると脱出のDCはやや低くなるものの、半径20フィートと範囲が広く、固定点をうまく指定すれば飛んでいる敵にも使用できる(壁と天井を使ったり)でき、さらに糸の厚さによって完全視認困難まで作り出せる。セーヴの成否に関わらない、確実な戦力の分断としての効果はコチラの方が上手。移動困難地形になるのもワンポイントゲット(突撃が成立しなくなる)。5レベルと相当先だが、上位版のファンタズマル・ウェブ(APG)は破壊されず、毎ラウンド頑健セーヴ失敗で吐き気のする状態までプレゼントする。このせいで標準アクションが取れなくなり、脱出までできなくなるというのが酷過ぎる。その代わり、[精神作用]でアンデッドや人造には無効、コッソリ呪文抵抗:可になっていたり。
 稀代の組みつきゲーであるPFにおいて、ブラック・テンタクルズが果たす役割は今更言及するまでも無い。この呪文の方が、ウェブの正統上位版と言えるかもしれん。呪文抵抗:不可だし。ある人曰く「ブラック・テンタクルズは敵で使っても味方で使ってもグダグダになるよでよろしくない」……ノーコメント。
 サモン・スウォームは何を差し置いてもバット&スパイダーの場合武器への完全耐性と“わずらわす”、これに尽きる。弓使い相手にはもちろん、スウォームの中で呪文を発動する場合の精神集中DCはかなり高く、術者相手にも覿面に効く。スウォームのhpでは呪文や火種一発で霧散するだろうが、そっちに目を向けさせ、あまつさえ呪文を浪費させたり、火種を引っ張り出す時間を使わせたりしただけでも儲けものだ。ただ一つの問題は、スウォームの野郎自分の中に誰もいないと一番近い生物を全力で追跡し始めること(そしてサモン・スウォームの射程距離は短く、精神集中後も2ラウンドは消えない)。3レベル呪文のレイン・オヴ・フロッグス(UM)になるとHD激増で群がりの攻撃のダメージが上昇、毒は【耐久力】ダメージになる。プッチ神父もズボンが汚れてることを気にしてるだけじゃ済まない。一緒にマッド・モンキーズ(UM)も解説しておくと、こちらは武器ダメージが半減どまりな代わりに“わずらわす”のDCが高く、1分間の聴覚喪失状態のオマケ付き。音声構成要素を求める呪文潰しとなる。またこっちに襲いかかってくる心配が無い。一番の特性は武器落としか盗み取り戦技をこのサル共はフリー・アクションで行えること。術者につきもののワンドや呪文構成要素ポーチを叩き落として分捕ることなど、奴等の貧相なCMDを考えればたやすいもんだぜ(多分)。ちなみにパクったものはすぐに放り出させないと、凄い勢いでオモチャにされてブッ壊される。欲しい場合はすぐ拾いに行くこと。
 スティンキング・クラウドはべらぼうに広い範囲に吐き気のする雲を作り出す。頑健セーヴの苦手な術者や遊撃役はもちろん、前衛だってうんざりする外道呪文。そのくせ呪文抵抗:不可だったりする。修得した日からイニシアチブを取っては敵の一団めがけてスティンキング・クラウドまっしぐらのスティンキング・クラウド馬鹿一代をめざしてやるぞと片眉落としたいところだが、効かない敵が多い[毒]なので相手を選ぶ。ローサム・ヴェイル(UM)は同様に吐き気を催す帳を作り出すもので、範囲が壁状・帳の裏表によってまったく効果を受けない面ができる、なかなか面白い各種特性を持つ。吐き気がする状態を抜けても不調状態になるし、帳を見ている間不調状態は続く。うまく帳を抜けてくる敵を叩けいていけば、一方的に不利を押し付けることができそう。意志セーヴのため脳筋には強いが、合計で24HDまでしか作用せず、あんまりHDの高い奴は吐き気のする状態にはできない。

