クトゥルフ神話TRPGヨタ話#88~11年目のキーパーテクニック(後編)~

 11年目の再評価ぐらい大目に見ろよ
 11年前だって評価されたクオリティだと思いますけど。
 さあ内山先生直伝のキーパーテクニック後編だ! 実践に話題が移るにつれて、胸が痛くなる体験談もますます増えていくゆえ、ちょいと心臓の悪い読者は早く卒塔婆に墨入れな!

4.情報提供の流れを工夫する
 前回の記事に倣って
・インパクトのある事件で興味を引き
・探索者だけしか知らない情報で自発的に動いてもらい
・情報収集は多様なNPCで演出する
 てな流れが出来てきたところで注意されているのが、「調査方法に選択肢を複数用意すること」。
 つまり一本道シナリオはイカンということでしょう、耳にタコができるほど聞いてますよ俺らならそんな初歩的なミスあり得ないっすよ小指でひねってやりますよマジで、とマジン調に息巻くところだが、よく読んでみよう。内山先生曰く、ここで言う一本道のシナリオとは、最善の行動選択肢が簡単にひとつに絞られてしまうシナリオのこと。ゲームの目的が謎を解くことであれば、その最善の行動をしないことは、ほぼあり得ない。ならば、それは行動選択肢がないことと同じではないか?
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 ちょっとお見苦しい所をお見せしましたがだだだ大丈夫、探索者は次々イベントに遭遇しているんだから退屈しない……という甘い幻想は「そんなに驚ける新鮮なイベントなんて思い付くもんじゃないし、だんだんとプレイヤーは考えることに飽きて、想像力を失ってしまう。それはシナリオへの好奇心が失せるのと同義だ」という言に打ち砕かれる。
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 さて砕け散ってばかりでもいられんので、じゃあどうするか、を考えると、気を付けなくてはいけないのがプレイヤーの情報の質。ひとつの情報を手に入れたら、すぐに次のイベントが明示されるようでは、前述のような選択肢がありそで結局一本道なシナリオとなってしまう。情報を得た探索者の前には、複数の行動選択肢が示されるのが理想だ
 行動選択肢の提示は、「次の展開がはっきりわかるものではなく、少しだけ思わせぶりに、ぼやけた情報を渡す」ことで実現させる。人物ならば直接指定するのではなく、「偉大にして深淵なる魔術師」などと人となりを迂遠に表現したり、「私の最も尊敬する人物」のように、情報源との間柄で示す、など。
 明示されていない情報というのは、それだけでプレイヤーの興味を引き、想像力をくすぐるもの。こうじゃないか、ああじゃないかと手探りしている間は妥当な選択肢をすぐに導き出すことなんてできないし、そうするうちにKPの予想を超えて、より面白くなる可能性さえある。KPだけでもPLだけでも思いつかない展開を思いつく、これぞTRPGの醍醐味。これを誘発できるのがベストの情報の質というものだろう。
 ひとつ付言するなら、クトゥルフの場合、呪文のようなブレイクスルー手段を探索者が頼りづらいのを考えると、「少し考えればわかる」程度にぼかした情報を並べるのがちょうどいいと思う。あんまりややこしい情報だとそれにかかりきりになって展開が詰まるが、かといって単純すぎる情報は上記の一本道シナリオに抵触してしまう……そこで、そこそこにぼかした情報を並べて、吟味するという思考をひと手間加えることで、単純さを補うという寸法。
 まとめ、探索者の想像力をかき立てるような情報を。次の行動を簡単に特定させてしまう情報はNG

5.形あるものを残す
 この項は情報収集の補足といった感じ。曰く、「探索者に物的証拠を与えよ」。
 内山先生喩えるところによると、口頭の情報収集がクトゥルフの“”なら、物的証拠は“”。謎めいた形状のナイフ、犠牲者の握っていた不気味な彫像……一見しただけではその意味を読み取れない物品は、図書館を頼ったり、NPCに聞き込みに行ったり、という調査の出発点となる。
 それに、探索者の手元にあって、いつでも調べたり考えたりできる謎めいた物品というのは、心理的な土台となってくれるという効果もある。常軌を逸した事件が連続し、事実を直視するのが難しくなった時でも、物的証拠が手元にあるというのは、事件が妄想でも幻覚でもなく、現実のものであるという確信を抱かせてくれる。
 最後に、大事なのは、物的証拠は量より質。数が多いと目移りしてしまって、ひとつひとつの印象が薄れてしまう。決め手となる物的証拠なら、ただそれだけを見ていればいいぐらいのイソパクトを付与してやるのだ。
 まとめ、物的証拠で調査の足場を作る。奇妙な物品ひとつでプレイヤーの気持ちを掴め!

