We are Pathfinders!#261~パスファインダー協会シナリオ『RETURN OF ARODEN』 詳細は4月31日にて~~

 エイプリルフールにウソこかれると「エイプリルフールは午前中までしか有効じゃないんだよこのトンチキが」などとしたり顔で言い返す人がいますけど、アレこそ四月バカにしてやられた人が顔真っ赤にして言い出した出まかせらしいっすね、最近の研究によると。

 さて今年のエイプリルフールネタはどうしたものか。
 なんせ一番エイプリルフール臭い5e翻訳が実現しちまったもんだから、これはそんじょそこらのウソじゃ動じませんよ。しかも先行してPF翻訳という同じぐらいウソ臭いニュースまで流れてたしな。
 とかなんとか言ってたら来ましたね、ジェットストリームアタックの如く第三のウソ臭いホントのニュースが。
 Starfinderでついに宇宙までブッ飛んだPathfinderですが、なんとここに来て発表された新作パスファインダー協会シナリオが『RETURN OF ARODEN』!!
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 エイローデン! 生きとったんかワレ! 的なタイトルですが、表紙から受けるイメーヂからして剣呑な復活劇、なんかアンデッドとかになって帰ってきたようないくない雰囲気がフンプン。そりゃファラズマ様も信者に死の予言を教えませんわ。しかもなんかゴラリオン最期の年とか危ない文句が見えるし! 英語がこれで正しいのかびみょうに不安なんだけどさ!
 PUでババリソやモンク、ローグ、サモナーに手が入り、技能に関するオプションが提示されたのは「そろそろPathfinderも版上げするよ」という布石であり、今回のシナリオもこれまでのPathfinderを総括するような内容になるのかも。エイローデンの帰還をもってPathfinderの死と新生(エヴァの劇場版…うっ頭痛が…)とするとかだったらなかなか憎い仕掛けじゃないですか。
 現状では推測でしかありませんが、そこんところはより詳細な内容が告示される今月末、4月31日を待て、ということですかな。

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#86~少しまじめに考える戦闘システム・ハウスルール編~

 基本的なルール・技能編と二回にわたってお届けしたクトゥルフ戦闘ルール、既に
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 空気が漂っているっちゅうか、普段の数倍の分量の記事を書いた気がするのだが、なんかクトゥルフの戦闘ルールのダメっぷりはあまねく知れ渡っているんだから、あんなに苦労しなくとも別に良かったような。いや自習的な意味で書いたんだからいいんだ、うん。
 で、マトモに回そうとしても回さないってことがワカった(嗚呼苦労に全く見合わない結論)ワケで、じゃあそれをどうするのかと問うならば、TRPGにおいていやさ万事に共通する格言、「無い物は作れ」。素晴らしい金言だな! マイナージャンルのエロ同人が無ければ自分で作るのが一番手っ取り早いのは、地続きの業界だけに皆様よくご存じでしょう! いやいくら地続きでもマイナージャンルのエロ同人はなかなか描かねえか。
 そう、このズブズブな戦闘ルールに我らがすべきことは、マトモに回らないなら、回るように改造すればいいじゃない! TRPGというかルールのある娯楽として色々間違ってる気がするが、実際素直に回すとようけわからんことになるんだから仕方がない! なあにもうちょっとまともに動くがユーザ各自の思惟の入る余地が物凄く多いT&Tというシステムだって立派に商売成り立っている!
 予告通り、今回は筆者がクトゥルフの戦闘を扱うハウスルールの話。公式見解でもなければ、他所のレギュレーションではまったく通じない話なんで、話半分もしくは都合のいいところだけを摘んでいく程度の気持ちで読んでくだち!

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テーマ : TRPG
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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#85~少しまじめに覚える戦闘ルール・技能編~

 前回さんざなんだこのズブなシステムはとかこれでよくもベーシック・ロールプレイング・ゲームと名乗れたもんだとかそれにつけても金の欲しさよとかディスったクトゥルフの戦闘システム、これ以上掘り進めても「各自でハウスルールを作って回さないと話にならん」と う結論に落ち着きそうな空気がふんぷんとしているのだが、始めちまったもんは仕方がねえ。そう、クトゥルフの戦闘ルールは前回押さえた基本的事項だけでなく、戦闘に関わる技能それぞれにも個別のルールが記載されているのだ! だからそういうことは戦闘ルールに包括しておけよ!
 早くも怒りのあまり歌舞伎揚げバリューパックを一袋空けてしまいそうな険悪ムードが漂ってきてますが、そんな既に敗北感たっぷりのクトゥルフ戦闘システムおさらい記事、今回は戦闘関連技能特集60分一本勝負だヨ!