・支援目的の呪文
(2レベル)
インヴィジビリティ
ブルズ・ストレンクス

(3レベル)
ヒロイズム
フライ
ヘイスト

(4レベル)
グレーター・インヴィジビリティ
コンティンジェント・アクション
(ACG)
(5レベル)
パーマネンシイ
(その他)
サモン・モンスター各種

 前にも言ったけど、セーヴには厳しくても呪文抵抗持ち(敵クリーチャー限定)には優しいシステムなんで、サポートに寄せた方が秘術呪文使いとしてはフルに実力を発揮できる。ちょっとクレリックと立ち位置被るが。
 インヴィジビリティヴァニッシュ(APG)よりずっと長く時間が続く。敵中工作に出るローグに使ってあげたりするなら、こっちの方が断然有利。敵が渡ってきている吊り橋のロープを切ったり召喚したクリーチャーに殴らせたりしても、効果が終了するトリガーとはみなさないとか酷い実例を悪用するのは、インヴィジビリティでないと難しい(一方、戦闘中不可視状態にしたいだけならヴァニッシュの方が効率は良い)。グレーター・インヴィジビリティまで来ればローグは急所攻撃で刺し放題なんだけど、そこまで来ると不可視状態が通じない奴多くなってくるんだよなァ~。
 能力値+4シリーズの中でもブルズ・ストレンクスは近接攻撃ボーナスとダメージが+2、直接的な効果で特に使用頻度が高い。事前に使うには効果時間が短く、決め打ち気味になってしまうから、戦闘開始後にクレリックと一緒に唱えることになるだろう。なお、PUローグにはキャッツ・グレイスにしてあげるとACと反応セーヴ+2までついてくる。一方ヒロイズムは攻撃ロール、セーヴ全般、技能+2で非常に効率は良いが呪文レベルが高く、ダメージを増やせない(また茶毛の変成術士の能力も乗せられない)。一手目に撃つならヒロイズムの方が安定、後に隙を見てブルズ・ストレンクスという流れが理想。
 飛んでる敵に出会って、前衛がのそのそ盾を外して弓を構えている間に爆撃されまくる体験をすれば、誰だってフライの必要性は知るし、アイコニック・キャラクターが揃いも揃ってフライのポーションを携えているのを納得していただけるでしょう。
 TRPGでヘイストという呪文が用意されていて、その呪文が弱かったためしはオレが知る限りない。追加攻撃はあらゆる打撃PCが崇める特典ながら、真に恐れるべきは移動速度+30、そして最も狂っているのは1レベル毎に1体という効果範囲の広さ。コレを使えるようになる5レベルの時点で、パーティ全員を対象にできてもまったくおかしくない。鈍足のはずのクレリックが離れた地点でチャンバラしてたファイターに一瞬で近寄ってキュアしたり、100フィート離れてさて何発呪文を近寄る前に撃てるかなどと皮算用していた術者が前衛の突撃を受けて粉砕されたりする。
 コンティンジェント・アクション(ACG)はヘイストに比べ、術者が指定したトリガーを満たした時点で行動させる、というシブめの呪文。待機として処理されるので、ヘイストのように攻撃に限らない所が特徴(というか昔のヘイストが攻撃に限って無かったせいでエライことになった)。普通に使っても、ゆるいトリガーにしておけば追加行動を得られるのようなものだが、有効活用できるのはやんなきゃいけない事が多くて、しかも状況によってそれが変わる人達相手。クレリックに「味方がダメージを受けたら“エネルギー放出”を発動する」というトリガーで手間を減らす、「味方が隣接してきたらブルズ・ストレンクスを発動する」というトリガーで、1ラウンドに使える支援の回数を増やす……など。……実はコレを使ってほしいのってアーケイニスト自身だったりするのですが。敵がクリエイト・ピットで落ちたら、穴の中にスティンキング・クラウドを張るとか、攻撃呪文を使いながらディスペル・マジックを待機させるとか。バードがいたりしたら頼んでみる? 地味に待機なのでイニシアチブ・カウントが変わったりする。
 5レベルでは呪文の永続化、パーマネンシィ解放でさらに好き放題。永続化というなめくさった効果の割に、2500gpとか意外と安価で、それも他者に振り撒けるのがまたなめくさっている
 さて、はじめてさん向け記事で扱うデータの増えるサモン系はミスマッチに見えるかもしれない。はじめてさんもそう思うなら、生来の間合いが最低5フィートあるクリーチャーを大量に呼んで取り囲むという目的だけで使えばOK。どうせ当たりゃしない攻撃ボーナスだろうと挟撃は提供できるし、移動の阻害にもなるのだ。この時、サイズ分類が取り囲むクリーチャーより3段階以上小さなものは呼ばない事(通過されてしまう)。