6.最後の盛り上がりに虎穴を用意
 情報収集で全貌が明らかにされたら、いよいよクライマックス。
 ここを上手くシメれば、終わり良ければ総て良し、逆に言えば終わりがしまらなければ全てがパーデンネンになるデッドエンドフェーズだ。あ、そうそう、終わり良ければ総て良し、を曲解して途中の情報収集なんておろそかでええんや、とかぬかす輩には「はじめ半分」という言葉もあるかんな!(by大熱言)
 ただ、情報収集とプレイヤーの推理で謎を解き明かすクトゥルフでは、全貌が明らかになった時点で目的が達せられたと気が抜けてしまいがちなのが危惧されている。消化試合扱いされないためにも、プレイヤーの興味は最後の最後まで引っ張ってやらねばならない。
 故に、クライマックスに必要なのは虎穴を用意しておくこと。大手同人ショップなどというありきたりなギャグや梶原一騎的プロレスラー養成機関などと昭和ジョークを放つ輩は一人残らず《ニョグタのわしづかみ》の刑だ。
 全ての謎が解けたら問題点を排除して終了してしまうこともあれば、良質なミステリにアクションシーンなんていらんのや、という人もいるかもしれない。が、道中こんだけ謎と危機を煽っておきながら無難に終了したんでは腰砕け。それに見合った緊張感があってこそ、カタルシスは生まれるのだ。
 んで緊張感を生むために手っ取り早いのは、「探索者を危険に立ち向かわせる」こと。
 最後の最後までガッチリプレイヤーの心を掴むには、全ての謎が解けた後でも、どうしても残ってしまう危険をKPは用意しておけばよい。そして、その危険はどの程度なのか、はっきりわからないようにしておくのが、なお理想。どうしても立ち向かわねばならない障害とあらば、プレイヤーはその危険を少しでも軽減しようと頭を搾り、入手した情報を総ざらいするだろう。プレイヤーが夢中になっている間は、シナリオに対しての好奇心が失われることはない。
 またあまりにも絶望的で無理竜な危険にしてしまうのは、ハナっから諦めて投げ出される恐れがあるから禁物。それまでの事前調査と推理、それにひとにぎりの勇気で乗り越えられる危険が程よい。まあ絶望的な危険というハードモードもありっちゃありだが、危険が大きければ大きいほど、その対処方法には確証を与えてあげるべきだろう。「危険は大きいが、探索者が集めてきた対策があれば対処することはできる」という保証がなければ、いくら遊びとはいえプレイヤーだってヤになって当然よな。
 さて、そのクライマックスの危険だが、ここからが本項の大部分を占める。というのも、クトゥルフでどつきあいで決着をつけるというのはなかなか難しい。何度もネタにしてきたように、クトゥルフの戦闘ルールはまじめに運用すると運用できない(内山先生は「ややアバウト」と控え目な表現に押さえているが、「やや」どころじゃないよ!)というポンコツであり、かつそれを意図して組まれた探索者でなければ、戦闘能力の確保は難しいため。それまでの地道な努力が、ちょっとの不運で露と消えたのではプレイヤーも納得しまい。かくて「クトゥルフは理不尽」などと触れ回るプレイヤーを自らの手で生む業を背負わねばならぬ羽目になる。
 ところでオレは何度も戦闘で解決させられてきたが、それはプレイグループの傾向が偏っていたからであり一般論と同一視するのは危険だろう。ついでに言うと、怪物の鉤爪に襲われて死にかけるより、操られた味方の拳銃に殺されかけた方が遥かに多いのもその証左だな。
