D&D5e余話#171~モンスター注意報! 第六回 ノール編~

 5eの1レベル時はPCの戦力が突き抜けて貧弱なので、バランスに苦慮している方々も多いのではなかろうか。なんせ作成したてのPCはhp少ないリソース少ないそれにえーっと……そう、選択肢も少ないの三重苦。最後の一つはちょっとムリクリ出した感があるな。ピアノがないぐらいにしとけばよかったか。ダメージは4eの無限回パワーぐらい叩き出せるのにhpや回復リソースは3e並に引き下げられるというチグハグな仕様も相まって、即行で呪文も特徴も使い切りどーすんのよコレという状態で行軍を強いられる悪しきD&Dの伝統が繰り返されていることは想像に難くない。
 そんなデリケートゾーンをどう凌げばいいのかというユーザの素朴なギモソに公式のこうすればいいんじゃという答えはスターターセットでバグベア(そろそろ伏字にしなくていいかなあ)をぶっつけたり6レベル術者で一人ずつ3レベルマジック・ミサイルで嬲り殺しにしたりすることだったんですが、まあアレはあまりアテにしない方がさわやかD&Dライフを送れると思いますバグベアはスターターセットのシナリオ読んだ人のほぼ全員が「いや、あれは無いでしょう」とゆってたし。
 1レベルPCが弱いのも困ったもんだけど、そのレベル帯にぶつけるべきであろう、脅威度の低い連中の評価が難しいのもまた困りもの。脅威度1以下のクリーチャーは「ボスにしては物足りないがザコとして大量に出すには強い」という輩が多い。散々脅威度詐欺とブーたれてきたが、本当にそれが該当するのはフライング・ソードとドラウ、スペクターぐらいのもんだろう。
 例えば誰が決めたか冒険者はじめのA定食ことゴブリン退治であるが、5eのゴブリンは立派な脅威度1/4。1レベル冒険者一人がさほど問題なく相手にできる、ただし時には問題になることもある評価で、ひと山いくらでフッ飛ばされる拳王の取り巻きほど貧弱ではない。むしろhp7点はd8ダメージだと1レベルPCが安定して即死させることができないし、何よりACは15もある。数で出てこられた場合は“素早い脱出”と相まって始末に時間がかかることだろう。殴れば吹っ飛ぶのはコボルドの方が適切だがこっちは“連携戦闘”のせいで数出すとゴブリン以上の惨事になりやすいし。
 まーこれらはある程度数が出てきても止む無し、というメンツであるが、それらを束ねるボス格で何を出すかというと、「ボスにしては物足りないがザコとして大量に出すには強い」問題として提起したようにさらに難しい。
 少し上の脅威度1/2を見てみると、オークはACこそ低いが伝統のグレートアックスの一撃はカンタンに1レベルPCのhpを消し飛ばす破壊力がある。その一方でhpは脅威度1/2の人型生物なり(15点)で、即死こそしないがスリープで取り巻きもろとも眠らされてもおかしくない。1レベル相手に数は出しづらいがボスを張るにもちょっと食い足りない。かといって硬くて威力があるけどhpも命中率も低いという、いつ出しても嫌がられるだけ、という奴もな(ホブゴブリンのこと)。
 せめてボス格なら脅威度1/2以上はありたいところですが……ウイングド・コボルドがボスというのもちょっと締まらないし。かといってそれこそスターターセットのアレとかもな。ゴブリンズ・ボスのACがもっと低ければちょうどいいぐらいだったのだけれど。
 そんな反抗期の娘さんのような扱いに難のある時期に対して、比較的穏当かつそこそこの脅威度を持つ、1レベルパーティにぶつけたい筆者推しメンクリーチャー、ノールが今回の主役。
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ハイエナ頭という設定もさることながら、タッパはあるが猫背で目立たないのと不自然に巨大な手という特徴が魅力。
 ノールと言えばD&Dにはおなじみのハイエナ野郎、ジャンニーキックプキャンセルガードのTODのクソ挙動で一部アクションゲーマーはハラワタ煮えくり返るかもしれないが、5eのノールはSOM仕様を髣髴とさせるマイルド調整。片手武器の、しかも性能のあまりよくないスピアを使っているのでダメージ・ダイスはd6と控え目で、これで即倒れるようなPCはあんまり前衛にいないだろう。特殊能力の“大暴れ”の発動条件も「近接攻撃で」hpを0にすることなので、頻繁に発動することはないはず。
 一方で防御能力はAC15、攻撃ボーナス+5の1レベルPCが攻撃する際には出目10以上から、とワカりやすくかつまずまずの数値。加えて22点の高hpもあって、即無力化させるのは困難な数値。この時点で高いhpの敵をダウンさせる数少ない手段、スリープでも確実性を取るなら何度か打撃を与えてからになるだろう。
 打撃力としては遠隔武器のロングボウの方が強力で、薄い後衛を狙い撃ちにしてやると冷や汗をかかせられるだろうが、こちらは攻撃ボーナスがスピア以上に低い(ダメージも固定値は1点低い)ので、案外竜ソーサラーやローグ相手には外すこともある。何より両手が塞がるので、盾が使えないのが痛い。仮に接近を許した場合は、1ラウンドかけて盾を用意するよりスピアを両手持ちせざるを得ないだろうが、そうなったらそうなったで1d8ダメージの両手スピアが火を吹くので、ガッチリ防御したノールとはまた違った脅威を演出できたりする。“大暴れ”を披露する機会も増えるかもしれない。
 このように、火力と防御力のバランスが良いので、手段の少ない1レベルPC相手でもじっくり戦うことができ、一方的な戦闘になりづらいのがノール推しの大きな理由。スピア+盾による接近戦、ロングボウの射撃→スピア両手持ちへの移行など、戦い方とデータの幅が広いのも魅力。
 『Volo's Guide to Monsters』(以下VGtM)で追加されたノールの亜種も、1レベルPC相手として十分使える強さ。ノールの狩人盾を抜いた代わりに2回攻撃を可能にしたものと思ってほぼ間違いない。脅威度は同じだが打撃力重視のノールにしたい場合はコチラになる。が、盾が無い=ロングスピアを両手持ちしない理由が無いし、【敏捷力】ボーナスが+2となりロングボウの命中率もダメージも上がっているので、これを乱射されると前衛でも危ない。SOMでもそうだったように、真に恐れるべきは弓ノールなのです(そうか?)。普通ノールと比べて経験点枠は同じでもややデッドリーな遭遇となる。
 脅威度1のノールの生肉齧りは、脅威度1にしてはhpは低目。ACも14とそこまで苦労する数値ではない。ただしショートソード×2と噛みつきの3回攻撃はやはり依然として脅威であり、d6ダメージとd4ダメージでも1レベルPC相手に出すにはキツイと考える人もいるかもしれない。筆者としては取り巻きの数と脅威度を絞って出すならアリという感じ。並ノールはもちろんノールの狩人とコレをいっぺんに相手するのはナンであろうから、ハイエナ二匹程度で。遠隔攻撃は持っていないから、距離を空けた状態で開戦して飛び道具を撃つチャンスを与えつつ、“不意の猛進/Sudden Rush”で度胆を抜いてやるというのもアリだな。
 スケルタル・ノールとでも言おうかウィザーリングは脅威度1/4だが攻撃回数が2回にhpも11と高めで、付近のノールが倒れるとなお殴る、とやたらと手数が多い。1レベルPCでも対処はできるが数を並べるのはちょっと難ありかな。
 PCで相手にする場合は、打撃も防御も標準的で変化球もないから、まあ単純に「強い敵」と戦う心構えでドシフンを締めてかかればいいだろう。“大暴れ”はhpが0にならなければ発動しないので、クレ公など指揮役は倒れそうな味方を見逃さないように。ロングボウで撃たれた場合は低下したACにつけこんで射返したり、一気に隣接して封じたり、5eの戦闘の基本を活かした対策を立てていけば、自然と戦闘ルールも学習でき身に着いていくのではないでしょうか。1レベルPCにぶつけるちょっと強い敵とはこうあってほしいよネ。性格的にも混沌にして悪の典型らしく、残虐で怠け者で嗜虐的で同族食いも辞さない絵に描いたようなクソ野郎だから遠慮なく迷いなく退治できるし。自分たち以外は食料兼奴隷、弱い異種族を連れててもおかしくないから混成部隊も出しやすいし。
 余談ながら上位種のノールの群れ長、“イーノグフの牙”とも正統派のブン殴り屋で、あまり頭を使わず運用できて好感を持てる。“大暴れの煽動/Incite Rampage”をアクションで使うぐらいなら自分で殴った方が早そうだし。VGtMのフリンドになるとなんかよくわかんないことを始めるが。
 唯一の難点を挙げるとしたら、ノール語しか喋らないんでコミュニケーションを取りづらいことか。PC作成時の言語でノール語を選択するような悪趣味な人もあんまりいないだろうし。カッコイイ前向上を言ってもオジー・オズボーンのモノマネをするブラック菩薩のオジー・文彦こと橘高文彦さんが上げるような奇声しか返って来ないと思います。

