D&D5e余話#85~D&D Encounters『Elemental Evil:Princes of the Apocalypes』第五回レポート~

 五回目でレベルアップするっていう噂覚えてた?
 俺は覚えてた。

 具合よく見張りスポットを確保したはいいけれど、どうにもこうにも判断に困るローブの連中であった。夜中にひっそりと大荷物を運びこんでいるってのは確かに怪しいが、それだけでインネンつけられるほどヤクザめいた世界じゃあるまいしなー。もしかしたら深夜ローブを羽織って重荷を運ぶのが人生で最高の娯楽なのよわしらてな奇特だけど無害な人種かもしれないし
 言うても実際の所、本当に反応らしい反応が無いので行動のしようがなかった。アルビレオ爺ちゃんが石を投げてみてもまったく意に介さず彼らは荷物を運んで洞窟に消えただけ。ずいぶんおおらかな作業員どもだな。
 結局大休憩を取り終え、夜が明けてから調査を開始する。今回はモンクのハーフオーク、トルク氏が新規参加だ。
 入り口は茂みに覆われておりよく見えないが、その先に人が倒れているのが見える。ん、人が倒れてる?
 怪しい現場に倒れている人、これで慌てて近寄るほど我らは思慮浅い人種ではない。再びアルビレオ爺ちゃんが石を投げてみるけど動きは無し。また見るからに倒れているのはザッツ死体って感じの傷みようだ。
 荷運びで見かけたであろうにこれを片付けないのは相当におおらかな住人か、もしくは死体が落ちてても気にしないような連中ってコトだなではステッドさん、“信仰の知覚”をば。
 ばっちり反応ありで、アンデッドであることが確定。距離はあるからキャントリップでがんがん燃やしてから……と思ったが、血気にはやるトルクさんが突進を始めたのでちゃっちゃと足並みを揃えて距離を詰める。まあゾンビ一体に手間取っていても仕方がねいしな。
トルク「しかしゾンビ映画の鉄則で、“ゾンビは焼いてはいけない”というのがあったな」
 あー、まあ焼いたはいいけどこれが最後とは限らない、ってゾンビもののお約束ですわな。
 じゃあ死体は燃やしたらアカンので冷やそうぜ、とジューレイのフロスト・バイトとアルビレオ爺ちゃんのレイ・オヴ・フロストが飛ぶ。冷やしゾンビならいいのだろうか。まあいいか。
 ゾンビと言えど一発の被弾が命取りなのだが、幸いダメージを負う前に片付けることに成功。しかし、これであの洞窟がアンデッドの潜む場所という事実が明らかに。これは死体が落ちてても気にせず労働に励む、度量の広いローブ集団なのよわしらとかいう言い訳も通じないな。元からしてなかったけどそんな言い訳。

 洞窟の内部からは濃厚な腐臭が漂ってくる。どうやらローブ連中もアンデッドだったようで、だとするなら死体が落ちてても気にしないのは当然だな。もしかすると運び込んでいたのはアンデッドの素材にする死体とか? つまりここはゾンビ工場なのかもしれぬ。さっき戦った死体も一昔前の服装、ここいらは昔の街を擁する土地であるし、死体には事欠くまい。
 トルクがファッション会議終わった? とヒマそうなので、談義もほどほどに洞窟に入る。まあ~服装は悪くなかったと思いますけどね、こういう人は靴がよくないのよ靴が。あとバッグもダメ。髪形も。
 中に行けば行くほど腐臭は強まり、ますますアンデッドの主張は明確になっていく。う~むこいつは汚物は消毒しないとダメかなぁ、って燃やしたらアカンのでしたな。狭い通路を進んでいくと、少々開けた場所が見えてきた。丸く削れた天井に、部屋の隅には丸石があり、テーブルのように上面が平らになっている。そこは赤黒く汚れていた。当然のように血ですな。いやアンデッドに襲われたことからクロなんだけど、どんどん真黒になってくなぁ……。
 と思いきや、そこでいきなり【敏捷力】セーヴを要求される。罠に気付かず踏み込んだというのだ。
 ん? しかし我々警戒していたのに、〈知覚〉も〈調査〉する機会も与えられなかったような。と思ったら、シナリオライター曰く「隠れていたのはゾンビなので呼吸音もないし音も立てない。だから探し出すことはできない」そうだ
 この物言いだと、アンデッドに〈隠密〉されたらアンデッド感知能力が無いとまったく発見することができないんだな! と嬉々として勘違いするク……視野の狭いDMを大量に生むような。それともシナリオライター様は「アンデッドの住処に踏み込むんならアンデッド感知を使いながら移動するもんだろ? 当然じゃん?」と仰るのか……1レベル時点だと、パラディンの“信仰の知覚”を1分刻みで使いながら移動する(1+【魅力】修正値回が上限、大休憩まで回復不能)か、ディテクト・イーヴル・アンド・グッドを10分ごとに儀式発動する鈍足ペースでないと発見できないんですけど、って、すいませんディテクト・イーヴル・アンド・グッドは儀式発動できないんだった……
 んでまあ、【敏捷力】セーヴしろってんだからやるしかない。トルクとウィリーを除いて失敗、そこに箱に詰めた石が降り注ぎ、2d6ダメージを与える。10点の大ダメージを被り、ステッドだけが2点で残ったほかはジューレイ、アルビレオとも気絶。箱に詰めた石でグレートソードと同等のダメージになるのか……モールが丸太というゴメス氏の表現は間違いじゃないな。この一撃でうっかり6ゾロを振って全員昏倒しちゃったりしたらどうするつもりなんだろう。俺がDMでそんなことやらかしたなら、帰り道は明るくて人通りのある場所を選び、駅のホームでは絶対に最前列には並ばない
 さらに2体のゾンビが落下してくる。高さの1d10ダメージと転倒状態というお情けみたいなハンデはあるが、脅威度1/4で22点を誇るhpじまんのゾンビ、しかもhpが0以下になってもセーヴで復活する“アンデッドの不死性”を持ち、かつ転倒から移動力の半分で簡単に立ち上がれる5eではそんな優位ハナクソみたいなもんである。あと大ダメージを与える罠から強制的な遭遇への移行って一番全滅に近いコースだよな。アンデッドだから感知されない理屈とかこういう罠を考えつくのはコーデルかコーデルかコーデルかジェームズ=ワイアットかクリス=シムズかコボルド・プレスあたりだと思うのだが。
 そしてこれでも事前のテストプレイによってマイルド調整になっているらしい。シナリオ表記そのまんまのランダムエンカウントを起こしたりすると「こらあかん」という結果になるのが明らかになったんで、諸DMの手にが入ったのだという。4eの頃からワカってはいたけど、多分アメ公のテストプレイと日本人のテストプレイって意味が違うよね日本人のテストプレイも正しい意味でのテストプレイと違ってることもあるけど。一体調整前ってどんな酷烈な遭遇だったんだろう……興味はあるが、あまり見たくもないような……うっかり見てしまったら憤怒の化身となりて渡米の手続きに走り、WoCへの制裁のために大陸を彷徨うさすらいの仕置き人旅を始めてしまわないとも限らないからな
 さておき、この時から筆者はずっと「撤退して大休憩取ろうぜ」と主張していた。立て直したとしても、この調子で罠と遭遇を繰り返されたら、確実に全滅すると踏んだからだ。もっと言えば生きて帰れる見込みの方が薄そうだが
 そこに救世主とばかりに現れたババリソ・ゴライアスのストームボイス氏! PL氏が諸事情により遅れていたので、今回の惨状に巻き込まれずに済んだのだ! 【敏捷力】セーヴのひとつもしないでいいのかとか色々アレではあるが、この際そんなこと言ってられないので、ウムをいわさず戦線に参加してもらう。
 急遽現れた増援こそあれど、危機的状況に変わりはない。しかも前衛のトルク氏によりにもよってこんな状況にゾンビの拳がヒット。早くもhpが危険水域に入る。ジューレイ、アルビレオ爺ちゃんはレイ・オン・ハンズキュア・ウーンズで立ち直るが、問題はステッドさんだ。残りhp2点超赤信号ではあるが、正直まともなACと言えるのはこの人だけなので、前を固めてもらわざるを得ない。ううっ申し訳ない。
 それにゾンビはhp22、落下ダメージで最低のダメージしか受けていないため、一撃二撃で倒し切れるものではない。最大火力のストームボイス氏のグレートソードが唸ろうと、今度は“アンデッドの不死性”で立ち上がってくる。hp0以下になった際、5+0を抜けたダメージをDCの【耐久力】セーヴに成功するとhp1で踏み止まるこの能力、一撃一撃の威力が弱まった5eにおいてどんだけ成功しやすいかは推して知るべし。
 早々と戦線を立ち直らせるために回復リソースは使い切り、後はゾンビの打撃に怯えながら膨大なhpを削り、削り切ったら今度は“アンデッドの不死性”の壁を破らされる、ひたすらぐったりするだけの戦闘はやっとこさ終わりを告げた。

 ただでさえ少ないリソースが完全に枯渇した今、アンデッドの巣窟を突き進む余力はない。見張り小屋まで後退し、大休憩を取ることに。なんか、冗談で言ってたはずの遭遇毎に大休憩を取るのが常態化しているのだが、だってそうしないと回復手段ないんだから仕方ねえじゃん……
 先程の丸天井の部屋まで戻り、今度は慎重に“信仰の知覚”で危険が無いことを探る。さて部屋から通路は二手に分かれ、一方は行き止まりに、もう一方はより大きな空間につながっているようだ。
 手近な行き止まりの方を見てみると、その奥には12体ほどの死体が横たわっていた。これが全部動き出して襲ってきたならシナリオライターはDMGを読まずに執筆しているのが確定するところだが(いや今までの遭遇とか他のシナリオでも結構怪しいけど)、流石に“信仰の知覚”で調べてみるとその中でゾンビは三体だけ。かといってまだ捜索が続く現状、無用な遭遇で力を使うのもなぁ。またアルビレオ爺ちゃんが石を投げ込んでみてもすぐに動き出したりはしない。それにしても爺ちゃん投石が好きだな。カブトボーグにおける浦沢脚本ばりの投石率だ。
 そういえばその辺に散らばってるさっきの罠の箱や石を積んでフタをしてしまえばいいのではないか? ストームボイスさんはゴライアス、運搬許容量を大型としてカウントするという特徴持ちだし。
 完全に封鎖するほどの量はないが、これで多少の時間は稼げるだろう……と算段を立てていたら、せっかくだから一撃浴びせてから撤退しようとトルク氏が奥へ入ってスピアでゾンビを突っつく。おーい。回復手段は相変わらず乏しいんですけど……まあいいや。また大休憩取れば。
 武勲に猛るトルク氏は狭い通路に立ち塞がってゾンビーズを相手取る。こうすれば接近できる数は限られるから、ACの低いモンクにも適しているだろう……激怒したストームボイス氏かステッドさんの方が適しているのは本人もノリノリだし言わないことにしとこう。あと、道が狭いんで最前線にトルク氏しか立てないのも、獲物は渡さんと張り切ってることだし。
 実際近寄るゾンビはばしばし鉄拳で片付けられ、さらに横に立ったステッドさんの《長柄武器の名人》の突き返しに絶好の位置。遮蔽のせいで遠隔攻撃はイマイチヒットを稼いでいないが、そんな支援も不要なほどにコブシとクォータースタッフがぶん回り、この部屋のアンデッドは駆逐された。
 続いて、広い方。細い道を抜けた先には三つの人影があったのだが、これまた動く死体。それも一人は熊のぬいぐるみを被り、もう一人はドレスと化粧に飾られ、最後の一人は道化師の格好。いずれも服の袖に鈴が縫い付けられている。彼らは我々が近づくと、輪になって踊り始め、動きに合わせて鈴はカラコロと音を奏でる。なんだこの暗黒舞踏もしくは暗黒太極拳。『柳生十兵衛死す』の影能もビックリだ。その音は何かを伝えており、また踊りにも法則性があるようなんだが、いきなし現れたあまりのシュール空間にどうリアクションすればいいものかワカりません
 どう対処していいのかワカらず傍観しているとDMが1d6を振り、5が出たところで「5分間見ていた」ことになり、ゾンビは踊りを止めて襲ってくる。いや、こんな演出されて見ている以外どう反応しろと。
 こういうヌーベルバーグ的(と書いて
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と読む)演出をねじ込んでくるプレイヤーガン無視のシナリオを書くのはロドニー=トンプソンかジェームズ=ワイアットかコボルド・プレスだと思うのだが……聞いてみたらサスカッチなんとかいう新しい会社だそうだ。ふーん。
 PL間でただ単に『死霊の盆踊り』をやりたかっただけではないのかという推論が出たが、確かにコレが一番説得力あった。シナリオパートのタイトルもDancing Deadだったそうだ。余談ながらMTGの《死体のダンス》はCorpse Danceね。
 兎にも角にも襲ってくるんだから倒さねばなるめぇ。今度は前衛もばっちり構築され、後衛の射線も邪魔するものがない万全の体勢、ゾンビ三体如き何するものぞフフフ。胸の内では攻撃が命中しませんようにと必死で祈っていたが。
 別段服装以外変わったゾンビであるっちゅうことはなく撃退された。しかしあのパンクな恰好や鈴の音は何を意味していたのか? 散々突撃と後退を繰り返し、今また5分間も鈴を鳴らされていたとゆうのに一向に誰か来る気配もないし。つくづくおおらかな死霊術師が指揮しているのだろうか。もしかして衛生状態が悪すぎるせいで死霊術師が死んでゾンビだけがそのままになってるとか、って、それは『スレイヤーズ!』ネタだっちゅーねん。コレが通じたお客さん、もう若くねえな(ほっとけ)。
 この部屋からは登り坂と下り坂の二つが伸びている。いずれからも腐臭は絶えず、アンデッドとの戦いは避けられそうにない。まずは登り坂から手を付けよう、石が転がってくるとか大事はボスと戦う前、リソースが残ってる間の方がフォローきくもんな……という後ろ向きな判断をしたところで、今回はここまで。
 ちゃんと村の噂通り、今回で経験点は300点を突破した。文句なく2レベルに必要な経験点です。これでやっと2回しかない回復手段に悩む日々ともお別れ……と喜んでいたら、DMから「実際にレベルアップするのは次回、章が終わったところです」とのお言葉。
 ( ゚ω゚)
 E~~~~~~ッ!?
 それって廃止になったマイルストーン方式と同じなんじゃ……っていうか参加ごとに経験点取得でかつこの方式だと、継続参加してる人に厳しく、ちょっと参加するぐらいの人に超厳しくなっただけなんじゃ……。何のためマイルストーン方式を止めたんだろうか。
 まあ公式がそれでいいんだって言ってんだから仕方ないけどね。Expeditionとかとの兼ね合いがあるから自動的にレベルが上がるってのはマズかったのかもしれんし。普通のセッションでもレベルアップ処理は区切りのいいところだろと言えばそれはそうだな。あとEncountersはキャッチアップといってまとめて開催されるイベントもあるんで、継続参加できない人はそこでまとめて経験点を貰うとよかんべ。
 でも出来ればその方式の場合、つらい1レベルは長引かせずとっとと済ませてほしい。大休憩を頻繁に取れると言っても、一章6回は長いよなんか苦行主義者でもスタッフにいるんかな。

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俺も覚えてたぞー<5回

罠のところで使えていたら、信仰の知覚 大活躍回だったんですけどね。
なかなかうまくはまらないものです。

No title

大休憩取らないと使用回数が戻らない能力だと、そうそう決め打ちする気にもならんですよねえ
かといって3eみたいに使用回数無制限もアレはアレで問題あったような……
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頑張りましょうと言えないのがとても残念です

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