 それではクライマックスの危険を戦闘以外でどう排除するのかというと、「これまでの情報で明らかになった手段」を「何度かの判定の成功」で行えるようにすると良い。クトゥルフが頭脳ゲーム中心であれば、その解決策もまた頭脳ゲームというのはごく自然な帰結。邪神が召喚される儀式ならば、狂信者や邪神を倒すという解決方法より、儀式に必要なアイテムを破壊する、封印の呪文を先に唱える、魔法陣を壊す……など、いかにして阻止するか、という方向性に持っていった方がよりクトゥルフらしいクライマックスとなる(この時、4の「複数の手段を用意してプレイヤーの好奇心を引く」を応用するとなお盛り上がる)。
 そして、この時自動的に成功するのではなく、何らかの判定も要求するのがポイント。全ての情報を組み合わせた最適解を得た上で、最後の一押しに判定の成否が関わってくるのも、クライマックスのスリルには相応しい。判定自体が単純なものでも、生死の関わった状況でのロールは場を盛り上げてくれるもの。
 ただ、使う判定はあまり無茶なものでない(誰も取ってない〈地質学〉ロールとか)こと、それに探索者の調査の進み具合や工夫を反映させたボーナスは積極的に汲んであげること、そして判定に取り組む機会は二度以上与えてあげること。いくらスリルが重要でも、d100ロールひとつでこれまでの成果が否定されては台無し。ひとつひとつ判定の成功を積み上げて解決に近付いてゆく展開は、達成感と同時に情報収集パートにない緊張感を演出してくれる、これぞクライマックスならではの展開というもの。それに諦めない心と努力は報われるべきで、失敗したとしてもヤクザの世界に二度目はねーぜ、などと凄まずチャンスは与えてあげてほしい。
 戦闘自体も、この「何らかの判定」に含まれる。戦闘ルールに難儀があるなら、それ自体を解決策にせず、危険を阻止するための一環に含めればいいのだ
 もしも判定抜きで事件を解決できるようにするなら、前述の絶望的なまでに危険が大きい場合と、支払うリスク(マジック・ポイントや耐久力)が取り返しがつかないほど大きい場合が望ましい。直面する危機が大きいと、プレイヤーは判定を求められた場合、刺激以前に「ここまで段取りしておいてなおロールが必要なのかよ」とストレスに取られかねない。また、よくわからんが取りあえず火を点ければ解決できる、てな最善策というのは、緻密な情報戦を下地にしておくにしては、あんまりにもあんまりだ(『パラダイスの終焉』は知っている人ほど最善策に辿り着きづらい意地悪い仕掛けになっているので…という考察を聞いたことがあるが、そんなシナリオをルールブックに掲載するなっちゅーねん)。
 最後に、失敗した場合の脅威を提示しておくのもクトゥルフでは大切なこと。プレイヤーに真に伝えるべきはその一点、とさえ内山先生は訓戒している。
 事件の真相に近付けば近付くほどその脅威を知るのだが、それでもなお探索者には立ち向かう決意をしてもらわねばならない。もしもそれが放置されたら、そして探索者たちが投げ出した場合、人間社会にはどんな危機が迫るのか? その切迫感があってこそ、探索者は最後までシナリオに取り組む姿勢を保てるのである。同時に、その危機が「探索者の手で対処できる」ことを明示するのも同じぐらい大事。わかっていて危険に取り組むとしても、探索者がアクションを起こせば解決できるというシナリオ上の保証、そういうプレイヤーとKPの信頼関係があれば、「クトゥルフは危険を無理強いされる理不尽なシステム」などと揶揄されることはないだろう。
 まとめ、終わり良ければ総て良し。失敗の恐怖と成功の達成感をプレイヤーに与えよう