 
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D&D5e余話#170~覇権種族への道・5e編~

 TRPGの人間という種族には、世界で一番多いという理由づけに妙なスーパーパワーを設けられる、という話を聞いたがこれはまったく納得であり、一番強い種族が一番のさばるというのは自然の道理というものである。
 そうは言いつつも、筆者がTRPGを始めた頃の人間ってそんなにスーパーパワーを持ってた覚えってねいのだが。実は3eが一番最初に人間の強さを実感したシステムだったかも? ソード・ワールドでも強みはダイス目任せの能力値であって、そのダイス目任せって要はTRPGにおいて最も信用できないモンじゃねえか。一体何度アレクラストで何人のファイターがダメージ軽減で1ゾロ振って死んだと思ってるんだ。年季のいったゲーマーの方には、GMの見てない所でダイス振りましたとか平然と能力値ボーナスオール+3以上の人間冒険者を差し出してくるおっそろしいプレイヤーと遭遇したかもしれませんが、オレはそういう人と出会わないでヨカッタ。
 SW2.0では《運命変転》のおかげで、これは文句もなく列強種族入りですよ。どんなに優秀な種族であっても先制判定でファンブルすれば敵に一方的にバフられてこっちがバフれない間に殴り殺されるんだからよ(逆もまた然りである。ただモンスターはそれを前提にしたバランスにしてる感がある故、先制を許しちゃうと大惨事に)。それにダメージロールにクリティカルはあっても、ダメージ軽減にクリティカルはないからな。まあアレはなくなって正解だったと思うけどよ(理由:前述のファイターの死因)。
 とは言いつつも、エルフやナイトメアみたいなゲームに必要な能力値だけが伸びるような奴らも十分列強入りしていいとも考えているのだが。ただエルフは本領発揮が水中とかあの能力値で勘違いしたゲッター3みたいなことぬかすからダメ。ナイトメアは迫害種族なんで社会的に芽を潰されてるんで繁栄するのは難しいですな。もしかしたらハーフオークみたいに、穢れを持たせた奴を作ると強いらしいと人為的にナイトメアを作り出す研究とかもやってるかもしれん。
 なおファンタジー世界の常連、ドワーフの王国は衰退するもの、エルフの王国は滅びるものと相場が決まっているという逸話をどっかで耳にした覚えがある。ドワーフの王国が衰退するのは石頭故に時代についていけなくなるのは何となくワカるのだが、エルフの王国が滅びる理由は何だったかなあ。高慢チキ故に足をすくわれるというのはよくありそうなエピソードだが。それとも内乱だっけ?(六門世界はそうだった) んでその間を根無し草のハーフリングとかがウロウロしてる感じ。
 あ、変なパワーは無いが旧版シャドウランは疑いなく人間が最強種族だったなPC作成時、種族にAを振らなくていいだけで最強種族の座は既に揺るぎない。シアトルの闇を駆けるのに必要なものは一に財力二に強化反射神経、三四がなくて五にチーム・カルマなのだ。
 んで最初に人間の強さを認識した3e、特技1個と毎レベル技能ランク追加で1点、たったこれだけで説明できる特典であれほどの強さを発揮できるってスゲエ。それでいて人間の柔軟性を表現している。モンテ先生やスキップ先生も伊達にクソシナリオライター呼ばわりされているだけではないのだ。いやこれじゃ褒めてねえや。PFにおいても将来的に人間の英雄共はどうせ《惑わぬ幸運》《惑わぬ幸運》《英雄の血脈》を標準取得し始めるからそりゃ人間がはびこる筈ですよ! ……でも、これらの特技を取得しているPCって見たことがない。できないことができるようになるワケではないから、いつか取りたい特技だけどすぐ取りたい特技ではないところがウマい。俺も後回しにするなこの手の特技は。
 エルフが3e系列で覇権種族になれないのは【耐久力】が下がるという一点だけで涙を呑むと容易に想像できるが、ディフェンス最強の座を連守し続けるドワーフなら対抗馬になれるか? 実はPFのドワーフって伸びるのが【耐久力】と【判断力】で、いずれも意外と多くのクラスで求められる能力値とは言い難かったりする。前衛を作ろうとすると【筋力】を高めようとした際、人間やハーフエルフ、ハーフオークと比べてンマー能力値ポイントに苦労すること。ローグやウィザード、というか【魅力】を求められないクラスなら大概強いのだが、能力値ポイントのやりくりにはどれも骨を折る。この適性クラスにおける多様性に欠けるあたりが今一歩覇権種族に及ばない所かもしれない。あと足が遅いせいかな。3eだと【耐久力】だけが伸びたんだけど、他の種族も伸びる能力値は1つだけ(人間に至っては伸びない)故に、かえって多様性に欠けたというイメージは無かったんだなあ。
 当時【筋力】が唯一伸びるけど【知力】【魅力】の下がるハーフオークの扱いからは、PFと比較して隔世の念を覚えます。それでも最強種族の一角であったのだから、【筋力】が伸びるというアドバンテージは偉大だったのだ。
 4eで人間(ヒューマン表記)は無限回パワーが一個増えるという妙にシブい奴でデビューしたが、すぐにヒロイック・エフォートなんてくそパワーを獲得し、本性をむき出しにしやがった。サプリでくそ特技が増えれば増えるほどボーナス特技が暴威を振るうし。全ての防御値+1はなかなか味があって良かったのだけれど(ACが上がらないところも好き)。
 ヒューマンはヒロイック・エフォートの一点突破型だったが、4eドワーフのくそ能力の巨塊というイメージも記憶に強烈である。ありとあらゆる能力がすべて環境に噛み合っている。オレの遊んだD&Dでドワーフが弱かった覚えない(CD&DとAD&Dはやってない。SOMのドワーフだってでりゃーうおおおが決まれば大抵のボスは死ぬ)が、ドワーフがそんな百式改的ナイス量産機なら、4eドワーフはフルアーマー百式改と言うべき凶悪ワンオフ機であった。TRPG全体で見ても歴代最強ドワーフだったかも。
 エルフは攻撃ボーナスが低くてクリーチャーのACが高い頃ならヒロイック・エフォートも無かったからエルヴン・アキュラシィが光っていたんだけどね……。一方エラドリンはシブイ強さでヒューマンとドワーフともタメを張れるポテンシャルであったが、圧倒的ではなく変化球だったな。
 そして5eにおいても人間が覇権種族の座を維持するのは特技ヴァリアントのくそっぷりを見れば自明の理である何度も言うけど、せめて好きな技能1個ぐらいはヴァリアント不使用時に回して良かったような……。世界が人間に駆逐されないのはヴァリアント不使用の連中が大多数だから、と予想したが、やがて時代が進めば淘汰が起き、ヴァリアント使用の人間だけが生き残るような恐ろしい時代がやってくるかもしれん。そうなる前に版を上げよう
 列強の常連だったドワーフも今回はちょっと大人しい。特技ヴァリアントが解禁されてなかった頃は、能力値ボーナス合計+4のマウンテン・ドワーフが重用されてたのに……“ドワーフ流防具訓練”もクレ公を1レベル噛ませればすぐ重装鎧に習熟するようになっちゃったしね。エルフも今回も弱かないんだけど他にもっと強い奴がいるせいであまり目立たない。
 そのもっと強い奴と言えばライトフット・ハーフリング。こいつとローグの相性は鬼に金棒焼肉と白米そして景清に必殺旋風剣イヤア――! 級。あらゆる面で優位を誇る人間も、この“隠密の天性”と“巧妙なアクション”の組み合わせには舌を巻くであろう。ローグでないと真価を発揮できないものの、その気になればローグで前衛を張れるしアーケイン・トリックスターに進めば呪文も使える割と万能なクラスだったりするから、これはおっそろしい犯罪集団だ。しかしハーフリングだけでは“隠密の天性”を発揮できないが故に、世界がハーフリングのローグに裏から操られずに済んでいるのだ。世の中うまくできたもんだな!
 あまり使用されているのを見ないが、呪文に対する【知力】【判断力】【魅力】セーヴに有利が乗るノームも覇権種族の資格十分であると考えられる。呪文に対するセーヴが最も効果を発揮するのは大抵人型生物同士であり(ウソだと思うならMMのNPC術師のくそ呪文レパートリーを見んさい)、そのどつきあいで一方的にセーヴに有利を取れるノームもまたライトフット・ハーフリングと同じくのさばる危険性を孕んでいる。ただ、固定で伸びる能力値が【知力】ということで、ウィザードを除くとバカキャラ歓迎のクラスばっかしな5eにおいてはやや強みを発揮しづらいのが惜しい所である。
 それにしても4eの頃は小型であることのメリットが皆無であったせいか影の薄かったハーフリング、そして見向きもされなかったノームが5eにて突如として凶器攻撃を振り回しながら逆襲に転じる様は、なんかの意趣返しかとつい勘ぐってしまう。

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D&D5e余話#169~訳語のもんだい・クリーチャーの二つ名~

 DM用ベーシックルールはデータや特殊能力の訳について安心して読める資料であるんだけど、残念ながら通常のクリーチャーの上位種……例えばゴブリンに対するゴブリンの首領みたいな……のデータは掲載されていない。ま、そういう遭遇を組みたかったらMM買ってくれやという方針に異論反論オブジェクションはないんであるけど、データはともかく上位種クリーチャーの和名については見てみたかったという気持ちがある。
 というか、人型生物の上位種の二つ名って似たような名前が多くて。列挙してみると、
・オーク……War Chief
・ゴブリン……Boss
・バグベア……Chief
・ホブゴブリン……Captain、Warlord
 どれもニュアンスは違うんだろうけど、いざ日本語で差異を付けようとするとなかなか難しい。ホブゴブリンなんて同じ種族内に似たような単語が並んでて特に大変だ。というかホブゴブリンの最上位、ウォーロード!? 4e→5eに移行するにあたり死んだはずじゃ! ノールのPack Lordみたいな特異な二つ名なら区別もつけやすいんですが。サフアグンのBalon(男爵)なんかも、すっかりおなじみですしな。
 単純にカタカナにしちゃってもいいといえばいいんですが、特技名を頑張ってひねくり出したように、出来れば雰囲気づくりというのは重視したいもので……当方で独自に訳した二つ名は、以下のようになります。
・オーク……War Chief→戦長
・ゴブリン……Boss→首領
・ノール→Pack Lord→群れ長
・バグベア……Chief→頭目
・ホブゴブリン……Captain、Warlord→司令官、戦王
 ……雰囲気を出そうという努力はしました。ノールの群れ長はかなり気に入ってます
 逆にEye of Gruumshみたいな種族独自の二つ名は「グルームシュの目」と訳すより、そのまんまカタカナで呼んだ方が好きだったりするんですが、これはごく個人的な嗜好であろうな。
 この手の独自二つ名の訳し方は4eが絶品で、流石MTGでならしたホビージャパンと唸らされる。『Volo's Guide to Monsters(以下VGtM)』に登場したKobold Dragonshieldなんかどっからどう見ても竜鱗盾のコボルド、もうそう呼ぶしかないじゃないですか。じゃあScale Sorcererも4eから取って竜司祭に……とはいかないわな。竜鱗呪術師とかかな? 4eから流用できそうでびみょうにズレてるあたりがもったいない。ナイスネームいっぱいあったのになー。ゴブリンひとつとっても、黒刃使いとか脳天割りとか。キュクロプスの串刺し屋・ぶったぎり屋というパワー屋さんどもも捨て難い。
 VGtMでカッコイイ二つ名持ちがドバッと増え、特にオークはBlade of Ilneval(イルネヴァルの刃)やClaw of Luthic(ルーシックの爪)など訳すと日本語の美しさを認識できそうで面白いと思うんですが(カタカナ呼びの方が好きと先に書いたがそれはそれ)。またノールはPack Lordに加えてFlesh Gnawer(生肉齧り)が登場、ノールの二つ名は数は少ないながら独特なセンスを感じられて好き
 クリーチャーの名称に関しては3e・4eを踏襲して統一されている感がありますが、この手の二つ名は皆さん訳したりしてるんでしょーか。他の方の訳も見てみたい。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#168~訳語のもんだい・ベーシックルールの用語訳~

