悪を悪としてやりづらい
毎年言われてることだけど、「一体アニメの悪役は何時になったら人類補完計画以外を目的にするのか?」
『新世紀エヴァンゲリオン』…もうすぐDVD出るね。きっとバカ売れするんだろうね。ローソンでもキャンペーンしてるし。どこまでエヴァで金稼ぎするつもりかね。いや、失言でした。
自分にとっては思い出深いけど思い出したくないアニメながら、確かによく考えられた構図だと思いますよ。それっぽいネーミングで謎を引っ張り転がして雪ダルマ式に大きくしつつ、まあテレビじゃ収集つけられずニ回もの劇場でようやく転がり落ちるのを止められたんだが。んでもってそれでいて「群体として行き詰った人類を個体として再生する」という、言葉の意味はよくわからんがとにかくすごい自信に満ちた真相でもって矮小化させずに結論付けたワケですから。じゃっかん『LIVE A LIVE』の近未来編に似てるのが気になりますが。島本和彦先生とアンノ監督って同窓の友人だしな(※エヴァも近未来編も元ネタがあるそうです)。
「人類の浄化」とかなんか曖昧な目的を据えておいたのもポイントですかね。目的が曖昧であればあるほど、「おおっ、一体何のためにこいつらと戦うんだ?」と視聴者をひきつけたり、作品内の登場人物に疑問を持たせ、そこでまたドラマが生まれたりするワケですから。それに、一部の人間のみがそれを知って活動することで、右往左往する無知の人々は矮小化されて、相対的に謎がデカく見えてくるというテクでもあります、いや〜エヴァの時これは効きましたねえ、あのゲンドウ親父のウザかったこと! どうせお前が全部知ってるのはわかってるちゅーに、いちいちフフンとか笑ってるんじゃないよ! 1億でパンダでも借りてくるつもりかお前は!? まああの人も知ってるフリしながら俺たちにはあんまり教えてくれなかったところを見ると、案外そんなに知らなかったのかも。
(やっべ〜また呼び出されちゃったよ…とりあえず、それっぽい言葉を羅列して何とかなりそうなフリしとくか!)
なんて考えてたりして(学生がレポートや論文間に合わなかった時によく使う手立て)。
それから増えたな、なんか謎っぽいこととそれを知ってるいけ好かない輩が世界を嘲笑しながら跋扈して、結局謎は謎でわかりませんでしたすいませんってアニメ。今になっても量産されてんのかなあ。1クール美少女アニメばっかの最近じゃあんまり無いのかな。面白いことに、エヴァを作ったGAINAXからすると「俺たちはあの先に何もないとわかったから引き返したんだけど、みんな行くね」と笑って話してたそうなんですけど。
ただ、この手法に走るってのもわかるんですなぁ。
エヴァのインパクトもさることながら、本当に悪が悪として存在しづらい世界になってしまった。
今の世の中アニメの悪党以上にあくどい連中がゴロゴロしてるってわかっちゃいましたからねえ。情報の発達で戦争にせよ国家犯罪にせよ汚職にせよ、ちょっと見回してみれば創作の悪行より数段悪どい構造、むしろはるかに頭の良い複雑な手口でやったりしてるんですから。そりゃあいくらデビロット姫が提唱した悪の組織の基本、幼稚園バスジャックにダムに毒なんてやったって、今じゃあギャグにしか見られないワケですよ(幼稚園バス誘拐は児ポ法が強化される今なら一部の方々に多大な影響を与えそうですがネ)。
むしろ政治家や活動家などのビッグネームでなく、一般人の中にそうしたドス黒い企てを試みる連中が混じるようになったのが重大なのかも。そして、そうした無名の犯罪ってことは、我々にとっても他人事じゃないってこと。貴方の友人、とまでは言わなくとも、はす向かいで黙々と仕事している同僚が悪口や個人情報を覆面で世界中にバラ撒く、そんなことが可能になった世の中、こらもう一歩間違えたら『デビルマン』終盤に突入ですよ。こういう無名の人による悪行はこの前触れた手塚治虫先生がスゴイ。『火の鳥』復活編の息子をロビタに殺されたと思い込んでる親父や、『ボンバ!』の妄想テロリスト男谷(低迷期に描かれ、しかも新左翼全盛の時代でこれは特に酷い)とか、ランプやハムエッグなどメジャーの悪党よりよっぽど胸の悪くなるような姿を見せてくれます。
必死こいて考え出した自信作の悪党をやすやすと上回る悪がのさばってる現実…こんなものを目にしたら、それはもうギャグと割り切って「原点回帰」などと便利な逃げ口上を口にしつつ世界征服を策謀するか、相変わらず第二、第三の人類補完計画で曖昧な悪を提示し続けるのもむべなるかな。
とってつけたようにTRPGの話になるけど、私シナリオやキャンペーンであんまり悪党に困ったことはありませんでした。ワカりやすい悪党(フレイザードとか)や王道展開が好きってのもありますが、TRPGはなんつってもプレイヤーも当事者ですからな。視聴者ならいいけど、あんなエヴァみたいな小難しい悪党と計画に関わってごらん? 多分シナリオ解決する前に頭がパンクするよ(それと、敵の構図が複雑になればなるほどプレイヤーと関係ない場所での事件が多くなり、置いてけぼりにしてしまうので)。システムも『D&D』『SW2.0』などの正調ファンタジーを主流として、正義が悪を討つという明快なテーマを許してくれる環境なのも要因なのかな。
一番の理由は俺そんなに頭良くないってことだけどさ!