 ……11年前、『クトゥルフ2010』さえ登場してなかった時期に執筆されたKP講座、如何だったろうか。
 もとよりシナリオやマスタリング作法というのは時代を越えて通用するもので、今のKP諸氏が読んでも頷ける内容、納得できる内容であったと思う。今では手に入れるのがちょっと大変だが、Vol.99のキーパーの十戒、それに最新のVol.162のキーパー・デビューと併せて読んでみていただきたい。冒頭のイラストが、女物の下着姿でハイヒールと網タイツ(と恐らくカツラ)を着用したオッサンが魔法陣の上に大の字に倒れている、という逆方向に全力で舵を切ってる代物な以外は素晴らしい記事だ。

  
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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#87~11年目のキーパーテクニック(前編)~

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 クンヌシサン! Role&Roll Vol.162に私の執筆したパスファインダーRPGサポート記事が掲載されているから買ってくだち! あと告知ツイートでRoll&Rollとまちがってるの見逃してくれないとさっきゅん泣いちゃうんDEATHけお…
 などとけおけお喚いていたけど、そのVol.162で巻頭特集してるのはクトゥルフであった。まあパスファインダー特集は昨年末のVol.159でやったからね。
 その内容はアーカム計画スペシャル「クトゥルフの春 キーパー・デビュー!」。始業シーズンそして出会いの春とゆうことで、新しい環境に合わせてKPを始めようかしらとお花目(古典的少女漫画のようにパッチリした目)で吐息熱く胸ときめかしているヤングもこれにてウサミンハートにメルヘンチェンジということだな。この字面はデビューという字から『メルヘンデビュー!』を連想したのと、俺が安部菜々推しであること以上に特に意味はないので気にしなくていい。

 アーカム計画ではこの手のKPはじめ記事を何度かやっており(キーパーの十戒もそのひとつ)、その都度いいこと言ってるなぁーと感心していたが、Vol.32という初期も初期(でもこの頃は30冊続いただけでも驚いていたんだヨ)の特集号を見たら「なんだこれものすげえいいこと言ってるぞ」と夜中跳ね起きた。ナウいKP指南はVol.162の記事にお任せして、老人ゲーマーらしく今回はかれこれ11年前に掲載されたKP指南を復古するとしよう。

この頃は950円(税別)だったのだ
 取り上げる記事は、Vol.32のアーカム計画スペシャル2(この時は1年ぶりのクトゥルフ特集だったのだ)「クトゥルフの再臨」に収録されている「好奇心は探索者を活かす-内山靖二郎のキーパーテクニック-」かの内山先生自らのKP指南だ

序 好奇心は最高の引き
 内山先生曰く、クトゥルフは「引き」…プレイヤーキャラクターを事件に駆り立てる動機のことだ…が弱い。
 冒頭の話題が前置き無しにコレである。KPならば誰もが悩むクトゥルフの弱点を容赦なく突くシュートスタイル、破壊された指をさらに砕く独歩ちゃん並に容赦ないです。しかしKPならこれほど頷ける話題もないし、しょっぱなから対処せねばならん問題を包み隠さずつまびらかにするあたりが、これより取り組む問題に真正面から向き合うズ根性をうかがえようというものだ。
 事実この課題はクトゥルフにおいて大変頭が痛い。「おれ、しかしなんでこんな事に関わってるんだろう…?」探索者の呟きに胸を痛めぬKPがいるだろうか、いやいまい。探索者の抱える問題というのは常人なら触れたくないっちゅうか投げ出したくなる超自然的な問題であるのだが、それから逃げちゃあおしまいよ、というのが神話的事情というもので、ヤでも正気を危うくする真相究明に踏み込まねばならない。
 これはしばしばクトゥルフの構造的欠陥として指摘されるものであり、「目に見えた危険に自分から近付かねばならない」展開にストレスを感じるというのが主な意見。
 解決策としては「押し」…意思に関係無く、否が応にも事件に取り組まねばならない状況のこと…が挙げられている。なるほどこれを使えば、動かねば死という差し迫った危機のために、探索者は超自然的事件の調査に奔走するのは必至。が、これも結局は自発的に危険に近付かねばならない、という押しつけがましさと変わらない…というか余計にストレスが強くなる恐れがある。それに近代~現代社会を舞台にしたクトゥルフで、毎度毎度全員ケツに火が点くような状況というのも正直考えづらい。米花町かよ! ってな危険地帯だな。
 では何を馬の前にぶら下げるニンジンにするかというと、「好奇心」を内山先生は推している。この好奇心というやつは探索者にとってゲスラにチョコレートみたいなもんで、大体探索者というものは好奇心は猫も殺すというか、猫も近寄らないような危険に好奇心に負けて破滅するような社会不適格者なんだから仕方がない。原作でもそうだしな。が、いくら探索者がそういう生き物だからといって、やはりプレイヤーとは同一でないんだから、好奇心だけで動かせるもんなの? ……という疑問には、次の項でオススメの展開が触れられている。