 ベーシックルールのDM用は安心して参照できるクリーチャー・データの訳として取り上げたけど、訳と言えばプレイヤー用の方、ゲーム中の用語を訳すとしたらどうなるか? そげな疑問に対するプロの回答というところでも見所がある。オレだけかもしれないけどこんなところに見所を見出す奴は。5eのサイトを見て回ってるとゲーム中の用語って原語そのままだったり、発音をカタカナ表記していたり、独自の訳を当てていたりと扱い様々でたまーに混乱することがあったので。
 当方では独自訳を当ててきており、基本的な方針としては3eや4eに登場した用語を当てはめてきた。が、時々なんと当てていいのか困るやつもある。例えば単純なんだけど武器特性のHeavy。Lightは“軽量”という言葉がスパッと出てきたが、対になると“重量”ってのはおかしい、っちゅうかそれWeightとカブるし。「重い」という形容詞ってバラエティがありそうで適切な単語が意外と出てこなかったりしていたところ、何処で見たか忘れたが“重厚”と表現していたのに
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 と素早く反応して取り入れた。
 このHeavy特性はベーシックルールだと“重武器”という訳となっている。Lightは“軽武器”。言われてみればそういう訳もできるよね、ではある。が、個人的には“軽量”“重厚”の方が好きかな。
 ベーシックルールの訳は流石にプロの仕事ということでナールMと頷ける内容でもあり、時にはいやぼくのかんがえたすごいやくの方がいい時もあり、まあどーせ日本語版のライセンス下りねえことだし気分で使い分けていこうと思う
 今回はそんな公式……とはちょっと違うけど、公開されたベーシックルールに採用された気になるゲーム用語アレコレの話。

・Finess→妙技
 武器特性と言えばコレ。筆者がツベルクリン注射ぐらい嫌いなFiness特性は"妙技”特性となった。《武器の妙技》からのイタダキであろうが、Weapon Finesseを《武器の妙技》と訳した人、今見てもお美事な言語感覚にござりまする。“技巧”特性という訳を使っていたこともあるが、5eでも妙技という単語を使うというなら敬意を表して従いましょう。

・Shield→シールド(防具名)
 キタ━━(゚∀゚)━━ ! と思ったのがこの訳。
 5eはバックラーやライト・シールドやへヴィ・シールドやタワー・シールドみたいな区別なく一枚っきりだったので、Shieldを「」と訳す人も多かったが、筆者はガンとして「シールド」表記だった。あのうんこNPC御用達呪文シールドと混同されるのも恐れず「シールド」と通した。それは何故かと問うならば、D&Dの防具名は和名に訳さずカタカナ表記するモンだから。例え一枚こっきりしかなかったとしても、防具の分類は「盾」、そして防具名は「シールド」でなければあかんのです。
 この風習をキチンと5eでも死守した翻訳スタッフの方々の姿勢には拍手拍手。例えシールド一枚しかないのに盾分類を作る意義があったのか、しかもよりにもよって分類と防具名を同じにして、というギモソはあるとしても

・Prayer Wheel→マニ車
 侍祭の所持品欄を見て十人中七人ぐらいが初見で首を捻ったであろう謎アイテム、prayer wheel。祈祷と車輪という組み合わせで「あーあの回してお経唱える奴か」とピンと来た人もいたのではなかろうか。無論私は初見で気付いた十人中の三人ですがねフフン(ムカつく顔)。ベーシックルール出る前にこういうことは言うと格好がつくのにね!(コレクトゥルフと動画の関連性の時も言った
 ……しかし密教用語をまんま取り入れてよかったのか。聖輪とか少しは捻った訳をアテるのかと思っていたんだけど。なお形状はわかっても装備品の説明がまるでないので、データ面では相変わらず謎のままで侍祭背景を選ぶとすごく困る。重量:なしと言えるほど軽そうには見えないし。
 そういえば背景が訳されてD&D語でなく英語で書かれたフレーバー部分もフトゥーに読めるようになっていいことだ。水夫(sailor)はPHBにしか載ってませんが。背景で〈知覚〉を習熟できる唯一の存在は水夫だけ! 水夫だけです! だからPHBも買おう!(必死の宣伝)

・Trinket→珍品奇品
 背景のフレーバー部分ばりに訳すのが大変だったトリンケットつまらないものや小物という意味で、あんま適切な訳語が思いつかず当方ではそのまんまトリンケットと読んでいた。ちなみにトリンケットを持っているPCは便秘に悩まされません、何故ならオチは言うまでもないし想像つくだろうから言いません。
 訳した人間が( ・ω・)? な顔になるつまらないものにしては面白過ぎるパンチきいた商品だけに“珍品奇品”と命名されたが翻訳ティームも相当苦吟したのか何処となく苦し紛れ感漂うネーミングである。“稀少品”みたいな言い方もできたろうけど、稀少なのは間違いないがかといって所詮値段付けられない、むしろどうやって値段付けたらいいんじゃこんなもんと怒り出されそうなブツまで混入してるし。ネバネバして臭いピラミッド型のお香とか。なおコードウェル城奇譚に登場した守銭奴女・ガーメット古い靴下一足は恐らくこの中でも仏契(ぶっちぎ)りにショボイ“珍品気品”と思われる。
 それにしても「じゃあ君の持ってる珍品奇品を決めよう」とか言われたら、プレイヤーは( ・ω・)? だろうな。

・Mask of the Wild→自然隠れ
 装備品の話をフリにしたので流れ上いきなし装備品の話になってしまったので、手始めの種族話はこっから。ワイルド・エルフのMask of the Wildはチョイと洒落っ気を加えて“自然の覆い”なんてスカした訳をひねくり出してみたら、ベーシックルールでは想像以上に直球だった。直球にも程がある。

・Dwarven Resilience→ドワーフの毒耐性
・Dwarven Toughness→壮健なるドワーフ

 ResilienceとToughnessとか似たような単語に同じドワーヴンとか付けないで下さいよ! 訳に困ったよこれ! 和名を隠してどっちがドワーフの基本特徴でどっちがヒル・ドワーフの特徴? と聞かれて即答できない人も少なくなかろうよ。で、ベーシックルールは一目でResilienceが毒耐性とワカるようになった。それがワカれば二択問題なんだから間違えようがない。[毒]のドの字も原語になかろうとこういう配慮は翻訳において必要なのですな。べんきょになるなあ。

・Channel Divinity→神性伝導
 4eの頃は遭遇毎パワーで「チャネル・ディヴィニティ:○○」と表記されてたんで、5eでもこれに倣ってカタカナで書いていた。が、特殊能力は和名をアテるという方針のようで結構硬質な訳がついた。やはりなんだかんだで4eで見慣れてしまっていた単語なので和名で呼ばれると違和感があるのう。

・Dueling→片手武器戦闘
 うーむむむ決闘術という訳はかなり気に入っていたのですが。確かに片手武器で戦うと強いでというのは一目でワカるようになったんだけど、これじゃデュエリスト要素皆無だよ! かといって決闘術スタイルと言われて片手武器で戦う様を想像できる人もそんなに多くない気もするしなぁー。
 あ、Protectionは護衛となったのね。防衛と表記していたけど防御とゴッチャになりそうなのでこちらはGoo。

・Archetype→類型
 一番
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 となったのがこの訳。いや確かにアーキタイプって言えばそういう意味ですが、ウィザードやクレ公は学派領域と雰囲気盛られて来て類型と言われてもなんかこう、チョコパイと思って食ってたらエンゼルパイでマシュマロだったみたいな妙な歯触りが。[毒]のドの字もないのに毒耐性と振っちゃうぐらいなら、4eを引き継いでミの字もないけど「」としてほしかった……ということで、当方ではファイターなら戦士の道、ローグなら盗賊の道と表記するのでyrsk。

・Working Together→協力
 つい3e以来の慣習で戦闘も戦闘外もいっしょくたに“援護”と呼んでしまったが、今回は明確に別もんであった。ちなみにPFの“援護”はAid、5eはHelp。“援護”アクションで他人の攻撃に有利を与えるのは誰でもできるが、“協力”は有利を与えてあげる側もできる作業のみ、具体的に言うと習熟を問われる能力値判定(盗賊道具を使った罠解除とか)なら有利を与えてあげる側がソレに習熟していないとダメ。別に有利を貰う方が習熟してない分には構わないらしい……わざわざ習熟してないそいつが判定する状況もあまりないと思うが。また援護アクションによる能力値判定に習熟云々は書かれていないが、戦闘中の“協力”と考えるとやはり必要なんだろう。
 ちなみに、技能を用いない能力値判定、能力値ボーナスのみの判定なら、能力値そのものに習熟しているPCはいないハズなので誰でも協力できる。技能判定でなければ取りあえず協力しとけ。

・Investigation→〈捜査〉
 アルケミスト+シーフのぶんざいで〈知識:すべて〉がクラス技能という個人的に許せん(その理由は気が向いたら後で書く!)ACGのインヴェスティゲーターと同じやね。〈調査〉と振っていたのだけれど、思えば〈捜査〉という技能があったんだな。ホラあれ、3eで〈視認〉〈聞き耳〉と一緒にやる、眠くなりそうな罠発見の一手順

・Deception→〈ペテン〉
 一時期は〈欺瞞〉と表記されてた覚えがある(Encountersのキャラクターシートで見た)が、アレはどうだろうと心の中で思いながらも口に出せないままベーシックルールが出てしまった。当方では〈虚偽〉という訳をアテていた。3eや4eに倣って〈はったり〉としたトコもありそうだが、Deceptionという単語がちょっと〈はったり〉ではしっくりこなかったので……結構〈虚偽〉もうまくいったと気に入っていたけど、〈ペテン〉といういい意味で安っぽい響きも捨て難いものがあるな。オーケニストだし。もう十分に君は苦しんだ♪

・Revivify→リヴィヴィファイ
 モルデンカイネンズ・マグニフィシャントとかアナライズ・ドゥウェオマーとか舌を噛みそうな呪文が多いD&D界隈ながら、5eは比較的発音しやすくヤーパン人にも優しい並びのものがセレクトされておるが、ベーシックルールに収録されてる上に死者蘇生と使用頻度高そうな割に、ホントに正しいかいまひとつ自信が持てなかった呪文がコレ。
 字面からするとリヴィヴィとは発音するんだろうけどなんかそんなオーヤンヒーヒ―みたいな読みで良いのか、そんな不安も無事解消されたので遠慮なくこの発音を採用し、リヴィッ……リヴィビ……どうせDM側で使う機会は少なそうだから発音できなくていいや

 あとプロの手による翻訳を見てみたいのは特技。ドワーフの話じゃないけどResilientとToughとか似たような意味の特技名はあるし、それでなくてもそれっぽい単語をでっちあげるのはボールペンを肛門に出し入れされる、しかもクリップ付きで返しが激痛を呼ぶが如く苦悶の作業でありました。その成果がコレで、あれはペンですかいいえトムですの域から出ない英語力の割には頑張ったと自負しております。意外と特技に和名をアテてる人って見ないのよね。単純に外から見た人がわからんからだと思うが。
 理想はPHBも翻訳されて、晴れてこの独自名がPFの自作冒険者セットに続いてお役御免になる事なのですが、なかなか世の中総都合よく動きますまい。とは言えPFのビギナーズ・ボックス翻訳という「まさか」もある世の中なので、ラスト五秒の逆転ファイトを心の何処かで信じつつ焼けた砂にd20を投げ込む修業は続けていきます。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#167~第5版プレイガイド&短編シナリオ~

 ヤッター桂令夫さんの記事&シナリオだー!
 クリスマスセッションも終えて(他人のGMで「クリスマスがなんじゃあい!」ネタを聞くのはなんだか不思議な気分だった)、次に物をせびる機会は正月でお年玉の相当品まで待たないといけないのかケッ、なんなら大晦日に蕎麦でもせびりに行くかケッなどとと不埒なことを考えていたら、思わぬお年玉先取り! それもD&D界の味皇もしくは東方不敗(と私が勝手に呼んでいる)たる桂令夫さんの文章とあらば、これは読まないワケにはいかんのれす(記事は4Gamer.netさんに掲載)。
 オレはどちらかというといくつになってもお年玉を貰いたい方で、あげる側に回るのはヤなので“お正月は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」で遊ぼう”というフレコミに従い、親類縁者相手には「オレからのお年玉は少年少女達に送る新年最初の冒険なのら!」と言い訳をして散財を避けたいと思います。というわけで容赦なくDM用情報も読み込んでいく。
(以下ネタバレなので注意)

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テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#166~Volo's Guide to Monsters~

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 Volo's Guide to Monstersは大体こんな感じのサプリです。

