D&D5e余話#185~ウォーロキアンへの道・後編~

 前回はウォーロックの「らしさ」を構成するであろうパズルのピースをあれやこれやとみつくろったところで後編はビルド実践編だ。
 んで、「これは」と思ったのが悪魔の視覚/Devil's Sight+ダークネス戦法。まずはここから考えてみよう。
 このダークネス戦法のあらましをもう一度整理しておくと、
ダークネスは術者を中心に発動する(暗闇に覆われる範囲は半径15フィート)。
・こちらを視認されないため、攻撃ロールに有利が乗る。
・敵に視認されないため、敵からの攻撃に不利を乗せられる。
・ダークネス内に存在するクリーチャーは自身の攻撃に不利が乗るが、攻撃される側も攻撃者を視認できず有利を与えるために打ち消し合う。つまり、有利も不利も乗らなくなる
・対象が視認できなければならない呪文を無効化できる。
・敵に視認されなくても、隠れていない限り居場所はわかる(攻撃の対象にはなる)。
 これらを鑑みて、至極妥当な判断ではあるが、あまり変な事は考えずエルドリッチ・ブラストからの砲撃を主体としたい。接近して敵も味方もダークネスに巻き込むと有利が乗らなくなるのはクラスによって困ることになるし、姿が見えないからといって攻撃の対象にならないのはもちろん、機会攻撃を受けないというルールも5eにゃ無いのだ(DMによって判断は変わるかもしれないけど)。薄いACをフォローするための一撃離脱戦法は、ダークネスだけでは有効性に欠ける。敵が“連携戦闘”持ちだったりすると、敵味方とも闇に巻き込む意味も一応はあるかもしれないが、それはケースバイケースということで。今思い付いたけどこれ楽しそう。ならず者とかに有利を与えずキリキリ舞いさせてやりたい(一番そうさせてやりたいのはコボルドだが、どうせダークネス使えるようなレベルになったら出てこねえだろう)。
 “妖しの嘆願/Eldritch Invocations”は悪魔の視覚苦悶の爆発/Agonaizing Blastで安定と言ったところだが、呪文と“異世界の後援者/Otherworldly Patron”“契約の恩恵/Pact Boon”はどうするか。
 ダークネスは集中が必要の為併用はできないが、やはりヘックスウォーロックの魂故修得しておきたい。専用呪文ってスペシャル感出るじゃない。それに敵に魔法の闇を見通せる奴がいるとこの戦法詰むしな。なお、ダークネスを他者にかけてもらえばまさにパーフェクトであるが、ダークネスを使える術者というとだいたいウィザードかソーサラーで秘術役モロかぶりなのがいただけない。専用呪文と言えばヘリッシュ・リビュークも滅多にウォーロック以外の呪文リストに出てこない呪文だった。ダークネスを鬱陶しがって攻撃(特に範囲攻撃)を仕掛けてくる敵に脅しとして使い、抑止力としての効果を期待するというのはアリかも。もっともダークネスの精神集中が切れていたらしまいであるし、そうでなくても二度以上ヘリッシュ・リビュークを唱える呪文スロットはそうそうないと思うけれど……。
 ミスティ・ステップもいきなりダークネスの暗闇が飛び込んでくると思うとなかなか面白い。場所自体は闇の中でも結局悟られるので殴られるし、闇の外に攻撃する時も上記の通り不利無しになるのを考えると、有効なのはやはり対象を視認できないと苦しい呪文主体の敵か。
 悪魔の視覚による偵察能力を強化するような呪文となると、インヴィジビリティメジャー・イメージあたり。ウォーロック呪文リストだとあまり存在しないのが惜しい。
 “異世界の後援者”はいずれもこれぞ、という相性の良さなワケではないが、どれかというならフィーンドか。単に攻撃ロールの必要な呪文がリストにあったスコーチング・レイ)というかなり
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 な理由であるが、一応14レベルの“地獄送り/Hurl Through Hell”も攻撃のヒットが条件なので、ダークネスからの有利を活用しやすいぞ(そのレベルだと無視界知覚の敵ばっかりだとかダークネスに頼らなくても有利取れるとか言わない)。実際、フェイの“霧歩き/Misty Escape”の不可視状態や、グレート・オールド・ワンの“エントロピーの守護/Entropic Ward”で与える不利と貰える有利はダークネス戦法で最初っからついてるんで噛み合ってないのは事実なのだが。
 “契約の恩恵”は近接戦闘をやらんと決めた以上、でなければどちらでも。でインプを偵察のお供にするもよし、で汎用性の高い呪文を加えるもよし。ウォーロックは技能が偵察向けとは言い難いので、ガイダンスの出目で補強するのが特にオススメ。どっちも専用の嘆願で鎖の支配者の声/Voice of the Chain Master太古の知恵の本/Book of Ancient Secretsという使いでのあるものが用意されている。
 種族で戦法にこの上ないほど合致しているのはゴブリン。“素早い脱出”でボーナス・アクションで隠れられるため、視覚に頼る相手には範囲攻撃以外をほぼ完封できる。ただし【魅力】が種族修正で上がらないし、他の種族特徴は小型の割に30フィートの移動速度ぐらいしか見るべきものが無いのが悲しい。そもそもモンスター種族を候補に入れるなっちゅう話もあるが(そんなことでは【魅力】クラスがどいつもこいつも呪文抵抗と完全耐性:毒持ちのユアンティになってしまう)。
 小休憩で回復しないが、ダークネスの使用回数が1回増やせるドラウも相性は良い。〈知覚〉に習熟できれば、レイピアに習熟するので接近戦もそこそここなせ、ショートソードも使えて妙技特性+二刀流するしかねゑって感じ。問題はひとたび日光下でダークネスの外に出ると高確率で〈知覚〉も攻撃ロールも死ぬってことだな(元からある暗視120フィートがちょっともったいない気も)。能力値と技能の相性ならタバクシーの方が実用的だろう。〈隠密〉と〈知覚〉というこの上ないほど偵察役向けの技能を素で習熟してくれるのが大変ありがたい。
 人間の場合は特技が取れるワケだが、さて何にしよう。無難なのは《戦闘発動/War Caster》か《儀式執行者/Ritual Caster》あたりだが、それじゃ当たり前すぎて面白くねぇ、というなら前回挙げた《中装鎧習熟/Moderately Armored》は変わり種と言えるんではなかろうか。スケイル・メイルと盾で【敏捷力】+2どまりでもACを18まで持っていけるし、強化ボーナスでさらに伸ばせるため、破れかぶれでダークネスに撃ち込まれた不利付きの攻撃による事故を劇的に防げるようになる。さらに《盾の巧者/Shield Master》まで取れればダークネス破りの範囲攻撃につきものの【敏捷力】セーヴに強くなり、かつ半減ダメージも受けなくなる……そこまでするか、という気もあるが。シールドに習熟していれば《盾の巧者/Shield Master》を優先できるものの、残念ながらシールドに習熟できる種族は今のところ存在しない。流石のマウンテン・ドワーフや戦闘狂のホブゴブリンでも盾の扱いまでは学べないらしい。
 どうしてもダークネス戦法と近接攻撃を組み合わせたい場合は《機動力/Mobile》をオススメするダークネス戦法で近接戦闘を考えなかったのは前線に居続けることの難であって、前線に居続けないのであれば問題はない。またダークネス戦法(とヘックスも)は攻撃回数が多ければ多いほどそのシナジーは大となる。二刀流という割と早期に攻撃回数が多くなる手段が用意されているため、の恩恵で片手武器を作り、逆手に軽い武器を持てば有利付きの攻撃が1ラウンドに2回飛ばせる。渇く刃/Thirsting Bladeが解禁されれば、3回攻撃だ。エルドリッチ・ブラストと比べて強いかと言われると俺は明確に弱いと思うのだが。特技はいるし両手が塞がって呪文の構成要素を満たせなくなるしそもそも5レベルでエルドリッチ・ブラストを2本飛ばせるようになるのだし。ちなみに、実はゴブリンだとこれも特技がいらない。しかも離脱アクションなので攻撃した目標に限らず機会攻撃を受けない。
 の恩恵は武器攻撃という点でエルドリッチ・ブラストと異なる性質であり、戦術に組み込むのであればこの一点に活路を見出したい。考えられるのはマルチクラス
 例えば、ローグなら急所攻撃の武器攻撃という条件を見事に満たしているし、有利が乗っているため単独で行動していても発動する。1ターンに1回という制限は残念だが、ダークネスで集中していてヘックスを発動できないぶんの火力の穴埋めにはなる。2レベルまで上げれば“巧妙なアクション”で闇の中に隠れることさえ可能になる。なお、急所攻撃が発動するのは妙技特性が必要なため、の恩恵で作り出すのはレイピアとなるだろう。それと、1レベルでも技能一個のオマケはもちろん、“習熟強化”が非常にオイシイ
 戦闘スタイル目当てにファイターという手もある。片手武器戦闘スタイルや二刀流スタイルで威力の底上げを図るもよし、両手武器戦闘スタイルでヘックスと一緒にグレソをぶん回してもよし。それに中装鎧と盾に習熟できるので、そこまでACを気にしなくていい。
 鎧の習熟目当てでは、クレリックなら一足飛びで重装鎧に習熟できるものの、【判断力】13が少々つらい。その代わり領域呪文に1レベル呪文スロットが2つ、領域特典と得る物は多い。クレリックで得た呪文スロットは大休憩でないと回復しないが、これを使ってウォーロック呪文は発動できる。スロットのレベルを問わない呪文、端的に言えばヘックスをコレに当てられる。信仰の領域は追加呪文で【判断力】の関係無い物を使える、がマッチしている。これもローグ同様に2レベルまで上げると“神性伝導”が解禁されるためかなりドリーミー。フィーンドを選んでいるのなら、“暗きものの悪運/Dark One's Own Luck”で攻撃ロールに+1d10を足せるため、ダークネスの有利と併せて《大業物の達人/Great Weapon Master》もロマンではない《大業物の達人/Great Weapon Master》は戦クレ公が“神性伝導”で使う特技、みんな知ってるね! が、そこまで頑張るかはキャラクター・レベルと相談しよう。あと“戦闘司祭/War Priest”は【判断力】を思うとそう頻繁に使えまいが、どうせ小休憩で回復すると思えば呪文同様にそこそこ気軽に使っていいかもしれない。UAが解禁されてる場合はシールドを使えて鎧を魔法化でさらにAC底上げのできる鍛冶の領域/Forge DomainもE感じ。
 “異世界の後援者”はの恩恵にするなら前回はフェイかフィーンドか、と言っていたが、あらためてフィーンドを強くススメる。10レベルの“魔物のしぶとさ/Fiendish Resilience”で[殴打][斬撃][刺突]のいずれかに抵抗を得られるため、前衛として踏み止まる能力がだいぶマシになる。どれを取るかは敵次第なので要情報収集ながら、ノー手がかりなら噛みつき対策の[刺突]だろうか。この業界爪や手足はなくとも口はある奴は割と多い筈だ(インテレクト・ディヴァウラーとかが相手だったらすまん)。
 思った以上にのウォーロックの項が長くなってしまった。しかも後半割とダークネス戦法と関係ない。まあ、の恩恵は一応ウォーロックならではの特徴であるし、ここまでやれば火力を出すだけでなく、前衛を張れるぐらいのACは実現できるだろう、多分。それでもエルドリッチ・ブラストによる遠隔攻撃と、“妖しの嘆願”で汎用呪文をちょこちょこ増やしていった方が火力が出るし秘術役的な仕事も兼ねられるよという内なる声に打ち勝つことは難しいが。
 さて、ここまで述べてきたウォーロック案をまとめて筆者がやってみたいビルドを構想。まずは順当なエルドリッチ・ブラストの遠隔砲撃役から。
・ダークネス戦法を鑑みて、種族はゴブリン。【魅力】は種族で伸びない故、呪文能力はちょいと落ちるがそこは“素早い脱出”でカヴァーだ。“小兵の怒り/Fury of the Small”は、まあ思い出した時に使うぐらいでいいや。ウォーロックは〈隠密〉に習熟できないので、これは背景で選ぶ。〈知覚〉も欲しいが無い物ねだりはしてられねぇや。
・“契約の恩恵”はキャラクター的にはで口達者なインプを連れてると凸凹コンビっぽくて楽しそう。ウォーロックは初級呪文でセーヴを攻めるのが苦手だから、ヴィシャス・モッカリーを増やすことも考えたけど、【魅力】が劣るからねぇ。
・戦闘は自分を中心にダークネスを張り巡らせ、有利付きのエルドリッチ・ブラストを撃ったらボーナス・アクションで隠れるのが基本となる。どうしても味方を巻き込んでしまうような狭い場所、ACの低い敵にはヘックスで攻める。
・呪文能力を優先する場合(もしくはモンスター種族がダメな場合)はタバクシー。【魅力】【敏捷力】に〈隠密〉〈知覚〉習熟で悪魔の視覚などを使った斥候役を存分にこなせる。登攀移動速度も地味に役立つ。【魅力】を16までもっていけるから、こちらはの恩恵でヴィシャス・モッカリーを修得、ガイダンスも用いて技能判定も強化しておこう。
・まったく関係ないが筆者がプレイする猫人種族のツラ構えは大体↓である。
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の恩恵ウォーロックでは、人間を選択してダークネス戦法との兼ね合いで《機動力/Mobile》。の恩恵解禁までは置物と思うかもしれないが、いやいや待て待て誰がそれまで接近戦をしないと言った。上でも書いたがダークネス戦法もヘックスも攻撃回数が多ければ多いほど相乗効果は強くなる、つまり二刀流を仕掛ければエルドリッチ・ブラスト一発よりもその総合的破壊力は大となる(きっと)。また刃の恩恵で作るのは両手武器にする=【筋力】型だと、ハンドアックス二刀流できるのだヘックスを使えば2d6+【筋力】修正値に逆手で2d6が飛ぶ。どうだ。どうだ、と言われても困るかもしれないけど。
・ちなみに【筋力】型にするとガントレッツ・オヴ・オーガパワーを拾えたら19まで持っていけるので放置してよいというメリットがある。売価が設定されてない魔法のアイテムをアテにするのもどうかと思うが。
・“妖しの嘆願”は悪魔の視覚魔物の活力/Fiendish Vigor、5レベルで渇く刃を取ってしまうと12レベルの命を飲み干すもの/Lifedrinkerまで急いで取る物が無い。ので、7レベルで影の鎧/Armor of Shadowsを取ってもまあいいか。
・能力値的に無駄が無いのは妙技特性武器(レイピア)なのだが逆手に持つのがダガーでたった1d4ダメージなんてしゃらくせぇ、やっぱり男は両手武器よ! で、ダークネスの有利に“暗きものの悪運”と合わせて《大業物の達人/Great Weapon Master》とくらぁ! といきたいが、“暗きものの悪運”が6レベル解禁であることを考えると、流石に4レベルでこれは早過ぎる気がする。渇く刃も5レベルであることだし、ここは8レベルまでガマンするか。
・最終形は12レベルの命を飲み干すものだが、《大業物の達人/Great Weapon Master》をやるからには戦のクレ公2レベル積みたいなー。というワケで万全を期すなら完成はキャラクター・レベル14ということになる。なんかこのレベルになるとの恩恵云々以前に考えないといけないことが多過ぎる気もするけど、とりあえず理想は理想ってことで。
 ……と、つらつらとウォーロック「らしさ」を追求してきたのだけれど、前回・今回語ってきた事は“妖しの嘆願”や“契約の恩恵”が中心。故に、1レベルでは殆ど使用できない。この段階でウォーロックのキャラ立てすることはエルドリッチ・ブラスト一代男+ヘックスの火力以外にないと思う
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 後はグレート・オールド・ワンを後援者にしてクトゥルフに媚びる電波キャラを演じるとか……。
 小休憩で呪文が回復することを利用して範囲攻撃のバーニング・ハンズを撃ちまくる……にしても結局1戦闘に1発という縛りと1レベルだと1回の小休憩でHDを使い切って2回以上する意味がねーよメーンという状況に陥りやすい事を考えると、ウィザードと大差ないかもしれない。っていうか小休憩挟まれるとウィザードの方が呪文数で恵まれていたりする可能性ある(素で2スロット、小休憩で1スロット回復できる)。だからそういう役目はソーサラーだろうと
 種族によって能力値の大きな差異を出すのが難しくなった&ライトフット・ハーフリングローグのような失禁ものの相性の良さを作り出し難いクラス特徴からすると、やはりここは人間のヴァリアント、特技でプラスアルファを産むしかないと思うのだが。

