We are Pathfinders!#265~PFことはじめ記・いつかパスファインダー協会員になるために ローグ後編~

 ローグはやるべきことがハッキリしており、そこんところはあまり迷わずに済む。どちらかというと把握すべきはやるべきことに対して何を使えるか、それを腕と頭に刻み付けておくことが、さわやかダーティライフを生き延びるためのコツだ。

●クラス特徴&アーキタイプ
斥候(APG)
地下科学者(ACG)
偽魔術師(ACG)

 ローグのクラス特徴は“ローグの技”で様々な変化を付けられるためか、それ以外は以外とシンプル(“ローグの技”はレベルアップの項にて)。
 まず“妙技訓練”、コレのおかげで妙な小細工を入れなくてもローグで近接戦をこなせるようになった、というか【敏捷力】ボーナスをダメージに乗せられるようになり、あまりにももったいなくて前に出ざるを得なくなった、とさえ言える。注意点は、何度か触れた通り【敏捷力】ボーナスをダメージに適用できるのは3レベルになってから、しかも《武器の妙技》を適用できる武器から1つだけ(11レベルでやっと2つに増える)。ローグは武器の習熟がよろしくなく、投擲できてかつ《武器の妙技》が適用できる武器となると、ダガーぐらいしかない。
 次に急所攻撃。ローグが戦闘で生きるも死ぬもこの急所攻撃をいかに発動できるかにかかっている。コレが発動する条件は、あらためて整理しておくと
・目標が【敏捷力】ボーナスをACに適用できない。
 →立ちすくみ状態、押さえ込まれた状態、フェイントに成功した時、攻撃者が不可視状態、など。
・目標を挟撃している。
・遠隔攻撃の場合、目標は30フィート以内に存在しなければならない。
・目標が視認困難を得ていない。
 誤解されがちだが、組みつかれた状態や転倒中には急所攻撃は発動しない(3.5eの頃は組みつかれた状態には発動した)。【敏捷力】ボーナスを足せない状況は、立ちすくみ状態以外だと作り出すのがなかなか難しい。なので、戦闘が開始されてから狙うのは挟撃が一番実現性高い手段。4e以降の急所攻撃のように、1ターンに1回とかヘンな制限はないから、命中した分だけ急所攻撃を乗せられる。二刀流ローグが殺し屋の殺し屋たる所以だ。
 遠隔攻撃の場合、30フィート以内という条件に案外引っかかったりする。30フィート=6マスという距離は、実は短いのだ。視認困難に対しては、《影への打撃》(APG)という対策もあるが、このために貴重な特技枠を使っていいかは悩ましい。いつかは取らねばならん特技なのでしょうが。
 4レベルからは“妨げの傷”で敵の攻撃ロール、AC、移動速度のいずれかにペナルティを与えられるようになる。攻撃ロールとACはローグを狙う/狙われる場合一層ペナルティが大きくなり、攻撃ボーナスともACともやや劣るローグも堂々渡り合えるようになる。ますますもって急所攻撃を発動できなければローグに明日は無いし立場も無い。
 問題はクリティカルに完全耐性がある奴には急所攻撃が発動しないこと。粘体やエレメンタルに遭ったらどうにもならないから、正面対決以外の手段を総動員し、さもなきゃ“妙技訓練”でどつき合うしかない(こいつらに至っては挟撃すらされなかったりする)。攻撃がヒットしたらよろめき状態にしてくるアイス・エレメンタルなんか最低最悪の相性と言える
 急所攻撃と同じぐらい大事なのが“罠探し”。罠に対しての〈知覚〉〈装置無力化〉にローグ・レベル÷2のボーナス、それに加えて魔法の罠を解除できるのは、この“罠探し”を持つ者だけ。まあディスペル・マジックなんかで解呪できることもあるから、無ければ無いで対策はあるものの、デフォで何とかできる手段というのは一縷の望みとなる。あんまりアーキタイプで置き換えたくはない。というか、罠のDCは無体に上がっていく(特に魔法の罠)ので、こいつでボーナスを貰わないと安定して成功しないのよ!
