天使は悪魔#02~導師かく語りき~

 覚醒篇はプレイ回数こそ少ないものの、経験者の方から色々楽しい言い回しを聞かされましてねぇ……。
 覚醒時の空から○○が降ってきた流しは大概笑えますが、覚醒システムの神髄は偶発的に生まれる技能の珍妙な組み合わせにおいてこそ、真に発揮されると言えましょう。その昔覚醒篇記事の時ちょろっと書いたけど、この手の話題の最高峰は居合ボクサーグローブをはめた手で日本刀(しかも納刀状態)を握り締めているという『風雲黙示録』の獅子王かグローブ着用でジャガー運転するダッドリーもかくやという絵面だけでも抱腹絶倒ですが、しかもこの日本刀を抜かないというのがまた驚かされる。
 刀は抜刀術の特技、「金城湯池」で敵の攻撃を受け止めるためのもので、命中値で判定できる&射撃攻撃にも適用できるため非常に効率が良い(格闘攻撃の回避に使う[敏捷力]はともかく、射撃回避のための[直観]はまず手つかずにされる)。そしてボクシングはグローブが必須というわけではないが、はめていると攻撃の威力が半分になる代わりに防御側の物理防護点が半分になるというよくわからない特性がある。コレを利用したかしないかは知らないが、殴る時はボクシング技能を使って拳で殴るので、抜刀術がダメ技能扱いされる「納刀状態でないと使えない」「攻撃に失敗すると刀を鞘に納められない」というデメリットを完全に帳消しにしている。悪質な冗談としか思えない、いやそうだろうと確信せざるを得ない外見にこのBBAの知恵袋的実用性、先人のパイオニア魂にはつくづく頭が下がります。こういうことが起きるから覚醒システムは恐ろしい。ひょっとしたら偶然覚醒で生まれたんじゃなくて意図して作られた可能性もあるが、だとしたら作った人はマジモンの紙一重とゆうやつだな! 俺も色々考えたが、せいぜい「念動力者のくせに危険が迫ると棒を空に投げる。手で」ぐらいのものだった([直観]で判定できるPK、中国武術の《回避》も[直観]で判定できる「拗接」との組み合わせ)。猛省致します。押忍。
 なお次点はリングに魔法陣を描いて悪魔を呼び出す魔道レスラーです(魔道+プロレス。なお魔道は使う度に宿命が溜まるこれまたダメ技能)。アブドーラ・ザ・ブッチャーみたいな地獄シューズが目に浮かぶ。
 覚醒は人生において三回しかできないというルールを再読して発見しショックを受けた(もっとじゃんじゃん前世に覚醒していた気がしていた)ものですが、技能覚醒を続けてきた達人が神族覚醒……あのクソ面倒臭い上にメリットが薄げに見える、死ぬまでに一人ぐらいは神族覚醒したPCを見てみたいもんだ……をこなすか、事前に神族覚醒を済ませた覚醒者が神への道を諦めた場合、その上座に導師があります。知ってる人は知ってると思いますが、サンスクリット語だとグルと呼ばれる存在です(オーケンの『GURU』も同じ。グールーと大槻さんは発音していた)。

 この導師に覚醒することを検討する際には、「そろそろグルっとく?」という小粋な言い回しが流行っていたとか。某宗教団体の起こした事件の余波も未だ冷めやらぬ時期だけに、ツイッターなんかに書き込んだら炎上必至の案件だったでしょうな。
 宿命ルールも覚醒篇を象徴するオリジナリティあふれるシステムで、これが15点を超えるとNPCになってしまうもんだから、《喪失感》で溜まりやすいDARK落ちしないかと人々は日々恐れ慄いていたことでしょう。宿命の40点中15点を占めるとPCではいられなくなってしまうのだから、属性を決定するための10点(LAW/CHAOS/LIGHT/DARKのいずれかに10点以上宿命が振られるとその属性になる)がいかに運命を左右する重いさだめであるか思い知らされます。言うなれば人生の1/4が囚われているという意味と考えても良いでしょう
 この10点の宿命シリーズでPCの強い味方が《得意技》。特定の特技ひとつに+10%の判定が得られます。初期の特性値がしょぼいPCにとっては垂涎の宿命と言えます。PC作成時は必然的に覚醒段階もレベル低い特技に限定されるため、人生の1/4を初歩も初歩の基本技に賭けるという宿命システムの機微と比べてボディスラムとストンピングだけを繰り返すリンドリの塩レスラーみたいなしょっぱい構図になりがち。「人生の1/4をつぎ込んだ張り手」という言い回しが大好きでした(「張り手」はダメ特技相撲の中でも屈指の強力特技ではある)。
 装備品の外見にこだわらないのがメガテンのお約束ですが、こんな話も。[敏捷性]を40固定にするサイバーレッグⅡ、オオツキ(act3)の[敏捷性]も同じく40のため、サイバーレッグⅡにするとタンクレッグになるという噂がまことしやかに流れたそうです。
201203302319376ab.png
タンクレッグになるのはちょっと……
 後は「トリプル・アクセル」を使うと毎回のように大失敗を起こしていたのでハラキリアクセルと呼ばれていた、というのはここでも何度も言及していた定番ネタですな。
 イビツなシステムと猛烈に胡散臭いシステムが生んだ奇跡の相乗効果故、TRPGの開発メソッドも確立されて落ち着いてきちゃった感のある現代では、恐らくこんな狂ったゲームのフォロワーを見ることはもうありますまい……っていうか商用レベルに乗せたらマズイような気もする。やる気のある人とルールブックがあればどんなに古びても遊べるTRPGという媒体でヨカッタ。

