クトゥルフ神話TRPGヨタ話#82~これからクトゥルフを始めるみんなに言っておきたいことがある~

 かなりきびしい話もするが俺の本音を聴いておけ。
 いつの間にやらシマによってはTRPGと言えばD&Dでもなければソードワールドでもなくましてやマルチバースでもない(適当に浮かんだ名前を書いただけ)、クトゥルフと答えられるそうで吃驚。各種メディアで急速に取り上げられるようになったのもあるが、いやはや世の中何が起きるかワカらんもんだ。もしかしたらオレの終生の夢であるアマゾネスの住む秘境に迷い込んで子孫を残すためだけに拘束されて一生を終える、そんな野望も実現するかもしれんな! ちなみに火付け役がニコ動の卓上ゲーム動画という分析は『古きものたちの墓 クトゥルフ神話への招待』で森瀬繚氏が指摘しておられるが、オレもそれを読む前に同じ意見を提示していたりするのだフフン参考記事)←アオイホノオで鼻で笑われていた自慢。
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 せめて本が出る前にこの分析を記事にしてたらまだ格好がついたのにね。でも、たまーに「N◎VA新版ではマキナでINAUSが焼けなくなったよ」という四月バカの嘘が本当になって釈明に追われたりするから、ほんと世の中何が起きるかワカらない。あの時はスパイ扱いで追及されてマジで焦った。
 話の腰がボキッとエンマ号のマストのように折られたが、ともかくクトゥルフがTRPGのイメーヂになってるのは事実、クトゥルフをやりたくてTRPGを始めるという人も少なからずいることだろう。なんせ始業シーズンだしな!(とってつけたような時事ネタ) ただ、クトゥルフって決してTRPG全般のイメーヂとして適当でもなければ、初めて遊ぶのに適したシステムではないと思う
 これはクトゥルフ自体のシステムに問題があるのではなく……いや割とあるが……TRPG全体の中でも特殊なケースであることは認知しておかないと誤解を招く。さらに言うとクトゥルフ自体がメディアでの取り上げられ方やネタにされ具合のせいもあるが誤解を生みやすいシステムだったりする。この辺の認識の差があると、いざ実際にクトゥルフ卓に参加した際、経験者との間で齟齬が生まれ悲しいTRPGデビュー、場合によっては同時にTRPGにバイならする衝突事故にもなりかねない。
 というワケで、今回はクトゥルフ初めてさんが知っておいて欲しい、クトゥルフにありがちな誤解特集全部ポンチ野郎の筆者がやらかした痛い目を見た誤解なので、読むまでもなく「言われなくても知っとるわい」という内容かもしれんが、まあ痛い体験談とでも思って見てくれや! つまりクトゥルフ版しくじり先生だな!(そうなの?)

1.クトゥルフはバカゲーではない
 クトゥルフはバカゲーでもなければギャグゲーでもない。決してB級ホラー映画のようにあからさまに危険に突っ込む、わかっていてバカをやるゲームではない。確かにわかっていても危険に突っ込むB級ホラー映画以上に問題のある登場人物が多い……っていうか原作だとそういうセッティングはかなり多いんだけど、バカゲーじゃあないんだ! 信じてくれ! テキトーにヤバそうなものに触れてアッパッパーになるのを見てゲラゲラ笑うだけのゲームではない。初回は許してもらえるかもしれないが、繰り返すと多分不興がられるプレイである
 じゃあ何ゲーなのよ、というと、クトゥルフは一応ホラーゲーである。一応人知の及ばない神話的存在に遭遇する恐怖や狂気、人間の卑小さ、その上でいかに抗うかを楽しむというのが本題のはずだ。
 言うてもホラーとして楽しむというのは、実は結構難しかったりする。正気度を始めとしたシステムがハタから見るとバカっぽい上にネタとしてあまりに使い勝手がいいため、どうしてもギャグとして取り上げられがちであるし、そういうイメージを払拭するのも簡単ではない。しかも文章で盛り上げる小説や視覚・音響に頼れる映像とは違って、その場その場のKPの語り口という非常に心許ないものから想起される恐怖なので、実際にコワい思いをするかどうかは保証できない。
 ただ、人知の及ばない神話的存在の、この「人知の及ばなさ」は間違いなく保証できる。見たら発狂する存在だけあって、クトゥルフに登場する神話的存在どもはどんな思考回路してたらこんなもん思いつくんだろう、という風体や性質の連中がガンクビを揃えている。率直に言って創始者のラヴクラフト先生は危ないクスリでもヤッていたのではないのか。神秘的な夢をしょっちゅう見たというし(ショゴスは麻薬中毒患者の夢にしか出てこないという説があるが、それを克明に描写できる先生は……)。
 クトゥルフで遭遇する神話的存在は、恐らく今まで知っていたどんな創作物よりも気色悪くてヘンテコで、しかも面白いはずだ(原作風に言うと冒涜的ってヤツだね)。知らない、想像もつかないものに遭遇する、そういう楽しさがあることは期待してもらって間違いない。無論本当に怖かったならそれはそれでOKだ。思う存分怖がりまくって、一人で夜中トイレに行けないぐらいになってくれるとKPも喜ぶ