 ローグはACもさることながら、セーヴ関連も含めて防御能力は低い。その中で“身かわし”“直感回避”は貴重かつ強力な防御手段。前者は反応セーヴに成功すればダメージをまったく受けず、後者はACへの【敏捷力】ボーナスを失う状況を劇的に減らしてくれる。立ちすくみ状態は【敏捷力】だのみのACなローグの天敵、またクソ遭遇の最たる「見えない敵との戦闘」にも耐性が付くのは大変ありがたい。だいぶ先だが、“上級の技”には身かわし強化もある。
 PUローグにアーキタイプをそのまま適用できるかはGMの判断に委ねられる。まあ、特徴がそのまんま残ってるならいいのではないか。例によって例の如く、何故かローグのアーキタイプは“罠探し”が消えるのもが多く、消えない奴は大体しょぼいのだが(いや“罠探し”が消えるやつさえも……)。マジック・アイテムや呪文で固定値と魔法の罠を何とかできる将来計画が立てられたら“罠探し”抜きでもいいけど、これはパーティと相談して納得してもらった上で。別に“罠探し”はローグだけのものってわけでもない(都市レンジャー(APG)やスレイヤー様)から、他に持ってる人がいたらその人にお願いして、自分は罠以外でローグとしての仕事をするのもアリだ。まあ、罠は罠対策の専門家たるローグが担当するのが無難だと筆者は思うのだが。罠に強い“危険感知”もあることだし。しかしどうせ罠に強くなるなら、“危険感知”で反応セーヴ以外にも強くなればいいのに。頑健や意志は苦手なんだよぅ。
 この“危険感知”、名前こそ異なるが“罠感知”とポジションは同じ。不意討ちに気付くためのボーナスが加えられた上位互換なんで、アーキタイプで“罠感知”を要求された場合はコレを置き換えれば問題ないだろう。
 “罠探し”に抵触しないアーキタイプというと、なんと斥候(APG)、強盗、聖別されたローグ(UC)、地下化学者(ACG)だけ。これはつまり「“罠探し”なんて無くても生きていけるぜHAHAHA!」という力強いメッセーヂなのか、それとも「“罠探しに”過剰な幻想を抱いてるんじゃねえ」という罵倒か……で、最も使いやすいのは斥候か。突撃するだけで、8レベルからは10フィート移動するだけで急所攻撃発動、と格段に制限が緩くなる。突撃で下がったACも“妨げの傷”があればフォローは可能。ただし“直感回避”が消えるので、イニシアチブを先取された場合は泣くしかない。飛散武器で急所攻撃が発動する地下科学者も面白い。飛散武器は大体が接触攻撃かつ物理以外の属性ダメージなので、ローグの苦手なACの高い奴やダメージ減少持ちにも火力を維持できる。【知力】ボーナスもダメージに乗り、“妙技訓練”を適用できない弱みをカヴァー可能。アルケミストの発見をつまみ食いして、吐き気がする肉で組みつき対策を張ったりもできる。一方でこちらは“身かわし”が消える。瀕死の所にすっ飛んできたファイアーボールやブレス攻撃にはやっぱり泣くしかない。
 ACGの偽魔術師は“罠感知”は消えるが、魔法の罠を解除できる能力と、魔法の罠のみに発揮されるボーナスを持つ。通常の罠へのボーナスの代償に得た者は、“署名ワンド”。指定したワンド一本を、〈魔法装置使用〉抜きで発動できるようになる。探索役のローグが回数がべらぼうに多いワンドで便利呪文を使いまくり出したら、これは大変な事ですよ(跳躍の時毎回ジャンプを発動させるとか)。魔法の罠を解除できるという特権に重きを置くならこちらもアリか。そのぶん、アイテムで普段の〈知覚〉〈装置無力化〉の補強は欠かせない。また、署名できるワンドは基本的に1本だけ(1日に1回変更できるが、この回数を増やすことはできない)。