1.何事もスタートが肝心
 その手法とは、「シナリオの導入にインパクトのある事件を置くこと」。
 ド定番もド定番であるが、これは「キーパーの十戒」でも言及されていた基本にして至高の手段。まず大事なのは、探索者もろともプレイヤーにシナリオの方を向いてもらうこと。そのために必要なのが、クトゥルフならではの怪奇事件だ
 そして、ここで起こす事件は奇妙な殺人事件が取り上げられている。ミステリ小説には不可解な状況で死体が発見されるパターンが多用される。誰も入ることのできない密室、首のない死体、それに童謡や旧習を再現したかのような見立て殺人…これらは、見た人の知的好奇心をかき立てる小道具として最適。
 さらに、クトゥルフは超自然的存在という大変便利なガジェットがある。本格的なミステリのように、いちいち整合性を考える必要はない。密室でも殺人やらかすなんて、ティンダロスの猟犬や夢のクリスタライザーの守護者なら朝飯前だ。トリックを超自然的な魔力に頼んな、とはノックスの十戒のお言葉であるが、キーパーの十戒なら事件は超自然的な魔力に頼らんかいと言うておることだし、こういう時は都合の良いギミックにテッテ的に頼るのがクトゥルフとしては正しいのだ。それにクトゥルフにおいてトリックが超自然的存在の仕業だなんて! とフンガイするのはカツ丼を頼んでおいて天丼の味がしない! とイチャモンつけるようなもんだから、その手のクレームは心配しなくてよかろう。
 もう一点、殺人事件をクローズアップしたのは、れっきとした犯罪ということだ。いかに奇妙であろうと、犯人は探し出さねばならないし、動機を明かさなくてはならない。好奇心で「引き」つつ、社会規範で「押し」にかかる、ハサミ討ちの形になるわけだな。
 まとめ、導入はインパクトが大事。怪奇な殺人事件は王道かつ、効果的なイベントである
 ……殺人事件に話が収束しちまっていいの? というツッコミはもっともであるが、それは次の項の「フリ」であるのよ。

2.探索者だけが知っている事実
 んで、いきなし「殺人だけではどうもマンネリだなあ」という読者の代弁からこの項始まっていきなりズッコケさせてくる。然りごもっともなんだけど、あんだけ殺人事件を推しておいてこの立ち合いの変化のうまさ、ほんまにようやるよ。
 ではどやって他に魅力ある事件を考えるかというと、ヒントになるのが実際のニュース。事実は小説よりも奇なり、まんがよりむちゃくちゃなり、の言葉通り、なかなかに現実世界の中でも不思議な事件というのは多い。特に狙い目はテレビで放映されないような胡散臭いニュース。
 内山先生がススめているのは、そのような事件に遭遇させる場合、探索者が突っ込んでいける「すき」を作っておくこと。
 いくら心惹かれる事件を作り出すことができても、ただ目の前で起きただけでは、一般人の探索者では何もできない。目の前で大地が沈み、家が飲み込まれるような光景はインパクト十分だが、探索者は事件の目撃者以上の行動を起こすことはあるまい。事が大きすぎて、どう手出ししてよいかわからなくなってしまうからだ
 そこでKPが与えるべきは、探索者だけが知っている、事件との因果関係をほのめかす情報。大陥没の前に呪文のような声とよだれをすするような音を聞いた、断層に白い触手のようなものを見かけた…など。このような情報は、明らかに事件に関連しそうではあるが、あまりにも現実離れしているため、警察など公的な機関に頼るのは難しい。なんかあったら官憲に駆けこむというのは、クトゥルフだと大いに困るが現実では大いに正しい。そのような「見えている禁じ手」をあからさまに封じずに済み、かつ自発的に探索者が事件に関わらねばならない、動機づけとなる。これが「すき」だ。
 この「すき」となる情報は、ちょっと露骨すぎるぐらいの方が、見過ごされる心配もないし、行動方針を決めやすい。それに大事なのはつかみのインパクトという前項の要点を忘れてはならない。
 最後に、カコミ記事として現実の事件への配慮が書かれている。リアリティを持たせるために現実の事件を参考にするのは大いに有効であるが、選択する事件には十分配慮しなければならない。悲惨な事件はもちろん、宗教・思想・政治・国際問題に関わる事件となれば、一度間違えれば面倒臭い思考を叩き起こしてセッションおいてけぼりの空中戦に発展しかねない。シナリオに含めるにしても、サラリと触れる程度に留めるのが無難だろう。一方、生物学・考古学・天文学のような知的発見に関しては奨励されている。
 まとめ、探索者につけいる「すき」を与える。独力で探索に赴こうとさせるのが大事