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#84~少しまじめに覚える戦闘ルール・基本編~

 故あってクトゥルフのルールを再確認している時、ふと「そういえばオレまじめに戦闘ルール読んだことねえな」と思った。
 本当に読んだこと無かった。まじめに戦闘する気が無かったから。
 護身用に銃ぶっぱなすとか空手蹴りするとかならともかく、KPから戦闘ルールを読み込んでいないと生き残れないほどのガチンコファイト倶楽部を挑まれるというのは、それは探索者のシナリオ的敗北だろうという古い考えが染み付いたウサミン世代なので。確かにKGBもといその前身のチェーカー相手にドロップキックで飛び回る大ハシャギをしたこともあるが、ありゃ若気の至り(あと装甲をもらえたし)であり、クトゥルフのシナリオってのは頭脳パズルで、足で稼いだ情報をひらめきで組み合わせれば必ず道は開ける! というのが基本的方針は今でも疑っていない。まあその割にオレが参加するシナリオはなんか独立種族に引っかかれたり狂人に銃で撃たれたり狂人が操った味方に銃で撃たれたりとやたらと物理的戦闘を強要された記憶ばかりなのだがな!
 とは言えいつまでも仲間内のゆるゆる裁定に与えてルールを疎かにしていると、いずれ来る全てをTRPGで解決するホビーアニメ的な世界において脱落し、ひとりジャパリまんを食い損ねるフレンズに落ちぶれる危険性も否定できない(もう言ってる方もわけわからん)。ここはひとつ卒業シーズンであることだし心機一転、少しはまじめに戦闘ルールを把握してみるか、とルールブックに手を付けた。
 手を付けたんだけど、本当にクトゥルフのルールブックって戦闘ルールパート少ねえのな
 およそTRPGにおいて戦闘というのは重要なファクターであり、それが占めるルールブックの割合というものは結構なものとなる。D&DやPFなんてそれだけで一冊の本が……とは言わない(考察や分析を含めるなら楽勝)が、小冊子一冊ぐらいはできそうな分量があるし、読めば読むほど新しい発見がある。オレ戦技を試みる前に機会攻撃でダメージを受けたらダメージぶんのペナルティを受けるなんてこの間初めて知ったよ。いやそもそも機会攻撃受けるような状況で戦技しなかったからさあ。大抵GM側で《(戦技)強化》持ってる奴ばっか使ってたから。
 対して、クトゥルフの戦闘ルールは6ページで終わる。そのうち4ページはスポット・ルール、さらに細かく見ると4ページ中2ページは火器のスポット・ルール。銃器の携行が許されていない現代日本だとまるで見ない可能性もある。見開きでルールがまとまる番長学園!! もなかなかに衝撃であるが、これでベーシック・ロールプレイング・ゲームを名乗るケイオシアムのふてぶてしさも相当なモンである。みくは〈頭突き〉がキャラクターシートに最初から印刷してあるシステムはベーシックではないという意見を曲げないよ。
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曲げない前川
 なんか記事にするほど熱心に読み返さなくてもいいような気がするけど、なんせ今ナウでイマいヤングに大人気のクトゥルフ、あたしもクトゥルフの戦闘ルールを把握して一人前の探索者になったるばい、ととんでもハップンする博多女子も見ているかもしれない。方言で喋る女性キャラを見ると興奮する性癖の筆者としては方言女子とエンカウントのチャンスを逃すわけにもいかないので、ここはひとつ本気(まじ)モードで戦闘ルールを再確認してみた。それに、戦闘ルールの記述こそ少ないが、実は〈回避〉や〈組みつき〉は技能個別の解説に重要な事柄が記載されているので、実際に把握せねばならないルールは見た目以上に多いのだ(この記述の散逸っぷりは何とかしてほしい。7版で直ってるといいネ)。