・防御目的の呪文
(1レベル)
リベレイティング・コマンド(UC)
(2レベル)
ミラー・イメージ
(3レベル)
ディスペル・マジック
(4レベル)
ストーンスキン
リムーヴ・カース

(5レベル)
コミュナル・ストーンスキン(UC)
ブレイク・エンチャントメント

 秘術呪文の中にも、リムーヴ・カースブレイク・エンチャントメントのように、不利な効果を打ち消せる呪文はちょくちょく存在する。クレリック任せにせず、自分でも準備しておきたい。アーケイニストならば、クレリックと違って準備していたそれらの呪文を使い切るということが無く、その気になればスロット全てを充てることができるのであるし。
 またディスペル・マジックもクレリックと共に準備しておきたい。いかに“アーケイニストの秘技”に呪文相殺があるとしても、呪文を問わず打ち消せるディスペル・マジックの方が確実な時もある。呪文相殺に頼るのは敵を叩きつつ呪文を潰さないといけない時、術者への攻撃を阻む戦力がある場合の話。敵が術者だけとなったら、1ラウンドに複数の呪文を飛ばすのは難しいから、自身はディスペル・マジックで待機しつつ味方に着実に殴り倒して貰った方が、呪文を通し損なった結果下手に暴れられるより被害が少なくて済む。
 リベレイティング・コマンド(UC)、これも使い方はクレリック同様。術者レベルが上がらないとしょぼいものの、その気になればアーケイニストは“秘術蓄積”プールを燃やして伸ばすことができる。仲間を組みつきからアクションを要さず助けるのはもちろん、CMBが低いアーケイニストには、自身を対象にする意味がクレリック以上に大きい。貧弱で〈脱出術〉も大して得意でないアーケイニストが絶望的なCMBから即座に逃げられる、そんな不可能を可能にする手段、準備しておいて損ナシ。
 ACの向上を見込みづらいので、直接打撃を避けるにはミラー・イメージのように確率による無効化で狙いたい。3レベル時点で最低でも2体の幻像ができるので、2/3の確率で1回は無効化できる。ブラーよりも持続力は劣るが、こういう呪文が持続力を求められる時というのは、それはアーケイニストが死に瀕している時で、まずそういう時を迎えないことが最善と筆者は思う。範囲攻撃では消えないので一掃されることはないが、攻撃ロールが生じない呪文は本体にばっちり影響する。マジック・ミサイル相手には「馬鹿め! そっちは本体だ!」と吠えて笑いを誘うことになる。
 直接防御系では、ダメージ減少:10/アダマンテインを与えるストーンスキンの4レベルらしいハシャギっぷりが光る。無効化したダメージが合計で術者レベル×10点を超えると効果は終了、やわらかババリソだと案外短時間で消えてしまうかもしれないが、普通無効化してきたダメージを考えたら1回ぐらい死んでもおかしくない量だから、やっぱりおかしい呪文だ。「硬度も警戒せずアダマンテイン製武器を用意しておかないとかバッカでー」などというくそGMの嘲りを、今度はオレ達がかます番だ! 5レベル呪文のコミュナル・ストーンスキン(UC)になると、行動できるアストロンとかかなり最悪な光景になる。

