D&D5e余話#89~D&D Encounters『Elemental Evil:Princes of the Apocalypes』第八回レポート~

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 今の自分の姿に絶対的な自信を持っているウィリーも変身してませんよ!
 前回のクマ形態のままです!
 いやなんかワイルド・シェイプって1時間持続するらしい(ドルイドレベル÷2時間、端数切捨て)し、1/3のhpを喪ったとはいえ2/3はまだ残ってますので。コレをそのままに解除してしまうなんてもったいないオバケに襲われる。気を抜くと常に生命とアナルの危機が迫るEncounters、リソースは極力ケチりたいのです。
 だって進みが良かった隣の卓、先週全滅したって聞いたし……。
 俺たちはサグとバンディットとゴロをまいただけだったから、アレで全滅することはないだろうしなぁ……まだボスがいるという情報も耳にしている。ってことはアレかな、また6レベルスペルキャスターとか出てくんのかなやっぱし。2レベルになった今だと、呪文の選択によっては勝てないでもない……と思えてしまうのが逆につらい。
 さて探索の続きだ。
 ララクと戦った部屋には左右に扉がある。右手は前回真っ直ぐ進んでいくと到着したらしいので、大ボスが隠れているとは考えづらい。まずは余計なちょっかい出されないよう、不安の種は潰しておこう、とこちらから調査を始める。
 と、扉の後ろからは何やらイビキが聞こえてきた
 い……イビキ?
 こ、これはやっぱり、なんか「」が付く怪物とか眠ってるんでしょうか……。
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「呼んだ?」
 と怯えていたら、DMから「人間の若い息遣いです」というコメントで一安心……って、なんでこんな所で若僧のイビキを聞くねん、と新たな疑問が湧き上がる。
 これは直に見て確認せねばなるまい、と扉を開くと、部屋の中央には8フィートの石が置かれており、その下では少年がビースカ寝息を立てていた。……ずいぶんアヴァンギャルドな寝床ですね。手塚治虫の『ブッダ』の苦行林でこんな光景を見た気がする。もしくはジョジョ三部のズィー・ズィー。
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 我々が入ってくると少年は目を覚まし、哀れっぽい声で「おーい兄ちゃん達助けてくれよう」と懇願する。しかし懇願されてもサッパリ状況が呑み込めない今、迂闊に手を出したくない。近づいて2d6ダメージの落石とか受けたらたまらんからな!
 事情を聴いてみると、彼はレッド・ラーチ在住のバラーレンといい、郵便配達を営む親父、ロザー=ハザーハンドの手伝いをしていた。その仕事で郵便物紛失というしくじりをやらかしたせいで、仕置きとしてここに閉じ込められているんだそうだ。確かに背後の扉には覗き穴があってこちらの様子を窺えるようになっている。
 そらー郵便事故を起こしたなら懲罰ももっともであるが、それにしても8フィートもの石の下に置くって、それは親父さんドメスティック・バイオレンスの誹りを免れないんじゃ……ていうかこの地下って偉いさん以外知らなかったはずなのだが。君はココにいてええのんか。
 それについてはバラーレンも存じており、地下道は父親や町の中心人物のみが出入りする場所で、自分もここは秘密の場所と教えられてきていた。部屋の奥には“石占い”をする神聖な場所であるので、みだりに立ち入ってはイカンのだという。部屋に入ると石がひとりでに動き、そのパターンによって啓示を与えるというのが“石占い”のあらましである。……それってただのコックリさんじゃねえの。曰く、啓示を与えてくれるのはかつての地域の支配者ドワーフで、中心人物たちはデルヴァーと呼んでいるそうですが。
 そんな会話をしていると、覗き穴のある部屋の方から足音が聞こえてくる。見るからにものものしい格好をした、っていうか前回首をスポーンと飛ばされたララク率いる連中とクリソツな暴漢どもが踏み込んでくる
 念のためバラーレン君に知ってる人? と聞くと首を振る。でも地下道をごっつい武装で徘徊するのが趣味の無辜の人民だったりすると困るから、一端奥へ引っ込んで前回飛ばしたララクの首を持ってきて「こいつの仲間?」と尋ねると、鼻を鳴らして「フン、あんな下っ端と一緒にするなよ!」とザ・中ボス的な反応をしてくれたので、心置きなく殺ることにする。