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TRPGこぼれ話#287~射撃の思い出~

 筆者は薄い鎧で華麗にかわす軽戦士よりも分厚い重装鎧でブン殴り合う泥臭い戦闘の方が好きだと以前書いたけど、そんな趣味故後衛から射撃するよか前衛の肉弾戦の方を好む。とは言え射撃にもそれなりに思い出というものはある。
 初めてやったTRPGのソード・ワールドではレンジャーが経験点少な目で伸ばせて弓も打撃力が高いので、ダメージ自体は割と高かった。ただマトックやモールに選択ルールの強打まで持ち出されるとちょっと厳しく、これに対抗しようとするとクロスボウという選択肢が人気だった。装填しておく手間はあるがダメージのレートはやたらと高いので、開幕の一発で使う分には強力だった。高レートに目を付けて使い捨てにする戦法が横行していたのか、装填のために糸を巻いておいた状態をどこまで認めるか、ちょっと議論になった覚えがある。その程度で議論になるんだから思えばのどかな時代だった最終的に一番やばい火力は、ダメージ減少しか通じない上にクリティカル値が10の呪文という事実の前には屁みたいな問題である。SW2.0でも固定値はべらぼうに上げる手段こそ増えたが、結局この結論は変わってない気がする。
 そういやSW2.0では射撃をするにはシューターと《精密射撃》が必要という余計な手間あり、かつフューチャーされているのがマギテックシューターのため、どうにもやる気が起きない。二丁拳銃の火力は確かに凄いが命中判定が必要な上に実現に時間がかかる、バカスカMPを使うことを考えると別にソーサラーで呪文を撃ってればいいんじゃねえの、という気がしなくもない。防護点が高くて回避の低い奴には強いと聞くが、基本的に防護点も高ければ回避も高い奴としか戦闘しなかったオレはどうにもその有用性を信じ難い(高レベルになれば強いと聞くが)。純正シューターは完全に未知数。用意されてる特技が《射手の体術》であることを考えると、何となくロクな扱いをされないんだろうな、という予感はする
 D&D3eでは弓矢だと【筋力】ボーナスを乗せるにはマイティ・コンポジット・ボウでなければならず、しかも等級を定められてるもんだから固定値を伸ばすのが結構大変で、《速射》による手数の増加は必須だった。それでも【筋力】ボーナス1.5倍の両手武器と《強打》から生み出される、あの狂ったような火力に対抗するのは容易ではなく、基本ローグで急所攻撃コミでやるもの、というイメージだった覚えがある。《武器開眼》とロングボウもそれはそれで強かったが。PFにて《致命的な狙い》という絶好の特技が加わった上に、3e系列にはびこるでかい=強いにのっとった接触ACのチョロい連中を恐怖のズンドコに叩き起こす最終兵器《針の目を通す狙い》という到達点まで用意されて至れり尽くせり。地位が補強されただけでなく、レンジャーのアイコニック・キャラクターのように、クロスボウによる一発狙いなど方向性も多様になった。ただ、相変わらず《近距離射撃》《精密射撃》の仕込みは面倒だけど。
 4eはさらに制限が緩くなったが、射撃というとハンターがディスラプティブ・ショット撃ってた思い出しかないや。呪文と射撃の差もほとんど無くなってたなあ思えば。最終的に突撃してすごい火力を叩き出すことにみんな走っていた覚えがあり、これまた射撃の印象薄い。ただ暴れ役相手にディスラプティブ・ショットの動けない状態で足止めするのが物凄く楽しかったので、コレが一番熱心に射撃型のキャラクターをやってたシステムかもしれない。グリーン・ドラゴンを追加行動も含めて2ターンに渡って足止めしていたのが俺の射撃型PCのMAX。
 5eでは射撃ファイターが一派として存在するが、ハンド・クロスボウを近距離で撃ちまくるあれを射撃型として認めていいのかには少々の議論が必要であろう。レンジャーがハンターの道を進むとかなり面白い射撃型キャラになりそうなんだけど、そこまでのレベルで遊べるレギュレーションを体験してない上に、レンジャーというクラス自体が見たこと絶無だったりする。まあ1レベルがワーストと呼べる弱さの上に、戦闘以外で経験点が入りづらい環境だったりすると選びづらいというのはよくワカる。
 ウォーハンマーは射撃に対して回避も受け流しもできないため、一方的に撃たれまくると盾を装備して命中率を下げるぐらいしか対策がなく、非常にツライ。その代わり接近してしまえばピストルかクロスボウ・ピストル以外で射撃することができない。キャンペーンに参加していた射手はネズミ捕りのキャリアで手に入れていた犬をけしかけることで見事にこの欠点を打ち消していた。ダークエルフの射手との射撃対決でも、この犬を仕向けてダメージ・レースに打ち勝っている。クトゥルフでもそうだがやはり犬は正義
 そのクトゥルフは真面目にルールを運用しようとすると、回避した場合まったく行動がでけんので銃を持った人間に動物は絶対に勝てないそうな……銃を外さなければの話ですけど。言うても〈マーシャルアーツ〉蹴りの物凄い破壊力を見てしまった後だと、貫通する武器への耐性を持ってる神話生物がやたら多いのも含めてあまり銃器に走る気にならない(こういうことを言ってるから7版で〈マーシャルアーツ〉にメスが入るのだ)。それに、現代日本を舞台にしたシナリオが多いせいで、銃の技能を伸ばしてもそんなに撃つ機会がないし、そもそも所持してない場合が多い。所持を許されてる警察官でも無闇にバンバン撃つのは法治国家日本ではなぁー……と思ったけど、考えてみると周囲の警察官探索者はそれこそ天才バカボンの本官さんのように乱射するおまわりさんばっかりだった。そんなに気にすることないのだろうか。また銃器は圧倒的に撃った経験より狂人に撃たれた経験の方が多い。銃器のデータが『2015』で追加されて喜ぶのはKPだけ! というクソみたいな宣伝文句を見たが実際その通りで、毎ターン連射してくる銃器は場合によっては呪文や神話生物並に手を焼かされる。やっぱり近代兵器というのは怖いもんだ。
 メガテン覚醒篇のシューティング技能は銃の威力の高さのために序盤は重宝されるが、意外と威力を伸ばす特技が無い(ピンホール・ショットだけ撃ってればいいっちゃいいが)。銃の威力依存の為将来性もやや厳しいため、個人的には射撃するなら弓を推奨したい。強さが必要なのが難だが、特技も武器の性能も高い。考えてみると、このシステムも悪魔の特技フルオートの方が鮮明かもしれない。みんな射撃回避は大体捨てているところに炸裂する全体を対象にした射撃攻撃のクソ特技。基本的に覚醒篇はマスターだったので撃たれた記憶はありません。
 あー射撃全盛と言えばダブルクロスは射撃に必要な能力値を上げるとイニシアチブも高くなるので、凄まじく効率が良かったのを思い出す。キュマイラの完全獣化のダイス数で筆者も対抗はしていたが、内心近接戦に巻き込まれることもない安全圏から先手を取っての大火力を叩き込む様に震え上がっておったよ。3rdで全体的にシンドロームの強さが平たくなったけど、未だにGM禁じ手の一つに「退き撃ち」があるのを聞いて、もう少し何とかならんのかなあと思ったり。
 サタスペは割合だけなら射撃型キャラの方が多かったが、あれは肉弾戦に入るまでが大変な上に、先手を取ってフルオートで大体カタがつくからという消極的な理由で選んでいたからで、4eのように能動的に射撃を選んだとは言い難い。六門2Eのシューターも強いんだけど使ったことないんだよなあ。
 全体的に射撃型PCの機会が少ないと、やはりどうしても撃っているのを見た記憶か、撃たれた記憶の方が印象深いのう。しかしPCでやらなくても、マスターで撃った記憶もあるはずなんだけど……と考えて思い当たったのが、筆者の出す射撃型の敵って速攻で足止めの前衛を排除され、取り囲まれてボコられて終了とまるで射撃役としての仕事を果たさず散っていった輩ばっかりのせいかもしれない。

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#82~これからクトゥルフを始めるみんなに言っておきたいことがある~

 かなりきびしい話もするが俺の本音を聴いておけ。
 いつの間にやらシマによってはTRPGと言えばD&Dでもなければソードワールドでもなくましてやマルチバースでもない(適当に浮かんだ名前を書いただけ)、クトゥルフと答えられるそうで吃驚。各種メディアで急速に取り上げられるようになったのもあるが、いやはや世の中何が起きるかワカらんもんだ。もしかしたらオレの終生の夢であるアマゾネスの住む秘境に迷い込んで子孫を残すためだけに拘束されて一生を終える、そんな野望も実現するかもしれんな! ちなみに火付け役がニコ動の卓上ゲーム動画という分析は『古きものたちの墓 クトゥルフ神話への招待』で森瀬繚氏が指摘しておられるが、オレもそれを読む前に同じ意見を提示していたりするのだフフン参考記事)←アオイホノオで鼻で笑われていた自慢。
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 せめて本が出る前にこの分析を記事にしてたらまだ格好がついたのにね。でも、たまーに「N◎VA新版ではマキナでINAUSが焼けなくなったよ」という四月バカの嘘が本当になって釈明に追われたりするから、ほんと世の中何が起きるかワカらない。あの時はスパイ扱いで追及されてマジで焦った。
 話の腰がボキッとエンマ号のマストのように折られたが、ともかくクトゥルフがTRPGのイメーヂになってるのは事実、クトゥルフをやりたくてTRPGを始めるという人も少なからずいることだろう。なんせ始業シーズンだしな!(とってつけたような時事ネタ) ただ、クトゥルフって決してTRPG全般のイメーヂとして適当でもなければ、初めて遊ぶのに適したシステムではないと思う
 これはクトゥルフ自体のシステムに問題があるのではなく……いや割とあるが……TRPG全体の中でも特殊なケースであることは認知しておかないと誤解を招く。さらに言うとクトゥルフ自体がメディアでの取り上げられ方やネタにされ具合のせいもあるが誤解を生みやすいシステムだったりする。この辺の認識の差があると、いざ実際にクトゥルフ卓に参加した際、経験者との間で齟齬が生まれ悲しいTRPGデビュー、場合によっては同時にTRPGにバイならする衝突事故にもなりかねない。
 というワケで、今回はクトゥルフ初めてさんが知っておいて欲しい、クトゥルフにありがちな誤解特集全部ポンチ野郎の筆者がやらかした痛い目を見た誤解なので、読むまでもなく「言われなくても知っとるわい」という内容かもしれんが、まあ痛い体験談とでも思って見てくれや! つまりクトゥルフ版しくじり先生だな!(そうなの?)

1.クトゥルフはバカゲーではない
 クトゥルフはバカゲーでもなければギャグゲーでもない。決してB級ホラー映画のようにあからさまに危険に突っ込む、わかっていてバカをやるゲームではない。確かにわかっていても危険に突っ込むB級ホラー映画以上に問題のある登場人物が多い……っていうか原作だとそういうセッティングはかなり多いんだけど、バカゲーじゃあないんだ! 信じてくれ! テキトーにヤバそうなものに触れてアッパッパーになるのを見てゲラゲラ笑うだけのゲームではない。初回は許してもらえるかもしれないが、繰り返すと多分不興がられるプレイである
 じゃあ何ゲーなのよ、というと、クトゥルフは一応ホラーゲーである。一応人知の及ばない神話的存在に遭遇する恐怖や狂気、人間の卑小さ、その上でいかに抗うかを楽しむというのが本題のはずだ。
 言うてもホラーとして楽しむというのは、実は結構難しかったりする。正気度を始めとしたシステムがハタから見るとバカっぽい上にネタとしてあまりに使い勝手がいいため、どうしてもギャグとして取り上げられがちであるし、そういうイメージを払拭するのも簡単ではない。しかも文章で盛り上げる小説や視覚・音響に頼れる映像とは違って、その場その場のKPの語り口という非常に心許ないものから想起される恐怖なので、実際にコワい思いをするかどうかは保証できない。
 ただ、人知の及ばない神話的存在の、この「人知の及ばなさ」は間違いなく保証できる。見たら発狂する存在だけあって、クトゥルフに登場する神話的存在どもはどんな思考回路してたらこんなもん思いつくんだろう、という風体や性質の連中がガンクビを揃えている。率直に言って創始者のラヴクラフト先生は危ないクスリでもヤッていたのではないのか。神秘的な夢をしょっちゅう見たというし(ショゴスは麻薬中毒患者の夢にしか出てこないという説があるが、それを克明に描写できる先生は……)。
 クトゥルフで遭遇する神話的存在は、恐らく今まで知っていたどんな創作物よりも気色悪くてヘンテコで、しかも面白いはずだ(原作風に言うと冒涜的ってヤツだね)。知らない、想像もつかないものに遭遇する、そういう楽しさがあることは期待してもらって間違いない。無論本当に怖かったならそれはそれでOKだ。思う存分怖がりまくって、一人で夜中トイレに行けないぐらいになってくれるとKPも喜ぶ

2.クトゥルフは狂うことが目的ではない
 想像もできない神話的存在との邂逅、そんな未知との遭遇も大きな楽しみだけれど、クトゥルフの楽しさはそれだけではない。
 だがそれは正気を失ってアッパッパーになることではない! これまた原作だとどいつもこいつもダメ人間どもが好奇心に負けて破滅する話ばかりだが、そういうラストはクトゥルフだと失敗を意味する。あと意外と完璧にアッパッパーになった奴は少ない。
 前述した通り、クトゥルフの目的は人知の及ばない神話的存在に遭遇する恐怖や狂気、人間のちっぽさに慄くと共に、それにいかに抗うか人間サイドとしてできる限りの抵抗を求められるゲームなんである
 しかし近くの者は見て狂い遠からん者は聞いて狂う神話的存在をたかだか人間が、それも後述するように貧弱な探索者がどう攻略するのか。それは論理的思考力に基づいた謎解きだ。神話的存在には物理的な手段は通じないが、太古の知識や禁断の書物に記された、封じられるに至った経緯や弱点がある。そうした対策を地道な調査で掘り起こし、実践するというのがクトゥルフの王道シナリオ。いきなり襲われるとか監禁されるとかスタートは異なるが、足で稼いだ情報を組み立てて対策を編み出す、という流れ自体はそう変わらない。もしもどうにかする手段がなんもありません、とか言われたらルールブックを投げつけて小説でやれ、と怒鳴っていいぞ!
 そうした調査の中で正気度はどんどん減っていくだろう。だが、狂ってアッパッパーになるのはあくまでも結果論、それも酷い場合の話なのだ。神話的存在を封じ、人類と世界の危機を救う事がクトゥルフのシナリオの成功であり、目的の達成を意味する。
 アッパッパーなロールプレイは狂っちゃったら初めて全力で行うべし、その時こそ許されるであろう。