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D&D5e余話#184~ウォーロキアンへの道・前編~

 ボーッとしていたら一ヶ月更新されてへんで広告が表示されていたので慌てて執筆。
 でもそんな久々の更新だけどディスり記事なんだ。仕方ないよね。当局における5eの歴史はウォーロックディスりと共にあったんだし。なお4eの歴史は途中からドラウディスりと共にありました。どこからそうなったのかは忘れた。
 んで5e発売以来ひたすら罵詈雑言を浴びせてきたウォーロックであるが、恵まれてるか恵まれてないかで言えば、これで恵まれてないと言ったら生レンジャーとモンクがツープラトンを仕掛けてくる(ただしレンジャーはUAで裏切りました)。呪文のスロット数回復に関してはガンとして大休憩を求めてくるD&Dにおいてまさかの小休憩で全回復。それも使うスロットは全てその時点での最高レベルとみなされるとか、
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 スリープのダイスを増やすために血眼になってウェブ用の2レベルスロットを切る他クラスの苦労をなんだと思ってるんだ。しかも秘術枠ヅラしながらHDはd8、軽装鎧に習熟とかバード舐めてんの? 秘術枠なんだけど秘術枠じゃないんですアピールしたければあのぐらいの中途半端さを意識しろっての。ったくこれだからデザイナーとコーデルに守護られてるクラスはよー。
 はい今日のノルマ終わり。
 ひとくさり「いつもの」って感じの儀礼的決まり事は済んだワケだが、しかし実際ウォーロックを運用してみると、ポテンシャルは高そうだが実際こいつは何ができるクラスなのか、という点で疑問が生じる。火力になれるのは間違いない。ウォーロックの魂ヘックスを乗せたエルドリッチ・ブラストが炸裂すれば1d10+1d6ダメージ、比較的安全な後列からこのダメージを叩き出せるというのだから1レベルとしては十分である。
 ただ、5eの他クラスを見ていると、火力を出すだけのクラスというのは少ない。パラディンなら厚い鎧と高いHDがあるし、ローグなら技能がある。そういう火力+αが売りになっているクラスに対して、ウォーロックが火力がただ出せるだけとなると、ぶっちゃけウォーロックでなくてもいいじゃん、という話になってしまう。しかも、ウォーロックの呪文の幅は狭い。あのソーサラーより狭いんだから情けなくって父ちゃん泣けてくらあ! とはっちゃく他ない。呪文修得数が少ないのは仕方ないにしても、初級呪文数まで少ないために、プレスティディジティションマイナー・イリュージョンメイジ・ハンドなど小細工の通じる呪文を揃える余裕までないもんだから、いよいよ大砲になるしかなくなってくる。
 それに、いくら小休憩で回復すると言っても呪文スロット数の少なさもまた、やはり厳しいもんがある。自慢のヘックスも一発撃ったら1時間休まないと再使用できないし、それを許してくれる環境というのはシナリオに依るところが大きい。で、そういう状況で貴重な呪文スロットを秘術役に求められるような汎用系呪文に回せるかと言えば、ウィザードでさえ「俺のマジック・ミサイルの回数が一回減るんだけど浮かぶ円盤作っていい?」とかそうそう言い出さない低レベル環境では是非もない。もっともクレリックにコンプリヘンド・ランゲージズディテクト・マジックの儀式発動をねだったりしたら、「コイツ何のためにいる秘術役なんだろう……?」と思われかねないけど。
 あと、砲台になるだけなら2レベル以降レンジャーにだってできるしな。ハンターズ・マーク+ロングボウで武器のダメージ・ダイスはちょっと落ちるが、能力値修正を乗せるにはウォーロックは苦悶の爆発/Agonaizing Blastを取得せねばならない。攻撃回数に関してはエルドリッチ・ブラストが5レベルで2本、11レベルで3本、17レベルで4本とファイター以上の早さの攻撃回数増加(ふざくんな)となるので流石に差が付くだろうが、一方で呪文は固定値を伸ばすのが結構難しい。《射撃の名手/Sharpshooter》のように特技で増強することができないからだ。3本になる11レベルまでは意外と伸び悩むかもしれない。それにダメージを出すだけじゃ、結局ウォーロックでなくてもいいじゃんという話に戻ってまうしな。
 実際、ただ火力が出せる奴が一人増えたところで、hpのおぼつかない低レベルにてPCが増えたからと遭遇の難易度を上げられたら、多分前衛がよりひどい被害を負うだけではないだろうか。火力はあっても攻撃ロールがある以上ちょくちょく外すし、低脅威度からACが高目の敵はしょっちゅう出てくるし、何と言ってもウォーロックは前線のどつきあいに参加しないだろうからね。増援も自慢の火力で薙ぎ倒すならともかく、なけなしのスロットをつぎ込んだヘックス+エルドリッチ・ブラストを外しまくったりしていたら、強化された敵戦力のぶんだけ前衛はとばっちりを浴びるハメになる。ただ火力を出せるだけというなら、他のPCは「それよりは両手武器持ちの前衛で参加してくれないかなあ」と、きっと心の中で思っていることだろう。
 いくら好きになれんとしても出会ってしまったのなら何かの縁、この恵まれたクラス能力に対していまひとつ立ち位置が見いだせないウォーロック「ならでは」の立ち回りを考えてみたい。
 で、あんだけ火力だけならウォーロックでなくてもいいじゃん、とは言ったが火力職として立つのがまずウォーロックの第一歩なのは否定しない。この最低限のポジションを確保するなら、選ぶべきはヘックスエルドリッチ・ブラストの組み合わせでまず間違いはないと思う。なんだかんだで防がれづらい[力場]のd10に1d6ダメージを90フィート(ヘックスの射程)から出せるんだからこれは大したもんだ。高レベルになれば本数は増えるし、それに全てヘックス苦悶の爆発が乗るとなれば、おさおさヒケを取ることはない。なお、ヘックスの追加ダメージは[死霊]なので防がれやすいのには注意されたし。また高レベル呪文になるとヘックスが乗ることはほとんどない。セーヴを強要する呪文がほとんどで、攻撃ロールの存在する呪文は稀だからだ。
 最大火力としては必ず殺すと書いて必殺のウィッチ・ボルトに違いないのだが、攻撃ロールが必要なことと、射程が短い(30フィート)のが厳しい。ACが低い敵限定で取りあえず修得しておく呪文と考えた方が無難かもしれない。
 戦闘ではヘックス+エルドリッチ・ブラストで立つのはいいとして、ではそれ以外のウォーロックらしさとは何だろう。呪文については正直修得の幅が狭すぎて、ここを「らしさ」の起点にするのは厳しいもんがあるので、クラス特徴の方に目を向けたい。
 最も注目すべきは“妖しの嘆願/Eldritch Invocations”、これだ。2レベルで修得できる“妖しの嘆願”にはウォーロックにのみ許される各種特典が、それも2つ選んで組み合わせられる。これと呪文、それに“異世界の後援者/Otherworldly Patron”を総動員することがウォーロックの「らしさ」を発掘することになるであろう。また“契約の恩恵/Pact Boon”が前提になっている場合もあるので併せて記述していく。
 苦悶の爆発を筆頭に、“妖しの嘆願”には戦闘向けのかなりいいもの、もしくはすごくいいものが揃っている。苦悶の爆発と並んで人気であるのが、恐らく影の鎧/Armor of Shadowsメイジ・アーマーを呪文スロット抜きで発動でき、術者クラスにしては高目のACを実現できる。【敏捷力】ボーナスが+3ならACは16、チェンメイル並の数値である。ただ、これは竜のソーサラーでも似たようなことができるし、8時間という持続時間を考えると、そこまでスロット消費無しという利点を活用できるとは言い難い(平時は朝起きたらまず発動して1時間小休憩、というムーブもできそうだし)。ウォーロックならではのウォーロックを目指すウォーロキアン(新しい造語)としてはもっとアクが強い嘆願を選びたい(モンクがいたりすると喜ばれるとは思うが)。
 一枠を苦悶の爆発に選ぶのであれば、もう一枠は冒険の補助に、汎用呪文の代用として使っていくのはどうか。例えばディテクト・マジックを発動できる妖しの視覚/Eldritch Sightとか、書いてある文字なら何でも読めるルーンの守護者の目/Eyes of Rune Keeperとか。儀式発動できないディスガイズ・セルフを使用する無数の仮面/Mask of Many Facesサイレント・イメージ霧の姿/Mistey Visionsになると、もっとウォーロック独自の個性が出てくる。
 特にウォーロックならではの能力として推したいのが悪魔の視覚/Devil's Sight。120フィートというドラウ並の闇を見通す能力に、魔法的な暗闇までもカヴァーできるオマケ付き。敵の群れの中にダークネスを発動してからエルドリッチ・ブラストを撃ち込む一方的攻撃が可能となるのだ。ただしダークネスは呪文集中が必要なのでヘックスと併用できないし、半径15フィートなんでアッサリ闇の中から抜け出せる。ダークネスを見通せるのは、普通悪魔の視覚を持ってるウォーロックだけなんで、それ以外のPCが困りそうだし。まあ、姿は見えなくても隠れていない限りは場所がわかるから、闇の中で殴り合った場合有利も不利も乗らんのだけれど。敵が見えないことによる不利と、敵も攻撃者を見えないことによる有利が打ち消し合って、結局ただの素殴りになるというガッカリ情報をそっと書き添えておかなければならない。不利が乗らなら別にいいじゃん、とはババリソの“無謀な攻撃/Reckless Attack”が死んだりするのを見ると、口が裂けても言ってられない。というかローグが特に死ぬ。ライトフット・ハーフリングローグなんて息してない。
 この戦法を取るなら有効なのは自分を中心に発動すること。こうすることで、味方の視覚を邪魔せず、かつ敵に自分の姿を見られることなく一方的に有利が取れる。クラウド・オヴ・ダークネスからの射撃みたいなもんである。隠れていない以上、場所を完全に隠蔽することはできないので攻撃は受けるだろうが、不利が乗るだけそこはマシだと思っておこう。ヘックスを乗せられない分威力は落ちるが、ホブゴブリンなどACがべらぼうに高い相手で、どうしても有利を取り続けたい場合は選択肢に入れてみてほしい。もうひとつ、防御策として優れているのは敵から視認されないため、「視認できる目標」と指定されている呪文を悉く無効化できること。見ることができない目標に撃てない呪文は実はすごく多い(原文を確認してみよう)。なんとマジック・ミサイルさえ無効化できる。範囲攻撃に関しては……味方を巻き込むことなく、自分だけを対象に使わせただけでも善しと思っておこう。
 なお、ボーナス・アクションで隠れることができるとダークネス戦法で完全に居所を埋伏することができる。これができる手っ取り早い手段はローグを2レベルまで伸ばすか、ゴブリンにするか。前者は確かに手っ取り早いにしてもちょっと悠長過ぎるので現実的なのは後者。その代わり1レベルで【魅力】を16まで引っ張り上げることはできないので、呪文に頼ろうとすると命中率やセーヴDCはやや下がる。
 2 つの精神の視線/Gaze of Two Mindsもなかなか面白い。他者の知覚を自分も共有できるようになる。危険な偵察・潜入任務の補助に大活躍するのは間違いない。シャドウランのアストラル投射のように使用中は無防備なため、周囲は信頼できる仲間に固めてもらおう。つまりこの能力を使用するウォーロックは、あたら仲間との関係構築を疎かにしてはいけない。何気なく「あの能力使わんの?」とか言い出されたりしたら、それは逃亡中に風呂を勧められるぐらい絶好の暗殺ポイントだ。
 さて、ここでちょっと嘆願と関係する“契約の恩恵”の話も。御存知の通り、“契約の恩恵”は鎖/Pact of the Chain本/Pact of the Tome刃/Pact of the Bladeの三種類。
 インプを使い魔にできるの恩恵が前提になっている鎖の支配者の声/Voice of the Chain Masterは、使い魔とテレパシー可能と相性バッチリ。インプはインヴィジビリティを使える上に武器へのダメージ抵抗があり、仮に透明化がバレても一気に20点前後のダメージを受けなければ死亡しない。しかもインプもしっかり悪魔の視覚、と偵察役として抜かりなし。他に使い魔にできるクァジットはダメージ減少の質と怯え/Scareの一発以外はインプとほぼ同等かやや劣る。スプライトは毒状態にする外道ショートボウと“精神視覚/Heart Sight”という面白い特殊能力はあるが、いかんせんhpが低過ぎる(2点)。飛行していると〈隠密〉に不利が乗るのも頭が痛い。普段から連れ回すのは難ありのため、毒ショートボウ狙いの時のみ呼ぶことになるだろう。ああそれと、攻撃を放棄することで使い魔に攻撃を行わせられるという効果はあんまり気にしなくてはいいんではなかろうか。
 の恩恵は初級呪文が3つも増えるため、汎用性に乏しいウォーロックの修得呪文もかなりマシになる。それもウォーロックの呪文リストに無くても良いというのが素晴らしい。ほぼバード専用のヴィシャス・モッカリーを引っ張ってきてACの高い敵に備えたり、ガイダンスで単独行動能力を高めたり、これは明確にウォーロックだけに許された芸当。多角的な振る舞いが可能になる。太古の知恵の本/Book of Ancient Secretsを選べば儀式発動もできるようになり、秘術役としての立場も相当マシになる。人間でなくても、4レベルの特技取得で《儀式執行者/Ritual Caster》を待たなくて済むのは大変うれしい。ちなみにシャレイリを覚えて殴りかかるなんてマネも可能だ。一応。
 最後に、の恩恵は作った武器に習熟することが最大のメリットであり、それ以上を求められると結構苦しい。渇く刃/Thirsting Bladeで2回攻撃できるようになるといってもエルドリッチ・ブラストがアホみたいな回数撃てるようになるのを考えると、わざわざ武器を作って近寄って殴る危険を冒す必要性は薄いのではないかと思う。またエルドリッチ・ブラストの高性能ぶりに対して、作った武器攻撃がそれに比肩しうる打撃力となるかもやや疑問である。威力を求めるなら両手武器となるが、現状両手武器は【筋力】で殴るしかないし、エルドリッチ・ブラスト+苦悶の爆発の破壊力はそこいらの両手武器に匹敵するダメージとなる。敵に隣接するのがヤだからグレイブを作って間合い外からつつく、なんてやるぐらいなら最初からエルドリッチ・ブラスト+苦悶の爆発してろ、という話だわな。12レベルで命を飲み干すもの/Lifedrinkerが解禁されればダメージに【魅力】を乗せられるため、かなりの固定値となるとは思うのだが。【筋力】【魅力】とも魔法のアイテムで19まで引っ張り上げられることだけは救いだ。
 の恩恵で戦おうとするならACの増強は不可避ながら、前述の通りメイジ・アーマーは影の鎧に頼るより、呪文スロットで隙を見て仕込むことをオススメする。その代わり、魔物の活力/Fiendish Vigorによる一時的hpの壁で凌ぐのだ。呪文スロットを消費せず連打できるメリットは、メイジ・アーマーよりもフォールス・ライフの方に軍配が上がると筆者は考える。また、“異世界の後援者”で相性がいいのは敵を倒す度に一時的hpが貰えるフィーンド、もしくはフェイを選ぶと“フェイの影響力/Fey Presence”の射程の短さを無視できるようになる。どっちかと言うと前のめりなフィーンドの方が「らしい」か。
 これはの恩恵に限らないけれど、ACを上げたい場合は《中装鎧習熟/Moderately Armored》を取るという手もある。ウォーロックは最初から軽装鎧に習熟しているためコレを取得することが可能で、気合を入れれば盾無しでもAC17は目指せる。それに中装鎧と一緒に盾の習熟がついてくるのが地味に美味しい。後衛でも自衛策としては十分すぎるくらいだろう。ウォーロックは案外初期の所持金がある方(平均で100gp)なので、1レベルからでもスケイル・メイルとシールド、呪文構成要素ポーチを揃えるぐらいはできる。
 見た感じ使い魔や“妖しの嘆願”を絡めた斥候役を兼ねるのが良さそうであるが、実際にそれらを用いてどんなウォーロックを作成するのかは次に譲る。次回は今回取り上げたファクターをまとめ上げたウォーロキアンたるビルド、いざ参らん! まあ言った通り俺ウォーロック嫌いなんだけど。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#183~だいぶ過ぎての遭遇論~