○運用
 技能職らしく、ローグは冒険中は大忙しだ。と言っても、PFは大体の状況において、GMから指定された技能を使うだけで良い。それで大体ゲームは回るようになっている。迷ったらGMにこの状況で使うべき技能、使える技能は何かを聞いて、それに対して技能ロールを行うこと。ローグの技能ランクの高さをもってすれば、これでそうそう悪い事にはならないはずだ。
 ダンジョン探索はルーチン化されているのでもっと楽。自分の察知できる範囲に対して〈知覚〉、罠があった場合は〈装置無力化〉、そしてフロアにこっそり入るためには〈隠密〉。この辺の宣言を忘れないだけで、ローグとしての仕事は最低限果たせる。きょうび「宣言してないから教えませんでした」などとぬかす輩はクソマスターに分類されるし……いや当時だってクソだったと思うけど。
 つまり、大切なのは然るべき時に然るべき技能を使えるように備えておくこと=技能ランクの配分を誤らないこと。数値の暴力で解決できるのは、ちゃんと技能ランクを払っている技能のみ。この配分には熟慮が要求されることになる。タイプとしては、ゲーム中はそれほど悩まないが、ゲーム間の成長が悩ましいソーサラーに近いかもしれない。
 そして然るべき技能以外にも、得意な技能を使えないかGMに提案する努力、使えないような状況に近付かない警戒心も重要。問答無用で刃を突き立てようとしてくる暴漢どもに囲まれているような状況では、得意な〈はったり〉も〈隠密〉も発揮しようがない。そういう状況から暴漢を叩きのめして平気で脱出できるのはババリソやモンクの役割だ(そして、そういう状況でローグが考えるべきことは、〈軽業〉で敵の接触面を通り抜けられないか、だろう)。
 ローグはその役柄上口八丁で切り抜けるような仕事を回されやすく、口下手なプレイヤーにこれは辛い(実体験)。どうしても自信が無ければ他のPCにプレイヤー発現で相談(不在なら電波で)、伝えるべき用件をまとめた上で、対人系技能で高い達成値を出せば、まあGMも認めてくれるのではないだろうか。というかきょうび役割分担の垣根が低くなり、ローグだけにしか隠れたり危険を察知したりができないなんてシステムが消えつつあるTRPGの風潮(べ、別にSW2.0をディスってないですよ)、交渉事だからといってローグに押し付けられる謂れはない! むしろ交渉事ならソーサラーやパラディンのように日頃イケメンであることを鼻にかけてる奴等の方がよっぽど向いてるのだから、そいつらがもっと仕事しろって話だよ!(逆ギレ)
 冒険・探索中ははふさわしい技能で高い達成値を出せば大体黙るものの、戦闘となるとそうはいかない。厚い鎧もなければ良好な攻撃ボーナスもなく、一人では急所攻撃を発動させづらいローグが敵の群れに飛び込んでいても、1ターン後にはローグだった肉塊に成り果てるだけだ。ACに関しては財力に余裕が出てくれば(【敏捷力】ボーナスとレザーを合わせれば、1レベルでも16~17には到達するので、そこまで低いわけではない)補強できるものの、hpと攻撃ボーナスの低さを補うのは、やはりチームプレイと戦術に頼ることになる。
 “妙技訓練”を腐らせないために近接戦を推奨したが、これを凌ぐのは、特にhpのおぼつかない1レベルだとローグには厳しい。なので、味方と出足が揃っていない時に備え、ジャヴェリンを最初は握っておくことを提案してみる。自分だけが突出してイニシアチブが高い場合は、こいつで最もパーティに近い目標に急所攻撃付きの射撃を撃ち込む、という寸法。急所攻撃が発動するのは30フィート、つまりだいたいの敵から殴られる距離内というのがちょっと困るが、少なくともダガーで10フィート以内まで近寄るよりはタコ殴りにされる危険が少ない。また、投擲武器ならもう片方の手に近接武器を用意しておけるのもよい。重量がキツイ場合は、威力が落ちて射程も20フィートに下がるがダーツがある。
 機会攻撃を受けずに挟撃を取りに行くのは〈軽業〉なので、技能の詳細の項は熟読のこと。ただ、1レベルだと種族特徴やキャラクター特徴のボーナスが無いと、安定して成功するとは言い難い(【敏捷力】ボーナス+4として、これらの修正が無いと+8。一方、ゴブリンでさえCMDは12ある)。失敗したとしても移動アクションは失わないので、移動速度の半分で移動自体はできるが(敵を通過しようとした場合、移動アクションを失って機会攻撃を受ける)、機会攻撃覚悟で飛び込むしかない。3レベルまではダメージ・ボーナスは【筋力】ということで微々たるもの、武器のダメージ・ダイスも小さいとなれば、臆して急所攻撃抜きで殴り合っていては前線に出る意味が無い(かと言って射撃にいくにも乱戦のペナルティがでかいし)。どうしても機会攻撃を受けたくないなら、ファイターやクレリックなど、ACのより高い人に囮となって機会攻撃を使ってもらうしかない(《迎え討ち》を持ってる相手にはもう根性しかねえな)。
 また、無駄に攻撃を受ける場所に居続けないのも立ち回りの一つ。ファイターは敵の足を止めるために張り付きっぱなしになる必要があるんであり、急所攻撃だけが目当てのローグはいつまでも敵の周りをチョロチョロしていることはない。うまく周囲の人が移動せずとも挟撃を取れる位置に来てくれたなら、ローグ自身は攻撃が終わり次第〈軽業〉で敵の間合い+5フィート(5フィート・ステップを警戒して)から離れてしまうのもアリだ。他の人が挟撃を取れなくなってしまうが、一発でローグを黙らせる火力を持つ敵が急所攻撃で刺されようもんなら、硬い前衛より間合い内にのうのうと留まるローグが優先してブン殴られても文句は言えない(嗚呼マークやディフェンダー・オーラが恋しい)。仲間と共に挟撃を維持し続けるのは、戦線に留まり続けられるhpとACになってからでも遅くはない……無論、押せ押せだったり一刻でも早く敵を始末しなくてはならない
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 という状況では後続が叩きのめしてくれることを祈って留まることになる。それと、こうして逃げられる、もしくは挟撃位置に回り込める位置を確保できるように戦場はよく観察しておこう。“妨げの傷”が解禁されてからは、かえってローグへのペナルティを活用できるように、戦線に留まることは増えるかもしれない。
 一応、場所が許せば〈隠密〉で身を隠し、そこから射撃をすることで遠隔攻撃でも急所攻撃は発動できる。ただし、敵から観察されているような状況……つまり戦闘中においては、〈はったり〉を使って隠れる隙を作ることが必要。〈はったり〉は標準アクション(この時のアクションは書いてないが、フェイントと同じと判断した)なので2ターンに1回になってしまうが、そこは【敏捷力】ボーナスを使わせないことで命中率が上がったと考えたい。一度隠れてしまえば狙撃のルールで再度〈隠密〉もできるが、-20ものペナルティを受けるので、1レベルではやるだけムダくさい(技能ロールじゃ絶対成功もしないし)。
 なお、挟撃を取りに行くまでも行った後も大変だが、実は物理攻撃以外の耐性もローグは高いとは言えない。と言うか、ぶっちゃけすごく低い。反応セーヴこそ高い【敏捷力】と“身かわし”があるものの、頑健セーヴと意志セーヴは劣悪、しかもこの2つのセーヴは特に無力化される効果を伴う場合が多い(“悪臭”で吐き気のする状態にされたり、ホールド・パースンで麻痺したり……)。ローグにとってこれらの効果は「受ける前に取り除く」が最上の防御策であり、故に“罠探し”は出来れば外したくないし、イニシアチブは先取して急所攻撃で術者を速攻で黙らせるのが肝要。