スポンサーサイト

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

天使は悪魔#01~真とifのハザマ~

 来るべき覚醒篇キャンペーンの予習に久々に『真』をやったらガキの後拾ったアタックナイフを装備するのを忘れてSWORDを選べませんでした
 『if…』を始めたら知らず知らず体育館への通路に踏み込んで、入った瞬間妖精フーリーのアギを喰らって即死しました
 これだよこれ。
 関係ないけどスパロボFも遊ぶ環境を整えております。
 

 某所でメガテン話になった時、ちょくちょくTRPGの話が出てきてちょっと嬉しい。みんな覚えてくれてるもんなんやね。その中で、「TRPGの設定でやってみたい」という希望があった。
 ルールブックを読んだ人ならご存知だろうけど、メガテンのTRPGは原作モノの割にオリジナルの設定や解釈がかなり多い。いやメガテンXのオリジナル設定が上海退魔行と似ててモニョモニョしたって話じゃなくてね。オリジナル設定はXと比べると覚醒篇だと少な目ながら、『女神転生』~当時の新作『ソウルハッカーズ』や『女神異聞録ペルソナ』なんかも包含できるよう、各作品のマッチングを取るための独自の解釈は多い。どこまで公式が是としたのかは怪しいモンがあるが、コンシューマ版だけだと気付けない視点も多くてなかなか読みごたえがある。ボトムズTRPGにも通じる楽しみですな。
 ちなみにゴトウの背景は『真・女神転生 LAW & CHAOS DISC』のブックレットに掲載されたミニ小説も参考にしていると思われる。『真・Ⅱ』のケセドの仏殿で「変な2人」などとグチってる人と同一人物とは思えない潔さなのでガイアーズは必読である。

 個人的に邪教の館がどんな体裁で地域に溶け込んでいるのかがすっげえ気になったのだが、フューチャーされていたのは当時の新作故業魔殿だった。ザネンム・ネーン

 『覚醒篇』のキャンペーン・セッティングだと最初のGP1の段階で井之頭公園猟奇殺人が発生、同時期に軽子坂高校消滅が起きて『if…』になるのだけれど、『if…』が『真』の前日譚じゃありませんでしたっけ? 『if…』の後、結局ICBMが落ちてきくるような話が攻略本にあったような。
 と思ったのだけれど、よくよく『if…』を回想してみると、八幡先生がアーム・ターミナルを作ったのは吉祥寺を歩いているハスキー犬を連れた少年=『真』の主人公、ザ・ヒーローが着用していたのを見たからなのだった。パスカルと一緒に歩いていた、という点を強調するなら母親が邪鬼アマノサクガミに食われた辺りではないか。つまりは、『真』開始直後の話が『if…』ということになる。ザ・ヒーローが『真』のスタート以前からアーム・ターミナルを着用してパスカルと散歩に出る趣味があったら話は別だけど。……というかよくよく考えてみたら、井之頭公園猟奇殺人が起きてから吉祥寺は封鎖されている。あの厳戒態勢の中にちょっと頼りない八幡先生が入り込んでいく度胸があるとは思えんから、案外『真』以前にマジでアーム・ターミナルを着用してパスカルと散歩してるザ・ヒーローを目撃していた説がホントに正しいのかもしれない。
 ちなみに『覚醒篇』だと吉祥寺が完全封鎖されるのは井之頭公園猟奇殺人の四ヶ月後、五月に自衛隊も出動する事態となっている。一月に井之頭公園で猟奇殺人発生→ザ・ヒーローの母親殺害、パスカルを連れて外へ→八幡先生ザ・ヒーローを目撃→軽子坂高校消滅の流れもおかしくはない。
 ただ、アマノサクガミに母親が殺害されたのが軽子坂高校消滅前、猟奇殺人の起きた一月の出来事とすると、東京戒厳令発令の七月まで結構な間が空くのだが。アマノサクガミを倒してからIDカードを手に入れてエコービルで超人ドウマンと対決後、ターミナルで新宿に飛ぶのが原作の流れ。ということは、『覚醒篇』のキャペーン進行を遵守すると、一月に母親がアマノサクガミに殺害される→ゲームではすぐ入手したIDカードを手に入れるための下準備、及びエコービルで怪しい研究をしているという情報を得るためのリサーチで数ヶ月→そうこうしている間に五月に入り吉祥寺が封鎖→べらんめえこのまま足止めされてたまるかとエコービルに突撃→ターミナルを発見、転送装置であることを解明している間に七月……てな流れなのかもしれない。コンシューマだとバスバス飛ばしている流れもTRPGに置き換えてみると結構時間がかかる、なんてのはよくある話だしな。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