3.クトゥルフで正気度はそんなに減らない
 2に関連して。
 確かに見たら一発狂人モノの脅威も存在しているが、そういう輩は簡単に出会うものではなく、大体が探索者の行動が失敗した場合の結果として出現する。セッション中に頻繁に遭遇する脅威の多くは、正気度損失は微々たるもので、一時的狂気=一度に5点失うようなのは結構重い方なのが事実(無論そうでない場合もある)。
 かといって、そんなに正気度が減らないからってお気軽にホイホイ突っ込んでいいものでもない。正気度というのは削られて笑いを取るものではないのだ。あくまでもHPやMPのような、キャラクターの存在にとって大事なリソースのひとつ。自発的に削るものではなく、シナリオを完遂するまでできる限り大事にしなければならない。第一、自分から削りに行かなくたって、ほっといても正気度を減らされるような脅威は押し寄せてくる。シナリオを成功させるために正気度の損失を求められることもある……多くのシナリオでそうだったりする。そして、ごく普通のKPならそう簡単に不定の狂気や永遠の狂気に陥るような正気度損失は起こさない多大な正気度損失の大安売りは脅威を薄れさせ、ゲームを陳腐化させるからだ……これもKPとしてやらかした上での体験談だったり。ジワジワと脅かされていく正気に焦りながらも真相究明を急ぐ、このスリルもまたクトゥルフの楽しみだ。真綿で喉を絞められるような削り方でなければ、こういう緊迫感は維持できない。
 自分から無闇に減らしに行くのは論外であるが、ビクビクし過ぎてもいけない。適度にびびってほしい。シナリオがうまく行っているようなら、減らされる正気度もまた正解の合図なのだ。怖れはしない飛び込めばいい(ウォウォウォー)←ダンバイン調。

4.クトゥルフは自分だけ生き残るゲームではない
 これまた2に関連して。
 死にやすいゲームと知るとついつい自分の生に固執して危険を他人に押し付けがちだが、クトゥルフで自分だけ生き延びようとする選択は、それが止むを得ない場合はともかく、えてして最悪の結果を呼ぶ(関わっているのが旧支配者クラスだと大体国がひとつ滅びる)。時には玉砕覚悟でシナリオ成功のために突撃しなければならない場合もある。なんか俺の参加したシナリオはそんなのばっかりだな! 命も正気も粗末に扱ってはいけないが、それらも必要経費と割り切る思い切りの良さが各人には必要だ。
 魔導書を読むなど、自発的に正気度を減らさなくてはならない場合は正気度が高い人が率先してあげるなど、分担もグループ全体の正気度を保つことになる。どうせ呪文発動にはMPや正気度がコストになる=POWが高い人=正気度が高い人が適しているのだし
 何よりクトゥルフだってTRPG。参加者全員がエンジョイ&エキサイティングの精神で取り組むゲームなんだから、他人を陥れてまで身の安全を優先する姿勢がそもそも間違いだ。ていうか他人を犠牲にして自分が生き延びても、シナリオが失敗したら神話的存在復活の巻き添えになって結局死ぬとか無駄なあがきになる場合が多いんであんまり意味ないぞ。度合いが酷いと探索者は生き延びてもプレイヤー生命が終わったりしち

5.クトゥルフの探索者はヒーローではないが一般人でもない
 クトゥルフの探索者が世間一般のゲームのキャラクターと比べて貧弱なのは、プレイ経験が無くてもご存知だろう。実際探索者はTRPG界のヒエラルキーにおいてはかなり下層に位置する。これだけショボいTRPGのキャラクターがPCとなるのも珍しい。他はガープスベーシックとか? 間違ってもばったばったと敵を薙ぎ倒すヒーローではない。人間を薙ぎ倒すぐらいの探索者は場合によっては生まれるが、神話的存在相手だと高確率でばったばったと薙ぎ倒される
 かといって、モブのように死んでいったり日和ったりするのが許されているわけでもない。あくまでも探索者は探索者、謎を追い怪奇を暴き脅威を封じるために神話的存在に立ち向かうことを宿命づけられたSRI怪奇大作戦な生き物なのだ。恐怖を知った上で戦いを挑む、人間賛歌は勇気の賛歌的スタンスないしは相手の技は受け切って見せるプロレス的スタンスが求められる。でも、受けたら死ぬ技を見極めるライン取りも覚えておきたいテクである。
 また、クトゥルフではカルティストや犯罪者など、意外と人対人の対決に巻き込まれる場合も多い。ハナっから物理的手段による解決に頼る思考は間違っているが、何らかの戦闘手段や〈回避〉を高めておくのは悪いことではない。特にダメージ・ボーナスがある場合は〈こぶし〉〈キック〉など格闘戦闘力を確保しておくと安心感がだいぶ異なる。ビッグザ〈武道〉まで取るのはやり過ぎかもしれないが。
 あ、そうそう、クトゥルフ以外のTRPGではばったばったと敵を薙ぎ倒すヒーローもできるでよ。最近じゃそっちの路線の方が多いぐらいじゃないかなぁ。中にはクトゥルフ以上に死にやすいシステムもあると覚えておくといいだろう。

※2~5を総合すると、クトゥルフで重要なのは踏み越えていいのかマズイのか、そのラインを見極める事。この線引きが探索者を長持ちさせるコツだ。

6.クトゥルフは原作を読む必要はない
 これは意見分かれるかもしれないが、筆者は無理して読む必要はないと思う。「クトゥルフを遊ぶには原作読んで勉強しないといけないのかなぁ」とか思ってるようならしんぱいごむよう。読まなくても解説書や関連サイトを見て回ったぐらいの予備知識でも十分遊んでいける。第一、原作を読んだところであの通りに進むシナリオなんて珍しいし、下手に原作っぽいシナリオをやろうとすると地味でつまんねぇという評判だったりする(具体的に言うとラヴクラフト先生の短編を元にした場合)。
 もしも原作に触れてみたい場合は、まずBRP版冒頭の『クトゥルフの呼び声』を読んでみればいいだろう。読めばワカると思うけど、ものすごく回りくどくて大仰な言い回しがず―――っと続くので、アレに耐えられるなら他の先生の作品も薦められる(流石に話は面白いのだが)。クトゥルフを始める前に本家を読んで勉強しておくか! と意気込んでラヴクラフト全集を手に取ったらあまりの読みづらさにウンザリしてテンション落としていては本末転倒。ラヴクラフト先生以外の作品だと読みやすいものもあるが、作家によってギミックや設定の取り扱いが全然異なるので、一本読んだだけではクトゥルフの全体像を掴んだことにはならないから厄介だ(っていうかオレだっていまだ掴めてねぇ)。
 もしもクトゥルフに関して事前に勉強したいのであれば、前述の通り解説書も関連サイトも世に溢れているからそこから入っていけば良し。ただ、解説書も森瀬氏がご指摘されているように、「80年代で時間が止まったような古臭い解説」だったりするのは珍しくないし、校閲が入っていない個人サイトなんかはもうバイアスかかりまくってる危険性がある。ルールブックを持っているなら、参考セクション及びクリーチャーと神格の項をサラッと見ておくといい。後者はKP向け内容だがデータバレして困るシナリオなんて少数だから気にするな。クトゥルフというTRPGについて勉強する、という意味なら、公式シナリオを読むのも一つの手きょうび公式シナリオなんてGM各自が手を入れて当然と言わんばかりの出来が横行する中、クトゥルフの公式シナリオは稀有なクオリティの高さを誇る。サプリの実用性も含めて、『2010』や『2015』あたりのシナリオがオススメ。勿論、一度そのシナリオを遊んでから読み込むのがベストだ。
 
 リプレイの顔役『るるいえ』シリーズは最初からクトゥルフをわかった上での行動が多いので、参考書としては経験者向けかもしれない。話の面白さ、シナリオの参考としては非常に役に立つので、何度か遊んだら是非読んでみてほしい。君も内山靖二郎先生のキモシナリオに戦慄するんだッ!
 ちなみに、クトゥルフの原作を読みたい場合は、青心社の暗黒神話体系シリーズが文庫で出ており、安価で割と読みやすい作家が揃っている。ただ、如何せん訳が古い。訳の新しさでは、扶桑社ミステリーの『クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X』『古きものたちの墓 クトゥルフ神話への招待』の二冊。前者には『クトゥルフの呼び声』の新訳も掲載されている。……こっちもこっちで神話作品の参考として適切か悩む『遊星からの物体X』が入っていたり、キャンベル作品に偏っていたり、で収録作にはやや難ありだが。再版された真ク・リトル・リトル神話体系シリーズは、収録作のマニアックさという点では比肩するものが無い。本当にここでしか読めない作品も多いので、通ぶりたい人は迷わずコレだ。訳に関してはこの中でも最もクセが強い。注意されたし。
  
 ラヴクラフト全集は原作の中でも最も手ごわい部類に入る。御大の文章が迂遠な上に訳も特に古いため。セッションを重ねたり、アンソロジーで何篇か触れて興味が生まれたら初めて読むぐらいでも十分だ。読むのは大変だが『インスマスの影』『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』『時間からの影』『ダニッチの怪』などクトゥルフ史にサンゼンと輝く錚々たるメンツが揃っている。四巻収録の『狂気の山脈にて』を読んで延々続く古のものかんさつにっきに骨を折りつつ、その運命に慨嘆してみないか?

 最後に、ちょっと意地悪な物言いになるが、「読む必要はない」けれど上辺だけでクトゥルフを理解したつもりになるのも間違いだ。お手軽に集めた情報だけで通を気取るのも非常に嫌がられるプレイスタイルである……まあ、半端な知識を振りかざすのはクトゥルフに限らず何処でも嫌がられるけど。読んでもいないクセに「ダーレス? ああクトゥルフ神話の設定を滅茶苦茶にした駄作家でしょ?」とかぬかしたら『幻想と怪奇』1巻で殴りかかるぞ!

7.クトゥルフはスタンダードなTRPGではない
 一応クトゥルフはベーシックロールプレイングを名乗っている。が、頭突きがデフォでキャラクターシートに印刷されているようなシステムをベーシックとはオレは認めない
 そんな小ネタはさておいて、知名度という点ではクトゥルフがTRPG界において抜きん出たかもしれないが、アレをもってTRPGを知ったと思うのは早計というものだ。貧弱なキャラクターが頭脳を駆使して謎解きをするというシステムは、TRPG全体で見てもかなり珍しい部類に入る。システムにしても、技能ポイントと正気度(≒EDUとINTとPOW)でキャラクターの能力の八割が決まるとか相当なキワモノである。
 てか、普通のTRPGなら直接敵をぶちのめすとか、もっと物理的手段に頼った解決法が望まれている。そういうどつきあいに適した強さを保証されたキャラクターがほとんどだ。クトゥルフと同じノリで戦闘を必死で回避しようとしたり特攻精神を発揮したりすると周囲のプレイヤーやGMも困った顔をするだろう。TRPGのジャンルが千差万別であるように、その遊び方もまた然り。一つのシステムで通じた遊び方が他のシステムで通じるとは限らない。クトゥルフ以外を遊ぶ時は、イチから勉強し直すつもりで取り組むべし。郷に入っては郷に従う柔軟性をTRPGでは忘れないでほしい。通用する遊び方があるなら、それはそれで貴重な財産。じゃんじゃん活用してネ。