●レベルアップ
・ローグの技
罠見抜き
戦闘訓練
武器修練
下級魔法
上級魔法
回復力
確実性
(“超越技能”で指定したもののみ)

 2レベル以降、2レベルに1回ローグは“ローグの技”が追加される。ファイターのボーナス特技のように、ローグはこの選択で多彩な芸当を身に着けていく。
 ローグはじめてさんにオススメなのはズバリ罠見抜き。10フィート以内の罠に勝手に気づくため、〈知覚〉の暇すらない緊急時に強くなるほか、まさかの見落としも防いでくれる(ただし、ダイスはDM次第)。武器修練で“妙技訓練”武器を《武器熟練》したり、戦闘訓練でボーナス特技を得るのもワカりやすく強い。
 一方、呪文リストを眺め回すのが苦痛だが、下級魔法上級魔法は探索においても戦闘においても大変よからぬことをし始める可能性を秘めている。上級魔法2レベルに1回使用回数増加、といち特殊能力で貰える割に、ホントにそれでいいんすかと聞いてみたくなるぐらい使用回数も潤沢。本命は探索、戦闘双方で役立つヴァニッシュ(APG)。シールドで身を守ったり、ロング・アーム(ACG)で攻撃を補佐したり、ブラード・ムーヴメント(ACG)で機会攻撃対策を増したり、と使い方はいくらでもある。下級魔法では、危ない物に触れずに済むメイジ・ハンド、攪乱に使えるゴースト・サウンド辺り。
 パーティ人数が多く、自分以外に挟撃を維持してくれる仲間がいる場合は鈍らせ高速後退を使ってヒット&ウェイで被害を押さえる事ができる。鈍らせの方が機会攻撃そのものを封じられるので、自分以外の移動もしやすくなるが、複数の敵に接している場合は撤退の高速交代の方が安全ではある。防御手段では“オークの凶暴性”のように使える回復力も強力。すぐに結構な数の一時的hpが降ってくるようになる。
 深遠な学者を取得した場合、バードのように〈知識〉担当となる。クラス技能が〈知識:すべて〉の奴に限って大抵技能ランクが2点という呪いがゴラリオンにはあるので、これで〈知識〉をカバーしてあげると他の人の負担も減る。
 時に技能ロールは戦闘以外に一発死に直結しているため、イザという時のために確実性で再ロールを行えるようにしておくと安心感が増す。これは“超越技能”で指定したもののみなので、“超越技能”はここぞという時に振り直せて安心……〈装置無力化〉や〈軽業〉にしたい。
 その“超越技能”は、指定した技能に設定された特殊能力、ローグ専用の技能解放能力を得る、というもの。詳細は別記事に書いたのでそちらで。オススメはイニシアチブが伸びる〈真意看破〉、機会攻撃範囲をすり抜けやすくなる〈軽業〉、それに寝てる時にも警戒できる〈知覚〉。【魅力】に自信があるなら〈威圧〉、射撃型なら〈隠密〉。
 これらに多彩で使用回数を加えておけばなお万全である。