 5eのクリーチャーには脅威度1とそれより低い敵との間にまず大きな壁があり、さらに脅威度2とそれより低い敵の間には越えられない壁ができる。ただでさえhpのおぼつかない頃に出会う脅威度1クリーチャーの打撃力は心臓に悪いが、これが脅威度2になると当たり前のように特に何の根拠も無く追加のダメージ・ダイスを得て(強いて言うなら「オークですから」。まあ、オークじゃ仕方ねえか)ブン殴って来たりするのでこれはもうはうあ! 心臓が苦しい!(漫☆画太郎調) と心筋梗塞必至。
 が、ダメージ自体は一部を除いて、脅威度が上がってもそこから先はあまり変わっていなかったりする。戦闘狂いのデーモン、ヴロックは脅威度6だが打撃力は嘴(2d6+3)と爪(2d10+3)が1回ずつと戦闘狂いの割にかなり大人しい。上位の脅威度8のヘズロウだと3回攻撃ながら噛みつき(2d10+4)1回に爪(2d6+4)2回。爪が1回増えたがダメージ自体は大差ナッシン。このサンプル2体は“悪臭”や“朦朧化の絶叫”による無力化からの打撃がメインのためかもしれないが……言うてもセーヴ難易度がだいぶ有情になったし、例え有利を貰って殴ってもガッチリ盾と鎧で身を固めた前衛相手にはそうそう当たらなかったりする。タハー 習熟ボーナスの伸びづらい今、ヘズロウの攻撃ボーナス+7はかなり高い方であるが、プレート+盾に命中させるには13以上とまだまだ失敗確率の方が大きく、これでうっかり魔法の防具なんて手渡してたりすると、そこらの腕力自慢クリーチャーではカスリもせず憤死も冗談ごとではない。
 これはPCが特技の取得や能力値の増加が著しく制限されるようになった影響とクリーチャーも無縁でなく、データ・ブロックやサイズに対して与えるダメージが割と正直であるためかと思われる。《強打》だの《断頭の一撃》だのをぶん回せば固定値がモリモリ上がった以前ならいざ知らず、きょうびのクリーチャーどもは特技をそもそも持ってすらいない。ダメージを伸ばす特殊能力が無ければ、基本的には追加ダメージは武器固有のダイスに能力値が根拠となる。中には攻撃ボーナスとダメージに何の能力値を使っているのかよくワカらない奴もいたりする(ブラック・ベアとか)が、能力値とダメージがまるで合って無いインチキは見当たらず、わりかし正直な数値となっている。余談だけれど、クリーチャーは特技を持ってないから、敵の間合い以内で呪文や遠隔武器を使っても機会攻撃で殴られることはないのだ。やったぜ(遠隔武器に対して機会攻撃を行う特技はそもそも無かった気がするけど)
 また数値は見た目通りだが攻撃回数に関しては、見た目に反してやや控えめとなった。クマはクマでもクマプソ名物張り手張り手のがぶりよりこと爪爪噛みつきをやってくるクマ系クリーチャーは存在せず。ポーラー・ベアに至っても攻撃回数は2回のまま。一縷の望みをかけてワー・ベアを見てもやっぱり2回攻撃。データ・ブロックは見た目通りながら、ゲームバランスを考えて攻撃回数はそうはいかず、キャップを設けたということか。なお、たまにトログロダイトとか見た目通りの3回攻撃で脅威度1/4とかデータ・ブロックを偽ってるクソ野郎はいる。
 故に大ダメージを与える場合は特殊能力依存で、追加の[酸]だとか[火]、[毒]ダメージを与える奴が選ばれる。この追加ダメージを与える奴になると途端にすさまじく、ブラック・プティングなんか一度に4d8の[酸]ダメージを与えてきたりする。また前述のオークは1d8の追加ダメージ、バグベアは追加の武器ダメージ・ダイス+1(1[W]ではないようだ)と素でもかなりの打撃力を誇り、たかだか脅威度2の司祭の「呪文スロットを1つ消費すると追加で3d6[光輝]ダメージ」もかなり頭おかしい。もっともNPCの脅威度じたいが5eでは特にアテにならんのだけれど。また一度に大規模なhpを奪い取る手段としては呪文がやはり手っ取り早い。その昔「前衛が何度も攻撃を命中させて与えるダメージを術者は1回のアクションで与えられる。だから前衛はゴミ」とか言い出す奴が出るぞ、などと揶揄した手前こういうことを書くのはじゃっかん気が引けるが、やはり広範囲に一度にダメージを、セーヴに成功されても半減与えられる効率の良さは否定できない。フレイムスカルのファイアーボール、オニのコーン・オヴ・コールドなんかがその代表格。ただし、これはカウンタースペルの格好の標的であることを忘れてはならない。できれば4レベル以上であることが望ましく、またその対策にカウンタースペルをクリーチャー側で用意しておくのは大変不毛極まるので止めた方がいい。どうしても破られるのが嫌ならシレッと効果が同じ特殊能力にしておくとか(くそDM)。
 では改めて素殴りと手数だけのクリーチャーとなると、序盤~中盤はともかく、PCのhpやACが整ってくると、肉弾戦志向のボスとしては少々物足りなくなってくる。激怒したババリソの防御力は打撃だけでは突破できず、クリーチャーの攻撃ボーナスだと純粋な前衛のACに命中させるのはなかなかしんどい。ACはピンキリながらhpはさすがに脅威度相応に100点前後でそう簡単に倒れず、4e風に言うなら兵士役的な使い方となるであろうか。これをボスに据えるとPC側の攻撃はよく通るがなかなか倒れず、ボス側の攻撃はじわじわ削れるが大事には至らず、ちゅうかあんまり脅威を演出できない地味な攻防になりがち。あ、そういえばセーヴを落としやすいせいで存外簡単に無力化されるのも兵士役っぽい(そうだっけ?)。クリーチャー側のセーヴ難易度は有情になったが、逆にセーヴに習熟してるクリーチャーが少なくってねぇ。どうせ親玉にするからには、何らかの増強が望ましい。
 手っ取り早いのは魔法の武器。これで攻撃ボーナスとダメージを+1~+2するだけでも、大幅に打率が上がるはず。武器をPCに奪われるとちょっと、という場合は悪属性限定とか、サイズの違うクリーチャーに持たせるようにすればOK。ただし後で売り払ったり、ランクの低い魔法のアイテムに置き換えて別種の報酬にしてあげるのがフェアである。セーヴに関しては、クローク・オヴ・レジスタンスリング・オヴ・プロテクションで補強できる。特にリング・オヴ・プロテクションは、手足がない奴でも装備できる余地があるのが良い(DMGでもビホルダー様が眼枝に嵌めておられる)。……こっちもジャイアントが嵌めていた指輪をPCが使用できるか、には一考の余地があるな。また、5eは魔法のアイテムの効果が大抵累積するため、この手のアイテムを多用すると、PCのACとセーヴがばんばん伸びていくので気を付けよう。ただでさえ当たらない重戦士への攻撃が、さらに当たらなくなっていく。致命的な呪文(ホールド・モンスターのような)に対しては、伝説級クリーチャーになると“伝説的抵抗力”で1日に3回まで失敗したセーヴを成功にすることができるので、伝説級に相応しい大ボスには、これを採用してみては如何か。
 もうひとつは特殊能力の付与でダメージを増強する。単純な武器によるダメージでなく、激怒や《重装鎧の熟達者/Heavy Armor Master》で防げない[火]などのダメージを追加で与えられるのが望ましい。言うてもあんまりやり過ぎるとしばかれるんで、せいぜい追加するのはd8いっこぐらいに押さえておくのが無難かと。毒は特殊能力を与えるためのエクスキューズを考えずに済むので特にラク。種族で抵抗を持ってるPCも多いしあんまりヘイトを買わずに済むんでないかな。クリーチャーの騎士が持っている“指揮”でダイス目そのものを増強するのもE感じ。騎士専用能力に限らず、もっとグローバルなテンプレートとして付けてもいいんじゃないかな、これ
 呪文による範囲攻撃ももちろん有効であるが、頻繁にやるとカウンタースペル合戦になって不毛また不毛この話題もういいや。単純に呪文をいちいち参照管理するのがめんどいという理由もあるけど。
 それと、クリーチャーの攻撃ボーナスという面で見ると、VGtMで追加されたクリーチャーの方が全体的に高いように感じる。脅威度5~6程度でも攻撃ボーナス+5どまりでガチガチの前衛相手に手も足も出ないことも多かったのを反省してか、底上げが図られたようだ。後継機というのは改良もされているしターンXは∀の番人と御大将も言っていたことであるし、もっとスリリングな戦闘を望むのであればVGtMを買おう(くそDM)。……ダメージ自体はそこまで変わっとりゃせんけどね。
 最後に、暴れ役にふさわしい例外的なクリーチャーとなると、これはホントに凄いダメージがすっ飛んでいく。ヒル・ジャイアントはフンガー系もフンガー系らしく3d8+5の2回攻撃で、攻撃ボーナスも+8と図抜けている。ジャイアント名物岩投げも1回攻撃ながら3d10+5ダメージ、グレートクラブ以上の破壊力でぼーっとしていた後衛は悶死必至。両手武器は殴る時だけ両手で持てばよい=いつでも片手で投石可能と抜かりはない。またベーシックルールの唯一脅威度7であるジャイアント・エイプは3d10+6の拳×2もしくは7d6+6の投石というヒル・ジャイアントの上位互換みたいな奴。つまりこいつの投石はファイアーボール並、いや固定値で+6ある時点で単体火力だがファイアーボール以上とさえ言える。ここまで来たら激怒したババリソでさえ殴り負ける恐れがある。ただのでかいゴリラか、などと侮っていられない、すごいゴリラ略してすゴリラな亜空大作戦クリーチャーだ。
 おっと書き忘れていた、魔法のアイテムによる増強にせよ、オリジナルの特殊能力付与にせよ、伝説級にするにせよ、脅威度の調整は忘れずにね♡

 

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D&D5e余話#182~5eことはじめ記・いつかドラゴンスレイヤーになるために パラディン編~