 というわけで例によって鉄砲玉トルクが敵陣に突っ込んでいくが、2レベルで“気”を使えるようになり、“忍耐強い防御”で回避を宣言しつつ殴れるようになった今、最早ただの特攻野郎ではない。むしろ損害気にせず飛び込むウィリーの方が鉄砲玉な気がする。
 とか調子こいてたら、敵の大将が何かララクを上回るトリプルアタックとかゆってくるさ、三回攻撃!? サグが脅威度1/2で複数回攻撃してきていたから、それよりも上手とあればそのぐらいはやってくるか……多分バンディット・キャプテンのデータを使っていると思われる。脅威度2だから、まあそんなもんか。てかサグといい人間のゴロツキが強いな5eは。いや4eでもマグカップを振り回して複数回攻撃する酔客とか、死んだふりから4回攻撃してまた死んだふりをする意味意図不明のくせにただただ強い人型のクソ敵はいましたけどね!(#^ω^)ピキピキ
 うっかり三回攻撃が回り出したらこれは全滅してもおかしくない、にわかに生命の危機を感じてきたが、こちらも全員が複数回攻撃の手数パーティ、次々と取り巻きのバンディットを叩きのめしていく。AC12の薄さなら、こちらの複数回攻撃が両方ヒットすればたちまち粉砕されるばかり。
 しかし大将は格が違う、殴っても殴っても倒れやしない。脅威度2にもなると、hpが50越えなんてザラだからな。その上三回攻撃が唸り、なんとステッドさんのチェインメイル+シールドのACを突き破って気絶に追い込む。ウ~ム、流石にこの出目では致し方がない。いくら2レベルになったといっても、1d6+3のシミターが三回フルヒットしてはなぁ。そして、パーティで戦闘中回復する手段はポーション・オヴ・ヒーリングしかなく、挙句ウィリーのは変身して取り込まれてしまっている始末。いくら2レベル以降戦闘中絶対に他人を回復しないマンであっても、この失態はいただけない。誰かに渡しとくんだった。
 しかし次のターン、ジューレイのマジック・ミサイルとトルクの打撃でついに大将はグラつく。その頭部にウィリーのたまらず噛みつき攻撃が炸裂。頭を咥えられたまんま、ブラーンブラーンと揺れて動かなくなる。
ウィリー「あー、手加減できればしたんですけど」
トルク「いやムリだろ」
 またやってしまいました。
 詳しい話がサッパリ聞き出せてないが、殺ってしまったものは仕方がない。それはそれとして、バラーレン君の救出とステッドさんの治療が先決だ。ヒーリング・ポーションで起こそうかという案もあったが、せっかくなら小休憩を取っちゃおうぜ、とウィリーは変身を解除してキュア・ウーンズで傷を癒す。50gpの消耗品、そうそう無駄遣いしてはイカン。なんかランダムエンカウントが起きそうだったけど結果何もなかったから大した問題ではありません(そりゃ起きるよな)。
 二回攻撃とか三回攻撃とかしてくるヤッちゃんがウロついている所にバラーレン君を石の下敷きにしとくワケにはいかんから出してあげたはいいとして、問題はいまだ足を踏み入れていない左側の扉だ。バンディット・キャプテン以上の大物が控えてるというと……やっぱり6レベルのスペルキャスターとかいるんだろうなぁ……
 扉の先は通路となっており、奥にはランタンが置かれ、その前で禿頭の老人が棒を手に震えながら椅子に座っていた。て、またなんか場違いな人が。ここホントに立ち入り禁止なのん? いや人は見かけによらないとはこのSeasonで散々叩きこまれたんだった。引きこもりのネクロフィリアのくせに6レベルスペルキャスターとか。もしかしたらシレーラを使ってこっちをボッコボコにしてくるような剛腕かもしれない!
 でもこっちが近づいてもただただ怯えるばかりだった。本当にただの爺さんなのか。
 とりあえずこの洞窟、最近二回攻撃してくるハーフオークとか三回攻撃してくる賊の大将がいるんで逃げた方がいいっすよ、と言うと「でもワシここを守ってるのが仕事なんですじゃ」と震えながらコメント。むう、やっぱり《長柄武器の名人》を使って複数回攻撃を仕掛けてくるような手練れ……ではなくて、ホントにただ仕事なんでここにいるだけなんだそうだ。
 この地下道は移住と同時に発見されたもので、この先の最深部には“石占い”を司る、デルヴァー様のお告げを導く人がおわすんだとか。これは街の中心人物だけの秘密で、彼らはこのお告げに従ってレッド・ラーチの運営を決めてきていたのだ。
 でもなんか大ボスっぽい人がまだいるんだよなー、と通ろうとすると、「やめて下され、ビリーバーズの皆様の怒りに触れるー」と止めようとする。ビリーバーズ!? フリーメーソンとか携帯電話は全て傍受されてるとか陰謀論を信じちゃう人達ですか? ちなみに人間椅子のワジーこと和嶋慎治さんはビリーバーズらしいゾ。懐疑派のオーケンが同じバンド(筋肉少女帯人間椅子)にいるとはこれは大事ですよ!
 単に“石占い”を信じてる街のエライさんたちなんですけどね。
 そうは言ってもここで危機を放置するのはマズかろう……と説得を試みたんだけど、出目がパッとせず老人は首を振るばかり。もうめんどくせえやとトルクが腕力で脅す。ブレイクブレイク、ノーバッティン、ノーサミング、OK?
 もうワシゃ何も知らんーと頭を抱えて震える老人をほっといて、俺たちは最後の部屋へ突撃する。
 扉の先はびっくりするぐらいの大部屋だった
 部屋の各所にランタンが置かれ、照らし出される内部には大小さまざまな石塊が点在している。これらが“石占い”に使われる石なんだろう。また、部屋の壁際には人骨が並んでいる。人骨とあらばステッドさんに目配せをすると最早言葉はいらぬ、ディヴァイン・センスを発動。幸い反応はなくただの人骨。まあアンデッドネタはそんなに引っ張っちゃいらんねえからな。
 そんな風に周囲を警戒していると、石の影からぬうっと現れた男が。スプリントとグレイヴで武装したクレリックと思しき老人だ。“石占い”を仕切っているならクレ公なのも納得であるけど、ずいぶん大袈裟なコスチュームですなァ。
クレ公「ほう、君たちが村で噂の探偵君かね?」
 ふふふ、ビリーバーズも恐れるクレリックに知られているとは我らの名も上がったものです。最早都市伝説レベルということか!(違います) んで、薄々気付いてはいるんですけど、ご老体ここにいたら危ないっすよ。この地下道、まだ6レベルスペルキャスターとかいそうな気がするから。薄々気付いてはいるんですけど
クレ公「いやいや、これからデルヴァーのお告げを伝えようというんだ。君たちは知り過ぎた。消えてもらおうか
 おう、そのぐらいワカりやすい方がこっちも迷わずに済むぜ。ルールは目潰しのみだ!
 と、戦闘に入ろうと思ったら入口の方からドヤドヤとバンディットが現れる。事前に背後を狙われるのを防いだつもりが全然防げてませんでした。しかも先手取られてるし。
 つってもワイルド・シェイプしてしまえばコッチのもの、即死しない限りは問題ない。てなわけでシミターの一太刀を浴びながらもパギャーッと咆哮を上げて変身し逆襲に転じる。
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イメージはこんな感じ
 一撃で眼前のバンディットを葬るとクレ公に向かって接近。同様にトルクも隣接している敵手を叩きのめして特攻二本槍はいつも通りの陣形に。そして残りのバンディットはステッドさんが引き受ける、これもいつも通りの光景。なんかすいません。
 しかしクレ公もさるもの、接近してくるトルク、ウィリー、ジューレイに向かって複雑な印を切る。そして発動された呪文はスロウ ウギャーやっぱり5レベル以上のスペルキャスターだったぁ! このセーヴに全員が失敗。間合いを取ろうと離れるクレ公に、前衛の鉄砲玉ズは隣接するだけで終わってしまう。5eのスロウは移動速度が落ちる上に複数回攻撃が不可になるため、このパーティにひじょうに相性が悪いと言える。さらに、アクションを要する呪文の場合、d20をロールし11以上を出さないと発動が次ターンになってしまう
 ジューレイはこのテストにギリギリで成功し、マジック・ミサイルを発動させる。ここで判明した恐るべき事実、マジック・ミサイルは一発一発個別にダメージを与えるので、飛んできた本数だけ精神集中のための【耐久力】セーヴをしなければならんのでした。なんじゃあその精神集中殺しはぁ!? たちまちスロウは解除される。これからの精神集中潰しはマジック・ミサイルが熱いな!
 次のターンもクレ公は執拗にスロウを発動させるが、今度は出目がよく誰も減速しない。さらに今日は絶好調のウィリーの攻撃が双方ヒット、しかも張り手がクリティカルで大打撃を与える。スプリントの高いACに守られ、ジューレイのクロマティック・オーブも回避してきたクレ公もこれはかなりの痛手。反撃のシャターもタフマンのウィリー、トルクには通じない……しかし3d8ダメージだから、一発でこちらが倒れる可能性もあり、やはりまだまだ油断はできない。バンディットを片付けたステッドも前衛に加わり、いよいよ戦闘は佳境となる。
 追い詰められたクレ公はサプリで追加された新呪文で、自身を中心とした5フィート以内に地震を起こす。最初にスロウを連発したのは、【敏捷力】セーヴに不利を与えるためで、そこをこの呪文で一網打尽にする作戦だったのだ。ステッドがセーヴを落として転倒してしまうが、ウィリー、トルクは踏み止まる。全員が倒れれば機会攻撃にも不利が乗る(スロウがかかっていればリアクションすら不可だった)リ、かつ自身の範囲内は移動困難地形になるため強引に脱出するつもりだったようだが、二人も残っていればそれも叶わない。ウィリー、トルクの連打とジューレイのマジック・ミサイルにステッドまで加わり、袋叩きにすることでやっとのことで倒された。
 なお、ジューレイはクレ公が地震を起こした時、それに呼応して部屋の中の石塊が滑るように移動していたのに気付いていた。変身中のウィリーぐらいの体重で思いっ切りジャンプして地面を踏みつけると、やはりある程度自由に石を動かせる。……ということは、“石占い”ってこいつの自作自演か?