3.NPCは情報提供の華
 さて死体や事件で興味を引くのもいいが、セッションを進めていく中でプレイヤーを引っ張ってくれる存在では、やはりNPCが欠かせない。情報収集がメインのクトゥルフでは対話は欠かせないし、日記や新聞のような提示手段と比べて探索者のアクションによって反応が変わるNPCは感情移入しやすく、KPにとっても大変便利なギミックである。
 このNPCを扱い際に、内山先生が気を付けるべし、と指示しているのは以下の二点。
 ひとつ、性格付けを疎かにするなかれ
 あったりめぇのことじゃねえか、と言われそうだけれど、「慣れたKPだとアドリブで対応すればよいと考えて、結果没個性なNPCになってしまう」という本文の指摘に胸を痛めないKPはいないのではないか。俺はとっても痛いぞ。
 ただ、ここで指南しているのは「名前を付ける」「口調を決める」という大変簡単な性格付け。どちらも最低限であるけれど、シナリオに関係するNPCならこのぐらいは意識せずに用意したいもんである。ちなみに外見ではなく口調にしているのは「どうせプレイヤーには見えていないんだし、くどくど説明しても覚えてくんないから」ウウッまた胸が!
 口調は誇張気味にした方がどんなNPCなのか印象付けやすい、これは名前にも共通する。シナリオの根幹に関わるようなら、多少ムチャノリでも一度聞いたら忘れられないような響きぐらいの方がちょうどいい。公式シナリオに出てくるNPCの名前もこのような倣いか特殊なものが多い。んが、ちょっと捻った程度の名前だと実在の人物やプレイヤーの本名とカブってしまうというジャイ子的な事情の方が大きいのかもしれん。
 そしてふたつ、NPCの数は適当であれ
 やたらNPCを大量に出してプレイヤーを困惑させるのは新米マスターなら誰しもはうあ心臓が苦しい!(今日はやたらと胸が痛くなってばかりだ) てなよくある失敗ながら、NPCが少な過ぎる……というか、名有りNPCが一人しかいません、というのはいくらなんでも問題がある。黒幕でも協力者でも探索者対一人のNPCというのは、構図としてシンプルに過ぎるものになってしまう。これが二人、三人と増えていくことで情報の検証はより難しくなり、さらにNPCの態度が別のNPCの態度を変えていくようにすれば、物語の構造は複雑化していく。
 大切なのは、この複雑化で「楽しく悩む」ことを実現すること。悩むこととは関心を持っていてくれることとニアイコールである。関心を持ってくれているならば、その関心対象のNPCに力を入れて演出することで、よりゲームに引き込むことができる。これぞ理想的なNPCの使い方。一方で、NPCを増やし過ぎて複雑になり過ぎると、プレイヤーは情報の整理だけでウンザリして、ただ「苦しんで悩む」だけになってしまう。この「楽しく悩む」と「苦しんで悩む」の見極めができるか否かが、KPステップアッペレの第一歩であろう。個人的にNPCの数はプレイヤーの人数と同数以下に押さえた方が、ちょうどいいと思う。探索者一人一人に何か関係を持つNPCを配置することができれば、存在を忘れられることもないし、把握しきれないということは防げるはずなので。探索者は最低限、自分と関わりのあるNPCだけを覚えておけばヨシ。何かNPCとコンタクトを取る時は担当探索者が決まる、アイドルとPの関係いうわけだ。今回はよくわからんがバンナムの回し者ぎみになっているらしい。
 まとめ、NPCでプレイヤーの関心を引こう。口調に気を付けるだけで、NPCの個性付けは可能だ

 キーパーテクニック心得の条はその6まであるのだが、記事が長くなってきたので今回はここまでい!(擦) 4以降は次回に回すとしよう。特に6は全6ページ中、1ページ+αを占めてまで熱を入れた語りとなっているので、心して読まねばならぬ。後編も突然胸が痛くなるありがたい指南がいっぱいあるぞ! くれぐれも心肺機能には気を付けてな!

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#77~クトゥルフセッションレポート『もっと食べたい』後編~

 彼は暗く奥まったところに、無形の大きな塊がうずくまった形で頭をもたげているのに気がついた。塊は彼が近づいたためにちょっと身じろぎをし、けだるい様子でヒキガエルのような形の大きな頭を前へ突き出した。そこについている目が、まるでまどろみから半分だけ覚めたとでも言わんばかりにゆっくりと開いた。眉毛の無い黒い顔の中の2つの裂け目から燐光が漏れ出たような感じだった。
 ―クラーク=アシュトン=スミス『七つの呪い』―

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#76~クトゥルフセッションレポート『もっと食べたい』前編~

 『腕に刻まれる死』に続いて『渇きの泉』も好評につき、「我々は金を払わないと遊べないシナリオにもっと取り組むべきだ!」と公式シナリオをプレイする機運が身内の中でにわかに高まっている。
 今回はRole&Rollの初期も初期(Vol.10)に掲載され、珍しくサプリメント『クトゥルフ2010』に再掲(なんと5年越しだよ!)されながら、今までプレイする機会が無かったシナリオのレポートだぞえ。

 もっと食べたい

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#74~クトゥルフセッションレポート『渇きの泉』・後編~

 その体は小さな子供くらいの大きさしかなかったが、千年も経ったミイラのように干からびていて、シワだらけだった。毛が一本もない頭にも、骸骨のように細い首の上についている目鼻立ちのない顔にも、無数の網目状の筋がついていた。体は一度も呼吸をしたことが無いシワだらけの中絶胎児のようだった。先端に骨のような鉤爪のついている管状の腕は、まるで永遠の手探りをしている形で強直しているかのように、前に突き出されたままになっていた。
 ―クラーク=アシュトン=スミス『塵を踏むもの』―

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#73~クトゥルフセッションレポート『渇きの泉』・中編~

 やれうれしかな 仙人さまのつくりし泉
 網を投げりゃあ どっどどどうどう 鮒あがる
 食べれば病も魔も寄れず
 食わずば浄土への道はなし
 ハァーチル ウタウセ
 ハァーチル ウタウセ

 ―銀鮒に伝わる囃子歌。最後の文句は何らかの祝詞のようで、意味は不明―

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#72~クトゥルフセッションレポート『渇きの泉』・前編~

 R&Rに掲載されているクトゥルフのリプレイは面白いんですがシナリオとして書き起こされない場合が多いこれはひじょうにもったいない。こんなに面白い話なんだから、自分でやってみたいのになあ。オレ好みのマイナー神格をよく取り上げてくれるし。
 そんな思いを、『クトゥルフと帝国』リプレイから自らの手でシナリオ化し、さらに『クトゥルフ2015』発売に合わせて現代ナイズ、そして自分好み&前々回レポートと関連付けて連作っぽくして遊んでみましたのが今回

 渇きの泉

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TRPGこぼれ話#237~TRPGエッセイ~

 以前、R&RでTRPGクリエイターの方々に、TRPGに関わるきっかけとなった出来事や往年・現在の仕事ぶりを好きに語ってもらうという1ページ記事があった。アトリエサードから刊行されていた『TRPGがもっとやりたい!!』の、TRPG関係者へのアンケートをブワーッと拡大した感じかな(桂令夫先生のD&D話は必見)。まさに千差万別種々雑多、人それぞれに強烈な思い出話をお持ちで、読み応えがあった。一番記憶に残っているのは、「いいとも」が始まったら起きて学校に行き、深夜までセッションして、明け方近くに下宿に帰ってくる(この辺の流れと誰だったか曖昧)逸話かな。友人から
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 と言われたそうだがそりゃそうだ。1ページだったから、おそらく単行本にまとまってはいないのだろう。
 この系譜は鈴木銀一郎先生のコラム、『銀爺のゲーム三昧』が継いでいると言えようか。D&Dとベトナム戦争の関連性が記事になっててギョッとしたのもコレだ。齢80を超えるだけに、その体験談の厚みも『ゲーム的人生論』という一冊の本ができる程会社との軋轢で苦しんだ話、仕事の合間に少女たちの野球監督を務める話、ゲーム関連以外でも読みどころが満載やったね。