2.クトゥルフは狂うことが目的ではない
 想像もできない神話的存在との邂逅、そんな未知との遭遇も大きな楽しみだけれど、クトゥルフの楽しさはそれだけではない。
 だがそれは正気を失ってアッパッパーになることではない! これまた原作だとどいつもこいつもダメ人間どもが好奇心に負けて破滅する話ばかりだが、そういうラストはクトゥルフだと失敗を意味する。あと意外と完璧にアッパッパーになった奴は少ない。
 前述した通り、クトゥルフの目的は人知の及ばない神話的存在に遭遇する恐怖や狂気、人間のちっぽさに慄くと共に、それにいかに抗うか人間サイドとしてできる限りの抵抗を求められるゲームなんである
 しかし近くの者は見て狂い遠からん者は聞いて狂う神話的存在をたかだか人間が、それも後述するように貧弱な探索者がどう攻略するのか。それは論理的思考力に基づいた謎解きだ。神話的存在には物理的な手段は通じないが、太古の知識や禁断の書物に記された、封じられるに至った経緯や弱点がある。そうした対策を地道な調査で掘り起こし、実践するというのがクトゥルフの王道シナリオ。いきなり襲われるとか監禁されるとかスタートは異なるが、足で稼いだ情報を組み立てて対策を編み出す、という流れ自体はそう変わらない。もしもどうにかする手段がなんもありません、とか言われたらルールブックを投げつけて小説でやれ、と怒鳴っていいぞ!
 そうした調査の中で正気度はどんどん減っていくだろう。だが、狂ってアッパッパーになるのはあくまでも結果論、それも酷い場合の話なのだ。神話的存在を封じ、人類と世界の危機を救う事がクトゥルフのシナリオの成功であり、目的の達成を意味する。
 アッパッパーなロールプレイは狂っちゃったら初めて全力で行うべし、その時こそ許されるであろう。

3.クトゥルフで正気度はそんなに減らない
 2に関連して。
 確かに見たら一発狂人モノの脅威も存在しているが、そういう輩は簡単に出会うものではなく、大体が探索者の行動が失敗した場合の結果として出現する。セッション中に頻繁に遭遇する脅威の多くは、正気度損失は微々たるもので、一時的狂気=一度に5点失うようなのは結構重い方なのが事実(無論そうでない場合もある)。
 かといって、そんなに正気度が減らないからってお気軽にホイホイ突っ込んでいいものでもない。正気度というのは削られて笑いを取るものではないのだ。あくまでもHPやMPのような、キャラクターの存在にとって大事なリソースのひとつ。自発的に削るものではなく、シナリオを完遂するまでできる限り大事にしなければならない。第一、自分から削りに行かなくたって、ほっといても正気度を減らされるような脅威は押し寄せてくる。シナリオを成功させるために正気度の損失を求められることもある……多くのシナリオでそうだったりする。そして、ごく普通のKPならそう簡単に不定の狂気や永遠の狂気に陥るような正気度損失は起こさない多大な正気度損失の大安売りは脅威を薄れさせ、ゲームを陳腐化させるからだ……これもKPとしてやらかした上での体験談だったり。ジワジワと脅かされていく正気に焦りながらも真相究明を急ぐ、このスリルもまたクトゥルフの楽しみだ。真綿で喉を絞められるような削り方でなければ、こういう緊迫感は維持できない。
 自分から無闇に減らしに行くのは論外であるが、ビクビクし過ぎてもいけない。適度にびびってほしい。シナリオがうまく行っているようなら、減らされる正気度もまた正解の合図なのだ。怖れはしない飛び込めばいい(ウォウォウォー)←ダンバイン調。