 MMは5eの数少ない不満点が割と集中していた(百万遍繰り返したんであらためて書きません。まあフライング・ソードとかドラウとかパック・タクティクスとかコピペ呪文リストのことですけど)んで追加モンスターと聞いて大丈夫かなあ、と不安を抱いていたんですが、知人氏が持ってたのを見せてもらって、↑のモンスターイラストを見て即購入決定。実際デキもよく杞憂に終わったようで胸を撫で下ろしました。フゥ。
 追加モンスターサプリと言いつつも、しょっぱなからビホルダー様を皮切りに、ジャイアントやノール、ハグ、果てはマインド・フレイヤーの生態に迫る読んで楽しいが別に知りたくもないし実用性もあんまりない、Guide to Monstersの名に恥じないモンスター百科的内容になっているのDA! だって君は人生の内でビホルダー様の名前表やハグの背景を決定する権利を得るのに6358円(仮面ライダーAmazon価格)が妥当な値段だと思えるかい!? なお、マインド・フレイヤーの解剖図の見物料も含まれております。オエー
 さておき、ビホルダー様なら大きさ・色・肌の質感・眼枝の長さ・口の大きさなど詳細な個性付けが可能になるし、巨人訛りの対応表(armorは巨人曰くharbunadになる)を見ればうっかり遭遇したどんだけtheジャイアントとの交渉にも竦むこともない。5e発売からすでに2年(もう2年か……)、ここで他のユーザに差をつけナウくてイマくてマブいギャルにモッテモテのD&Dプレイヤーを志向する貴方には必携の一冊と言えよう。
 楽しいけれどあまり嬉しくもない炉端のバベルの小噺風味な情報が続いた後は、追加の種族が掲載。PFではノーペナルティで能力値2つが+2&特典ごっちゃりという脅威のクソ性能で脚光を浴びたアアシマールが抜擢された。ただ、善属性の割にイラストが異様に怖い。ロビンマスクもじゃっかん退くぐらい冷たい眼をしている。笹目桜二郎なら人殺しの眼だと確信しますよこの目力の強さ。妙におっかねえと思ったらフォースの暗黒面に触れてしまったフォールン・アアシマールだからか。エルフのアイコニック・イラストにドラウを使うとか5eはなぜアウトサイダーを起用したがるのか。遅れてきた中二病か。
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 種族としては素で暗視持ちに[死霊][光輝]抵抗、キャラクター・レベルの追加ダメージを与える能力を持ってたりするのでかなり強力と思われます(“治癒の手”はキャラクター・レベル点なので気休めでしょうなぁ)。強過ぎるというほどじゃないし、飛行能力もデフォで持ってたりはしないから、環境によっては許可もされるんでは?
 PC向けで直球で強いのがフィルボルグ。何がやべえってボーナス・アクションで透明になれるって能力がヤバ過ぎ。これを小休憩ごとに使えていいものか。ちなみに能力値は【判断力】+2、【筋力】+1といそうでいなかった組み合わせ。戦クレ公や筆者謹製の激怒ドルイドを作りたい人向きやね。逆に鳥人間コンテストことケンクウはものまねに偽造・複製とやや変化球。同じ鳥キャラでもアーラコクラと競り合うのはちょっと厳しいか……てか、何故アーラコクラがいるのにコイツが選ばれたのか、いやそもそもアドベンチャーズ・リーグで禁止されるぐらいならアーラコクラよりこっちをサプリに入れれば良かったんじゃ……。あ、そういえばEEで追加されたゴリさんも再掲。
 ハ虫人類というとD&Dではドラゴンボーンにお株を奪われた感があるが、リザードフォークもめでたくPC用種族に昇格。……ただ、共食いはもちろん人肉も平気でボリボリやっちゃう種族をPC種族に入れていいものなのかなあ。まあ、彼らは他に食い物がないから食ってるだけで、単に精神構造の違いの問題なんでしょうけど(こういうのがプライマルな真なる中立のスタンスなのです。わかったか、森に入ってきた人を迷わせて殺すのが趣味のバンシュレイ)牙や爪などの肉体武器ではなく、ちゃんと「素手打撃」で1d6+【筋力】修正値の噛みつきができたり、鎧を着ていなくても素のACが13+【敏捷力】修正値だったりと一見強力そうな能力は持ち合わせているのだが、それを活用しようとすると意外と難しい。上昇する能力値が【判断力】【耐久力】といずれも戦闘に直結する能力値ではないし、鎧を着られない人向きの能力値でもない。モンクで素手攻撃のダメージ・ダイス上昇を先取りするという手もあるが、結局ACの効果がカブってしまう。ボーナス・アクションで噛みつきを行える“飢えた顎”も小休憩ごとに1回、【耐久力】修正値の一時的hpとかなり寂しく、種族特徴は豊富ながら活用するにはテクが必要になるだろう。種族特徴で2個も技能が増えるのが実は一番の強みかもしれない。これはなかなかスゴイ。
 D&D版キャットフォークとでも言うのか、タバクシーと発音するんでしょーか?(原文だとTabaxi) 前からいた種族かな、と思って画像検索してみたら、いたね~AD&DのMonstrous Manualにこんな人。大胆にも無修正全裸画像で掲載されてましたよ。
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喜ぶ人がいるだろうか……結構いそうだな……
 1ターンに1回2倍の移動速度になる凄まじい機動力に加え、20フィートの登攀移動速度という脅威の行動範囲の広さがウリだ。〈隠密〉〈知覚〉を種族で習熟してくれる懐の広さにもウッハリ。
 トリを務めるのは海洋種族のトリトン。別にトリだからトリトンなんちてプススーッなどというしょーもない意図は欠片もないとセコラの名の元にここに誓います(それサフアグンの神)。流石にPFや六門世界の魚人のように、ジュエルペットサンシャインのイルカ先生の如く水槽で移動してもらうのはナンだと判断されたか、最初から地上移動速度あり(妥当な判断だと思います)。それよりもガスト・オヴ・ウィンドウォール・オヴ・ウォーターを発動できる擬似呪文能力、【筋力】【耐久力】【魅力】+1、[冷気]への抵抗という通好みの種族特徴が目を引く。
 前半で紹介されたモンスター種族をPCに使う場合のデータも掲載されているけど、流石に中型サイズ以下の種族に限っているし、バグベアの“残虐性”(武器のダメージ・ダイス+1)なんてヤバいもんは調整されております。とは言えコボルドが4eのようなシフティを失った去勢データではなく、パック・タクティクスを種族特徴として、かつコボルドだけの特色として所持しているのはエライ! きっとコボルド・ローグが大流行してるんでしょうねぇ。あーやだやだ(ホメてるのかケナしてるのか)。なお、コボルドPCを使う場合はちゃんと環境を聞いてからやんないと“陽光への脆弱性”をモロに浴びてパック・タクティクスどころじゃなくなります。ウヒウヒ笑いながらコボルド・ローグを持ち込むのはちょっと考えた方がいいかと。アクションを使用して敵1体への攻撃に1ターンの間有利を乗せられるとか、確かに強くはあるけど。
 変更はされたものの、バグベアだと近接攻撃の間合いが5フィート伸びる(!)、ゴブリンが自分より大きな敵にダメージを与えると追加ダメージが発生するなど、PC用のアレンジもあって楽しませてくれますな。こちらを使って組み直したモンスター・データを使用するのもアリなのでは? その中で、ほとんど修正を加えられていないオークは完成度の高さを窺わせる。言うても特性はほとんど劣化ハーフオーク、“猛進”をどれだけ評価できたものか。PF同様食いしばりがハーフオークにしかないのは、やっぱりサイヤ人のように混血の方が強くなるのか?
 実は既にページの半分近くを使っており、追加モンスターって後半しかねえぢゃん! と嘆き憤りの貴方もしんぱいごむよう。いるかいらないかで言ったら別になくてもいい情報にたっぷりページを食ったぶん、追加モンスターはセレクト・内容ともに充実。そういえばMMに掲載されていなかったっけ、という顔触れも多数収録されており、どの版を遊んでいた人でも懐かしむことができるのではないでしょうか。リュークロコッタの再録にむせび泣くファンもきっと少なくない……いや少ないかな……みんな大好きバンダーホッブ君もおるでよ! それにゴリラパワーキンジラレタチカラの国メリケン製とあらば、百万ゴリラパワーを誇るギラロンはやっぱりいなくちゃね。あ、この間シャドーオーバーミスタラキャンペーンをやりたいんでスコーピオンフォークを5eに加えてくだち! と喚いていたら、ホントに追加されてびびったんだった。なんでも言ってみるものですな。次はナグパの番ですかな?
 3eを中心に遊んでいた筆者はハグと言えばアニス・ハグがいないとしっくりこなかったし、シャドウ・マスティフやイェス・ハウンドという名前には熱く激しい時代へのノスタルジックを呼び起こしてくれたものです……アニス・ハグが超キモいのにはびっくりしたし、イェス・ハウンドがやたらとおっさん顔になっていたのにはもっとびっくりしたけど。
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……まあ、版をまたぐごとに年代ジャンプしてるから色々苦労したんでしょう。おかげでこんなおっさん顔に。
 びっくりしたと言えばコレを外すワケにはいかない、冒頭に上げたクソコラの上段にいる二人。ハイ、ここでもう一度見てみましょう。誰だと思います? 彼ら。『水晶窟を越えて』を遊んだ方なら絶対知ってます
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 Xvartという原語を見てなんて発音なんだ? と首を捻ってたら、これでジボートと読むんですね。そうです、あの地元のジボートさんたち。水晶窟でソリスの下で散々我らに嫌がらせをしてきた青っ白い肌の小人共です。
 ……どうしちゃったの君達!? Encountersで第一話の開幕そうそう遅刻したら既にコイツらと乱戦状態だったり本宮ひろ志調に転がしてきた丸太で潰されかけたりと浅からぬ仲だった筆者としては心配せざるを得ません。何か悪いものでも食べたんでしょうか。それともハリキリシャカリキ過ぎて5eデビュー大失敗しちゃったとか。ジボートに限らず何とも言い難いツラ構え(下段の二体もすごく好き)の連中が多く、ビジュアル面では特Aクラスのクオリティで魅せてくれますZO! 中でも最も本書中最もキモいのがビホルダーの亜種、ガウス。中央の眼の周囲に小さい眼が無数に開いているという絵面で見た瞬間「うわキモッ!」とのけぞるキモさです(次点がディープ・サイオン)。
 個人的にありがたいのは、前半で生態が紹介されていたクリーチャー(MMに掲載されていた)が拡張されたことで、さらに広範な脅威度や遭遇に対応できるようになったこと。デルヴ形式の遭遇や、特定種族との抗争をテーマにしたキャンペーンではことクリーチャーのバリエーションに苦慮しがちだったので、繰り返し同じ種族と戦わせても飽きが来ないようになりました。中でもオークは“グルームシュの眼”に続いてグルームシュ様の伴侶など、親類縁者の神格にまつわる変種が怒涛の六体追加。本書で取り上げられた種族の主役格と言っても過言ではなかろう。5e界の愛されボディだけはあるな。今回は変なヘアースタイルのチーマーじゃなく、ちゃんと雰囲気たっぷりですぞ!
 一方であんだけ露骨なプッシュを受けていたドラウは一体も追加されてませんでした。やーいやーいお前らみたいなミストラ復活で立場が無くなった負け組ヒロインどもはアンダーダークに帰れー! とか年甲斐もなくハシャいでたら、ドレイグロスとかロルスの影響で生まれた連中はちゃんと追加されてました。チッ未練がましい……むしろ生態でフューチャーしてんだからゴブリンの追加データを入れればよかったんじゃありませんのん(ホブゴブリンにすらいるのに)。あれこそ並ゴブリンとボスしか収録されてない手薄種族だったのがこの扱い、ドボジデ。
 ゴブリンと同じく、上位種がウィングド・コボルドぐらいしかいなかったコボルドは、4eでおなじみだった竜鱗盾のコボルドを筆頭に三種追加。版を重ねるごとに磨きがかかるIKEMENぶりを今回も遺憾なく発揮しております。……ただ、コボルドの竜鱗術師はほほう脅威度1らしくウィングド・コボルドの亜種か……と思ってよーく見たら翼が木材+ボロ布製の作り物でクスッとさせてくれる(飛行移動速度ナシ)。
 ドラウに続いてWoCが新たなプロデュースアイドルとして目を付けているっぽいユアンティ(王道のオークがCuドラウがCoユアンティがPaって感じか)
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勢いで作りました。
オークに次ぐ五種追加。アナテマ様もいよいよ5eに上陸あそばされた。言うてもオレユアンティにはそんなに思い入れないんだけど。力を入れられてるわりに4e時代Encountersで一回も会わなかったし。あ、でもマインド・ウィスパーズの怪人っぽいビジュアル(金子一馬デザインと言われたら納得しそう)や、ピット・マスターの王家の谷の守護者達(ファラオ・スフィンクス)的佇まいはイイネ。後者は兜からオエーした吐瀉物が顔から腹へと伝ってるようなペイントと、腕が触手の塊になってるのがゴッズマーグのパクリっぽいのが少々気になるが!
 ジャイアントは一種類ずつごっつい上位種が追加、大型→超大型サイズとただでさえ図体でかくなって威圧感たっぷりなのが、どいつもこいつも見るからに危ないツラ魂で今まで以上に出会いたくない連中に仕上がった。妖獣ジンメンみたいなことになってるフロスト・ジャイアント“エバーラスティング・ワン”が筆者イチオシであるが、ストーン・ジャイアント“ドリームウォーカー”の生気のない顔がそれ以上に気になって仕方がない。見て下さいこの弱々しい顔。とてもストーン・ジャイアントとは思えない細っこい首も相まって、夢に逃避するのも止む無しという儚さです。もうダメかもしれません。
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 それと、ネオセリッドやフロフェモス、スポーン・オヴ・キュスのように長物キモ系クリーチャーに力を入れるのが相変わらずPFやD&Dはお好きですね。メシが不味くなるんで食前食後には勘弁してほしいですが。フレイル・スナールのウルトラQっぽい外見がお気に入り。ゴーガとかナメゴン好きなんですよ。
 例によってアレでアレなクリーチャーが収録されているのもまあいつも通りですかな。ゲイレブ・ドーアに小指ぶつけちまえとかゼラチナス・キューブの角に頭ぶつけて死んじゃえと言いたくなるような。オレは公式が大量のニルボグ(被ダメージをリアクションで0に軽減、ダメージを与えてきたクリーチャーを魅了)と戦う遭遇をシナリオで出してくるに違いないと踏んだね! 外したらマインド・フレイヤーに鼻から脳髄吸引されてやるぜ! ……いや、何か妙にリアリティある冒険者の死に様っぽいんでやっぱやめとくわ。アレでアレがアレと言えば、クリーチャーのコピペ呪文リスト及びNPCのデータは5eの不満点の結構な部分を背負っていたので、今回の追加NPCデータは特に不安があったんだけど……筆者と同様の批判があったのかどうか知らんが多少は変化があり、戦闘以外のことも意識した呪文リストの構成となった(今考えるとあの呪文リストはクソデザイナーがゴリ押したというより、納期に押されてコピペで済ませたんじゃないかという気もする)。前線で殴り合うストレートなパワー型NPCも、ただACが高いだけの敵はストレスを溜めるだけと学習し、やっと盾を手放してパリーにも頼らないことを覚えたようだ。まあそれでも多少は改善されたってだけで、相変わらずマジック・ミサイルメイジ・アーマーはずぇったい放さないみたいな強い意志は感じるが、そこまでやるんだったら好きなだけおやんなさい(投げやり)。秘術呪文術者相手に呪文を使うと八割方カウンタースペルで潰される、故にカウンタースペル合戦になるなんて状況が減っただけで少しはマシってもんです(体験者の弁)。
 おっとこれを忘れてはいけなかった、今回はちゃんと脅威度ごとのクリーチャー一覧が巻末に掲載されているから安心だ! MMにで忘れてて、慌ててDMGで掲載したせいで参照がえらい面倒なんてことはないぞ!(MMで忘れてたのはあくまでも筆者の推論です) 環境ごとの出没クリーチャーも、やっぱりクリーチャー本に載せてほしいねえ。これを見ていると、全体的に序盤~中堅どころに使いやすい、脅威度5~6ぐらいまでのクリーチャーが手厚く追加されたのが本書の特徴のひとつになっているのがワカる。駆け出し冒険者がじっくり成長していくのを楽しみたいスタイルの人達には嬉しいモンスター本。TRPGで一番楽しいのは、このあたりの出来ることと出来ないことのバランスがちょうどいいレベル帯ってのもありますしね。5eだと成長しても脅威度2~3の相手は意外と油断ならないということで、データが腐りづらいのも利点。
 そんなこんなで読んで楽しい使って便利な『Volo's Guide to Monsters』、お子さんへのクリスマスプレゼントで悩んでいる親御さんはおひとつチェケラッチョウ! 脅威度1/2だからと“ユートラスの養い子”を大量にぶつけて破裂させると、きっと大泣きされて気まずい年末を過ごせますぞ!