 役職ごとにクラスを紹介してきた5eはじめてさん向け記事、古参四傑を終えてからハタと困った。
 正直言ってファイター・ローグ・クレリック・ウィザードの四クラスを抜くと、意外とストレートに使いやすいと言えるクラスって少ない。前記4クラスと比べて派手だったり、変化球だったりするものの、それを強さに結びつけるのはひと手間だったりする。調子に乗るとあっという間にガス欠になる奴等と1レベル時がつら過ぎる奴等だからな(前者:ババリソとかバードとかウォーロック、後者:ドルイドとモンクと生レンジャー)。
 そんな中から比較的オススメしやすいと言えるのは、派手だし爽快感もあるしでこの人かな、と。
 1レベル時はファイターと大差ないからとも言えるが。

パラディン

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D&D5e余話#181~呪文修得のテンプレート~

 さて前回の汎用パワーの中で出てきた、呪文修得にテンプレート用意したらどうか、という話だ。
 それというのも、5eに関する数少ない不満、それは呪文修得。以前の版への揺り戻しというかいいとこどりが指向されている5eで、それは今んとこかなりイイ線行ってると思うのだが、なんもあの膨大な呪文リストから選ばせる呪文修得に戻さんでもええやねん。それも、攻撃呪文にサポート呪文、妨害呪文、一発ネタ呪文、何に使うのかよくわからない呪文まで並列の価値とされた呪文リストから(この辺の話は前回の「使い道の明確な効果と、局所的な効果を同列の価値として選択肢に並べていいのか」というくだりを読んでネ)。
 個人的には、呪文修得のペースとレパートリーは4eぐらいがちょうどよかった。規定のレベルで1つずつ増え、選ぶのは(サプリを考えなければ)3~4つの中から。熟慮は必要であるものの、五十音順(原文ならアルファベット順)に並べられた呪文リストの中から該当するものを、上を下への大移動を繰り返しながら探し出した上でやっと選択に入れる従来の方式と比べれば、負担は雲泥の差である。いや、数の問題じゃなくて、「そのレベルで取れる呪文がまとめて提示されている」だけでも十分だったのかもしらんな。SW2.0の呪文修得があんまり苦にならんかったのもこれが理由か。っていうか国産ゲーなら普通の処理なんだ、これが。
 しかし4eは4eで多くがハッキリ「攻撃パワー」と銘打っていただけに、D&D特有の攻撃以外の変呪文に手が回らなかったきらいがある。「俺はアンシーン・サーヴァントを取ることがD&Dの習わしなのに」という人もいただろうし、「私は死体を運ぶためにテンサーズ・フローティング・ディスクを取りたかったのに」という人もいただろう(儀式で発動することはできたが)。それに、単純に旧来のD&Dにおける呪文数に、4eの呪文増加数では追い付けなかったというのもある。
 結局5eでは元の方式に戻ったのだけれど、すっかり戻すのではなく、もうちょっと老害を喜ばすばっかりじゃなく、ヤングに優しい方式は思いつけなかったんでしょうか。耳にシャターダコができるぐらい繰り返してきたが、ウィザード呪文を選ぶ際に「じゃあこの呪文リストから選んで」と初級呪文16個、1レベル呪文30個の羅列と、それらがレベル順でなくアルファベット順の呪文データを見せられたユーザの気持ちを考えたことがあるのか。クイックビルドという例も提示されてはいるが、いやオレはこの手のアメ公が作ったアーキタイプは信用しないね(それもすべてFASA社のゲームが悪い←とばっちり)。それでなんも指針が無いと、準備してる1レベル呪文がアイデンティファイアラームイリューソリィ・スクリプトサイレント・イメージです、なんて言い出す可能性もまったくないとは限らないしな。いやどんな選択でどんな結末に終わっても楽しめるプレイヤーというのは確かにいるもんだけど、その術者は楽しいかもしれないが、秘術呪文使いの選択がそれじゃ周囲は困った顔をするだろう。
 筆者が考えたのは、攻撃呪文○個、サポート呪文○個、妨害呪文○個、フリー枠○個……みたいな感じで、呪文の修得にある程度の指針を示すテンプレートを作ってはどうか、というもの。このような分類ごとに整理された呪文を枠に入れていくだけで、修得呪文が出来るっちゅう塩梅だな。これには呪文の「系統」がいい指針になるだろう。ダメージを与える呪文は力術、サポートは変成術、妨害は幻術や心術……という感じで大体相場が決まっておるのだし。そういえば、4eのキャラクターのタイプによってパワーに特典が付いてくるのも、あれはうまいやり方だった。“秘術の学派”のように、選択した系統を得意系統として特典を付ければ、固定とか多目に選ばないといけないという制限への不満も緩和される。クレリックやドルイドの場合は神や自然の領域によって呪文準備のテンプレートを作ることになる。系統が不適当なら、領域に関連するタグを作ったりしてもいいだろう
 1レベル時の呪文選択では、得意系統の呪文2つ、得意系統でない呪文を2つ(同じ系統から2つはダメ)、フリー枠1つ、おもしろ呪文枠1つ、大体こんなもんだろうか。ウィザードの1レベル呪文修得数が6つであることを考えても、そんなに悪くはないと思う。あとは、誰が使っても間違いのない呪文を埋め込む、とかかな。メイジ・ハンドマジック・ミサイルがこれにあたる。クレリックならヒーリング・ワードあたりか。
 問題になるのがレベルが上がった時の呪文修得。ウィザードは5eだとレベルが上がるごとに2つの呪文が増える。この2つをテンプレートで縛るとなると、著しく範囲が狭まることになる。1つを得意系統で縛ったりすると、それ以外の系統なんてレベルアップでまるで増えていかない。そうなると、得意系統を2つまで選べるようにするとか? 系統ごとに特典が複数用意されていて、得意系統を重ねることも可能にするか。しかし、あまりゴチャゴチャプレイヤーが選ぶものが増えるのもちょっと。これはエルドリッチ・ナイトやアーケイン・トリックスターのように、特定のレベルに達した時フリー枠が降ってくるようにして対処したい。得意系統を2つ選んでいいなら、毎レベル得意系統から1つ+フリー枠1つもアリかのう。あとはおもしろ呪文枠、これも特定のレベルに達したら。
 もっと大きな問題は、修得呪文数の少ない奴ら。端的に言うと【魅力】で呪文を発動する連中のこと。誰もかれもが神様からの授かりものなんで呪文は全部覚えますとか好きなだけ呪文書に書き込めますとかなめくさったゆるさではないのだ。ソーサラーとかバードとかテンプレートを作る事すら難しそう……ウォーロックみたいにそのうちPHBから消えるようなクラスはどうでもいいよ(暴論)。ちゅうか、ウォーロックぐらい呪文の幅が狭ければあまりテンプレートを作る必要も感じないな。バードは汎用枠に回せそうな呪文が多いから、これももう少し頑張って削ればテンプレート不要なぐらいにはイケるかもしれない。つまり、ソーサラーはあの限られた呪文修得数に対してウィザードと類似の膨大な呪文リストを使ってる所がいくない。1レベル時に1レベル呪文2つ、その先1レベルにつき1個しか増えない(増えない時すらある)呪文数で、あの呪文リストから選べって言われても、この判断が正しいのか正しくないのか不安で仕方ないぜ。4eみたいにソーサラーに限らずそのクラス専用の呪文群が用意されてれば、こんな悩みを抱かなくても済むのだろうが。嗚呼サポートが切れてからワカる4eの簡便さよ。
 バードのようなタイプの術者なら、上述の通りおもしろ呪文枠に回せる呪文は回すことで、通常の呪文修得はテンプレート抜きでもいけるのではないだろうか。その代わりに、おもしろ呪文を修得する機会を多くし、呪文の系統ではなく方向性で差別化を図るという寸法。それに「これぞバード」という呪文を固定で追加していく(ヴィシャス・モッカリーのような)。ソーサラーの場合は血脈で特色を打ち出したいところ。しかし1レベル時の呪文2個という無情さでは、特色を出すもへったくれもない気がするが。クレリックやドルイド用に作ったタグをうまく再利用しつつ、PFのように血脈で貰える呪文リストで幅の狭さを補うか。あ、幅が狭いというなら、いっそシステムの側で修得呪文の多くを決めてしまうってのはどうよ? 大体血脈で決定されるからラクだけど、そのぶんフリー枠でいっそう頭を悩ませることになるぞ。こうやって呪文を固定で決めるなら、ウィザードやバードのような「これぞ○○」という呪文を追加する必要は無さそうだ。
 ……と、色々考えてきた呪文修得のテンプレート、後半はあんまりテンプレートっぽくなかったが、ある程度システム側で縛ってくれた方がやりやすい事だってあるのよ、ってことで。3eにあった、系統以外のタグを活用する手段はなかなかいいと思うんだけどな。呪文リストを作るのに、系統ごととかタグごととか整理がちょいと面倒なことになるが、ただズラズラ呪文名を並べるよりはずっとユーザの事を慮ったレイアウトになるんじゃねえんですかいええWoCさんよ(無意味な強気)。それがムリなら呪文のデータをレベルごとに分けて掲載するだけでもええんやで。っていうか、それを3e系統でできない理由、「術者ごとに使用する呪文スロットが異なる場合がある」が5eだとほとんど生じないのに、なぜそれをせず頑なにアルファベット順にしたのか……本当にアメ公はあの配置で満足しているのか……。

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D&D5e余話#180~汎用パワーよもう一度~

 日本語版の発売が目と鼻の先……と言うほど近くないな……じゃあ額とアゴの先……これじゃ意味が違うな……まあいいや、とにかく迫っているけど、PCが7レベルに達したもんだから4レベルウィザード呪文を自力で訳さねばならなくなった。んで、ハリューサナトリ・テレインの効果を見ながら、
幻の情景を被せる呪文か……4レベル呪文が解放されたから訳すけれど、これをPCが使う日は来るのだろうか……
 と、思ったその瞬間、4eに存在していた汎用パワーの意義を電撃のように理解できた
 前々から筆者の呈してきた疑問であるが、「使い道の明確な効果と、局所的な効果を同列の価値として選択肢に並べていいのか」という問題。上の例で言えば、前者がアイス・ストームみたいな攻撃呪文、後者がハリューサナトリ・テレインのような言っちまえば一発ネタな呪文。
 こういうことを書くと「戦闘の事しか考えない和マンチが!」という説教が聞こえてくる(実際に言われたことは一回しかないから幻聴かもしれない)し、効果文を読むと秘められた悪辣さ(例えばオークの軍団の進軍を遅らせる場合は、このような大規模な呪文でないと難しいだろう)は理解できる。のであるが、しかしこういう呪文って輝く時は卓をあげて感嘆されるほどのまばゆい輝きを放つが、そうでない時はザ・置物、どっちを修得するのをオススメするか、と聞かれたら、悲しいかな私はアイス・ストームと即答するアイス・ストームなら敵の大群を見たら中心にぶち込む、という明快な使い道があるものの、ハリューサナトリ・テレインがキャラクターシート上なら付着した文字様の黒い粉、ゲーム上ならウィザードの頭の中で準備枠を食うノイズとして終わる様を想像するのはさほど難しくない。ただでさえ5eの呪文準備数って余裕が無いのに。
※ついでに書いておくと、ハリューサナトリ・テレインみたいな呪文の成果はDMの裁量が大きく働くのも評価を難しくしている。上記の例で言えば、オークの進軍を遅らせようと裂け目を作った場合、オークは何の疑問も持たずに進路を変えるだろうか? 突然の裂け目を不審に思ってもそれはアンフェアなマスタリングではないだろう。かといって4レベル呪文スロットというリソースを支払った効果に見合った対処となると、DM次第としか言いようがない。
 思うに、こういう呪文はDMが「物凄い力を持つ黒幕が、PCを騙くらかすために地形にまやかしをかけた」という演出で使うものであり、PCが積極的に修得して使うのにはあんまり適してないんじゃないか、と思うのだが。リソースを割くにしても演出的に使う神業、もしくはシーン効果ってやつだね。ただ、何をするにつけてもいちいちデータを用意して、かつPC側にも使える権利を与えようとする生真面目さと律義さが、5eやPFなどD&D系列の良いところでもあり悪しきところでもある。使えるぞ、と言われても
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 としか答えようがない呪文を、ごくごくスタンダードな呪文といっしょくたに並べられてもね……というかそのせいであのくそ長い、やる気ディスインテグレイトな呪文リストが出来上がっておるのだし。
 生真面目さ律義さと言えば、余談だけれど、別システムのシナリオをd20モダーンでやろうとして、ヒロインをさらったザコ敵が瞬間移動で逃げ去るというシーン、D&Dで言うとむちゃくちゃ高レベルの呪文使いになってしまうのでバイクで2ケツして逃げるという、デーハーな物語な割にみょうに地に足の着いた演出になった、という話があったな。
 で、そんな時思い当たったのが4eの汎用パワー。
 この種の一発ネタ呪文を当てはめるのに、これほど適格な枠はなかった……。
 汎用パワーだけに多少尖った使い道でもいいし、使われなかったとしても「まあいいや」とそんなに惜しがる思いをすることもないし(実際には4eの汎用パワーもだいたいが戦闘向けで余ることはそうないのであるが)。よく使う呪文、使い道のはっきりした呪文は通常の手段で修得し、使うかどうか定かでない呪文は汎用パワー枠で修得するようにすれば、この手の一発ネタ呪文ももっと日の目を浴びるし、「面白いんだけどスタメンはちょっと……」という人も安心、それに膨大な玉石混交の呪文リストより選択する手間も省けるのではなかろうか。DM用に汎用パワーで演出効果をガンガン追加するようにすれば、クリーチャーのレベルを上げずにエクスキューズが取れるぞ。F○ARゲーみたいなこと言うなって? す、すいません。
※なお、一発ネタ枠というなら4eでは儀式の方がよりふさわしいが、エッセンシャルではオミットされ、5eでは発動時間10分間と引き換えに呪文スロットを使わなくていいまったく異なる概念に変わってしまったことを鑑みるに、イマイチ浸透しなかったようだ。ちょっと求める物が多過ぎたか。ウォーター・ウォークコンプリヘンド・ランゲージズを金とブツさえあれば発動可能、というのは助かるのだけれど。ナウいシステムにそのまま導入するのは相応しくないと考え、ここでは「汎用パワー」で統一した。
 何かと前後の版と比較される(この話は激論になりそうなのでスルー)4eであるが、今にして思えば、4eは「使い道の明確な効果と、局所的な効果を同列の価値として選択肢に並べていいのか」という問題に対し、パワー取得という形で応えてくれた数少ないD&Dだった。ウィザード2レベルの汎用パワー、ジャンプ(フリー・アクションで跳躍のための〈運動〉、助走付きとみなして判定+10)も、仮にアイシー・テレインのような攻撃パワーと同列の遭遇毎パワーに並んでいたら、取るのは相当通好みの士だろう。が、そこを汎用パワーという補助的な枠に据えることで、選択の余地を作り出すことに成功している。しかも使う際には同じ呪文スロットを消費するのではなく、パワーごとになっているから「マジック・ミサイル一発をすごい跳躍と引き換えにして良いのか」というあまねく術者共通の悩みを抱える必要もない。ここは5eだと儀式発動で対応しているが、まだまだ儀式発動できる呪文も限られておることだし。一発ネタ呪文を使用も取得も思い切りよく行ける、これは5eでも拾うべきアイデアだったのではないでしょうか。まあオレはジャンプの存在する2レベルの汎用パワーなら絶対シールドの方を取るけれど、それをゆうたら話が進まないので。
 特技に関してはガンガンの戦闘系でないものにも能力値+1、イニシアチブ+5なんかを与えることでうまく釣り合いを取っていた。このバランス感覚が呪文にも発揮されてくれると必ずやE感じになるでしょう。
 D&DやPFの呪文修得には無秩序に選択せい、というのではなく、一種のテンプレートを与えるのがイイのではないか、と思ったが、これからはこの汎用パワーをテンプレートに加えていきたいと思う。じゃあそのテンプレートってなんじゃいな、となると、これは主題からズレるのでまた次回。

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D&D5e余話#179~UA:アーティフィサーについて~

 3eでは【知力】が技能ランクに直結しているため、バカキャラに厳しくブサメンには比較的優しいゲームだった。
 4eだと技能ランクから解放された上に、反応防御値は【敏捷力】を使えたのでだいぶバカキャラが増えた。一方で【魅力】を意志防御値に使えるようになったぶん、【魅力】12~13程度のややイケは増えた。
 5eではブサメンのバカキャラばっかりだ!
 【魅力】の伸びる種族と【魅力】を使うクラスは多い、っていうか多過ぎるぐらいなんだけれど、特に【魅力】型クラスに関しては使い方がやや変則的でな。
 なんであれ、あんだけ【魅力】を推してる割に【知力】を使うクラスがウィザードしかないのは如何なものかと思う(実は【知力】メインって4eのPHBでもウィザードしかいなかったのだが)。……【知力】技能だって〈宗教〉や〈神秘学〉、〈自然〉と使う機会の多い技能なのに、【魅力】以上に軽んじられるという論調はなんでなのだろう。やっぱりセーヴの機会の差かなあ……【魅力】セーヴは稀にあるけど、【知力】セーヴって極稀だし(マインド・フレイヤーの脳髄抽出とか)。下手するとPCによっては1回も振らないかも。
 UAにて登場したアーティフィサーは、そんな風にバカキャラの蔓延する5eにやっとこさ現れた【知力】メインの第二のクラス。即大休憩にてシフターの姉さんがやってた、ひたすらマジック・ウェポンを外してたというアレだ(ちゃんと後半当たるようになりました)。あと一部にびみょうに人気があったからといってシーカーと混同しないように(オレだけか)。
 アーティフィサーは魔法のアイテムの造詣が深いクラスであり、火炎瓶(錬金術師の火に非ず)や“雷鳴の砲/Thunder Cannon”と呼ばれる、早い話が銃のような、各種錬金術道具を扱うことに長ける。イメージ的にはPFで言うアルケミストにガンスリンガーをチョイ足しみたいな感じ。道具だけでなく、呪文を使うことも可能。3レベルからとちょっと遅いが。また盗賊道具にも習熟しており、6レベルからは機械仕掛けのしもべを連れるようになり、つまりウィザードっぽくもあればローグっぽくもあり、またドルイド……は5eだと動物を連れないんだったな、改めレンジャーっぽくもある。これじゃなんだか全然ワカりませんな。修得呪文を考えると、ウィザードというよりバードの方が近そうなのだが。おっと、貴重な【耐久力】に習熟する呪文使いでもあるのですよ。
 クラス特徴は、HDはd8と標準的、軽装鎧と中装鎧に習熟している。メインで無いとはいえ、最初から中装鎧に習熟しているのは嬉しい限りだ。なんと初期装備に最上級の軽装鎧、スタデッド・レザーも含まれとるんやで! 弓術ファイターが歯ぎしりして悔しがるぞ。ちなみにもう一択はスケイル・メイルね。武器は単純武器全般に習熟。後述するが、アーティフィサーが普通の武器を使うことはあんまり無いので、さほど気にはならないだろう。
 道具は先述の通り、盗賊道具に習熟。2レベルからは、ローグのように習熟ボーナスを倍にできる。ほか2つの道具に習熟。
 セーヴは【耐久力】と【知力】。さっき散々使わないと言った【知力】セーヴであるが、マインド・フレイヤーに脳髄引っこ抜かれることだって無いとは言えないんだから文句たれるんじゃない(他に使う機会がぱっと出てこない)。精神集中に使う【耐久力】に習熟できるだけありがたく思わねば。
 技能はローグには及ばないものの、3つとかなり優秀。【知力】型らしく【知力】技能に穴は無い。と思ったら、あれ、〈知覚〉に習熟しないんでないの。そういえば〈隠密〉も無い。ローグっぽい技能というと〈手先の早業〉と〈はったり〉、それに先に挙げた〈捜査〉ぐらいか。まあ、元から技術屋であって盗賊稼業は専門外なんだから仕方ないか。地味に〈治療〉を取れたりもする。
 初期装備ではライト・クロスボウを最初から支給される。選択肢によっては遠距離の相手に使うこともあるかもしれないが、まったく使わないこともある。そういう場合は最初から持ってないウィザードやモンクなんかに渡しておくといい。ハンドアックスとライト・ハンマーは何を想定しているのかさっぱりわからない。技術職っぽい近接型武器ということで選んだのかもしれない。重装鎧を着るでもなきゃ【筋力】8のヒョロガリが基本の5eにおいて、有効活用できる道は少ない。素直にダガーでも貰っとこう。
 細かい事だけれど、珍しく装備品パックが地下探検家パックで固定のクラス。学者パックでもよさそうなんだけど……地下探検家パックに盗賊道具が固定装備のクラスで、〈知覚〉にも〈隠密〉にも習熟しなくていいのかなあ。
 アーティフィサーはクレリックと同じく、1レベルからアルケミストガンスミスか、いずれかを選ばなくてはならない(“技術家の専門分野/Artificer Specialist”)。
 アルケミストの場合は、様々な特殊効果を持つ薬瓶が入った“錬金術師の鞄/Alchemist’s Satchel”を得られる。つまりかばんちゃんだな(恥も外聞も風化も恐れず流行り物に乗る根性)。そのかばんちゃんから飛び出すのは火炎瓶やら酸瓶やら発煙棒だったりするのだが。お前はどこの全共闘世代だ。それとも熱狂的なひばりファンか。
 かばんちゃん(こだわる)に何が入っているかは、“錬金術師の処方/Alchemist’s Satchel”で決定される。て、まんまPFのアルケミストのパクリじゃねっすか。そんなことだからWoCがねこたまに(以下略)。基本で入っているのが錬金術の炎/Alchemical Fire(まぎらわしいけど一般用アイテムの方はAlchemist's Fireね)、錬金術の酸/Alchemical Acid、それに一種類の処方。錬金術の炎/Alchemical Fireは30フィートの射程を持つ火炎瓶で、半径5フィート以内に【敏捷力】セーヴを行わせ(DCは8+【知力】ボーナス+習熟ボーナスのいつもの)、失敗した場合1d6の[火]ダメージを与える。これが何度も使えるというのはオドロキだが、初級呪文の効果を考えればこんなもんかも。だが、アーティフィサー専用というだけあって、初級呪文と比べてダメージの上昇が4レベルで2d6と早く、しかも3レベルごとに1d6ずつ(最終的に19レベルで7d6!)どんどん伸びていく。錬金術の酸/Alchemical Acidもあるので、[火]に完全耐性がある奴がいると泣くような爆弾アルケミストのような心配はいらない。こちらは単体攻撃である代わりにダメージの伸びが早く、2レベルごとに1d6ずつ上昇(最終的に19レベルで10d6)。物体に使用した場合自動的に効果を及ぼし、最大値のダメージを与えるという特性を持つ。どっちも何度も使える攻撃手段としてはなかなか頼もしい。難点は、どっちも防がれやすい【敏捷力】セーヴであること。あと、2レベルまでは錬金術の酸/Alchemical Acidが使われる機会はあんまり無いかも。
 残りの一つは選択。治癒の薬/Healing Draughtはアクションとして飲むことで1d8のhpを回復する薬瓶を取り出す。これは取り出すのはアクションであるが、使用するのは他人のアクションということが回復呪文と異なる。つまり事前に渡しておいて使ってもらう回復アイテム。1時間で消えてしまうので、取りあえずダンジョンに入る前に渡しておくというのは難しく、かといって戦闘中に使うのも二重の手間がかかる。まあ、別に使い減りするもんでもないから取り出すだけ取り出しておいて、1時間経って消えちゃったらまた渡せばいいだろう。もしくは、戦闘後の治療に使うか。薬瓶が存在する間は再使用できないから、やはりこちらの方が適当か。1度効果を適用した相手には、大休憩を終えるまで使用できない。これは《癒し手/Healer》より厳しめ。回復量も1d8のみながら、1レベルからばんばん使っていけるんだからそれほど気にもなるまい(第一こんだけ回復リソースがシブい5eで人数分の1d8回復が用意できると思うだけでも十分)。回復量も、2レベルごとに1d8増加(最終的に19レベルで10d8)と伸びが良い。
 発煙棒/Smoke Stickは3eユーザには懐かしい名前の処方。手に持って使うだけではなく、投げて使うこともできるようになった。射程は30フィート、半径10フィートの暗視すら遮る煙幕を作り出す。1分間に1度しか使えず、レベルが上がっても使用回数が増えたりしないので、使い所は十分に考える必要がある。
 速歩の薬/Swift Step Draughtボーナス・アクションで移動速度を1分間20フィート増加させる薬を作り出す。て、これ本当に何度も使えていいんですか。ううむ、1分経つまで再使用不可としか書いてないから、確かにそのようだな。これも他人に渡してアクションとして使用可能であるが、1分間で消えてしまうから、治癒の薬/Healing Draughtと違って明確に戦闘中に作って渡すものだな。取り出すのはボーナス・アクションだから、すぐに自分で飲むことも、他人に飲ませることもできる。
 足留め袋/Tanglefoot Bagみんな大好きローグの最終兵器最終兵器というか急所攻撃に耐性がある奴にはこれぐらいしかやることがない、という事実は秘密だ! 足留め袋/Tanglefoot Bagと言いつつ拘束状態にするのでもなければ移動不能にする効果もなく、これの何が足留め袋/Tanglefoot Bagか……と思いきや、セーヴもなんもなく、効果範囲内でターンを始めたら移動速度半分ってマジ? しかも半径5フィート以内が移動困難地形って……え? あ、これも1分間に1回ね。
 雷石/Thunderstone、これも3eユーザには懐かしさで涙ちょちょぎれそうな名前。ただ、轟音ではなく衝撃で吹き飛ばす。射程は、30フィート、そこから半径5フィート以内のクリーチャーは、【耐久力】セーヴに失敗すると着弾ポイントから10フィート強制移動させられ、さらに転倒する。ダメージよりも転倒、そして何より5eでは珍しくなった強制移動効果が強烈。例えば、ウェブに突っ込ませたり、足留め袋/Tanglefoot Bagの範囲に叩き込んだりすると……?
 一番カタいのは言うまでも無く治癒の薬/Healing Draughtであるが、足留め袋/Tanglefoot Bagのいやらしさや雷石/Thunderstoneの制御能力も捨て難いものがあるな。また投擲型の処方はどれも射程が30フィートと短いので、無駄に敵に接近しなくていいように、速歩の薬/Swift Step Draughtを仕込んでおくというのも手ではある。追加の処方が得られるのは3レベルだが、その先が9レベル、14レベル、17レベルとかなり長い。いくら回復リソースがシブく1レベルのhpが低いからと言って、治癒の薬/Healing Draughtで一枠潰してしまうのはもったいない気もする。
 ガンスミスは特殊な武器、“雷鳴の砲/Thunder Cannon”に習熟する。両手で使用し、2d6[刺突]ダメージ、射程150/500のごおっつい雷鳴バズーカじゃ。て、[刺突]なんだから[雷鳴]ぢゃないじゃん。あ、いやいやレベルが上がれば銃から様々な攻撃が飛び出し、[力場]や[電撃]や[火]ダメージを与えるようにもなるのだ。て、やっぱ[雷鳴]ぢゃないじゃん。
 ダメージ種別はさておき“雷鳴の砲/Thunder Cannon”は現状唯一の2d6ダメージの射撃武器。“秘術の弾倉/Arcane Magazine”で40発もの弾薬をセットできるというビックリドッキリメカだ(小休憩ごとに10発補充)。3レベルになると“雷鳴の運び手/Thunder Monger”でダメージが1d6アップ、以後2レベルごとに1d6ずつ上昇していく(最終的に19レベルで+9d6)。急所攻撃つきのローグ並の打撃力は保証されてるってワケだな。
 本官さんのようにバンバン銃をぶっぱなすだけでなく、9レベル(遅ッ!)で“衝撃波/Blast Wave”が使用可能に。15フィートの円錐に向けて衝撃波ぁぁぁっ!(ゴッドマーズ調)を解き放ち、2d6の[力場]ダメージを与えつつ10フィート吹き飛ばす強制移動を生じさせる。……このレベルで2d6(13レベル、17レベルで1d6上昇)というのはかなり寂しいが、そこは強制移動の方を買おうか……あと、珍しい【筋力】セーヴであることも……でも、このレベルへの脅威度を考えるとマッシブな野郎ばかりな気も……。14レベルの“貫きの一射/Piercing Round”は幅5フィート、長さ30フィートの直線状に【敏捷力】セーヴ失敗で4d6の[電撃]ダメージ(19レベルで6d6に)、17レベルの“爆裂の一射/Explosive Round”は“雷鳴の砲/Thunder Cannon”の射程内の半径30フィートに【敏捷力】セーヴ失敗で4d8[火]ダメージ、正直言ってこれらも修得レベルに対してハッキリ言ってしょぼい。セーヴに成功されると半減ダメージすら与えられないのも厳しい。基本的には生“雷鳴の砲/Thunder Cannon”を叩き込み、一体一体撃っていては間に合わない場合やACの高い敵にこれらの特殊攻撃に頼ることになりそうだ。威力はしょぼくても、使用回数の制限のない特殊攻撃であるのだし。言うてもサブ的な攻撃となると、これらのセーヴ難易度に関わる【知力】よりは命中とダメージに関わる【敏捷力】を優先するのも仕方ない……ん? 【知力】型クラス……? あ、それとアーティフィサーは初級呪文を使えないのだが、ガンスミスは“鍛冶の達人/Master Smith”でメンディングを使えるようになる。
 さて、冒頭に“技術家の専門分野/Artificer Specialist”を長々と紹介してしまったが、やっとこさアーティフィサー本体のクラス特徴の話を進められる。
 1レベルでは他にディテクト・マジックアイデンテイファイを儀式発動できる“魔法のアイテム分析/Magic Item Analysis”がある。アイデンテイファイというと物質要素を1レベルでは絶対に用意できない哀愁の呪文だが、
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 使えるんです。
 2レベルになると“道具習熟強化/Tool Expertise”で、習熟している道具類の習熟ボーナスを2倍にできるのは書いた通り。また“驚異の発明/Wondrous Invention”で、なんとなんと魔法のアイテムを作り出し、所持することができる。以後5、10、15、20レベルで新たな魔法のアイテムが作成可能になる。ヘルム・オヴ・コンプリヘンド・ランゲージズで通訳したり、アイズ・オヴ・マイニュート・シーイングで〈捜査〉を強化したり、やや不安のある技能職としての仕事はこれでカバーしたい。魔法のアイテムの効果はDMGを見よと明記されているので、使いたければDMGを買うしかねぇなぁ(商売っ気フンプンの笑みで)。あと、この手の能力を見ると絶対に考える奴がいるだろうが、作り終えて得られるのは指定のレベルに達した時だけ。作ったものを売っ払って小金を得るのは必ずや後悔するんで止めた方がいい。
 3レベルでようやく呪文が解禁。呪文は勿論【知力】で使用、呪文の準備が必要ないタイプで、儀式発動はできない。
 呪文のレパートリーはキュア・ウーンズで回復もできればサンクチュアリシールド・オヴ・フェイスで守る一方、アラームディスガイズ・セルフジャンプで冒険の補助もできる。ダメージを与えることを除いたウィザード+クレリックという感じ。秘術呪文と信仰呪文の複合という点ではバードに似ているが、修得呪文はだいぶ異なる。バードには使えず、かつウィザード呪文リストにあってクレリック呪文リストにない、逆もまた然り、なロープ・トリックプロテクション・フロム・ポイズンがリストに含まれるところが特徴。
 4レベルになると、修得した呪文を“魔法注入/Infuse Magic”で非魔法的なアイテムに込めることができるようになる。呪文は、注入したアイテムを持っている者が発動可能。対象が自身の呪文も、これで他人に使用可能となる。て、これアルケミストのエキスのパクリじゃねっすか。そんなことだからWoCがねこ(以下略)。アーティフィサーの呪文リストを考えると、キュア・ウーンズを込めておいて、クレリックを待たずして自力回復したり、ディスガイズ・セルフで他人を変装させるような使い方がメインとなるだろう。一度に注入できる呪文の数は【知力】ボーナスまで。
5レベルでは“優れた同調/Superior Attunement”によって、通常3つまでの要同調アイテムを4つまで使用可能に。“驚異の発明/Wondrous Invention”で魔法のアイテムに触れる機会の多いアーティフィサーなら、恩恵を得る機会も多いだろう(15レベルで5つに)。
 6レベルにてレンジャーのように“機械仕掛けの下僕/Mechanical Servant”で相棒を得られる……だんだんなんのクラスかよくわからなくなってきました。相棒は脅威度2以下の大型の野獣のデータを持ち、人造なので魅了されず、[毒]と毒状態に完全耐性を持つ。作成者の言語を理解してくれるのも便利(ただし話せない)。最初から独自のイニシアチブを持つと記述されているので、旧ビーストマスターのようなワケのワカらん行動制限に悩まされることもない。アーティフィサーが近接攻撃の対象になった時、アーティフィサーはリアクションで相棒に命じることで、近接攻撃を行ってきた目標をリアクションで攻撃できるオマケつき。
 難点は人造のせいで、キュア・ウーンズヒーリング・ワードといった回復手段が使えないこと。hp修復には手立てを考えておく必要がある。メンディングじゃダメだろうなぁ。死亡した場合は、リヴィヴィファイなどで蘇らせることはできるし、大休憩を終えると1hpでまた動き出す。意外と立ち直り早いな。脅威度2より強くなることはないから、あまりガンガン前に出すのは考えものかもしれない。
 さてはてこんだけ錬金術に気合を入れたフューチャーをしてきたのだから、20レベルでどんな物凄い発明が待っているのかなぁ( ^ω^)ワクワクとしてたら、なんでか“アーティフィサーの魂/Soul of Artifice”はセーヴ強化。思わずズッコケそうになるが、同調しているアイテム一つに付き全てのセーヴに+1( ゚ω゚)!? ……これは確かに目を疑うような物凄い発明だ。
 第二の【知力】型クラスにして盗賊道具に習熟している、あってよさそうなのに無かった立ち位置は満たしている感じ。ローグであっても盗賊道具の習熟ボーナスは“習熟強化”で指定しなければ通常通りであるし、その点アーティフィサーは2レベルで自動的に2倍になるから、罠解除の腕前は(1レベルを除けば)遜色はない。その代わり〈知覚〉や〈隠密〉に習熟しておらず、習熟ボーナスを伸ばせるわけでもないので、技能職としてはやや頼りなく、呪文のサポートに期待したい。
 “技術家の専門分野/Artificer Specialist”は【知力】、個人的にはいっぽんで食っていけるアルケミスト派であるが、こちらは3レベルで錬金術の酸/Alchemical Acidが2d6ダメージを与えられるようになるまでは、戦闘中ダメージでかなり寂しい思いをしそうだ。ダメージが欲しければd8ダメージで【敏捷力】ボーナスの乗るライト・クロスボウを併用すべき。その他の処方も、使用回数の増加が見込めないところが気になる。一方でガンスミスは【知力】と一緒に【敏捷力】を伸ばしていかないといけないのがつらい。
 正式採用に至っては、処方の使用回数の増加(治癒の薬/Healing Draughtをレベルが上がると同時に複数本起動できるとか、1分間に1度のやつは複数回使えるようになるとか)に相棒の強化、それらと共に、7・11・13・19のクラス特徴のなんもない所を埋めてほしいものである。確かにアルケミストにせよガンスミスにせよダメージの伸びるタイミングなのだが、もっと色々仕込めそうなクラスなのに、びみょうにネタ切れ感が漂っているので