・探索の補助目的の呪文
(0レベル)
オープン/クローズ
(1レベル)
ハイトゥンド・アウェアネス(ACG)
(2レベル)
ノック
(3レベル)
インヴィジビリティ・スフィアー
(4レベル)
シャドウ・ステップ(UM)
ディメンジョン・ドア
(5レベル)
テレポート
テレパシック・ボンド


 秘術呪文の「あんなこといいなできたらいいな」を実現する効果は、探索においても大活躍。
 PC作成時の初級呪文数の都合上リストに入れられなかったが、オープン/クローズメイジ・ハンドでは動かせない扉や宝箱の開け閉めができる。メイジ・ハンドと併用して危ない物に触れずに動かすのは勿論、扉の影から射撃してくる奴の視界をいきなり遮ったり、突撃を封じたり、シブイ役者ぶりを発揮してくれる。
 扉と言えば、ローグでさえ歯が立たない魔法の扉を開くのはノックの番だ。たまに開けてはいけない所を開けてGMの殺意を買う可能性があるが
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シナリオの都合上伏せておいた場所に強引に入られたGMの気分
 技能の固定値を上げるのはクレリックのガイダンスばかりでなく、ハイトゥンド・アウェアネス(ACG)という【知力】と〈知識〉でめしを食うアーケイニストの強い味方がある。効果を終了させる代わりにイニシアチブ+4を得られるのも、秘術呪文使いにバッチリ。クリーチャー識別が終了したら速やかにこいつで先制を取りに行くのだ。思いのほか持続時間が長いため、術者レベルが低くても気にならないからワンドで作ってポクポクすると大変便利。
 インヴィジビリティ・スフィアーは元ネタ同様、攻撃的に使うよりこっちの用途の方が適している。インヴィジビリティがあればコチラの御言葉をお借りすると騒音発生装置(上手いこと言うなあ)な重装鎧中装鎧装備者どもがいても、だいぶ落ち着いて集団で隠密行動できる。
 ディメンジョン・ドアは短距離と言いながら400フィート+1レベルごとに40フィートの結構な距離を瞬間移動できる。空を飛んでもダメ、水を泳いでもダメ、地を潜ってもダメ、なGMもしくはシナリオライターの悪意満点な罠をブチ壊すには、手足を使わず「ここではないどこか」に行ける移動手段に頼るしかない。例えそれが10フィート先だったとしても使ったことに後悔はしないだろう。場所さえ思い浮かべる事が出来れば良いので、使い魔や念視で偵察し、仲間を引き連れて強襲というアクティブな使用法もある。余談だが、瞬間移動と念視が解禁されたらそのTRPGが別ゲーになる転機であり、GMの態度か強硬化する引き金でもある(急に念視や精神走査対策が張られ出すようになる)。ちょっと失敗確率が怖いがより遠い場所は上位版のテレポートで。
 シャドウ・ステップ(UM)は、これはあーたセブン=フォートレスでやり過ぎてAdvancedで亡き者にされた影跳躍(ダーム)やおまへんか。影から影へと瞬間移動とか、普通はこのぐらいのレベルの呪文だよな。
 テレパシック・ボンドはどんなに距離が離れていても、テレパシーによる意思疎通が可能になる。遠隔操作型スタンド同士の会話もマッツァオの連携強化だ。黒電話時代にスマホ持ちみたいな利便性しやがって。

・範囲攻撃目的の呪文
(2レベル)
フレイミング・スフィアー
(3レベル)
ファイアーボール
(5レベル)
ファイアー・スネーク(APG)
ライトニング・アーク(UM)