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#165~UAクレ公さわりのさわり~

UAババリソ→また防衛役になってる……
UAバード→あー精神作用だねえ、まあバードだしねえ
UAクレ公→つよい(他に感想がない)

 強過ぎるぐらいでないと誰も使わない不人気職という噂が絶えない(死ぬまでにこの真偽を確かめたい)クレ公であるがUAにおいても相変わらずの優遇措置を受けている。っていうか追加領域の全てが重装鎧に習熟できるというのはチョイやり過ぎ感が否めない。重装鎧に習熟する一番の近道がクレ公をマルチクラスすること(1レベル呪文と領域特典も付けるぜ!)という現状を公式スタッフがどう思っているのか、一度聞いてみたいところである。
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 バーバリアン、バードに続くUAはクレリックとあいなった。前述の通り、追加されたのは新たな領域。そのいずれもがあからさまに強い。クレ公愛好家の方々はほくそ笑みながら、冷遇クラス(誰とは言わない。まあモンクやドルイドや旧レンジャーのことですけど)は嫉妬にクキィーとハンカチを噛みながら読むといいだろう。
 まずしょっぱなの鍛冶の領域/Forge Domainからしてシールドを準備できるという領域呪文にオイラぶったまげたね。重装鎧に習熟する上にシールドとかもうウンザリ。それを1レベルからとか、3レベルまで待たないといけない上に【知力】とのやりくりがしんどいエルドリッチ・ナイトの苦労をなんだと……と思ったけど、回復で呪文スロットが足りなくなることが確定的に明らかなクレリック、しかもHDが低く盾が手放せないことを考えると、そう頻繁にアーケイン白刃取りあらためディヴァイン白刃取りする余裕はないかもしれない。重装鎧を着込むのに【筋力】を気にしなくてよく、攻撃はキャントリップに集中するヒル・ドワーフのクレ公が良さそうだ。モラディン信仰の一環として選択できるのも相性バッチリ。
 ちなみに3レベル領域呪文はヒート・メタル。シヴイ。決まる時は激烈に効くが効かない時はぱったり使わない呪文だけに、功利一辺倒のクソDMがホブゴブリンやドラウを出して来たら嬉々として熱してあげてほしい。脅威度1/4のぶんざいでチェイン・シャツなんか着てるのが悪いのよ
 常に準備しておくかためらわれる、と言えば1レベル領域特典の“鍛冶の祝福/Blessing of the Forge”はマジック・ウェポンの代用として便利。魔法的でない武器への耐性を持っている敵は脅威度の低いうちから結構容赦なく出てくる(最悪なのが完全耐性のジャッカルワー)が、さりとて低レベルの間には立てられる対策もなく、割ける呪文スロットや呪文準備枠もなく……とお嘆きの貴方も、これでPC作成と同時に対抗策を立てられる。これまたスペクターをぶつけて「脅威度1なんだから適正っすよ」とかニヤニヤしてるDM相手に力自慢のファイターを祝福してバンバンブッ叩いてやってほしい。ただ、与えられるボーナスが+1から伸びないのはちょっと残念。
 6レベルではファイターの防御スタイルのように中~重装鎧着用時AC+1を得たり、[火]への抵抗を得たりする。最後の一つは構造物(construct)をブン殴った時に、ダメージクレリック・レベル○ごとに、じゃなく、クレリック・レベルがそのまんま乗る。このconstructが人造クリーチャーを示すのであれば凄くまずい能力になるような気がする。
 お次は本命、墓地の領域/Grave Domain。おどろおどろしい名称とは裏腹に、hpが0まで低下した者を回復呪文で癒す時は出目MAXにしてくれる癒し系。と見せかけて、接触した相手に次のダメージに脆弱性を与える嫌死刑脆弱性て! しかも攻撃が命中した時、でなくダメージを受けた時がトリガーなのが酷過ぎる。セーヴ・半減効果とか浴びた瞬間直撃確定、失敗したら2倍ダメージですやん。複数属性のダメージを与えた時も、全ての属性に脆弱性を与えられるという隙のない布陣。復讐のパラディンさん、有利+パラディン究極神拳どうぞ。その上耐性・完全耐性がある場合はそれらを消去という至れり尽くせり。鍛冶の領域同様、低レベル相手に耐性持ちを出してニヤつくDMのタマキソを縮み上がらせてやろうではありませんか。一番の懸念は正式採用版ではなんか調整が入るんじゃないかってことだな。今んとこテスト版のためか逃れる手段がない(アクションとして接触するだけ)し。
 ちなみに2レベルからマックスハートが訪れる故か、6レベルではクリティカル・ヒットのキャンセル、17レベルでは敵が死亡すると味方を回復する能力、と割とおとなしめ。
 最後は守護の領域/Protection Domain。ウィザードに防御術の学派があればファイターには防衛戦闘スタイルあり、そしてクレリックには守護の領域! これは守護るブームキテル……!
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※俗に言う守る守る詐欺
 シールド呪文は守護の領域で使えた方がよかったんじゃないかナ……と思ったけど、味方を守るならOKでも自分だけを守るのはNGということだろうか……それならシールド・オヴ・フェイスとか……とは言え、コンペルド・デュエルというこれまたシヴイレア呪文に、効く時はすごく効く効かない時はぱったり出番ないプロテクション・フロム・イーヴルが準備できるのは利点。特にコンペルド・デュエルが通れば立派に守護ることができよう(通らなかった場合↓)
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          /:::::::::/⌒  ⌒\ ::::::::\    また守護れなかった……
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 領域特典はファイターの防衛スタイルと同じく、5フィート以内の味方が攻撃に晒された際、その攻撃ロールに不利を与えられる。独自の強みは、盾を持っていなくても使用できるところ。とは言え、これで敵の攻撃を自分に引き付けるのなら、やっぱり盾は欲しいな。防衛スタイルは敵の数が多いと機能しづらかったのを、うまくフォローしてあげたい。
 チャネル・ディヴィニティは“輝ける保護/Radiant Defense”。30フィート以内の味方に、敵からの攻撃がヒットした場合反撃で[光輝]ダメージを与える保護を与える。そのダメージが2d10+クレリック・レベルの[光輝]と2レベルにしてはものごっつう数値。……ちょっと待て、2d10も酷いがクレリック・レベルそのまんま? mjd?
 17レベルは常に二種類の抵抗、その気になれば常時[殴打][刺突]とか選択できる凄い事が書いてあるけど、まあ17レベルにも至ればそのぐらいのフカシをこいてもいいんじゃないでしょうか。MMをじっくり読み込んで[殴打][刺突][斬撃]のいずれを外すのが効率がいいか熟慮してみて下さい。また[死霊][光輝]も選べたりするので、敵の情報収集は重要。いくらアーパーで〈調査〉判定が苦手と言ってもリサーチをサボったりしちゃいけません
  斯様にとにかく強いクレ公の追加領域ではありますが、鍛冶の領域や守護の領域にあったように、ファイターの戦闘スタイルに類似した能力を取得できるというのは、なかなか面白い試みだと思う。他のクラスの能力を、形や取得レベルを変えて(勿論、そのクラスの役割を奪わない程度に)行使できるのは、このような追加データを作成するのにイチから考えなくて済む分手間も省ければ、クラスの新しい方向性を示す事にもなるし。それはそれとして墓地の領域の脆弱性プレゼントホーミーや守護の領域の守護り保護など酷いデータはテコ入れにしてもジェットローラーシーソーが如きやり過ぎ感漂う外道特徴。調整の手が入る前に信仰パッワーを見せつけるのだ!

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#164~UAババリソ&バードさわりのさわり~

 ババリソの深刻な撃破役離れが続いているがバードはどんどんよくわかんない存在になっていく。てなわけで、気付いたらUAにババリソとバードのオプションが一挙掲載ババリソはこっちバードはこっち)。一時期はdocファイルのままアップするとか大丈夫かよオイと心配になったものですが、あれはほんのスーちゃめでいよいよエンジンがかかってきたということか! ちなみにクラス・オプションではシン・レンジャーの前にもドルイドの新しい結社が紹介されたりもしていたのだが、ぶっちゃけいまひとつピンとこず、あんまり使う気になれないというかドルイドというクラス自体がゲゲフソ、というわけでスルーした。気が向いたらそっちも記事にしてみます。
 さて、物理ダメージ抵抗とヤッター“無謀な一撃”で敵の攻撃を一手に引き付ける防衛役へと華麗なるイメチェンに成功、っていうかまるで初代サムスピの王虎と真サムの王虎ぐらい見た目同じで中身別キャラになったバーバリアン。共通点がACの低さぐらいで物理的な硬さ・柔らかさがとても同じクラスとは思えねぇ。まあババリソは4eの時点でバーサーカーという防衛役でもあったけど。でもアレ怒ると防衛役を放棄していたような……。そんなババリソがUAにてますます防衛役色強めに! もう撃破役には帰れない。太陽の牙ダグラム。なんだかいにしえのディフェンダー・オーラっぺえ能力を搭載した諸オプションが登場している。
 例えばアンセストラル・ガーディアンはボーナス・アクションで指定した敵1体に自分以外を攻撃した際に不利を与えたり、30フィート以内の味方に自分と同じく物理ダメージへの抵抗を与えたりする。守護霊と相談して知力】&【判断力】判定にボーナスを得るスピリチュアルなオプションでもあるのだ。
 ストーム・ヘラルドは10フィート以内に砂漠・海・ツンドラの各地形に対応したダメージ・を与えつつ、自身や味方にはそのダメージへの抵抗を与えられるようになる。こっちはパラディンのライチャス・レイディアンスに近い。なお14レベルの特徴名はレイジングストームだがあのやたらとコマンドの長い暗黒街の帝王の超必殺技とは関係ない。私の遊びの邪魔をしおって! と怒りながら使おう。んんんー許さーん!
  最後に、ジーロット(という発音でいいのかな?)は聖なる力を激怒によって呼び込むババリソにしては珍しい信仰系(Zealotは狂信者という意味。コワイ!)。オーラの範囲といい、[光輝]と[死霊]選択式のダメージ属性といい、こちらこそライチャス・レイディアンスの正統後継者と目せるだろう。あと激怒中に失敗したセーヴをリアクションで成功にできるとかなんかとんでもないことまで書いてある。やはりD&D界の宗教は強い。
 ……正直言ってアンセストラル・ガーディアンのような能力なら鎧の厚いファイター、ジーロットならそれこそパラディンに与えてほしい能力ではあるのだが、まあ前者は変なパワーに頼らない技術系、スタンド能力に対する鉄球の回転(ただしエルドリッチ・ナイトは除く)。パラディンはパラディン究極神拳による悪絶対殺すマン。そういう立場を確立しつつあるのに対し、激怒&“無謀な一撃”で敵からの攻撃を集中するババリソの壁役としての持ち味を突き詰めた結果、ここにお鉢が回ってきたんだろう。
 防衛役としてのキャラ付けに着々と精を出すババリソのいっぽう、バードは思い出したように変な事を始める奴だ! 囁きの徳(College of Whispers)はバードらしい毒のある言葉で戦うのかと思いきや、“バードの鼓舞”を消費すると武器に毒ダメージを付与するとかいやそれバードの毒と違うやんけ! ただの毒やんけ! 一応10分間話し込んだ相手をパラノイアに追い込むとか聞いた相手を魅了するとかそれらしい能力もあるんだけどいかんせんこのインパクトには負ける。っていうか殺した相手の姿を奪うザ・ニンジャみたいな能力、これ囁きの徳というか『闇に囁くもの』だな。
 もうひとつの魅惑の徳(College of Glamour)溢れる魅力で仲間に一時的hpを与える。見ただけで2d6も一時的hpが沸き上がる、一度に【魅力】修正値ぶんの人数までという豪気な効果範囲にリアクションで機会攻撃を受けることもなく自分まで引き寄せるんだから、そりゃあもう凄い魅惑なんだろう。全員山田康雄(もしくはクリカン)声でルパンダイブするぐらいに。なんか4eのハマドライアドがこんな能力を持っていた気がする。こちらはごくごくバードっぽいな。1分間の間1ラウンドに1回コマンドを発動(!)それもボーナス・アクションで(!?)、サンクチュアリを発動して敵を遠ざけつつ自身の呪文セーヴに不利を与える抗い難い魅惑、これは普通に最初からバードの徳に混じっていても違和感ない。むしろ勇の徳と比べても、こっちがPHBクラス掲載と言われたら信じそうだ。いや一時的hpを与えた味方がサイリウム振りながらもえええっと近付いてくるとかそんなバカ能力がPHBに載るワケないか。
 かくてUAにて紹介されたババリソ・バードのオプションをザバッと紹介してきた(訳の間違いがあったら許してちゃぼだい)が、ババリソの方は防衛役としての機能を拡張してくれてなかなかE感じだ。特にストーム・ヘラルドは往年の防衛役を髣髴とさせる立ち回りが期待できる。シン・レンジャーともども、アドベンチャー・リーグなどで公式自ら採用されたりして、より多くの人の目に留まるとええですな。一方バードはぬんともかんとも言えない。バードなら個人的にはやはり知の徳が抜きん出て強く、戦法とパーティ構成次第で輝く勇の徳と比べ、実用性の点でどうか。囁きの徳は武器ダメージへの追加ダメージだけど武器習熟のようなフォローがなく、またこれは魅惑の徳と共通で効かない敵も少なくない精神作用タイプなのがネックになりそう。そこは何処に放り込まれてもそれなりの仕事ができる、バードの基本性能でフォローするところか。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#163~言語を考える~