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#178~エルフのエルドリッチ・ナイト作成案~

 PFのエルフは【知力】が伸びるし呪文抵抗に強いしで、我こそウィザード向けの種族第一人者でございってツラしてるが、3eの頃は敏捷力】しか伸びなかった(“エルフの魔法”もなかった)。おかげで「お前それでよく適性クラスはウィザードとか“ウィザード呪文はエルフが作った!(`・ω・´)キリッ”なんて言えるな」と失笑を買っていたものです(笑っていたのはオレだが)。ついでに言うと知覚系技能に強く、隠し扉の自動発見まであったせいで、「エルフは生まれついての盗賊」などという失礼な放言まであった(これはオレが言ったんじゃない)。
 が、種族の項をよくよく見ていたら「エルフの間ではファイター/ウィザードはごく当たり前の存在である」という爆雷がまだ眠っていた。当たり前の存在である、じゃねえよ。
 PFならまだしも、あのファイター苦境の時代、それも秘術系のマルチクラスが困難な時代で一体どんなビルドが当たり前の存在になっていたのか……しかもコレPHBの記述なんですけど。サプリマシマシでもなく、あの限られたデータでファイターとウィザードのマルチクラスか……トゥルー・ストライクのように動作要素が存在しない呪文をメインにするのは誰もが考えると思いますが、数少ない呪文にスポットを当てるなら、呪文スロットの多いソーサラーの方がよくない? 呪文のレパートリーや修得スパンで将来性はウィザードの方が高いと言っても、マルチクラスする以上それを活かすのも難しそうだしなー。
 何よりも、エルフでファイターとウィザードをマルチしても、あんまりいいことがなさそうなのが……【耐久力】は下がるし(hpが下がるだけでなく、〈精神集中〉までヘタクソになる)、別にファイターを取らなくてもロングソードやロングボウは使えるし。
 そんな疑惑のビルドなエルフだったが、5eでは呪文発動における防具の制限がエラく緩くなった(習熟してれば邪魔しない)んで、「ファイターとウィザードの双方で修行を続ける」(ベーシックルール22P)という記述もおかしくなくなった! やったぜ! ……ただ、ファイターをマルチする目的が軍用武器と鎧習熟なら、クレリックで戦の領域や嵐の領域を選んだ方がいいんじゃ(くそ野郎の弁)。まあ【判断力】13がちょっと面倒だし、最初にファイターを選んでウィザードをマルチクラスする方がスマートであろうな。それでも、どっちをどこまで伸ばすのか、という問題が付きまとうけど。なんせファイターは一本伸ばしにしないと追加攻撃や能力値上昇が生きてこないし。ウィザードも学派が解禁されてからが本番、レベルが上がれば上がるほど外道呪文が増えていくし……ただ、前述のマルチクラスの問題を考えると、ウィザードは後からマルチクラスし、サブとして使うのが主流になる気がする。一応、“秘術回復”があるから、小休憩でフル戦力が整うファイターとは相性がいいと言えるかも。余談だけど、ウィザードをマルチクラスして得られる習熟はありません(ソーサラーも同じく)。
 最初から、ファイターと呪文を併用したければ
         -─ヽ ` v '⌒ ゝ
         /          \
        /        ∧.    ヽ
      i    , ,イ/  ヽト、!  N
       │r‐、 ノレ'-ニ」  Lニ-'W
       |.| r、|| ===。=   =。==:!   エルドリッチ・ナイトに
       │!.ゝ||. `ー- 1  lー-‐' !    すれば
     /|. `ー|! r   L__亅 ヽ|   ええんちゃう……?
   /  |  /:l ヾ三三三三ゝ|
 ‐''7    | ./  `‐、, , , ,ー, , ,/ヽ_
  7   ./K.     ` ー-‐ 1   ヽ-
 /   / | \       /|ヽ   ヽ
 という話ですけど。
 いくら呪文の使用回数の伸びが悪いと言っても、ウィザードを一緒に伸ばしてd6のHD混じりで前に立たないといけないというのは、ちょっとね……ファイターをやるなら、いち早く追加攻撃や能力値上昇で押していきたいというのもある。あとマルチクラスで悩むのが面倒臭ぇ(これが一番の理由)。占術ウィザード/嵐の領域クレリックで「クレリックをいつ2レベルにするか」と尻から屁が出そうなほど悩んでいる前例を見ているので(完成形はライトニング・ボルト最大化&占術で強制セーヴ失敗)。
 エルドリッチ・ナイトにするからには大事なのが【知力】、故にエルフはエルフでもハイ・エルフとなる。ただ、【筋力】が上がらないので肉弾戦能力はやや落ちる……と見せかけて、5eには妙技特性という新要素がある。これ1つあれば【敏捷力】で斬ってダメージも与えられる、【敏捷力】いっぽんで食っていけるようになる凄い奴、これを利用しない手はない。敵が使う場合は散々ディスってたって? そりゃDMに使われる側とPCで使う側なら発言は180度変わりますよ!(そう言ってる奴に限ってウェブエンタングルを喰らって、捨てた【筋力】セーヴで泣くことになる。まあファイターは【筋力】セーヴに習熟するから……)
 エルフは【敏捷力】の上がる種族なので、妙技特性の武器を持てば【筋力】型のファイター並の近接戦闘力を持てる。故に、武器はレイピアで決定。優雅なハイ・エルフに人間や半豚や髭ビール樽の振り回す泥臭い武器は似合わない。蝶のように舞い蜂のように刺す華麗な戦法には細身のレイピアがピッタリ。レイピアの習熟はドラウじゃないと取れないじゃないかって? 元々3eでは習熟できてたからいいんです。種族修正の【敏捷力】+2と相性のいいレイピアは、公式が推しのドラウ(4eで懲りてないのかね)に掠め取らせたに違いない、いやそうに決まった!(偏見) どうでもいいけど、カシアス・クレイは戦い方はともかく、優雅というより割とごつい外見だった。
 【敏捷力】型ファイターの場合、鎧をどうするかという問題がある。重装鎧にすると【筋力】13以上ないと移動速度が落ちるが、【敏捷力】いっぽんで食っていくと決めた以上そんな無駄能力値は作りたくはない、つーか能力値ポイントが足りん。いっそ「そんなもん知らん」と移動速度20フィートで戦う手もあるが、それがどんなにツライかは3eとPFの前衛やクレ公で骨身に沁みてワカっているので……。そうなると軽装鎧中装鎧で手を打つことになるけど、ファイターの初期装備ではチェインメイルとレザーの二択しかない。レザーを選ぶのは論外として、チェインメイル並のACを保とうとすると、スケイルメイルが必要。これ50gpもする(この際【敏捷力】ボーナス上限が+2なのは仕方ない)。仮にチェインメイルを売り払って買い直す場合、背景で貴族を選ばないと所持金が追い付かない。高慢チキなハイ・エルフに貴族背景はピッタリだから、これはまあいいか。言うても装備品の置き換えが許される優しいDMなら最上であるが、売ってあらためて買うのが許されるだけでも僥倖、それすらも不可の場合は移動速度20フィートで亀のようにずりずり歩き回るしかないだろう(ああ早くも優雅なイメージから遠ざかっている)。
 【耐久力】には一切手を付けられないため、最低でも14は確保しておきたい。【敏捷力】は種族修正コミでボーナスを+3に持っていくとして、後は【知力】。セーヴDCや呪文攻撃能力を気にしないならそんなに高くしなくてもいいのだが、せっかく【知力】の上がるハイ・エルフでエルドリッチ・ナイトにしたるばいと鼻息荒くしたから、これも【敏捷力】並にしておきたいよね……というか、もしかするとこれ以降一切伸ばさない恐れもあるしヘッドバンド・オヴ・インテレクトくだち!)。余った能力値ポイントは【判断力】に回しておく。
 イケメンのハイ・エルフなのに【魅力】8でいいのかって? まあ、美形でもモブ的な美形かもしれないし、顔は良くても性格ブサメンなら【魅力】は低いでしょうから……。
 そして、これが【知力】をおろそかにしなかった主要な理由、ハイ・エルフは初級呪文を1つ修得できるトゥルー・ストライクのような両手が埋まっていても使える“仕込み”呪文もいいが、ここはファイターが苦手な「AC以外の攻撃手段」として、ポイズン・スプレーを選ぼう。ただの術者の場合、深刻な問題になる射程距離10フィートもファイターならば問題無しだ。何より貴重な初級呪文で【耐久力】セーヴ、脅威度の低いクリーチャーにありがちな「どうせ妙技特性があるしー初級呪文は【敏捷力】セーヴだから相性いいしー」などと甘っちょろい事を考えている小型種族どもは泡吹いて悶死するがよかろう! アンデッドやエレメンタル、人造と効かない奴が物凄く多いのは困るけど、まあ辛い1レベルの間を耐えるための選択だからね。初級呪文はエルドリッチ・ナイトになれば増えるし。
 レイピアで行くと決めたからには、当然シールドを持つ。ポイズン・スプレーを唱える場合は武器を捨てないといけないのがちょいと面倒だけど、その他のアクションが余っていれば拾うことができるので今んとこは問題ない。問題になるのはエルドリッチ・ナイトになってから。どうせ力術か防御術しか覚えられないなら、アーケイン白羽取りことシールドは修得したいが、シールドは動作要素を必要とする。そのためには防具の方のシールド(ややこしい)を諦めるか、自分のターン以外では武器をしまっておかないといけない。ACを考えたら後者だが、機会攻撃をまったくできないというのは、それはそれで問題だろう。
 この問題には、《戦闘発動/War Caster》が解決策となる。両手が埋まっていても動作要素OK、ついでに機会攻撃も呪文で行える=高ACの敵に機会攻撃でもセーヴを振らせることができる。精神集中に強くなる能力は、スペルキャスターなら必須となるんでエルドリッチ・ナイトだって取って損はしない。ただ4レベルでこれを選ぶか、能力値上昇を選ぶかは悩ましい。敵のACも上がりづらい代わりに攻撃ボーナスも伸びづらくなった5eでは、固定値1点とて決して笑えない数値。これはファイターの能力値上昇の多さでカバーするとして、4レベルで早めに押さえてしまうか。人間なら1レベルの内から取れるのに、という一瞬よぎった思いは、それは触れてはいけない問題なので忘れよう。ハイ・エルフじゃないと初級呪文もついてこないしこれでいいんだ。多分。もっと言うと筋力】で両手武器を振り回せば《戦闘発動/War Caster》もいらなくなるのだが、それは意図してでも無理矢理にでも忘れること。
 3レベル、エルドリッチ・ナイト取得直後では《戦闘発動/War Caster》がないから、武器を納めておかないといけない。武器を抜く→攻撃をするとその他のアクションを使ってしまっているため、手をフリーにするには武器を捨てるしかない。敵前で武器を捨てると「その武器を拾う」と言われるとかなり困る……と思いきや、エルドリッチ・ナイトにはボーナス・アクションで武器を瞬間移動させる“武器との絆”がある。ボーナス・アクションで武器を手に戻す→攻撃→武器を納める、で見事武器を捨てずして空手で待機するサイクルが完成。武器落としされない特性や武装解除された際だけでなく、こんな使い方もあったのだな。“底力”でボーナス・アクションを使う場合はちょっと困るのと、結局機会攻撃できねえじゃんと言われるとすごく困るのだが。
 エルドリッチ・ナイトに進むなら両手武器が最適で、妙技特性のある両手武器が存在するなら迷うことなくそっちにしたのだがね。生憎そんな都合の良い武器は用意されてない。こんだけ妙技特性でブイブイ言わせてるクリーチャーが低脅威度でウロウロしてるなら、それも当たり前か。HoDQにいた、ひたすらシールドで防ぎつつ金属鎧の前衛にショッキング・グラスプを使いつつ殴るだけのクソ寒い戦い方のエルフのエルドリッチ・ナイトなんてぜってえ使ってただろうな。うーむ、スパイクト・ガントレットが5eにもあったらな。
 あ、そうだ、ファイターの戦闘スタイルは片手武器戦闘だろう。リアクションをシールドで使うことを考えると護衛スタイルは活かしづらいし、ただでさえ片手で非力なぶん、防御スタイルでガチガチに固めるのは後ろ向きにも過ぎる。レイピアでそれなりの打点を出しつつ、打撃だけでは難しい敵、数の多い敵には呪文で崩しにかかる、これがハイ・エルフのエルドリッチ・ナイトの戦い方。
 エルドリッチ・ナイトは初級呪文が2つ、1レベル呪文が3つと修得呪文はすごく少ない。特に初級呪文は7レベルでコレを発動しつつボーナス・アクションで殴れる“戦の魔術”に関わり、かつ10レベルまで増えないので厳選が必要。一枠は、効かない奴が多いポインズン・スプレーだけでなのはしんどいから、安定安心のフロスト・バイトにしておくか。サンダークラップで範囲攻撃も考えたものの、これ以上射程の短い呪文を増やしてもなあ。で、あと一枠、トゥルー・ストライクで有利を得つつ殴るのもいいが、それなら追加攻撃で2回殴った方が手っ取り早そうだから、ブレード・ウォードにしておこう。ちゃんと魔法の武器相手でも機能する抵抗だ。
 1レベル呪文はシールドは確定として、あと1つ力術か防御術を選ばないといけない。ウ~ム、そうなると防御術では他にあまりいものがないし、やっぱマジック・ミサイルか? 【知力】を問われることもないし。日頃「マジック・ミサイルが呪文リストにあった場合修得しないと条例違反だぞ」と人を脅しているけど、ありゃ最初から呪文発動能力を持ってる奴の話ですんで……。バーニング・ハンズも悪かないが、範囲が狭いんだよなあ。ま、ボディーブローにマジック・ミサイル、範囲攻撃用にバーニング・ハンズと両方取ってもいいか。スリープでいきなり眠りに落したり(セーヴもいらない)、作ったグリース範囲に立ち塞がって足止めなんてのもいいゾ。
 というワケで、組んでみたハイ・エルフのエルドリッチ・ナイトはこんな感じになる(3レベル時点)。

●エルフのエルドリッチ・ナイト
種族:エルフ 背景:貴族
筋力】8 【耐久力】14 【敏捷力】16 【知力】16 【判断力】12 【魅力】8
hp:28 イニシアチブ:+3 AC:18(スケイルメイル、シールド) 移動速度:30
技能:〈軽業〉〈看破〉〈説得〉〈知覚〉〈歴史〉
クラス特徴:戦闘スタイル(片手武器戦闘)、底力、怒涛のアクション、呪文発動、武器との絆
近接武器:レイピア/攻撃ボーナス:+5/ダメージ:1d8+3
遠隔武器:ライト・クロスボウ/攻撃ボーナス:+5/ダメージ:1d8+3/射程:80/320
0レベル呪文:ブレード・ウォードフロスト・バイトポイズン・スプレー
1レベル呪文:シールドバーニング・ハンズマジック・ミサイル

 結局1レベル呪文は【知力】16にしたことだし、それをセーヴDCに反映させることができるバーニング・ハンズにした。グリースでトリカゴも考えたが、バーニング・ハンズの難点、起点が術者を解消できるシナジーを評価。それに
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 魔法戦士のイメージにピッタリな中坊臭さを買った。
 そこまで現実味のないビルドではないと思うがいかがでしょ。あとはどうやって3レベルまで、そしてその先生き残るかだが、そこはどんなPCにとっても共通の課題なんで、各位の奮闘に期待する。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#177~モンスター注意報! 第六回 NPC術者・秘術呪文使い編~

 前回、ウィザード話で「単身突撃して後続が来ないナーと思って振り返ったら、自分以外が全員寝てた、そんな状況を作り出せる輩なんて敵に回したくないだろう!?」で書いた。
 確かに敵に回したくないんだけど、なんかさあ、やたらと出てくるんだよな、公式シナリオだと。NPC術者が。
 貧弱な1レベルの間の遭遇は「すぐ死ぬシステム(正確にはすぐ気絶するシステム)」という印象を持たれがちなうん、決して間違ってないD&Dだけに、多少の無茶ブリや一天地六の賽の目次第で大惨事、も風物詩みたいなモンと割り切って「ひでえ遭遇だなあ」と笑えないことはない。
 しかし、敵が多いとか強いとか以前に、「どうすんのよコレ」と真顔で呟くことになりやすいのがこのNPC術者。不幸にも1レベルの時に出会った場合は、戦術とかダイス目以前に、ターンが進むごとに確実な死がPC一人一人に訪れる虐殺ショーの幕が上がる。今回の記事はなんでそんなことになるのかの分析と対策、および術者NPC(特に秘術呪文)を取り扱う際、公式シナリオに出てくる術者NPCを基準にすることへの警句も含めた内容となっている。ヘイトが相当滲み出てるので気ィつけてね。
 なお、MMに掲載されている術者なら、そこまで理不尽な惨状にはならない。術者の脅威度はだいたいが2以上、1レベルPCではそうそうお目にかからないだろうし、何より信仰呪文使いだ(狂信者とかサフアグンの女司祭とか)。1ターンに一人ずつ死んでいくような一方的な展開にはなりづらい。まあ、せいぜい大量の取り巻きの向こうからスピリチュアル・ウェポン1回とホールド・パースン2回が飛んでくるぐらいのもんさ(憤怒の表情)。
※今回のアドヴァイスはPCが1~2レベルの場合の話。3レベルで各クラスの特徴が解禁されると、いかに術者NPCがクソでも暴力で片付けられる余裕が出てくる。

1.脅威度が低い
 まずそもそもの問題として、NPC術者は術者レベルに対して脅威度が低い。これは脅威度の割り出しの際にPCと同様のルールで作成されたデータを基準にしているフシがあり、「1レベルのPC一人の実力がこんなもんなら、NPCにした場合の脅威度も同じようなもんだろ」とかなり機械的な査定をした感がある。
 でも、ちょっと考えてみればワカるだろう。複数の遭遇を1日の呪文数でこなさないといけないPCと、1遭遇にありったけのリソースを投じられるNPCを同じ基準で考えちゃいけない、なんてことは。
 ちなみに、最もレベルの低い術者の侍祭は脅威度1/4。1レベルの術者と書いてあるのだが、呪文数を見るとどう考えても2レベル術者だったりする(1レベル呪文スロットが3個ある。どんなイカサマだ?)。
 例えば、前述の狂信者は4レベル術者。サフアグンの女司祭の場合は、えっ6レベル術者相当かよ。これで2レベルのPC4人が相手にして「通常」の難易度になるかどうかは、判断の分かれるところだろう。特にサフアグンの女司祭に3レベル呪文スロットでホールド・パースンスピリチュアル・ウェポンを発動された場合はかなり死ねる。2レベルPC相手に「普通」の遭遇どころじゃない。呪文能力があまりよろしくないことが救い。
 これが司祭になった場合はさらに死ねるボーナス・アクションとして1レベル呪文スロットを消費することで3d6追加ダメージ、上のレベルの呪文スロットを消費すると、1レベル上になるごとに+1d6とか頭おかしいことが書いてある。狂信者よりコイツの方がよっぽど狂っている。どうせ2レベル呪文スロットなんて、スピリチュアル・ウェポン使ったら手つかずなんだから、全部コレに回すつもりだろう。なお、コレでこいつ狂信者やサフアグンの女司祭と同じ脅威度2。呪文能力も二者より高い。
 その代わり、防御能力はお粗末。ACは低いしhpも脅威度2にしてはかなり低い。速攻を仕掛けられれば完封できる可能性もある。その点を加味すれば、「イニシアチブを取りさえすれば楽勝なんだから妥当な脅威度である」という主張もまあ聞いてやらんでもない(#^ω^)ピキピキ 大抵取り巻きがごっちゃりいて触りに行くことも叶わんのだがな。
 そういう苦しいフォローが言えるのは、支援がメインの信仰呪文使いだから。術者レベルが高くても、一気にPCを無力化するような呪文を使うのは、信仰呪文ではなかなか難しい。2レベル術者の呪文数なのに1レベル術者相当と言い張って脅威度割り出してる侍祭にしても、司祭のようにガイディング・ボルトを仕込むような殺意はないから、基本的にはそこまで害はない。
 問題なのは、一気にPCを無力化できるような呪文が多数搭載されている、秘術呪文使いも同じような基準で脅威度が割り出されてるってことね。Encountersで出会った術者レベル6で脅威度2とかアホなことをぬかした秘術呪文使いも、恐らくサフアグンの女司祭の脅威度が2だから、とかそういう基準で設定されたんだろう。
 呪文の質がまったく違うのに、同じ術者レベルというだけで同じ脅威度を設定したらどんな事が起きるのか、そういう脅威度だけに低レベルのPCにぶつけたらどうなるか、それは次に述べる。