 それもそのはず、素性を探ってみると、こやつはエラク=ドーメンエレメンタル・カルトの一派、エレメンタル・アースに所属するブラック・アース・プリーストだったのだ。エレメンタル・カルトは前々回ちょろっと出てきた“古き元素の目”にまつわる邪教団。そして地の司祭とあらば、石を意のままに動かすぐらい出来て当然の芸当。どうやらビリーバーズはとんだペテンに合ったらしい
 そういえばすっかり忘れていたが、あのじいさんは大丈夫だろうか。ウィリーが確認しに行くと突如現れた大熊に怯えていた(hpがもったいないので解除していない)が、幸いバンディットに通りがかりに斬られるようなことはなかったようだ。
 エラクの死体を見ると、じいさんは「司祭様!?」と仰天するが、事の次第を聞くと納得……しながら、どんどん青ざめていく。やっぱり見えない所でレッド・ラーチをこいつが操っていたのは確かだなコリャ。
 さらに、部屋を探ると奥の方、エラクの逃げようとした方に隠し通路が。この先は街はずれの採石場に出る。ここなら人目が付かないから、ビリーバーズが秘密裏にこっそり下ったり、ララクとかゴロツキが入り込んだりすることができたんだろう。というわけで、詰問も含めて町のエライさんに報告だー。
 当然いやさ必然でビリーバーズは露骨に狼狽し、頼むからコトは内密に、と我々に頼み込んでくる。まあ、奴らがカルトだとは知らず、よかれと思ってしたことが招いた事態であろうから、我々は余計な事に口を突っ込む気はない。街の政治は街で決着つけてくんな、と承諾する……が、実はビリーバーズどもはエラクの指示に従って旅人の殺害なんかにも加担しちゃってて割と不可抗力どころかばっちり犯罪者だったりする。大部屋に転がっていた死体が、その生贄。戦闘が激しかったもんですっかり忘れていた。その辺を追及するとビリーバーズは街をおん出され、新たな町長が誕生するキドラント的展開が待っていたそうだが、運が良かったな。
 いよいよエレメンタル・カルトの胎動が本格化してきたぞ、というところで今回は終了。そして3レベルに
 ( ゚ω゚)
 一瞬で2レベルが終わってしまった……1レベルの期間と順番間違えてるんじゃないの?
 さらに衝撃の事実は、本Seasonのシナリオは3レベル用で、ここまでの全8回は3レベルに至ってないPCを成長させるためのプロローグに過ぎなかったのだ。スターウォーズで言えばテロップ(パース付)がブワーッと流れ終った頃、忠臣蔵なら松の廊下、シグルイで言えば藤木と伊良子が午前試合で向かい合って出来る出来るのだとかナレーションが流れてたあたり。道理で全然話が進まないワケだ。
 ……プロローグなら1レベルの間にあんな過酷な遭遇連発しないでほしいなあ。1レベルと2レベルの期間のバランスも悪いし(前のSeasonもそうだったらしいが)。オレイオスにしてもマジック・ミサイルみたいな確定でほぼ死ぬような呪文は外して、PCを2レベルに成長させた上で戦わせれば、理不尽感も薄かったろうに(事実エラクも同程度のスペルキャスターではあったが、いい勝負ができるぐらいの戦闘になっていた)。あと、MMであんなに豊富なモンスターデータが掲載されているというのに敵が人間ばっかりというのもいかがなものか。しかも余計な参照を減らしたはずなのに、いちいちPHBで呪文の効果を確認しないといけないスペルキャスター続きとか。バラエティ豊かなモンスターがD&Dの魅力であるんだから、それをもっと押した方がいいんじゃとかありませんのん? なんて余計な心配をしてしまう。モンスターデータだと呪文みたいなはっちゃけた効果が期待できないからとか言ったらぶっ飛ばすぞ。
 ともあれ、やっとこさ本題に入ったので、イヨイヨ話も進み始めることと思われます。その辺はまた次回に。

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