・特技
《一撃離脱》
《抜け目ない軽身》(ACG)
《ひねりかわし》(ACG)
《ローグの技》(APG)

 特技については、《回避》《強行突破》まで進んだなら、その先には《一撃離脱》《抜け目ない軽身》(ACG)という選択肢がある。《一撃離脱》は指定した敵からの機会攻撃を受けずに、移動の最中に攻撃できる、ローグのためにあるような特技。その代わり条件の攻撃ボーナス+4がローグで満たせるのは6レベル、戦闘訓練で取るのでなければ7レベルまでお預けとなる。
 《抜け目ない軽身》は〈軽業〉で機会攻撃範囲を抜けるのに成功した目標への攻撃ロールに+2(挟撃とも重複する)、その上対象は【敏捷力】ボーナスをACに加えられないというすんばらごい特技。しかも条件は〈軽業〉5ランクと攻撃ボーナスを問われない。〈軽業〉判定こそ必要であるが、技能はマジック・アイテムでブーストしやすく、特にデアデヴィル・ブーツというこの特技のために存在するようなアイテムがあり、これに各種ボーナスを加えれば敵の戦技防御値を抜くことは決して難しいことではない。それに、単体でも急所攻撃を発動できる能力が得られるのが何よりデカい。この特技を取った後は、機会攻撃を誘発するように〈軽業〉で5フィート移動する、通称挑発的な5フィート・ステップというふしぎなおどりを始める光景が多々見受けられる。このコースを選んだなら、必然的に敵に張り付くことになるので、“妨げの傷”の狼狽で攻撃ロールにペナルティを与えたり、回復力で損傷に備えたり、という前衛に立つ工夫が必要となる。またいくら〈軽業〉が高くても通せない戦技防御値の敵と戦う日もいつかやってくるだろう。その場合は……健闘を祈る。
 もう一つ、ローグなら是非とも修得してほしい特技がある。《ひねりかわし》(ACG)がそれだ。この特技は割り込みアクションを使って、頑健セーヴを反応セーヴで行うというもの。先に触れたけど、ローグは反応以外のセーヴが苦手である。場合によっては術者以上に弱かったりする(この世界の術者は必要な能力値が少ないと、そこいらの前衛以上に【耐久力】高かったり)。毒の扱いや心理戦といった搦め手が得意そうなクラスなのに、それらに弱いとはこれ如何に、という感じだが、まあこの強さで反応以外に良好なセーヴがあったらそれこそインチキか。さておき、クラス特徴でこの脆弱さを補強してくれるものがないので、うっかりするとファイター以上に搦め手に弱い。そこにこの《ひねりかわし》があれば、1ターンに1回とは言え良好なセーヴに優れた【敏捷力】、しかも効果を減らせるなら完全に打ち消す、“身かわし”のような効果まで搭載しているので、頑健セーヴにもある程度は対処できるようになる。劣悪なセーヴのくそみたいな固定値で致命的な危険に挑まなければならないことに比べれば、よろめき状態なんて安いもんである。
 なお、意志セーヴに関しては“上級の技”で心術破りを取るぐらいしかない。後はファイター同様、《鋼の意志》とマジック・アイテムで固めておくのが独力では手いっぱい。この辺の対策もパーティとよく相談しておくべし。
 単純に《ローグの技追加》で“ローグの技”を増やしていくというのも、それはそれで強い。