 一時期麻雀で食っていたというだけあって、もちろん麻雀話も一章割かれて語られている。麻雀で食ってたというその時期を膨らませて一冊本を書いてもらえないものだろうか。『銀爺東風戦記』とかタイトル付けて。
 現在、この種のTRPG関連に留まらず、周辺の諸々事情まで及ぶ“TRPGエッセイ”的な記事は他にあまり見ない。ゲーマーズ・フィールドでも同様である。追加データやプレイングへのアドヴァイスが中心になるのは、TRPG誌として実に正しいのだけれど、もっとTRPGに関するアレコレを自由にしゃべくる読み物があってもいいのではないか、と思っている私としては少々寂しい。同様に、公式・非公式問わずTRPGを扱っているウェブサイトを見ても、“TRPGエッセイ”にお目にかかることは少ないようだ(これは単なる勉強不足なんだろうけど)。
 筆者がTRPGにまつわる愚にも付かない話をよく記事にしているのは、そういう思いも込められている。TRPGに関わる人たちの人生模様も、追加データやアドヴァイスに負けず劣らず面白く、また身になる記事だと思う(ただし筆者の記事は除く)のだけれど、やっぱりこういう内容はTRPGという狭い業界だと商売向きでないのかしら。

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#57~KPの十戒~

 過去のR&Rを掘り返していたら、これは集中して読み返すべき、という記事を発見した。
 99号、アーカム計画スペシャルの一環として執筆された、『キーパーの十戒』というコラム。
 推理小説ファンならばこのタイトルにピンとくるであろう、「推理小説においてコレをやったらマタギ神拳でアナルを二つにしてくれよう」という禁じ手を集めたかの有名な『ノックスの十戒』のパロディです。筆者はこれを聞くと『虚無への供物』を思い出して、ムカつくヒロインへの憤懣にハラワタ煮えくり返りそうになるのだが、それはおいといて。

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TRPGこぼれ話#154~ゲーマーズ・フィールド~

 公式ページにぜんぜん告知がないんで、今年はゲーム・フィールド大賞やらんのかな? と思ってゲーマーズ・フィールドを見てみると、ちゃんと募集していた(そういやR&R大賞はありませんのん?)。
 いつも思うのだが、TRPG関連のホームページにいまひとつやる気を感じられないのは何故だろう。モノによっては更新が全然ないのはまあ仕方ないにしても、こんだけウェブデザインの発達した現在、もうちょっと見栄えとか何とか気にしてもいいような。その点、冒企ゲーの凝り用は流石にデザイナー集団であると思い知らされる。
 それにしても、昔を知る身として、ゲーマーズ・フィールドの変わりようが眩しかったです。私が初めて見たのは、『リーンの闇砦』で地下を延々潜ってた頃だったか…あの当時の、黒一色の背表紙に表紙イラストから微妙に浮いてるロゴやキャプション(内容ではなく絵面として)といった、手作り感溢れるチープさが懐かしい。当時からすれば考えられないぐらいスタイリッシュになったんですねえ。普通に専門書店で平積みされてるのを見ると、もうファンクラブ会誌なんて呼べないや。それでも、いまだに隔月刊だったんですな。なんか、いつも書店で目にしているからか、てっきり月刊になったのかとカン違いしてしまった。
 本文のデザインとしては、Role&Rollがやや先を行っているが、内容の濃さでは本来の性質もあってかGFの方に分があるように思える。一番内容の濃かった季刊R・P・Gがお亡くなりになってしまったのが悲しい限りです(涙)。


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銀河アズマ

Author:銀河アズマ
R&RにてパスファインダーRPGのサポート記事を担当させていただいております。

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