2.PCの抵抗できる余地が少ない
 秘術呪文は一発で勝負を決めるものではなく、戦況を動かすためのもの、とPF記事でも5e記事でも書いた。マジック・ミサイル一発で敵を倒せると思わないこと、とも。
 それは敵がボス格の話であり、マジック・ミサイルもちゃんと3本収束させて撃てば、決定打にはならないが脅威度1/4ぐらいの相手なら即死させることができる。
 つまり、同じぐらいのhp(10前後)の1レベルPCに撃てば、高確率で瀕死に陥るか気絶する。1レベルの秘術呪文使いとはそういう相手ということだ。
 で、ここまで書いたら目の前にいる敵が秘術呪文使いのNPCであることが、どんだけ危険であるか説明するまでもないだろう。そういう奴の脅威度が信仰呪文使いと同じ基準、というかPCを基準に割り出されたりしたら、たまったもんじゃない。それが例え1レベル術者であろうと、ウィザードがどこに投じるべきか、尻から屁が出るほど悩んでいた呪文スロット2つを、遠慮なく毎ターンマジック・ミサイルという、確実にPCを瀕死にできるダメージ手段として注ぎ込めるのだから。
 これはマジック・ミサイルという抵抗を許さない攻撃手段に限った例であり、その他の呪文、クロマティック・オーブだったりウィッチ・ボルトだったりしたら外れる可能性という逃げ場はまだある(まあ前者は当たったらほぼ確実に死ぬだろうが)。が、そういう呪文はNPC術者はまず使ってこない。ダメージを与えるつもりなら、九割方マジック・ミサイルを飛ばしてくる。呪文スロットを1戦闘に全てを注げるNPC術者にターンを回すことは、毎ターン3d4+3ダメージを確実に奪われることと同義とすら言える。
 じゃあ信仰呪文使い同様、速攻をかけて畳み掛けるかというと、実は肉体的に貧弱な秘術呪文使いの方が物理的に叩きのめすのが難しかったりする。まず、メイジ・アーマーの存在。秘術呪文使いNPCの場合は、これまた九割方戦闘前からこれを張っている。ACを向上させる手段であるこの呪文、少ない呪文スロットをやりくりせねばならないPC術者ではなかなか唱える余裕もないが、リソース配分を考える必要ない上に、PCとの戦闘が待っているとワカりきったNPCなら使い放題だ
 それでもACは15、低くも無いが高過ぎる値でもない、殴れば当たる見込みの多い数値だが、さらにシールドが阻む。これで伸びた後のACは20、相当出目が良くなければ突破できないし、最悪なのは1ターン続くこと。攻撃ロールが必要な攻撃手段では、常に高い出目を求められることになる。マジック・ミサイルも無効化されるから、強引にhpを削ることもできない。
 一番タチが悪いのは、これらを防ぐ手段が無いということ。ホールド・パースンなら【判断力】セーヴ次第で抜けられるし、打撃やスピリチュアル・ウェポンには回避アクションで不利を与えるなど、抗しようも幾らかある。が、絶対命中のマジック・ミサイル、防御手段のメイジ・アーマーシールドには、低レベル段階では妨害する手立てがない。呪文スロットをシールドマジック・ミサイルに集中されるだけでも、PC側は良い目が出なければ為す術なく一人一人倒れていくことになるだろう。そして、敵で出るNPC術者はそれができる呪文スロットも持っているし、大抵下手するともっと質の悪い高位の呪文を使ってくる恐れがある。いや、そうでなくても上位の呪文スロットでマジック・ミサイルを使われるだけで、より確実にPCは死んでいく。3レベル呪文スロットでマジック・ミサイルを撃たれただけで5d4+5ダメージ、最低でも10点ダメージですぜ?

3.つまりNPC術者との戦いは理不尽で面白くない
 冒頭で「どうすんのよコレ」と書いたけど、結論としては「どうにもならん」
 呪文スロット切れを起こすまで押し続ければ勝てるだろうが、術者のレベルが高い場合、それまでには多分PC側が全滅する。それも、殴ればシールドで防がれ、敵からの攻撃は絶対に当たるマジック・ミサイルで削り殺されるという面白味も戦術もなんもねえ殺され方で、だ。
 術者レベルが低くて呪文を濫用してこないなら話は別だが、筆者はあんまりそういう手合いと出会った試しがない。また術者本体の脅威度が低いだけに経験点枠の余裕があり、大量の取り巻きを連れていて殴ってシールドで呪文スロットを使わせる以前に攻撃すらできない場合が多い(ついでに言うと遭遇の難易度の割り出しをまったく気にしてないような構成だったり)。
 似たような呪文リストの術者NPCばかりというのもまた問題。本当にオレが出会った術者NPCは、メイジ・アーマーシールドで身を守ってマジック・ミサイルを撃つ奴ばかりだった。そうでなければホールド・パースン、こっちの呪文にはカウンタースペル。術者NPCと出会う度に、こういう「何もさせない」戦法が繰り返される。そうでなくても、NPC及びクリーチャーの呪文リストは戦闘の事しか考えてないような呪文リストだったりする。それで長期的な冒険を見据えて呪文を準備しないといけないPCと同じ基準で脅威度割り出されちゃねえ。
 仮に貴方がDMなら、公式で扱っているNPC術者のデータについては、脅威度及び呪文リストに注意した方がいい。特に、レベルが低いパーティにぶつける場合は。レベルが上がってPCにも暴力的な解決手段が増えれば、上記のような戦法を取っても「うるせえ知るか」と揉み潰すこともできれば、シールドをカンスペで、メイジ・アーマーディスペル・マジックで消したりの抜け道もある(嗚呼不毛な光景)。が、レベルが低く、取れる手段も効果も限定される期間に「何もさせない」ことを主眼に置かれた戦法で完封されたら、極端な話二度と遊ばんと言われてもオレは責められない

4.それでもNPC術者と低レベルで戦うことになったら
 が、望む望まざるをさておいてそういう敵とも戦わざるを得ないのがTRPGのさだめ。何甘ったれたこと言ってんだと掲載データそのまんまにPCにぶつけるのも、それはDMの指針とプレイグループの勝手であるし。
 そういう場合にPCが生きて次の夜明けを迎える(どうせ戦力はガタガタになるから大休憩必須だろう)にはどうすればいいか?

~あしたのためにその1 先手を取る~
 ターンを回せばマジック・ミサイルで確実にhpを削られていくのだから、術者にターンを回すのは絶対にマズイ。かといって接近するには取り巻きに邪魔されるのが関の山。それでもイニシアチブを取っておくことは、次のターン、そのまた次のターンにマジック・ミサイルを撃つ機会を潰せる見込みがある。それに、先手を取ってシールドを発動させればそれだけ早く呪文スロットを断つことにもなる。
 もしもインスピレーションを採用しているなら、イニシアチブで使用したい。イニシアチブも能力値判定のひとつであり、インスピレーションを乗せられることを忘れてはならない。シールドを考えると武器攻撃を行うクラスは取っておきたい気もするが、インスピレーションはロールプレイで取り返せる。NPC術者への怒りと憎しみを込めたロールプレイでインスピレーションを渡さざるを得ない空気を作るのだ!(こういう手合いとの戦闘だとロールプレイする余裕もなくなる気もするが、それはそれ)
 取り巻きがいて攻撃できない場合にしても、速攻は仕掛けるべき。時間を与えれば与える程、こっちが不利になっていくだけ。場合によってはファイターも離脱アクションを宣言して、術者NPCに接敵に行く必要が出てくるだろう。その場合はクレリックが後衛に攻撃が及ぶのを防ぐことになる。ヒーリング・ワードが必須となので、できれば彼我の距離は60フィート以内であってほしい。

~あしたのためにその2 セーヴを攻める~
 シールドでいくらACを高めようとも、セーヴの前には関係無し
 と言っても、セーヴを振らせることができるのは、初級呪文に限るだろう。信仰呪文はキュア・ウーンズヒーリング・ワードマジック・ミサイルで受けた傷を癒すのに使ってしまうし、秘術呪文使いはシールドで飛んでくるマジック・ミサイルを防ぐのに呪文スロットを使ってしまうため。2レベル呪文が解禁されるようなレベルで出会えば、フレイミング・スフィアーとかウェブとかやりようはあるんだけどね……。
 最初から初級呪文をメインの攻撃手段にしている秘術呪文使いはあまり問題ない。一方、戦の領域のクレリックのように、ウォーハンマーやモール、グレートソードなど、優良な武器を使っている場合はセイクリッド・フレイムをメインにしていいかは難しいところ。確かにセーヴを攻めた方が通る見込みは高いが、【筋力】の追加ダメージコミで一気にhpを削っていくのも必要だからだ。モールやグレソを使っているなら尚更。そういう場合はシールドを張っている時に限りセイクリッド・フレイムで攻める方がいいかも。
 貧弱な術者NPC殺しにはポイズン・スプレーが最適なのであるが、こういう時に限って修得してないのよな。ザネンム・ネーン
 この時、【判断力】セーヴを攻めるのはお勧めしない。NPC術者はPCと同じ手順で作られているので、セーヴに習熟している稀有なクリーチャーだからだ(#^ω^)ピキピキ
※術者なので【判断力】セーヴに確実に習熟している。「こいつソーサラーなんで【耐久力】セーヴにも習熟してます」と言ったら、まあ、ちょっと怒っていいかな。

~あしたのためにその3 呪文スロットは温存する~
 殴ればシールドで阻まれ一方的にマジック・ミサイルでhpを削られる、ついついシナリオライターとデザイナーへの悪罵と共にガイディング・ボルトを叩き込みたくなるが、それは術者NPCの思うツボ。ヤケになって出目任せの火力呪文を叩き込むのは、本当に追い込まれた時になってからでも遅くない。確実にマジック・ミサイルでhpが削られていくと言っても、即死に至るほどのダメージは出せない。例えまたすぐに倒れることになっても、傷ついた味方を起こせば、追い込むチャンスはまた生まれるのだ。また精神集中の必要な呪文に対して、マジック・ミサイルは覿面に効く(一発ごとに精神集中の維持が必要)ので、ブレスによる援護はあまりオススメしない。
 秘術呪文使いに対してマジック・ミサイルを使われた場合は、シールドが準備してあれば、無効化した上回復の手間を省略できる。これで稼いだ時間に可能な限りの有効打は撃ち込みたい……つってもこのレベルじゃ、手数で押してちょっとでも攻撃ロールで20以上の結果を出す確率を上げる、ぐらいしかないと思うが。
 ただし、シールドマジック・ミサイルを無効化するにしても、1発は1レベル呪文スロットを残しておきたい。それは次の項で紹介する、術者NPC殺しの特効薬のために取っておくからだ。回復手段が残っているなら、素直に受けて寝ておくこと。

~あしたのためにその4 結局はスリープ~
 低レベルでPCが大ダメージを与えるのは難しい。クロマティック・オーブガイディング・ボルトシールドに阻まれる。
 じゃあダメージを与えるんじゃなくて寝かせばいいじゃない。
 スリープはセーヴ抜きで合計5d8のhpを無力化する、ある意味1レベル時点での最大火力。これを集中して唱えれば、いかに強固なACにHDの高い術者NPCでも、所詮は秘術呪文使いのhp。多少の手傷を負った時点で眠りに落ちる。残り呪文スロットが一発なら、シールドマジック・ミサイルを防がず寝た方がいいと言ったのはこれが理由。
 難点は、この「多少の手傷」を負わせるのが難しいこと。セーヴを振らせる初級呪文ではダメージが安定しないし、物理的な打撃やマジック・ミサイルシールドで防がれる。一応、「シールドを宣言したらマジック・ミサイルを発動する」という待機アクションが取れるなら確実にダメージを通すことができる。ただ、待機した時点で呪文スロットを消費してしまうし、実際にシールドを唱えなかった時は無駄な待機になるし、保持するには精神集中が必要で、格好のマジック・ミサイルの的となる。1レベル時点では、これをシールドで消した時点で呪文スロットを全て消費してしまうから、これはレベルが上がって相当余裕のある場合に限られるだろう。シールドの宣言に割り込めるかもちょっとルール的に曖昧であるし。ここは前衛やローグの出目、それにセーヴを強要する呪文に期待するしかない。
 めでたくhpを削ったら、後は5d8の出目に期待。術者が寝た瞬間、一同思い付く限りの罵声を上げながらクリティカル・ヒットの断頭の一撃をブチ込んでやろう。無論、前回提示した待機アクションを用いた一斉攻撃で。脅威度詐欺に相応しい死に様だ。取り巻きが生き残っているとしても、うまくhpを削れたら最優先で術者NPCのみを対象にスリープを撃ちたい。こいつに手番を回せば気絶者が出るんだから。その際には取り巻きに起こされないよう、スリープともども待機を活用して割り込む隙を与えないこと。
 術者NPCがエルフだったら? 殴る時にいい目を出すしかないんじゃねえかな。

 散々術者NPCをディスってきたが、多少注意深いDM相手なら、ここまで酷い例はそう出会うことはないと思う
 筆者が遭遇したのもイベントでの使用でデータを大幅にいじることができない縛りがあった故で、クローズドなサークルであればいくらでも手心は加えられるし、5eの知識があれば、シナリオに掲載された術者NPCのまずさはすぐに気付けるはずだ。ちゅーかシールドを秘術呪文PCが準備していることを前提にしているが、そうでもないと本当にサンドバッグになるしかないからね。そのぐらい一方的にやられるのよ。
 公式も多少は反省したようで、VGtMで追加されたNPCはコピペ&戦闘一辺倒の呪文ではなく、準備呪文にウォーター・ウォークファントム・スティードを入れるような可愛げを見せている。どうせ使われることはないんだろうが、一枠クソな呪文が消えたと思えるだけでもマシである。ちなみに妙に似たような呪文リストが多いのは、最初はデータを作った奴がゴリ押したせいだろうと考えていたが、納期に押されてコピペで済まさざるを得なかった説が対抗馬。
 かといって術者NPCの脅威度割り出しの基準が変わらない限りは是正されないだろうし、そもそも呪文発動能力に対する査定が妙に甘いという体質からして、そうそう改善するとは思えんのだがダークネスフェアリー・ファイアーを発動できて、盾を使ってないのにAC15、ゴブリンの倍近くのhpで即気絶の毒持ちでスリープが効かないドラウが脅威度1/4とか舐めてんの?

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

D&D5e余話#176~5eことはじめ記・いつかドラゴンスレイヤーになるために ウィザード編~

 PFはじめてさん向け記事では、CRBクラス縛りで役割ごとに紹介してきて最後の秘術役がアーケイニストというズッコケをかましましたが、こっちは普通にやりますのでご安心下さい。
 それというのも、ガストも臭気が抜けてグールになるほどに手間のかかる呪文準備システムのせいであり、クレ公同様にそれが是正された今こそ、秘術役の中でも選ばない理由がないってぐらい強力なあのクラスの出番。めでたくはじめてさんにも自信を持ってオススメできるようになりました!

ウィザード

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