・上級の技
打撃のいなし
追い討ち
妨げの重ね傷
解呪打撃


 だいぶ先の話になるけど、“上級の技”にも少し。
 “上級の技”にある防御策は身かわし強化心術破りだけでなく、打撃のいなしという直接攻撃に対する強力な回避手段がある。これは主に武器によるダメージに対し、反応セーヴを行って成功すれば半減できるというもの。ダメージが無体な場合は無力であるが、非常手段というものは幾つ持っていても余るものではない。特に直接的なダメージから逃れる手段というのは、PFでは案外貴重だったりするのだ。なお、“身かわし”が適用できるのは、「普通なら」セーヴ成功で半減できる効果なので、クラス特徴で例外的に起きる処理のコレには使えません(効果に明記されているのを見るに、同じことを考えた奴が多数いると思われる)。
 攻撃面では追い討ちがあると、挟撃した味方の攻撃に合わせて機会攻撃で急所攻撃発動のチャンスがグッと増える。これに“妨げの傷”を2つ与える妨げの重ね傷で敵の攻撃ロールとACは既にズタズタ(フェニックス一輝調)。また敵も味方も呪文で戦闘力をガチガチに底上げをするPFでは、是非とも解呪打撃を薦めたい。1日に1回なんて制限ないから、急所攻撃が発動する度に発動し放題。戦力増強のためにちょっと齧った程度の似非魔術師どもの呪文を、こいつで片っ端から消してあげよう♡

・マルチクラス
ファイター
レンジャー
スレイヤー

 ローグは“妙技訓練”で【敏捷力】ボーナスをダメージに適用できることで戦力が激変し、かつ“妨げの傷”で前に立つ不安も軽減できるので、まずは4レベルまでを一本伸ばしすることを推奨しておく。マルチクラスはそれから考えたい。
 で、ローグは基本攻撃ボーナスの伸びが悪いので、それを前提とした特技の取得が難しい。そこでファイターを1レベル取って、基本攻撃ボーナスの条件を達成しつつ、ボーナス特技でウッハリという寸法。これなら《一撃離脱》も5レベルから取得できる。ついでに軍用武器・重装鎧・盾の習熟も付いてくる(中装鎧以上を着るかどうかは置いといて)。
 また、【筋力】を伸ばす余裕が無いローグだが、盾に習熟してないぶん片手が空きやすく、せっかくなら両手によるダメージ1.5倍、それに相性の良い《強打》を取りたい人もいるだろう。その場合はレンジャーかスレイヤーを2レベルまで伸ばし、レンジャー戦闘スタイル(両手武器)で取得するという抜け道がある。レンジャーの場合は“得意な敵”でハマった時には強いが、局所的過ぎるというなら案内人(APG)に置き換えてはどうか。スレイヤー様の場合は手間はかかるが“観察”が使い減りしない。爆発力の案内人レンジャー、アベレージヒッターのスレイヤー様といったところか。

○備考
 運用の項で触れたように、ローグは然るべき時に然るべき技能でロール出来るよう備えておくことが稼業の第一歩。が、CRBで要求してくる状況毎のDCは結構容赦ない。ちゃんと技能ランクを払っていてもなお成功がおぼつかないこともある。ので、技能職として恥をかかないためにも、ここは奮発して技能へのボーナスを得られるマジック・アイテムを優先して揃えていきたい。ゴラリオンでは金さえあれば技量ボーナス+5というトンでもないマジック・アイテムでぼりぼり固定値を底上げできる
 全てのローグの永遠の友はアイズ・オヴ・ジ・イーグル。2,500gpで〈知覚〉+5を得られるこの眼鏡は広く愛されている。同じく、〈装置無力化〉に+5のゴーグルズ・オヴ・マイニュート・シーイングも装備部位が被るとは言え持っておきたい。
 クローク・オヴ・エルヴンカインドブーツ・オヴ・エルヴンカインドなど、エルヴンカインドが付くアイテムは大体がローグ向きのくそ性能アイテム(前者は〈隠密〉+5、後者は〈軽業〉+5)。そんなことだからエルフは生まれついての盗賊と言われるのだよゴーグルズ・オヴ・エルヴンカインドはちゃんと〈呪文学〉へのボーナスだわい)。ただ、〈軽業〉で機会攻撃範囲を抜けるだけならデアデヴィル・ブーツの方が安価で向いている。それでもなお金が足りんならベルト・オヴ・タンブリングで妥協。
 ゴーグルズ・オヴ・マイニュート・シーイングより〈装置無力化〉へのボーナスは1点劣るものの、ヴェスト・オヴ・エスケープは加えて〈脱出術〉に+6がある。高価だが、これを持てば両目装備スロットがアイズ・オヴ・ジ・イーグルと被ることはなくなる。
 このように、前編でも書いた通りローグは盗賊道具を筆頭に普段から持ち歩かねばならない荷物が多い。ハンディ・ハヴァサックは早めに用意しておきたい。
 ちなみに着用している鎧の判定ペナルティが小さいから〈軽業〉や〈水泳〉をこなせるだけであって、ローグもそんなに独力で特殊な状況に対処できるわけではない。飛行している敵にも【敏捷力】が高いぶん飛び道具での対処は前衛職よりマシに見えて、基本攻撃ボーナスが低いので案外そうでもない。「飛んでいる敵への対策」「見えない敵への対策」「水中の敵への対策」のような、攻撃「すら」できない相手への対策はファイター同様に意識し、整えておくこと。中でも不可視状態の敵は急所攻撃が発動しないため、ローグの天敵。シー・インヴィジビリティのポーションは多少高くても一本ぐらいは持っておくべし。
 移動手段に関しても、エリクサー・オヴ・スイミングのような補強は勿論、フライのポーションは必携だ。
 ACに関しては、判定ペナルティを軽減する手段が沢山あるので【敏捷力】の上昇と共にすぐ一線級に持っていける。前編で触れたようにミスラル製シャツと特化した【敏捷力】があれば、ACは重装鎧にも匹敵する数値にもっていける。これに高品質化のバックラーも加えれば、そこいらの雑魚にはそうそう当たらない数値。それに、盾を持てば強化ボーナスを付けられるところも見逃せない。
 どちらかと言えば問題はやっぱり反応以外のセーヴ。ただでさえ罠探しや解除の間に害を被りやすいのに、〈軽業〉で敵の周りを飛び回りながらチクチク刺して回るローグの挙動は、極めて悪党の癇に触れやすく、ともすれば優先的に麻痺やら状態異常の標的にされがち。頑健セーヴは1ターンに何度も要求されなければ《ひねりかわし》で逃げる術はあるが、意志セーヴとなるとクラス特徴ではまったくの無力。クローク・オヴ・レジスタンスを筆頭に、底上げは欠かさずに。
 あとホントにダメなのは急所攻撃が効かない奴。こういう奴には〈隠密〉から襲撃をかけるとか、とにかく思い付く限りの裏技(戦技に非ず)で凌ぐっきゃない。

 ローグで難しいのは主に技能ポイントの割り振りと、戦場の立ち回り。どっちもレベルの低い間は安定しないので苦労するが、マジック・アイテムが揃い、技能ランクも伸びていけば、冒険中でも戦闘でも非常に頼もしく、かつ明確にやることが見えてくる存在になってくれる。
 そのぶん、うっかり苦手な行為を強要されるとドツボに嵌るオチャメッ子でもある。大胆不敵に振舞いつつも、自分に酔わず他人の仕事は奪わない役割分担、そして余計な嘴を挟まないのが処世術。今も世ん中荒れ放題、ボヤボヤしてると後ろからバッサリのゴラリオンを無頼漢ローグが生き延びるのは、まず自分を知ることだ!

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