 以上の内容は初めてクトゥルフを遊ぶプレイヤー向き。
 初めてのクトゥルフでKPに挑むナイスガッツな初心者はあまりいないと思うのでそちらは割愛するが、KP向けの体験談もいくつか含まれているので、そちらを汲み取ってほしい。クトゥルフは謎を解くゲームであり探索者が狂ったり死んだりするゲームではない、狂気の大安売りをしてはいけない、原作そのままをやっても面白いシナリオになるわけではない……など。R&R99号の“KPの十戒”はそのものズバリ、KP版しくじり先生な内容なんで、こちらも探し出して参考にすべし(記事にしたこともあります)。クトゥルフからはみ出すが、MTGのマーク=ローズウォーター氏の“20の教訓”からも学ぶことが多い。取り上げた記事中でも書いたが、クトゥルフは特に論理的思考による謎解きに頼るゲームのため、プレイヤーが考えに詰まると消化不良のままバッドエンドに陥る可能性が非常に高い。解決法は呪文を唱える、所定の場所にアーティファクトを安置するなど出来る限りシンプルに、それでいてボディペインティングして火の回りを跳び回るとか珍しい動物の臓物を生贄に捧げるとか、外面を思いっ切り凝った方が成功しやすいしウケもいい。そしてプレイヤーが謎を解けなかったからといって無情に切り捨ててはいけない、解けないようなら解けるように導いてあげるのだ折角用意した謎を謎のままで終えてしまうことこそKP最大の恥と知れ。真相は受け手のご想像にお任せするのが美しいなんて、そんなエヴァンゲリオンシンドロームは二十年前に捨てっちまえ!
 そういえば最近は「ニャルラトテップオチはもういいよ」という飽きられムードだそうで、安直な種明かしにウンザリしていた筆者としては実に喜ばしい。
 そして経験者の方々は、もしもクトゥルフを遊んでみたいという人が来たら邪険にしたり「えっ動画勢かよ」と過剰に警戒するのでもなく、優しく迎えてあげてほしい初めてなんだからクトゥルフ的知識や流儀をわきまえてなくたって仕方ないじゃないか。彼らだって自発的にゲームを荒らしたいわけじゃなくて、ただ知らないだけなんだから。というか、経験者だってクトゥルフを初めて遊ぶ時は同じような誤解を抱いていただろうし。むしろ今回取り上げたような誤解を一つも抱かず、最初から思考力で謎を解くゲームという正しい認識をしていた人はどれだけいるんだろうか。前にも書いたけどベジータクラスのクトゥルフ超エリートじゃなかろうか、それ。
 それに原作からであろうとリプレイであろうと卓上ゲーム動画だろうと、新しいユーザが増えるということ、これは裏心なく喜ぶべきことだ。後は、間違った道に進まないように先人が導いてあげつつ、二度とTRPGから逃げられないようにガッチリ関節技で固めて深みに沈めればいい(グフフ)。冒頭で紹介した2年前に書いた記事の言葉を繰り返すと、誤解は解いて理解は深め合おうぜ!

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

クトゥルフ神話TRPGヨタ話#81~新サプリ『ダーレスのすべて』偽情報~

 クトゥルフの○○のすべてシリーズの次回作は『ダーレスのすべて』だそうですな。
 今までBRPで軽んじられた、というか露骨になかったことにされてきたダーレス神性の全てが今ここに! おなじみ四大元素説はもちろんのこと、ヨグ=ソトースが地属性など数々の珍妙なダーレス流解釈にも新たな分析が試みられている。ダーレスファンもそうでない人も(たぶん)納得の一冊となるだろうて。
 また謎のヴェールに包まれてきた善なる存在“旧神”も例によって例の如くケイオシアムが本腰入れて好き放題に作ってくれたので充実のデータ量となっている。ダーレス調のみならず、カットナー調のシナリオを遊びたいユーザも安心だ。参考データとしてクトゥルフに核を使用した場合のダメージや影響、クトゥルフ復活までに要する情報なども掲載されているんで思う存分核弾頭ぶちこんだり帆船で突撃したりしてくれい。
 インスマス発祥の深きものの一族がどう分布していったかの派生図、またダニッチやアイルズベリイ街道など、既存のサプリで紹介された場所に組み込める、ダーレス作品的新情報もあるそうで。インスマスとダニッチを組み合わせたまったく新しい神話作品とか、どう考えても鬼子にしかならないダーレスならではのシナリオもばっちり作成できるぞ。
 ラヴクラフト御大や優等生を尊重し、ダーレス流の大味な作風がないがしろにされてきたのに物足りなさを感じていた君はマストバイ。ダーレスというだけで低評価をつける意固地な原理主義者どもに思う様ねえ今どんな気持ち? してやろうぜ!

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テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

クトゥルフ神話TRPGヨタ話#80~クトゥルフかるた~

#クトゥルフかるた
 ツイッターで見かけたネタから色々考えてみました。

「あ」悪文ではないトミノ小説みたいなもんです
・御大の文章が読みづらい読みづらいと言われるけど、トミノ小説と思えば納得できるんじゃ……読みづらいのは結局変わりませんが。せめて主語と述語の関係をハッキリしてくだち。

「い」犬はヨグ=ソトースの息子よりも強し
・無論ミ=ゴよりも強し。透明の方の息子は勘弁な。

「く」空鬼の元ネタはただのコスプレ
・特殊な指の形状とか次元を移動するとか、出典の『博物館の恐怖』だと全然出てこないどころか中身人間なんすよ。マジで(重大なネタバレ)。

「こ」好奇心は探索者を殺す
・クトゥルフ神話の登場人物って頭では拒否してるのに好奇心を押さえられないダメ人間ばっかり。故に保身が先立つチキンは推奨されないプレイなのです。

「し」漆喰が割れたら犬が来る
・「角に犬」もシンプルでいいかな、と思ったけどより原作に深く関わったネタとゆうことで。

「せ」戦闘がしたければ比叡山炎上をやりなさい
・クトゥルフでさえ無双プレイができないとブンむくれる人がいるって本当なんだろうか。想像上の生き物なんじゃないでしょうか

「た」ダーレスも駄作ばかりとは限らない
・クトゥルフが絡んでこない話だと結構面白い神話作品もあるんだぞ。

「て」添削どころかほぼ代作
・名義上は添削、ほとんどラヴクラフト先生の作品に書き直しちゃったタイトルもチラホラと。今なら炎上事案なんじゃ。

「な」なんでもニャルラトテップのせいにするのはやめなさい
・夢オチ同様安易に頼るとKPレベルドレインを喰らいます。

「に」日記に書く暇があったら逃げろ
・「窓に、窓に!」は素晴らしいオチだったけど、あまりにも繰り返されてる上に悲鳴まで記されるようだと流石にゲンナリする。そうまで迫真の文章をヒネり出せる思考力があるなら逃げろよ!

「は」発狂より失神
・迂闊に起きて宇宙的恐怖を体験して正気度ゼロになるよりは、失神してた方がマシという場合もある。というか神話作品で失神したまんま人生デッドエンドクライマックス迎えたケースの方が少ないような

「む」無表情と思ったら仮面
・喋ってるのに口が全然動かないとか言われたら、取りあえず顔を触ってみるといいだろう(そして正気度を失うハメになる)。

「ゆ」有色人種を見たら危険人物と思え
・ラヴクラフト御大の作品だと白人以外は大抵堕落した民族扱い。

 後は任せた。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

クトゥルフ神話TRPGヨタ話#79~第7版までに出てほしいサプリ~

 新版が告知された後のサプリ展開というのは色々思うものがあるなNEXTが出るでよ、と言われてからもなお4e新製品が出ていた頃を思い出す。旧ソードワールドぐらい死に体だったのなら後腐れなく乗り換えられるのだが。
 クトゥルフは第7版がアナウンスされているが、そいつが日本上陸する前に出してほしいサプリがある。クトゥルフ神話のクリーチャーはマレウス・モンストロムで一堂に会したので、同様のコンセプトで呪文だけを集めたサプリを作ってほしい。ちょくちょく呪文も増えてはいるので、サプリをまたいで参照せずに済む書籍が欲しいのれす。それにあれだけモンストロムに収録されたクリーチャーや神格がいるのであれば、当然その数だけの召喚/従属や退散、接触の呪文も増えて然るべきでしょうしね。ナガアエと是非とも接触したいりゅん、というカルティストだって世にはいるでしょう。
 一番の要求はマトモなレイアウトで呪文を参照したいってことなんですけど。レベル順ではなく五十音順に並んだ3eのリストより酷いのって俺あれ以外見たことが無い気がする。呪文名で改行しないとか、説明文とのサイズ差がほとんどないとか、不親切にも程がある見づらさはもちろんとして、五十音なのになんで時々従ってないのがあるんだ? と思っていたら、「神格との接触」とか同系統の呪文の場合、系統名は五十音順に従っているのだが、そこで個々の呪文をまとめて書いているからだったのか(系統名が「神格との接触」なら「心臓停止」の次、そこであらためて五十音順で神格との接触の呪文が並ぶ。だから「心臓停止」の次に「アイホートとの接触」が来るようなことが起きる)。わかりづらいよ! 買ってから10年以上過ぎてやっと気付いたよ!
 そういえば「あれより酷い呪文リストは見たことない」って言ってたけど、舌の根も乾かぬうちに『ラヴクラフトの幻夢境』がもっと酷いのに気付いた。
 別にカード化せいとか、ヒロイン全員を緑髪巨乳眼鏡にして不人気属性呼ばわりする輩に泡を吹かせてやりましょう、みたいなムチャなことは言いません。ただただ呪文名で改行して文字のサイズを大きくして、コストと詠唱時間と継続時間を別に書いてくれればそれでいいです。呪文だけだとだいぶ薄くなりそうな気もするが、その辺のレイアウトに気を遣えばだいぶ分量増えそうな気がするし。
 あと、出典作品も書いてくれたりすると直義。資料性がグッと上がるし、原作に興味を持ってもらうという意味でも良い情報になると思いまっせ。「精神交換」と「精神転移」みたいに名前は似ているが条件が随分違う呪文があったりするし。前者は『戸口にあらわれたもの』でアセナス=ウェイトが使ったもの、後者は『チャールズ=デクスター=ウォード事件』でジョーゼフ=カーウィンが使ったもの?

 

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

読んだ本#40~奇界遺産~

 その昔下井草の図書館で一度見かけてからムオオッと惹きつけられながらも以後二度と見ることはなく(今でも見たことない)、タイトルすら失念していた本に突然高円寺のヴィレッジバンガードで遭遇。平積みの下の方から引っこ抜いてみたら続刊で、残っていた一冊を慌ててレジに持ち込みました。が、アマザンでは在庫がいっぱいあるようなんで、ただ単にその店舗で少なかっただけらしく、急いで買うことはないけどまあ買うなら早い方がいいと思いますよ
 奇怪遺産

 当時見るだけでめきょめきょ正気度が減っていった気がしましたが、再読してもやっぱり正気度が減りました。一読した際は斜め読みぶんの減少だったらしい。下手な挿絵よりもレン高原とかクン・ヤンとかクトゥルー神話の光景っぽいですサイケデリックとはこういうことを言うんでしょう。ドグラマグラ的とも表現できるかもしれません。『アート・オブ・クトゥルフ』にこっそり混ぜてもバレなさそう。なまじっかフィクションよりも現実の方が超自然的存在を感じさせるというのは人間の底知れなさを思い知らされたようで、なんか遠い目しちゃうな
 ところどころに漫☆画太郎先生のイラストを使用しているのもまた正気度薄めでいい(「くそしてねろ!」もあるよ!)。ここまでやるならトラックが衝突する恒例のシーンも使ってほしかった。
3e9406c7.jpg
いつもの
 適当にパラパラとめくっているだけでも名山鬼城とか人骨教会とかシナリオソースになりそうな魅惑の素材が満載(画像検索するとちゃんと出てきます。興味を持った方は本を買って確かめてネ)。良質なサプリで評判のクトゥルフ神話TRPGですが、それにも匹敵できる奇書と言えよう。参考図書に是非! この一冊があれば来年はシナリオに困りそうにありません。続刊も楽しみだ。

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