世界の裏側で見てるアニメも知れる今、悪役にとっちゃ一番生きづらい時代なのかもしれません。
自分にとっては思い出深いけど思い出したくないアニメながら、確かによく考えられた構図だと思いますよ。それっぽいネーミングで謎を引っ張り転がして雪ダルマ式に大きくしつつ、まあテレビじゃ収集つけられずニ回もの劇場でようやく転がり落ちるのを止められたんだが。んでもってそれでいて「群体として行き詰った人類を個体として再生する」という、言葉の意味はよくわからんがとにかくすごい自信に満ちた真相でもって矮小化させずに結論付けたワケですから。じゃっかん『LIVE A LIVE』の近未来編に似てるのが気になりますが。島本和彦先生とアンノ監督って同窓の友人だしな(※エヴァも近未来編も元ネタがあるそうです)。
「人類の浄化」とかなんか曖昧な目的を据えておいたのもポイントですかね。目的が曖昧であればあるほど、「おおっ、一体何のためにこいつらと戦うんだ?」と視聴者をひきつけたり、作品内の登場人物に疑問を持たせ、そこでまたドラマが生まれたりするワケですから。それに、一部の人間のみがそれを知って活動することで、右往左往する無知の人々は矮小化されて、相対的に謎がデカく見えてくるというテクでもあります、いや〜エヴァの時これは効きましたねえ、あのゲンドウ親父のウザかったこと! どうせお前が全部知ってるのはわかってるちゅーに、いちいちフフンとか笑ってるんじゃないよ! 1億でパンダでも借りてくるつもりかお前は!? まああの人も知ってるフリしながら俺たちにはあんまり教えてくれなかったところを見ると、案外そんなに知らなかったのかも。
(やっべ〜また呼び出されちゃったよ…とりあえず、それっぽい言葉を羅列して何とかなりそうなフリしとくか!)
なんて考えてたりして(学生がレポートや論文間に合わなかった時によく使う手立て)。
それから増えたな、なんか謎っぽいこととそれを知ってるいけ好かない輩が世界を嘲笑しながら跋扈して、結局謎は謎でわかりませんでしたすいませんってアニメ。今になっても量産されてんのかなあ。1クール美少女アニメばっかの最近じゃあんまり無いのかな。面白いことに、エヴァを作ったGAINAXからすると「俺たちはあの先に何もないとわかったから引き返したんだけど、みんな行くね」と笑って話してたそうなんですけど。
ただ、この手法に走るってのもわかるんですなぁ。
エヴァのインパクトもさることながら、本当に悪が悪として存在しづらい世界になってしまった。
今の世の中アニメの悪党以上にあくどい連中がゴロゴロしてるってわかっちゃいましたからねえ。情報の発達で戦争にせよ国家犯罪にせよ汚職にせよ、ちょっと見回してみれば創作の悪行より数段悪どい構造、むしろはるかに頭の良い複雑な手口でやったりしてるんですから。そりゃあいくらデビロット姫が提唱した悪の組織の基本、幼稚園バスジャックにダムに毒なんてやったって、今じゃあギャグにしか見られないワケですよ(幼稚園バス誘拐は児ポ法が強化される今なら一部の方々に多大な影響を与えそうですがネ)。
むしろ政治家や活動家などのビッグネームでなく、一般人の中にそうしたドス黒い企てを試みる連中が混じるようになったのが重大なのかも。そして、そうした無名の犯罪ってことは、我々にとっても他人事じゃないってこと。貴方の友人、とまでは言わなくとも、はす向かいで黙々と仕事している同僚が悪口や個人情報を覆面で世界中にバラ撒く、そんなことが可能になった世の中、こらもう一歩間違えたら『デビルマン』終盤に突入ですよ。こういう無名の人による悪行はこの前触れた手塚治虫先生がスゴイ。『火の鳥』復活編の息子をロビタに殺されたと思い込んでる親父や、『ボンバ!』の妄想テロリスト男谷(低迷期に描かれ、しかも新左翼全盛の時代でこれは特に酷い)とか、ランプやハムエッグなどメジャーの悪党よりよっぽど胸の悪くなるような姿を見せてくれます。
必死こいて考え出した自信作の悪党をやすやすと上回る悪がのさばってる現実…こんなものを目にしたら、それはもうギャグと割り切って「原点回帰」などと便利な逃げ口上を口にしつつ世界征服を策謀するか、相変わらず第二、第三の人類補完計画で曖昧な悪を提示し続けるのもむべなるかな。
とってつけたようにTRPGの話になるけど、私シナリオやキャンペーンであんまり悪党に困ったことはありませんでした。ワカりやすい悪党(フレイザードとか)や王道展開が好きってのもありますが、TRPGはなんつってもプレイヤーも当事者ですからな。視聴者ならいいけど、あんなエヴァみたいな小難しい悪党と計画に関わってごらん? 多分シナリオ解決する前に頭がパンクするよ(それと、敵の構図が複雑になればなるほどプレイヤーと関係ない場所での事件が多くなり、置いてけぼりにしてしまうので)。システムも『D&D』『SW2.0』などの正調ファンタジーを主流として、正義が悪を討つという明快なテーマを許してくれる環境なのも要因なのかな。
一番の理由は俺そんなに頭良くないってことだけどさ!
世界の裏側で見てるアニメも知れる今、悪役にとっちゃ一番生きづらい時代なのかもしれません。

