4.クトゥルフは自分だけ生き残るゲームではない
 これまた2に関連して。
 死にやすいゲームと知るとついつい自分の生に固執して危険を他人に押し付けがちだが、クトゥルフで自分だけ生き延びようとする選択は、それが止むを得ない場合はともかく、えてして最悪の結果を呼ぶ(関わっているのが旧支配者クラスだと大体国がひとつ滅びる)。時には玉砕覚悟でシナリオ成功のために突撃しなければならない場合もある。なんか俺の参加したシナリオはそんなのばっかりだな! 命も正気も粗末に扱ってはいけないが、それらも必要経費と割り切る思い切りの良さが各人には必要だ。
 魔導書を読むなど、自発的に正気度を減らさなくてはならない場合は正気度が高い人が率先してあげるなど、分担もグループ全体の正気度を保つことになる。どうせ呪文発動にはMPや正気度がコストになる=POWが高い人=正気度が高い人が適しているのだし
 何よりクトゥルフだってTRPG。参加者全員がエンジョイ&エキサイティングの精神で取り組むゲームなんだから、他人を陥れてまで身の安全を優先する姿勢がそもそも間違いだ。ていうか他人を犠牲にして自分が生き延びても、シナリオが失敗したら神話的存在復活の巻き添えになって結局死ぬとか無駄なあがきになる場合が多いんであんまり意味ないぞ。度合いが酷いと探索者は生き延びてもプレイヤー生命が終わったりしち

5.クトゥルフの探索者はヒーローではないが一般人でもない
 クトゥルフの探索者が世間一般のゲームのキャラクターと比べて貧弱なのは、プレイ経験が無くてもご存知だろう。実際探索者はTRPG界のヒエラルキーにおいてはかなり下層に位置する。これだけショボいTRPGのキャラクターがPCとなるのも珍しい。他はガープスベーシックとか? 間違ってもばったばったと敵を薙ぎ倒すヒーローではない。人間を薙ぎ倒すぐらいの探索者は場合によっては生まれるが、神話的存在相手だと高確率でばったばったと薙ぎ倒される
 かといって、モブのように死んでいったり日和ったりするのが許されているわけでもない。あくまでも探索者は探索者、謎を追い怪奇を暴き脅威を封じるために神話的存在に立ち向かうことを宿命づけられたSRI怪奇大作戦な生き物なのだ。恐怖を知った上で戦いを挑む、人間賛歌は勇気の賛歌的スタンスないしは相手の技は受け切って見せるプロレス的スタンスが求められる。でも、受けたら死ぬ技を見極めるライン取りも覚えておきたいテクである。
 また、クトゥルフではカルティストや犯罪者など、意外と人対人の対決に巻き込まれる場合も多い。ハナっから物理的手段による解決に頼る思考は間違っているが、何らかの戦闘手段や〈回避〉を高めておくのは悪いことではない。特にダメージ・ボーナスがある場合は〈こぶし〉〈キック〉など格闘戦闘力を確保しておくと安心感がだいぶ異なる。ビッグザ〈武道〉まで取るのはやり過ぎかもしれないが。
 あ、そうそう、クトゥルフ以外のTRPGではばったばったと敵を薙ぎ倒すヒーローもできるでよ。最近じゃそっちの路線の方が多いぐらいじゃないかなぁ。中にはクトゥルフ以上に死にやすいシステムもあると覚えておくといいだろう。

※2~5を総合すると、クトゥルフで重要なのは踏み越えていいのかマズイのか、そのラインを見極める事。この線引きが探索者を長持ちさせるコツだ。

6.クトゥルフは原作を読む必要はない
 これは意見分かれるかもしれないが、筆者は無理して読む必要はないと思う。「クトゥルフを遊ぶには原作読んで勉強しないといけないのかなぁ」とか思ってるようならしんぱいごむよう。読まなくても解説書や関連サイトを見て回ったぐらいの予備知識でも十分遊んでいける。第一、原作を読んだところであの通りに進むシナリオなんて珍しいし、下手に原作っぽいシナリオをやろうとすると地味でつまんねぇという評判だったりする(具体的に言うとラヴクラフト先生の短編を元にした場合)。
 もしも原作に触れてみたい場合は、まずBRP版冒頭の『クトゥルフの呼び声』を読んでみればいいだろう。読めばワカると思うけど、ものすごく回りくどくて大仰な言い回しがず―――っと続くので、アレに耐えられるなら他の先生の作品も薦められる(流石に話は面白いのだが)。クトゥルフを始める前に本家を読んで勉強しておくか! と意気込んでラヴクラフト全集を手に取ったらあまりの読みづらさにウンザリしてテンション落としていては本末転倒。ラヴクラフト先生以外の作品だと読みやすいものもあるが、作家によってギミックや設定の取り扱いが全然異なるので、一本読んだだけではクトゥルフの全体像を掴んだことにはならないから厄介だ(っていうかオレだっていまだ掴めてねぇ)。
 もしもクトゥルフに関して事前に勉強したいのであれば、前述の通り解説書も関連サイトも世に溢れているからそこから入っていけば良し。ただ、解説書も森瀬氏がご指摘されているように、「80年代で時間が止まったような古臭い解説」だったりするのは珍しくないし、校閲が入っていない個人サイトなんかはもうバイアスかかりまくってる危険性がある。ルールブックを持っているなら、参考セクション及びクリーチャーと神格の項をサラッと見ておくといい。後者はKP向け内容だがデータバレして困るシナリオなんて少数だから気にするな。クトゥルフというTRPGについて勉強する、という意味なら、公式シナリオを読むのも一つの手きょうび公式シナリオなんてGM各自が手を入れて当然と言わんばかりの出来が横行する中、クトゥルフの公式シナリオは稀有なクオリティの高さを誇る。サプリの実用性も含めて、『2010』や『2015』あたりのシナリオがオススメ。勿論、一度そのシナリオを遊んでから読み込むのがベストだ。
 
 リプレイの顔役『るるいえ』シリーズは最初からクトゥルフをわかった上での行動が多いので、参考書としては経験者向けかもしれない。話の面白さ、シナリオの参考としては非常に役に立つので、何度か遊んだら是非読んでみてほしい。君も内山靖二郎先生のキモシナリオに戦慄するんだッ!
 ちなみに、クトゥルフの原作を読みたい場合は、青心社の暗黒神話体系シリーズが文庫で出ており、安価で割と読みやすい作家が揃っている。ただ、如何せん訳が古い。訳の新しさでは、扶桑社ミステリーの『クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X』『古きものたちの墓 クトゥルフ神話への招待』の二冊。前者には『クトゥルフの呼び声』の新訳も掲載されている。……こっちもこっちで神話作品の参考として適切か悩む『遊星からの物体X』が入っていたり、キャンベル作品に偏っていたり、で収録作にはやや難ありだが。再版された真ク・リトル・リトル神話体系シリーズは、収録作のマニアックさという点では比肩するものが無い。本当にここでしか読めない作品も多いので、通ぶりたい人は迷わずコレだ。訳に関してはこの中でも最もクセが強い。注意されたし。
  
 ラヴクラフト全集は原作の中でも最も手ごわい部類に入る。御大の文章が迂遠な上に訳も特に古いため。セッションを重ねたり、アンソロジーで何篇か触れて興味が生まれたら初めて読むぐらいでも十分だ。読むのは大変だが『インスマスの影』『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』『時間からの影』『ダニッチの怪』などクトゥルフ史にサンゼンと輝く錚々たるメンツが揃っている。四巻収録の『狂気の山脈にて』を読んで延々続く古のものかんさつにっきに骨を折りつつ、その運命に慨嘆してみないか?

 最後に、ちょっと意地悪な物言いになるが、「読む必要はない」けれど上辺だけでクトゥルフを理解したつもりになるのも間違いだ。お手軽に集めた情報だけで通を気取るのも非常に嫌がられるプレイスタイルである……まあ、半端な知識を振りかざすのはクトゥルフに限らず何処でも嫌がられるけど。読んでもいないクセに「ダーレス? ああクトゥルフ神話の設定を滅茶苦茶にした駄作家でしょ?」とかぬかしたら『幻想と怪奇』1巻で殴りかかるぞ!

7.クトゥルフはスタンダードなTRPGではない
 一応クトゥルフはベーシックロールプレイングを名乗っている。が、頭突きがデフォでキャラクターシートに印刷されているようなシステムをベーシックとはオレは認めない
 そんな小ネタはさておいて、知名度という点ではクトゥルフがTRPG界において抜きん出たかもしれないが、アレをもってTRPGを知ったと思うのは早計というものだ。貧弱なキャラクターが頭脳を駆使して謎解きをするというシステムは、TRPG全体で見てもかなり珍しい部類に入る。システムにしても、技能ポイントと正気度(≒EDUとINTとPOW)でキャラクターの能力の八割が決まるとか相当なキワモノである。
 てか、普通のTRPGなら直接敵をぶちのめすとか、もっと物理的手段に頼った解決法が望まれている。そういうどつきあいに適した強さを保証されたキャラクターがほとんどだ。クトゥルフと同じノリで戦闘を必死で回避しようとしたり特攻精神を発揮したりすると周囲のプレイヤーやGMも困った顔をするだろう。TRPGのジャンルが千差万別であるように、その遊び方もまた然り。一つのシステムで通じた遊び方が他のシステムで通じるとは限らない。クトゥルフ以外を遊ぶ時は、イチから勉強し直すつもりで取り組むべし。郷に入っては郷に従う柔軟性をTRPGでは忘れないでほしい。通用する遊び方があるなら、それはそれで貴重な財産。じゃんじゃん活用してネ。

 以上の内容は初めてクトゥルフを遊ぶプレイヤー向き。
 初めてのクトゥルフでKPに挑むナイスガッツな初心者はあまりいないと思うのでそちらは割愛するが、KP向けの体験談もいくつか含まれているので、そちらを汲み取ってほしい。クトゥルフは謎を解くゲームであり探索者が狂ったり死んだりするゲームではない、狂気の大安売りをしてはいけない、原作そのままをやっても面白いシナリオになるわけではない……など。R&R99号の“KPの十戒”はそのものズバリ、KP版しくじり先生な内容なんで、こちらも探し出して参考にすべし(記事にしたこともあります)。クトゥルフからはみ出すが、MTGのマーク=ローズウォーター氏の“20の教訓”からも学ぶことが多い。取り上げた記事中でも書いたが、クトゥルフは特に論理的思考による謎解きに頼るゲームのため、プレイヤーが考えに詰まると消化不良のままバッドエンドに陥る可能性が非常に高い。解決法は呪文を唱える、所定の場所にアーティファクトを安置するなど出来る限りシンプルに、それでいてボディペインティングして火の回りを跳び回るとか珍しい動物の臓物を生贄に捧げるとか、外面を思いっ切り凝った方が成功しやすいしウケもいい。そしてプレイヤーが謎を解けなかったからといって無情に切り捨ててはいけない、解けないようなら解けるように導いてあげるのだ折角用意した謎を謎のままで終えてしまうことこそKP最大の恥と知れ。真相は受け手のご想像にお任せするのが美しいなんて、そんなエヴァンゲリオンシンドロームは二十年前に捨てっちまえ!
 そういえば最近は「ニャルラトテップオチはもういいよ」という飽きられムードだそうで、安直な種明かしにウンザリしていた筆者としては実に喜ばしい。
 そして経験者の方々は、もしもクトゥルフを遊んでみたいという人が来たら邪険にしたり「えっ動画勢かよ」と過剰に警戒するのでもなく、優しく迎えてあげてほしい初めてなんだからクトゥルフ的知識や流儀をわきまえてなくたって仕方ないじゃないか。彼らだって自発的にゲームを荒らしたいわけじゃなくて、ただ知らないだけなんだから。というか、経験者だってクトゥルフを初めて遊ぶ時は同じような誤解を抱いていただろうし。むしろ今回取り上げたような誤解を一つも抱かず、最初から思考力で謎を解くゲームという正しい認識をしていた人はどれだけいるんだろうか。前にも書いたけどベジータクラスのクトゥルフ超エリートじゃなかろうか、それ。
 それに原作からであろうとリプレイであろうと卓上ゲーム動画だろうと、新しいユーザが増えるということ、これは裏心なく喜ぶべきことだ。後は、間違った道に進まないように先人が導いてあげつつ、二度とTRPGから逃げられないようにガッチリ関節技で固めて深みに沈めればいい(グフフ)。冒頭で紹介した2年前に書いた記事の言葉を繰り返すと、誤解は解いて理解は深め合おうぜ!

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