 スピードワゴンはジョナサンに手加減蹴りを喰らって「正真正銘の紳士だ」と認めていましたが、筆者的D&Dにおける紳士かそうでないかの基準はPC相手に共通語で喋ってくるかどうかです。
 だってそうじゃないですか。たとえその内容がトレビアン下着の色は何ザマスかでもぼけっ死にさらせーっでも、お国言葉もとい種族言語じゃなく、取りあえず相手に伝わるであろう言語で話しかけてくれるとゆう気遣い、これが紳士でなくてなんですか。闇の帝王ヴォルフガング=クラウザーさんも確か対戦相手に通じないと困るんでドイツ語は限られた時しか使わないという設定もあったし、心の広い人物というのは敵対者であっても気配りができるものなのです。
 5e(いや4eからかな)だと共通語を喋ることができる種族が多くて
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 と感心する機会が増えた気がします。どうでもいいんだけど、筆者が時々発する「おお、紳士だ」というリアクションはこの画像が元ネタ。なんたってゴブリンやコボルドはもちろん、オーガでさえ共通語をしゃべくるんだからファイア・ジェナシもビックリだ。あからさまに学習する気もなさそうなフンガー系の中でも特にあたま悪そうな連中なのに。……というか、巨人の中で共通語を喋るのは、クラウド・ジャイアントとストーム・ジャイアントしかいない。あれ? ……まあ、これは人間社会との接点の多少という問題か。ちなみにエティンはオーク語(他種族をパシリにするからか)、フォーモリアンは地下共通語と巨人語以外を使える珍しい巨人。
 逆に言うと共通語を喋らん種族というのは、いかに人間社会と接点がないか、あるいは「敵性言語なんぞ使っていられるか! この非国民がッ!」という根性曲がりども、ということだろうか。ホブゴブリンやオークはともかく、流石にノールやサフアグンぐらいもう人間じゃないゾーンに入っちゃうと人間とワカり合える余地がないようだ(彼らの種族言語のみ)。完全カエル人なブリーワグもちょっと。このツラで親しげに共通語で「お前牛丼チェーン店でどこが好き? 俺なか卯派」とか話しかけてきたら応対に困ります。とはいえブライトでさえ共通語を理解できるんだから、お前らもうちょっと他文化に寛容になれよ、と言いたくもなりますが。っていうか植物クリーチャーらしく理解するならせめて森語とかにしたらどないやねん。アーラコクラはMMだとアーラコクラ語しか話せないが、PCで使う場合は共通語はおろか巨人語まで使いこなすインターナショナルなので安心だ。
 ちなみに独自原語でウケを取るならウォーグがオススメ。「お前たちの中にウォーグ語を話せる者はいるか!」という質問にはPLから「いるわけねーだろ!」とナイスツッコミが返ってくることであろう。まあ普通にゴブリン語喋れやっちゅう話ですわな。イエティ語なんて超狭い範囲でしか使われない言語もあるでよ! モドローンのモドローン語もかなりイカス。
 人間もとい地上の人間社会と出会う機会が少ないアンダーダーク住まいなら、地下共通語が話せるならまあ許せる範囲か。逆に言うとアンダーダークで共通語でコンタクトを取ろうとする奴なんざぁ巨人帽被って阪神電車に乗り込んだも同然ということだな。そう考えると地下共通語しか話さないクオトアの使うのが、地下共通語のスタンダードだったりするのだろうか。クオトアが他種族の地下共通語を聞くと「このエセ地下共通語が!」とエセ関西弁聞いて怒る純関西人みたいな反応したりして。レンジャーでディープ・ストーカーなら覚える言語は地下共通語一択やね。なお、比較的インテリ層に入るであろうビホルダー様やマインド・フレイヤーも地下共通語を喋っても共通語は通じない。なんでえ、地下のエラブツも意外と不勉強だなあ。イリシッドはテレパシーがあるとはいえ。
 そういえば、いくら住まいがアンダーダークだからといって、日光に弱いぶんざいであんだけ地上で活動してるドラウどもが共通語を話せなくていいんだろうか(エルフ語と地下共通語のみ)。なんとドラウの女帝になってもこの言語的不自由は直ってない。よく公式シナリオでゴブリンやオークの背後で暗躍する黒幕を気取ってる割には脇が甘い奴らだな。故に普通ドラウと遭遇して「くたばれこのガングロ野郎」とか共通語で罵ろうにも何言ってんだコイツという顔をされるだけだ。PCで使った場合は流石に共通語も解するようになるが、あろうことかお里言葉である地下共通語を忘れるので、アンダーダークの案内役なんてまるで務まらなくなる。エェ━(・3・)━! それ一番忘れちゃいけないことのような……。
 PCの取得する言語とゆうのはちょっとした悩みどころであるが、汎用性という観点からならオススメはドワーフ語言葉は通じなくとも、文字でドワーフ語を使っている種族というのはかなり多いのだ(オーク語、ノーム語、巨人語、ゴブリン語の文字はドワーフ語)。また異文化圏で活動する場合は、上記のようにヘンな独自言語以外喋る気がない奴もいることだし、取りあえずコンプリヘンド・ランゲージズを儀式発動しておくのが吉。
 実際言語が通じないというのは、PCにとってもつらいがマスターにとってもつらいものである。かっこよく登場して前向上を述べたワームリング・ドラゴンが竜語しか話せないせいで、眼前にいたPCには「なんかガアガア喚いてるなあ」ぐらいにしか通じず、しかも第一発見者のそのPCが月の結社のドルイド(変身中)で、慌てて仲間に警告を発しようにも「クマの声でゴウゴウ吼えられてもわからねえんだよなあ」と首を傾げられるというシュールな光景が繰り広げられたことがある。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#162~SOMキャンペーンを考える~