プロフィール

銀河アズマ

Author:銀河アズマ
頑張りましょうと言えないのがとても残念です

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
タグ

D&D Pathfinder PC作成 5e 4e Encounters 初期PC TRPG クトゥルー クトゥルフ神話TRPG キャンペーン 六門世界 東方ドミニオン ARG レポート 3e 読んだ本 ボードゲーム 迷宮キングダム 小説 サプリメント SW2.0 APG ACG MM カードゲーム ザ・ペナルティメイト・トゥルース モンスター・コレクション メタリックガーディアン N◎VA パラサイトブラッド 音楽 エッセンシャル 大槻ケンヂ UC 筋肉少女帯  ブレイド・オブ・アルカナ MTG 一発ネタ 風神録 漫画 Season8 PU SF キン肉マン UE ジョジョの奇妙な冒険 覚醒篇 中堅PC バカゲー GM 野望のルーツ ウォーハンマー Princes_of_the_Apocalypes Season6 Season4 永夜抄 Season7 アニメ リプレイ サタスペ 東方領土研究会 クトゥルフ2010 パズル EXTRA 紅魔郷 DMG ゲーム Bestiary UM PHB クトゥルフ2015 伊藤勢 Season11 椎名誠 妖々夢 天羅万象 R&R 死の国サーイ 真・女神転生 NEXT スパロボ ガンダム 地霊殿 PSYCO-GUNDAM スティール・ボール・ラン 機動戦士Zガンダム シナリオ Season3 ファンタズム・アドベンチャー Season9 Season5 MC 世紀末古代災厄公社伝説 シオドア=スタージョン Forge 奇想コレクション バキ Season12 フィリップ・K・ディック 荒野に獣慟哭す 空中庭園エリュシオン UA コードウェル城奇譚 好きなTRPG レッド・ノベンバーを救え! ナイトウィザード シャドーオーバーミスタラ タイム・オブ・ティアーズ・アゲン キャッスル・レイヴンロフト 番長学園!! フンタ 電車 レジェンド・オブ・ドリッズト 特撮(バンド) CRB 五つの風 UCa リボルミニ パンデミック サタスぺ ジョジョリオン Expeditions 特撮 プロモカード Volo's_Guide_to_Monsters 映画 ダンジョン・コマンド Temple_of_Elemental_Evil 快傑ズバット ACG 機甲猟兵メロウリンク FEAR アリアンロッド メガテン シャドウラン 異色作家短篇集 手塚治虫 ダークブレイズ 装甲騎兵ボトムズ d20モダン 雑記 東映特撮YouubeOfficial 即大休憩 真夜中の探偵 レイトショウ T&T 三国志 アルフレッド=ベスター ラス・オヴ・アシャーダロン ラクラク大統領になる方法 ゲーマーズ・フィールド エンゼルギア ジャングルスピード ドラスレ Pit 東方領土研究会会報 Out_of_the_Abyss 異色作家短編集 セブン=フォートレス MM2 VGtM モンスター画家 ウルトラマン 当方領土研究会 三上寛 クソコラ 鉄腕アトム ラフカディオ・ハーンと四つの顔 パラノイア 魔獣使いの少女 ガントレット・オブ・フールズ コズミック・エンカウンター 革命万歳 アーカム・ホラー 絶体絶命 キテレツカップリングパーティ 刺青の男 レイ=ブラッドベリ キャット&チョコレート ログ・ホライズンTRPG そっとおやすみ バイブルハンター ミストグレイヴ 島本和彦 火の鳥 スティーヴン=キング クトゥルー神話 ストーンオーシャン ポケットの中の戦争 イベント 都筑道夫 幻想少女大戦 カットスロート・プラネット フレドリック=ブラウン 

リンク
FC2カウンター
D&D5e
Pathfinder
クトゥルー
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード