TRPGこぼれ話#209~TRPG入門~

 クトゥルフブームに対する入門書(もしくは、予備知識指南)の不足、これってTRPGにも同じことが言える
 まーTRPGにブームなんて俺が知る限り来た事ない(TRPGバブル期を俺は体験してない。TRPGの冬って春があったのかよ!)し、関連書がバンバン出てるクトゥルフと比較していいジャンルかワカりませんが……ともあれ、興味を持ってもどこからは言っていいのか見当つかない、教えてくれる情報が少ないということは共通していると言って差し支えなかろうて。
 こうした初心者に対するケアがなされていないかというとそんなこともなく、R&R誌上では割と定期的にTRPGへのとっかかりに関する記事が掲載されている。プレイヤー・GMに限らず、オンセの解説なんてことも利点欠点交えて語られているのを見るに、ちゃんとTRPGビギナーへの配慮は考えているんだろう。ただ惜しむらくは、こうした記事ってなかなか書籍にならないってことなのだが。連載ならともかくR&Rの単発記事って基本的にそれっきりだからなぁ。
 またバブルからTRPG冬の時代という隙間に落ち込み、それから復旧までバコーンと空いたせいで、ユーザ間の知識量の格差が生まれてるのも問題になるところか。コアなファンが生き残って続けてるような娯楽だから、初心者向けの書籍が出ても、ヘビーユーザからすれば「今更言われんでも知っとるわい」という情報になってしまって、そう買われないよなぁ。うーん『RPGなんてこわくない!』が出版されていた頃が懐かしい……ゲーム・フィールドにて再販からもう14年かー。あれも内容はよかったけど、否定的に書かれていたダンジョン・シナリオがどっこい生きてるロボ根性、を見るとちと時代を感じてしまうのう。
 各システムのTRPGという遊戯そのものに対する説明不足も気になる。クトゥルフ解説書に対して向けられていた「80年代で時間が止まったような古臭い解説が今なお量産され続けている」という指摘はこれまたTRPGについてもまったくもってその通りで、21世紀を迎えて10年過ぎてもなお「ドラクエとかFFとかコンシューマRPGみたいなことができる」なんて卒倒ものの文章を拝めるのだから、推して知るべし、である。もっともTRPGというゲーム自体が、一言で説明しづらい内容なので仕方ないっちゃ仕方ないところもあるのだが。もうちょっとページを割いて解説してもいいんじゃないかとつねづね思っている。そういや洋ゲーのTRPG解説は熱を持って語られているのだが、何を言ってるのかサッパリわからんことが時々ある。あれは図書館にD&Dが置いてあるほど、TRPGに馴染んでる国民性故、みんな大体わかってるってことだろうか。
 ウェブサイトに行けばTRPGの解説なんて山程あるものの、我が出やすい娯楽だけに、そのクオリティに関しては注意深く見守る必要性がある。会社や編集者というプロの目を通さずに流れている情報というのはやっぱり全面的に信頼できるもんじゃない。もっともこれは本記事にも同じことが言えるので、他人事ではない。投げた石は返ってくる。
 ビギナーへのケア、という点ではFEARゲーが一番気を遣っていると感じる。ゴールデンルールの必要性やトラブルシューティングが事細かに記載されており、これがもっと前から明文化されていれば数々の悲劇は起こらなかったろうになぁ、と過去の失策に思いを馳せると共に、TRPGも時と共に進化するもんだと感慨深くなる。「新参のマナーが悪いせいでいちいち説明するようになった」なんて意見もあるが、多分ビギナーが入る以前に暴れた連中がいるから必要になったんじゃないかナー……それに、大体そういうことを言う連中ほど、自分のプレイなんて省みないもんだ。ただ、TRPGそのものへの解説は、「コンシューマゲームや漫画、アニメのような物語を楽しむ」という域を脱していないようにも見える。それはそれで楽しいけれど、ロールプレイとはシナリオに定められた目的を達成する道筋と表裏一体であることをもっと強調してもいいと思う。なお、私はキャラプレイ自体は嫌いではない、というか大好きである。むしろキャラプレイとロールプレイを区別する言い訳がましさがキライだ。
 逆に、某社のシステムは数年前に出した別システムとTRPGの解説がまったく変わっていなくて、別の意味で感動した。どこの会社かは言わねぇでおくよ。SNEだけど。
 実際に初心者の人が遊ぶ段になったら、選ばれるシステムは……やっぱりSW2.0か? クセのないシステムであるし、文庫で手に入るというのが何よりデカイ。安価で、それもTRPGを置いてない書店でも売られてる可能性がある。使うダイスもd6、容易に準備できる範囲だ。専門店を介さずに必要なものを集められるっていうのは優しくてイイ。サプリにまで手を出すとえらいことになるんで、基本三冊で十分……と言いたいが、クラスによってできること、できないことの差が激しいのと、お世辞にもバランスがいい方とは言えないので、基本Ⅱで止めてもいいかも。遊び慣れたら近いSRSなんかに手を広げてみてはどうだろうか。
 5eの日本語版が出ていたなら、こうしたビギナーの受け皿の役目を果たしていたはずなのになぁ……いや、いくらシンプルになっても初心者向けじゃねぇやアレ。すぐ死ぬし。
 ともあれ、TRPGを始めたいけどわからない、という人にはこれだけは言っておきたい。楽しいよ。怖くないですよ。



RPGなんてこわくない! (ゲーム・フィールドコミックス)RPGなんてこわくない! (ゲーム・フィールドコミックス)
(2000/11)
こいでたく

商品詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

銀河アズマ

Author:銀河アズマ
頑張りましょうと言えないのがとても残念です

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
タグ

D&D Pathfinder PC作成 5e 4e Encounters 初期PC TRPG クトゥルー クトゥルフ神話TRPG キャンペーン 六門世界 東方ドミニオン ARG レポート 3e 読んだ本 ボードゲーム 迷宮キングダム 小説 サプリメント APG ACG SW2.0 MM ザ・ペナルティメイト・トゥルース カードゲーム モンスター・コレクション メタリックガーディアン N◎VA パラサイトブラッド UC 音楽 大槻ケンヂ  エッセンシャル 筋肉少女帯 PU ブレイド・オブ・アルカナ 一発ネタ MTG 漫画 風神録 UE Season8 キン肉マン SF ジョジョの奇妙な冒険 中堅PC 覚醒篇 バカゲー GM 野望のルーツ Season6 ウォーハンマー Princes_of_the_Apocalypes 永夜抄 Season4 UM Season7 アニメ リプレイ サタスペ 東方領土研究会 クトゥルフ2010 パズル EXTRA 紅魔郷 DMG ゲーム Bestiary PHB 伊藤勢 Season11 死の国サーイ クトゥルフ2015 椎名誠 R&R 妖々夢 真・女神転生 天羅万象 NEXT スパロボ PSYCO-GUNDAM 地霊殿 ガンダム スティール・ボール・ラン ファンタズム・アドベンチャー 機動戦士Zガンダム シナリオ Season5 Season3 MC Season9 奇想コレクション Forge UA シオドア=スタージョン 世紀末古代災厄公社伝説 バキ フィリップ・K・ディック Season12 レッド・ノベンバーを救え! 好きなTRPG 荒野に獣慟哭す 空中庭園エリュシオン コードウェル城奇譚 Volo's_Guide_to_Monsters シャドーオーバーミスタラ タイム・オブ・ティアーズ・アゲン ナイトウィザード キャッスル・レイヴンロフト CRB 番長学園!! 電車 フンタ レジェンド・オブ・ドリッズト 特撮(バンド) 特撮 UCa リボルミニ パンデミック サタスぺ ジョジョリオン Expeditions 五つの風 プロモカード 映画 快傑ズバット 雑記 T&T FEAR d20モダン ダンジョン・コマンド ダークブレイズ アリアンロッド メガテン Temple_of_Elemental_Evil ラス・オヴ・アシャーダロン 機甲猟兵メロウリンク 即大休憩 シャドウラン 真夜中の探偵 ACG 東映特撮YouubeOfficial アルフレッド=ベスター 異色作家短篇集 レイトショウ 装甲騎兵ボトムズ 三国志 手塚治虫 VGtM Pit ジャングルスピード ゲーマーズ・フィールド ドラスレ Out_of_the_Abyss モンスター画家 東方領土研究会会報 三上寛 エンゼルギア 火の鳥 セブン=フォートレス 当方領土研究会 クソコラ MM2 ラクラク大統領になる方法 ウルトラマン イベント パラノイア 革命万歳 ラフカディオ・ハーンと四つの顔 魔獣使いの少女 コズミック・エンカウンター アーカム・ホラー キャット&チョコレート キテレツカップリングパーティ 都筑道夫 刺青の男 レイ=ブラッドベリ 絶体絶命 ログ・ホライズンTRPG ガントレット・オブ・フールズ 島本和彦 バイブルハンター 幻想少女大戦 スティーヴン=キング フレドリック=ブラウン ミストグレイヴ クトゥルー神話 ポケットの中の戦争 そっとおやすみ 鉄腕アトム カットスロート・プラネット ストーンオーシャン 異色作家短編集 

リンク
FC2カウンター
D&D5e
Pathfinder
クトゥルー
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード