D&D5e余話#146~オレが考える新武器特技~
して、未だ日の目を浴びていない武器に関する特技とはどんなものになるんだろう。UAにて刀剣類、斧・ハンマー、フレイル、スピアがヒモ付けられ、それに既存の特技でも一部間合い武器とクォータースタッフ、クロスボウには関連する特技が既に存在する。しかし5eの武器はデータ上の差異が大してないのにまだまだ眠っている。単なる下位互換で終わってしまう武器が多いという現状は、考えようによっては、特技で付加価値与えてプレイヤーにこだわり以外でその武器を使わせるように仕向ける、アイデアの宝庫と言えるかもしれない。
今回はそんな「まだサポートされてないけどあの武器の特技はこんな感じになるんじゃ?」という方言記事だヨ。
個人的に体得特技で攻撃ボーナスが1点上がるには反対の立場なのだけど、先例との統一を図るために採用しております。賛成の反対なのだ。
《ウォー・ピック体得/War Pick Master》
・ウォー・ピックを用いた攻撃ロールに+1のボーナスを得る。
・君がウォー・ピックを用いた攻撃を行う場合、目標の[刺突]ダメージへの抵抗を無視する。完全耐性の場合、それは抵抗となる。
・人造クリーチャーおよび土や金属で構成されているクリーチャーに対して追加の1d8ダメージを与える。
・ピックを手に持っている場合、落下に対するセーヴィング・スローに有利を得る。
◆何故かピックはエッセンシャルでハブられるとかD&Dにおいて扱いが悪いイメーヂがある。まあそんなに頑張ってピックをフューチャーする気なんぞ起きんという気持ちもまったくもってよくわかるのであるが。で、5eにおいてもしっかり「技巧特性がないレイピア」という下位互換扱いのこの処遇、単独の特技を用意せずにいられるか。いや、単にピックに類する武器というお友達が思いつかなかっただけなんですけど。
で、ウォー・ピック→ツルハシということで、硬い岩石を一点突破でぶち砕くイメージから、抵抗を貫く特性を持たせてみた。ブルッツ・フォン・ポイントを打ち抜くってな寸法よ。あれはクォータースタッフでやってた気がするが。あと、これだと実体を持たないクリーチャー相手にも有効になっちゃうんだけど、非実体という特性を消したWoCが悪い。オレは悪くない。
もう一つはツルハシらしくカタいものに対するダメージ上昇。クレイ・ゴーレムならまだしもガチガチのアイアンゴーレム相手にツルハシで撃ちかかるというのは本来の用法とはだいぶ違う気がするが、土だけだとちょっと限定的にも限定的過ぎる気がしてなあ。
最後のは登山用具「ピッケル」としての使い方を引っ張り出してみました。戦闘ばっかりじゃ味気ないと思って。
抵抗がない相手には攻撃ボーナス+1ぐらいしかうまみがないが、取りあえずウォー・ピック限定の特技としてはこんなもんじゃないでしょうか。《フレイル体得/Flail Mastery》よりはまだ局所的でないと思うが、どうか。
《ボウ体得/Bow Master》
・ロングボウ、ショートボウを用いた攻撃ロールに+1のボーナスを得る。
・5フィート以内に他のクリーチャーが存在しない目標にボウを用いた攻撃が命中した際、その目標の移動速度を次の目標のターン終了時まで半分にすることができる。
・君がそのターン移動しない場合、ボーナス・アクションを使用することで、ボウによる次の攻撃への不利を無視することができる。
・ボウによる攻撃がヒットした際、君はそのダメージを半分にすることを選んでもよい。そうした場合、目標は次の攻撃ロールに不利を得る。
◆射撃に関する特技はちょくちょくあるが、ボウそのものへの特技はまだ無いので。クロスボウは装填の手間を省いたり、近接戦で撃てるようになったりと機動性を重視しているようなので、こちらは狙撃手をイメージした。実際のところ、《クロスボウの練達者/Crossbow Expert》と言いつつハンド・クロスボウ以外のクロスボウが使われてるの見たことがないので、アッチをクロスボウをフューチャーした特技というのは納得イカンのですが。隣接するクリーチャーがいない場合……というのは懐かしのエッセンシャルのハンターですな。不利を消す方は、あくまで1回のみとして有利になり過ぎないように自重。
不利を与える特典は、目や武器などを狙って射るのを表現している。いわゆる戦技が横行する環境というのはいくないと思うのだけれど、ボウ限定、このぐらい処理が簡便なら許してもらえんかのう。ボウ以外で部位狙いをやるなら不利を受けて相手に攻撃、ダメージは最低限って感じになるかな。
《トライデント体得/Trident Master》
・トライデントを用いた攻撃ロールに+1のボーナスを得る。
・君のターンでトライデントを用いた攻撃を行っていない場合、次の君のターンまでに君にヒットした近接武器攻撃をトライデントで受け流すことができる。君はリアクションを使用して、トライデントのダメージ・ダイスぶん、君が受ける近接武器攻撃のダメージを軽減できる。
・君がトライデントを使う時、ダメージ・ダイスをd6からd8に、両手で使っている場合はd8をd10に変更する。
・君から5フィート以内の転倒状態の目標が起き上がろうとした場合、君はリアクションを使用して、その目標を押さえつけることができる。目標は難易度(8+君の【筋力】ボーナス+君の習熟ボーナス)の【筋力】セーヴに成功しなければ、立ち上がることができない。
◆キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !
5e発売当初より全てのデータがスピアと同等かそれより劣るという謎武器中の謎武器トライデントにも、これでやっと存在価値が生まれた。なにひとついいことがないのにキャラ設定のせいでトライデントを使わされていたサフアグンも、喜びのあまり血の激怒に入ることだろう……ってトライデント使ってるの男爵だけじゃん(ちゃっかり並サフアグンはスピアを使っている)。
三叉という形状を活かして、叉の部分で受け止める特性を付与した。これで片手に受け止めるためのトライデントを握っておく、ボーナス・アクション目当ての追加攻撃だけでない二刀流が生まれるワケだ……ただ、これだとトライデントがホントに受け止めることにしか使われない恐れがあるので、トライデントを使うこと自体のメリットも色々と付与。単純武器のぶんざいでトライデントの完全上位互換のスピアがあんだけ強くなったんだから、軍用武器のトライデントだって強化されてナニが悪いとゆうのですか。っていうかトライデントのダメージ・ダイスをd8にすりゃいいじゃんってのはナイショだ!
転倒している相手を押さえつける効果は、これも三叉という形状にこだわったもので、結構気に入っている。いい仕事したんじゃないかと自画自賛しています(ムカつく顔)。
《パイク体得/Pike Master》
・パイクを用いた攻撃ロールに+1のボーナスを得る。
・君から5フィート以内の目標にパイクを用いて攻撃する場合、君はボーナス・アクションを使用してよい。そうした場合、目標から5フィート以内に存在する別のクリーチャーに、目標へのダメージの半分に等しい[刺突]ダメージを与える。
・ボーナス・アクションとして、君から20フィート以上離れている視認できるクリーチャー1体を選択する。そのクリーチャーが自身のターンに君のパイクの間合いに入ってきた場合、君はリアクションとしてパイクでクリーチャーに対して攻撃を行える。攻撃がヒットした場合、追加の1d10ダメージを与える。クリーチャーが移動に離脱アクションを使っているならば、この能力を使うことはできない。
◆なんで《スピア体得/Spear Master》にロングスピア含まないのん? と思っていたらロングスピアというデータ自体がなかったという衝撃の事実。

てなわけで恐らく5eでロングスピアに相当するであろうパイクにも専用特技を作ってみたみょ。何故に《長柄武器の名人/Polearm Master》からハブられてるんだろうね。やっぱり貧乏臭いからか。クォータースタッフに貧乏臭い呼ばわりされるのは心外なのだが……いや、貧乏くさいのは筆者の勝手なイメージだったな。
《長柄武器の名人/Polearm Master》が技巧派な感じだったので、こちらは力任せに目標に隣接するクリーチャーを串刺しにする効果に。串刺しにするにしても間合い内に収まるように、ちゃんと隣接クリーチャーを刺す場合だけに限定している。あとは、D&Dで槍なら突撃への待機は欲しいよね。
とりあえず目に付いたものはこんなもんかのう。あと残っているのはウィップとモーニングスターあたりか。ウィップは武器自体が特殊なんで、特技が無くても……って感じですが、モーニングスターもよく見たらウォー・ピックの完全下位互換だったりして、レイピアの下位互換のウォー・ピックのさらに下とか……。これは何らかの救済策があるんじゃないかなあ。なんぞアイデアが思い付いたらまた記事にしますねン。