 シャドーオーバーミスタラ(以下SOM)をTRPGで遊びます、という話を聞く度に
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 と喜び勇みながら、未だ参加することはでけてない引け腰なボク。ゴブリン戦車に轢殺されたりハーピーに撲殺されたりした(マンスコーピオンは魔法連打で倒せるので抜けられる)マジックユーザーを量産した身としては、死ぬまでには一度やってみたいセッションである。
 しかし実際やるとしても、あれでもSOMのキャラクターって相当レベルが高い。二度言いますがあれでも。例えゴブリンやトログロダイトにボテくりこかされても。ま、雑魚の一撃でも通れば大変なのがCD&Dだったから、ある意味再現性あるっちゃありますが。さておき、なので相対するボス順番に関わらず、早期に大物と戦ったりしている。果たして5eで再現するとどうなるかを考えてみよう。また、キャンペーン、そして最初のボスがゴブリンちゆうことでそれにふさわしく1レベルからスタートで考えてみた。
 まず1面のゴブリン戦車であるが、いきなりデータが存在しない。何らかの人造クリーチャーで代用するのが筋と思われるが、低脅威度の人造ってフライング・ソードかアニメイテッド・アーマーみたいな異様にカタいばっかりな奴らしかいないので、戦っていていまいちエンジョイ&エキサイティングに欠ける。ここはゴブリン戦車に乗って指示している明確なリーダー格がいることであるし、ゴブリンの首領をデータとして使うのはどうか(外見はゴブリン戦車という体で)。データを自作すれば蹂躙まで再現できそうだが、騎乗のルールもちょっと面倒なもんでなあ。あと、実際のサイズとミニチュアのサイズは合致していなくてもよいというスゴイ文言がDMGにあるんで大型のミニチュア使っちゃえ。んで、射出槍は間合い武器、火炎放射器は錬金術師の火、投石は投擲武器(ライト・ハンマーがいいかな?)など入れ替わり立ち代わり武器を使い分けるワケだな。こうすると恐らく両手が空いてないと忙しくて大変なので、脅威度1にしてはやや高いACが是正されるし。特殊能力の身代わり戦法は、押してるゴブリンを倒す再現とゆうことで。
 続いての2面だけど、1面以上に代用が難しそうなボス二名。マンスコーピオンもダークウォーリアもそれらしきデータをめっけるのは、現時点だとちょい難しい。3eならMM2でスコーピオンフォークがいたんですけどねぇー(4eじゃいたのかしら)。形状的に近いのは……ケ、ケンタウロスとか? しかしあのマンスコーピオン、ライトニング・ボルトフレッシュ・トゥ・ストーン使ってきたりするし。またダークウォーリアは外見的にはマレブランケが近かったのだけど、なんか5eで妙に貧相になっちゃったし……あとゴブリン戦車の直後に出す敵じゃねえやな(道中のヘルハウンドもやばいけど)。ここは保留ということで。
 3面が難しいのはカプコンベルトスクロールアクションの鉄則、が、ここのボスはハーピーで脅威度1とややおとなしめ。攻撃方法はソックリ(爪とクラブ)なんだけど、カンビオンかなんかじゃねえかというぐらいマッシブなSOMの個体とはだいぶ違うしな。言うても“引き寄せの歌”は危険な能力(機会攻撃の誘発を厭わないというのがやばい)であるし、もっと危険なのはシャドーエルフ≒ドラウの大群と戦わねばならないことだろう。気絶のハンド・クロスボウにフェアリー・ファイアーを脅威度1/4のぶんざいで全個体が使ってくるドラウが無数、という時点でもうクソ遭遇感満載であるが、背景が乱雲の中ということで「陽光過敏は適用されません」とかクソDMがぬかすんだろうな。さらにその後にテルアリンが待っているのもいただけない。データを使うならドラウの上級戦士が適当だろうが、こいつ脅威度5。ハーピーを相手にするPCが戦うにしてはちょいと荷が重いように思える。出すなら負けイベントか、もしくは「hpが半分になったら撤退するんで適正遭遇です」とかクソシナリオライターみたいなことをぬかすか、か。
 4面はいきなりビホルダー様というカーネル大佐から郡将カイゼルみたいな無法なランクアップであるが5eならしんぱいごむよう、スペクテイターという手ごろなビホルダー様の亜種が存在する。脅威度3なので、これまでのボスの強さの流れとしても適当だろう。脅威度3にしては麻痺の光線やものごっついダメージの負傷の光線など難敵であるけど、そこはhpの低さを突いて即行を仕掛けてほしい。もしくは噛みつきのダメージが低い事であるし、伏せ状態で光線に不利を与えつつ近接戦の、しゃがみ斬りハメの再現を……って、光線って攻撃ロールないんだからだめじゃん(しかも伏せからの攻撃ロールには不利が乗る)。
 一方、アインスンの街ではオーガ×2。単純なパワー型であるがそれ故に恐ろしい。同時に2体で戦ってもいいけど、シナリオの進行によってはゲームのように時間差で2体目を登場させてもよし。PCも未熟故に、直接戦闘以外で無力化させるには使える限りの知恵と搦め手を搾らねばならず、ロールプレイ次第で遭遇が変わる面白いシナリオになるんでは。途中のヘルハウンドの方が脅威度高いのはナイショだ!
 次のマンティコアは脅威度3、とこのレベル帯における門番にピッタリ。手が届かない上空からのトゲ連射は非常に恐ろしいため、ゲームのようにガードしていればほぼノーダメ、突進を弾いた直後にドワーフが振り向いてダッシュ斬り→対空攻撃のでりゃーうおおおコンボで瀕死なんて楽勝モードとはいかない。接近戦で3回殴られるだけでもスリリング。
 そーしーてーコレが本当に困った、要塞のボス、リッチ・デイモス。前作のラスボスが再登場というだけに、リッチという超大敵の座を与えられており、このクラスのクリーチャーとなると代用できそうなデータはそうそう存在しない。デミリッチでさえ難易度18と言うてはるし。なんとか近いアンデッドというと……フレイムスカルか、ボーン・ナーガとか? フレイムスカルでは、デイモス閣下のとても魔術師とは思えない、ステゴロで撲殺してきそうなあの打撃力に対してちょっと近接戦闘が貧弱過ぎる気がするな。3レベル以下の呪文無効を呪文抵抗で再現できるとか、ブンブン飛行してくるとかイメージはこっちの方が近いのだけれど。流石にどっちもヘイストで物凄い高機動してきたりはしません。
 さて、パワー・ワード・スタンで無力化されたのに何故か森におん出される、TRPG的に考えるとびみょうに吟遊マスター臭のする展開の後はディスプレイサー・ビーストとの対決。再び脅威度3の相手とやや後退ぎみである。単体で出すならDMGに従って諸データを強化したもの(4eで言うならディスプレイサー・ビーストの群長ですな)を使うが、2体同時に襲わせるというのもいいな。ゲームのいずれかが幻影の再現と見せかけて「バカめ! どっちも本体だ!」(特に意味のないギャグ)。
 お次はキマイラ、脅威度6なんでこれは言うことありませんな。肉弾戦も強ければ特殊攻撃もできる、ACはそこそこで低いけど低すぎることはない、こういう「出せば盛り上がる」とワカるDMに優しいクリーチャーって好きさ。もう一つのルートのブラック・ドラゴンは、ヤングなら脅威度7。相当の難敵であるが、あれはペナルティ・ステージ扱いなことだし、DMからのヒントも読み解けず、〈調査〉〈知覚〉〈生存〉を失敗しまくって迷いに迷った果てに戦うハメになる、という罰ゲームならこんなもんだろうか?
 お次のレッド・ドラゴンはヤングでさえ脅威度10。キマイラに続くボスがこやつというのは、カーネル→カイゼルとまでは言わないが、ソリア→羅将ハンぐらいのハードモード突入である。が、あのレッドラはプレイヤーに三度も戦うのかと念を押してくれる紳士(ユーザーフレンドリーなDMであるなあ)故、避けようと思えば戦いは避けられる。それでも戦いたいとゆうのであれば思う存分血の汗涙振り切ってd20地獄で男を磨いてもらおうではありませんか。リング・オヴ・レジスタンス([火])はゲームと違って簡単に壊れたりはしないんで、ここで休憩を繰り返しながら呪いの剣をヤマノウの剣にして、少しでも戦力をアップしておくのだ! なお、ここで得るドラゴンスレイヤーは魔法剣でないというショッキングな事実やぶっちゃけドラゴン相手に使っても大して実感できないダメージを思うと、実は材質がレッド・ドラゴンの角なだけという記念品的アイテムなのではないか
 レッド・ドラゴンを駆逐した後はグンと楽になってサラマンダーの脅威度5とだだ下がり。それでも火力と近接攻撃への反撃ダメージで敵としてのいやらしさは相当なモンだが。データをいじくらないなら、ヘル・ハウンドの大群に襲わせて数の優位で押すとか。フロスト・サラマンダーはデータがないけど、[火]を[冷気]に置き換えるだけで簡単に作ることができるだろう(フロスト・サラマンダーは3eを見るにもっと魔獣っぽい生き物だけど)。こっちは飛行するガゴちゃんが大挙してやってくるというのが嫌だ。
 ドワーフの隠し通路ではテルアリン&テルエロンでドラウの上級戦士×2との戦い。脅威度5×2なのでレッドラを退けた冒険者なら楽勝と言いたいが、あのステージ構成だと移動する度に落石、命中した場合【筋力】セーヴに失敗すると押さえ込まれて動けず、次ラウンド落石が自動命中とか亡霊旅団の最終回みたいなギミックで、回復も休憩のヒマもなくhpを失った状態で戦わされたりするんだぜ、きっと
 そろそろ結末が近くなってきた浮遊城。オレはワープクリスタルで中に入る演出ってレッドラの洞窟に入る時の二番煎じじゃね、といっつも気になる。最初のボスはエザーホーデン、スペクターマスターである。スペクターは5eで脅威度1とごっちゃり弱体化、まあアレを脅威度1に設定したのは大いなるミステイクだと思うのだが、なので設定を活かすなら霊体のもっと強いクリーチャーを探してみたい。上位種というとレイスが近いが脅威度5、取り巻きもスケルトンだしちょっと物足りないかもしれぬ。包み込みに、包み込まれた奴に半分ダメージが行くというならクローカーが「まんま」な特殊能力を持っているので、代用するならコレか……種族すら違っちゃいましたけど。でも、エザホもメイン攻撃が包み込みにロケットパンチと全然スペクター感ないんでおあいこかもしれない。
 ダークウォーリアⅡはこのレベルまで来れば出してもOKでしょう、お待たせホーンド・デヴィルことマレブランケ。火柱の攻撃も投げつける炎で再現可能。[火]ダメージになったんでリング・オヴ・レジスタンス([火])が効いちゃうのも再現。あれ絶対弱くなってるよね。
 ラス前のナグパは、肉体的にチョロいんだけど呪文が得意、という奴は意外といそうでいない(それこそフレイムスカル)。大抵スペルユーザとして優秀な奴は、肉弾戦はともかくhpみょうに高いタフガイだったりするんで(ラクシャーサとかアーチメイジとか)。あと、アイツ呪文はテレポートが得意なぐらいで他はライトニング・ボルトしか撃たなかったから実は呪文能力も大したこと無いのかもしれない。マンティコアとブラック・ドラゴンがメインの敵で本体は呪文の攪乱担当か。う~ん、アイデア募集してます。
 ラスボスのシン様はアダルト・レッド・ドラゴンまで行っちゃうと脅威度17、大ボスも超大ボスの域に入っちゃってるので、ぶつけるなら対抗できるぐらいのマジック・アイテムや呪文の補強は前提とした戦闘を考えたい。一応、11レベルの冒険者4人に対して致死レベルの遭遇に収まりそうではある数値なんだけど……。もうちょっとパーティのレベルもボスのレベルも下げるマイルド路線にするなら、ヤング・レッド・シャドウ・ドラゴンの脅威度13かな。こっちは伝説的アクションがないんで相当ラク。デイモスが黒幕と思わせてシン様という設定も踏まえ、これがホントの影のラスボスってなガハハ!
 ……というわけで、あっちゃこっちゃ無理をしきましたが、おいどんが想定するSOMキャンペーンの敵はこんな感じの配置になると思います。実際に参加して、遊んだ方はどんなクリーチャー構成だったのか、是非とも教えて下さい。特にゴブリン戦車、スコーピオンフォーク、ダークウォーリア、ナグパのデータをどう処理したのか。SOM再現のためにも、D&Dスタッフはこれらのデータを早急に用意して下さい(唐突に無法な欲求)。

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