TRPGこぼれ話#291~○(好きな数を入れて下さい)人集ネーミングのTRPG的使い方~

 四天王とか三闘神とか五虎将とか十傑集とか八卦衆とか魔導八仙とか好きかい? 俺は大好きだ。

最後が分かったお兄さん、なかなかのマニアだね。
 具体的な人数に適当な字を当てるだけで威厳と強大さと幹部っぽさが出るから日本語って凄いよね例えその実態が将来裏切る棒術使いとお母さん思いで現役復帰のために離脱するボクサーと闘牛士のヒゲホモだったとしても。一番最後はネタキャラ扱いにされた方針転換の犠牲者という気もするが。バッシュやタン先生もそうだけどなんかあの時期からSNKはキャラの扱いがおかしくなり出したような。
 この手のネーミングはTRPGに取り込んでも絵になるもので、PCを前に「我ら○人集!」と幹部級が勢揃いでバァアZ_ンッと名乗りを上げる光景なんかは演出効果抜群、想像しただけでカームエモーションズなマスターも多かろう。しかしこの手法、マスター道を志す者にとっては諸刃の剣であることを自覚せねばならない
 まず具体的な人数が示されているということは、それだけの人数にそれぞれ個性と見せ場を物語中に与えなければならないという縛りがそれ自体に含まれている。実は当たり前のように見えるこの制約がまた問題だ。TRPGとは水物の遊びであり、その話の流れはまさに水流のように如何様にも変化する。PLのオトボケで思いもよらない方向に話が行っちゃうなんてのはまだいい方で、プロでもなければ普通お話はマスター一人が考えるもの。編集者と言う優秀なブレーンがいるのでもなければ第三者の目が介在するのでもない、つまりはアマチュア以前がひねくり出したストーリーなんざぁその方向性はコロコロどころかハイパーコロコロ気分や体調で迷走する危険性があり得る。穴だらけの設定と揶揄される週刊少年漫画以上にその足場は不安定なものとなるだろう(『北斗の拳』を笑えなくなったら君も立派なマスターだ!)。また、参加者の環境によってキャンペーンの長短は変わってくるもので、環境の変化に非常に弱いという点も忘れてはなるまい。
 長期的な構想があるのならともかく、どう物語が動くのが見通しが付かない状態でこういう数字を出してしまうのは非常に危険だ。設定はしたけど何人か十把一絡げで消えていくなんてのはいい方で、結局人数分のキャラクターが思いつかないまんまキャンペーンの終盤まとめて在庫処理とかソードマスターヤマトをリアルにやらかす羽目になるから、ハッタリかますからにはある程度裏で計算しておくのが望ましい。最低でも、キャンペーンの全体像が見えて、残り何話で終わるかの見通しがついてからにすべきだろう。話数が見えれば、あとはそれに人数を割り当てていけばいい。裏テクとしてはこういう集団の存在を匂わせておいて、具体的な人数を出さないという手もある。アニメ的に例えるとマスターシーンでラスボスの前にひれ伏している連中はいるが黒塗りで顔かたちや人数が判別できないみたいな演出だな。そしてネタが思いつきお話にも見通しがついたら順次登場させていく方式。具体的な数字や顔ぶれを先延ばしにしつつ存在を匂わせる手法として便利だ。登場するごとにOPで黒塗りだった奴が次々正体を現していくわけだな!(そして死ぬとOPに出なくなる)

ガンソードは死んだ奴が黒塗りになるんだっけ?
 もうひとつのポイントはあんまり多くの数字を設定しない事。多ければ多いほどキャラクターを設定するのも消化するのも大変になる。何十回も同じメンツで頻繁にセッション出来るような環境なら兎も角(羨ましい)、メンツを揃えるだけでも大変だと一回一回のスパンが開いて、幹部を次々登場させてウケを取るどころではなくなってきて、せっかく出しても「コイツ何人目だっけ? そもそもコイツら何人集団なんだっけ?」なんて非常に切ないアンニュイな反応を受け取ることに。そうでなくてもPLの記憶力はRGガンダムmk-Ⅱの腰バズーカラックぐらいゆるいものと心得るべし。相当きっついキャラクター設定でもしてなきゃ間が空くと平気で忘れられてしまう。幹部集団の人数は可能な限り少なく絞ってインパクトは可能な限り色濃く、を念頭に置きたい。トミチンもエルガイムで十三人衆を持て余していたし、夢枕獏先生も『荒野に獣慟哭す』で「十二人は多過ぎたなあ」と反省しとるんやで。あの中の何人か、結構長い話にも関わらず出番すらなく死んでった奴いるからな(つまり漫画版の因達羅や伐折羅はあれでも見せ場を与えられた方なのである。あれでも)。
 
 そして登場する機会があるなら、可能な限り速やかに消化する=退場させるべし。先の見えないキャンペーンにおいてもったいぶりは最大の敵だ。しかも具体的な数字を提示しちゃったというなら尚更である。一生懸命考えた設定のキャラクターをとっとと抹殺するのはマスターとして心苦しいかもしれないがそれは逆だ愛情を持っているからこそ容赦なく抹殺するのだ! 下手に感情移入してズルズル生を延ばすよりは散るべき時に華々しく散らせることこそ真のマスター的愛! 理想を言うなら数を提示した次の回でその中の一人が死ぬぐらいが望ましい。まあ惜しければゾンビ化なりサイボーグ化なりで延命手段はいくらでもあるんだし。シャドウランでも「憎々しい悪党はそう簡単に死んではならない」と書いてある。あ、双子とかコンビを組ませるのもいい手段だな。一気に二人分数を減らせるからな。
 具体的な数字を提示した集団はプレイヤーに与えるインパクトも強烈なら、それをひねくり出して完走する苦労も並々ならぬものがいる。幹部級がPCにブッ殺されて「ふうこれで肩の荷がまた一つ下りた」とそいつの名前に×を付ける会津七本槍を仕留めた柳生十兵衛よろしくY十Mごっこをするのも、これはこれでなかなかの解放感と愉しみである。お試しあれ。

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