 火力呪文に目を向けるとなんか素人っぽく見られる妙な傾向がTRPGにはある(被害妄想)ようだが、実際PFで呪文火力で押し切るのは結構大変である。アホみたいに固定値を積めていく近接攻撃と比べて、術者レベル以外でダメージが伸びづらい上に、天井(最大で○d6とか)まで設定されているため。ここで挙げられているファイアーボールも最大で10d6ダメージ、一見すると大したダメージに見えるが、期待値で35点という数値は、10レベルの前衛型PCならすぐに叩き出せる数値。さらに反応セーヴで半減されてしまうことを考えると、決定打としてはやや心許ない。
 が、だからといって火力呪文を軽視するのもまた素人判断。多数の敵に一度にダメージを与える面の攻撃は秘術呪文ならではであり、かつ、大小に関わらずhpを強引にもぎ取ることができるのは火力呪文の特権なのだ。いかに一撃で劣るとも、密集している敵陣に撃ち込み奪ったhpが生み出す戦力差は、前衛の鉄拳一発に勝るとも劣らない。前回口にした「秘術呪文はその一発で戦闘を決めるのではなく、戦況を有利に動かす」という言葉を思い出してほしい。
 そういう目的で一番使いやすいのは、やはりファイアーボールをおいて他にない。攻撃範囲、ダメージ共に文句なし。乱戦になると使いづらいが、そういう時にはファイアー・スネーク(APG)にすると、一筆書きの経路上だけを燃やすことができる。入り組んだ敵味方の配置でも安全に焼き払える代わりに、射程はレベル毎に5フィートとちょっと短い。
 もう少し低いレベルで手を打つ場合はフレイミング・スフィアー非常に融通の利く機動性の持ち主で、味方を巻き込むということもまずないし、ウェブを焼き払う、段差の上にいる射手を追い回すなど用途は多岐に渡る。ダメージこそスコーチング・レイに劣り、セーヴに成功するとダメージを与えられないものの、制御能力という点を買ってこちらを推した。動かすのは移動アクションなので、本体はマジック・ミサイルで火球と連携してしばき倒すなんてこともできる。
 ちなみに、これまで紹介した呪文は[火]ダメージであるが、[火]に耐性がある奴はかなり多い。(ノ∀`)アチャー 見た目で[火]が効きそうにない奴は多いから、撃ってから後悔せずに済むのがまだ救いか……。
 唯一の[電気]ダメージ、ライトニング・アーク(UM)は起点と終点が指定した2体のクリーチャーとなるライトニング・ボルト。ワカる人にだけワカる形容をすればロードス島のライトニング・ボルトだ。術者から直線上のせいで、ちょっと使いづらかったライトニング・ボルトがこの珍妙な効果範囲になっただけでどう激変するか、それは使ってみてのお楽しみ。

・巻物などで用意しておくとよい呪文
(1レベル)
プロテクション・フロム・イーヴル
マジック・ウェポン
リデュース・パースン

(2レベル)
アーケイン・ロック
コミュナル・プロテクション・フロム・イーヴル
(UC)
シー・インヴィジビリティ
スパイダー・クライム
ロープ・トリック

(3レベル)
ウォーター・ブリージング
コミュナル・スパイダー・クライム
(UC)
コミュナル・レジスト・エナジー(UC)
マジック・サークル・アゲンスト・イーヴル
(4レベル)
エコーロケーション(UM)
ディメンジョナル・アンカー

 ここから先は、巻物など用意しておくと呪文準備数を圧迫せずに済む、「使う時はすごく重宝するが使わない時は置物」な呪文。
 クレリックの項で解説した呪文は使い方は大体同じだが、プロテクション・フロム・イーヴルのような呪文は対象一人で唱えただけでは全然足りない場合が多い(特に低レベルの間)。そういう時のために、呪文の準備を問わず、二人がかりで唱えられるように巻物で用意しておくのがベストだ。コミュナル・プロテクション・フロム・イーヴル(UC)になれば手間はだいぶ減るし、マジック・サークル・アゲンスト・イーヴルとなればエリアに起動できる。レジスト・エナジーも使い方としては似ている。
 プロテクション・フロム・イーヴルが有効な敵につきもののダメージ減少/魔法対策に、マジック・ウェポンは魔法の武器を買えない間頼ることになる。5eほどではないが、結構早い内からダメージ減少は出くわすものだ。
 空を飛ぶ必要のある状況と比べて、水中呼吸の必要のある状況は少ない、っていうか冒険者にとって水場に近付いて良い事は一切ない(全員ギルマンのパーティとかでもなければ)のだが、絶対に嫌だと言っても行かねばならない時があるのが世とシナリオの宿命。幸い、ウォーター・ブリージングは一発でかなりの時間水中呼吸できるようになるのでそんなにばんばん買い揃えなくて済む。
 同じ移動の補助なら、スパイダー・クライムはもうちょっとポジティブな気分で備えておける。コミュナル・スパイダー・クライム(UC)となれば、もう単身這い登った先で襲われて、ロープを垂らす暇も無く支援を受けられないまま孤独死なんて心配もない。実はリデュース・パースンも移動の補助として使っている。例えば小型の味方を超小型サイズにして抱えて運んであげると、スパイダー・クライムを実質1回で2人分使ったようなもの。
 魔法の鍵を無理矢理開けたい衝動と比べて、自分から魔法の鍵を掛けねばならないという使命感はやや薄いかもしれない。それでも、そう簡単に突破されない閉鎖空間を生むアーケイン・ロックの巻物は一本ぐらいあると、休憩時や増援対策など有効な状況を作り出せる。一時的な対比場所なら、ロープ・トリックが非常に有効。ロープという目に見えた証はあるものの、それさえ除けば高レベル発動時、一晩を過ごせるほどの時間持続してくれる。
 シー・インヴィジビリティインヴィジビリティ・パージと違って、自分しか見ることができない。しかし場所さえ指定出来れば、秘術呪文使いにはグリッターダストという不可視状態殺しの呪文を続けて発動できる。エコーロケーション(UM)はシー・インヴィジビリティでもインヴィジビリティ・パージでも〈知覚〉でも発見できないようなどうしようもないクソモンスターを追跡する最後の手段。逆にディメンジョナル・アンカーテレポートで逃げる奴を留め置くため。高位のフィーンドなんかホントにタクシー気分でお手軽にグレーター・テレポートを使って、完全に殺し切るのが難しいし、思いつく限りのろくでもない事をしている。筆者が知る中で最悪の例は、落ちてるPCの武器を拾ってグレーター・テレポート、の例だな。そういう悪さをさせず、悪事の報いに相応しくPLのヘイトを一身に集めて無惨に死んでいってもらいまひょ。

 ……というわけで、三回に渡ったアーケイニスト編これにて終了! CRB+サプリ数冊分の呪文リストを眺めて首が痛くなっている皆様、お疲れ様でした。書いてるこっちも用途ごとの呪文を羅列する度にprdj@ウィキを開いていたせいで目が痛くてチカチカしてます。呪文レベルが4を超えたあたりからセレクトがテキトーになってるかもしれませんが、原因はそのせいです。
 掘り起こせばもっと凄い呪文があるかもしれないし、「確かに使う時はあるかもしれないけど、フツー訪れねえよそんなシチュエーション」な妙にコアな状況を想定した呪文が用意されているのがPFの良い所でもあり悪しき所でもある(悪い点:呪文リストが長くなる、GMやライターが○○用意してないのが悪い、みたいな論調でシナリオを書き出す)。こんなやさぐれたブログばっかりじゃなく、いろんな方のアドヴァイスを糧にして、自分なりのイケてる呪文リストを作ってみて下さい。
 そして秘術呪文が決まった時の快感は《強打》クリティカル・ヒットサンバイ剣にも匹敵するんで、どうか呪文選びの時点でイヤになってブン投げないでね!

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ご指摘ありがとうございます、サモン・スウォームは1ラウンドかかるんで確かに待機で使えません。修正しておきました。
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銀河アズマ

Author:銀河アズマ
頑張りましょうと言えないのがとても残念です

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