TRPGこぼれ話#305~BRPレイトショウ・草案~

 前回提示したBRPレイトショウにどのぐらい本気か、具体的なアイデアをもってしてその本気度をお見せしましょう! 必死で考えましたからね! 尻から屁が出るほど! 2分ぐらい!

・能力値
 まず前回申し上げたEDUの廃止であるが、これはちょっと保留。俳優の教養を示せる数値というのはなかなか面白いのではなかろうか。レイトショウだと知性/BRNが頭の良さと勘の良さの両方を備えていた(故にBRN基準の技能がすごく多い)から、これを2つに分けるぐらいの気持ちで導入してもいいかもしれない(学術系はEDU、頭の回転や知覚はBRNという感じで)。ああ、でもクトゥルフみたいにEDUが技能ポイント供給能力値みたいな露骨な扱いはしませんよ。そもそも職業技能という概念が無いし。
 むしろ精神的なタフさはレイトショウだと人気で決まるから、POWの方がいらんかもしれない(ついでに言うと運がいいか悪いかも人気だ)。物理的にどのぐらい酷い目に耐えられるかも人気で決まるから、STRとCONも統合しちゃっていいような(レイトショウに合わせると体力/BLDとなる)。SIZは面白いので残しておこう。デカブツとの対決の時脅威の指標になるし、元からクリーチャーのデータにだけはSIZって存在しているしね。当然、APPはレイトショウに必須の能力値だ
 EDUとINTあらためBRNの扱いが変わったのに加え、SIZも子役で遊ぶことを考えたら+6の保証はいらんだろう(2010によると小学生のSIZは2D6で決定する。余談だが頭の良さ即ちINTは大人と同じ2D6+6子ゼルの時に決定されて一生変わらないのが泣けてきた)。というわけで男らしく3D6で決定。レイトショウの能力値と比べると半分程度となるが、ぶっちゃけ実際の扱いでは数%の差にしかならんのであまり気にしなくていいと思う。と言うか、後述する技能のシステムを考えると差が無いどころかレイトショウの方が判定の面ではシンドイ
 あ、そうそう、レイトショウにおけるhp、サバイバル・ポイント(SP)は体力と人気に依存していたが、BRPレイトショウではSIZとAPPも反映させることを是非とも推奨したい。何故映画上の耐久力にAPPが用いられるのかって? そりゃあ、ね。

・技能
 レイトショウの技能決定は1D10を20回振り、ひとつひとつの出目を各技能に割り振るという体当たり気味な方法だった。
 まあなんだ、技能ポイント制でいいんじゃないかな。BRPにするんだし。あと、技能が何%あろうと大した問題ではないシステムであるし。どうせ映画で必要な技能は特別技能指導が入るんだ。システム自体があってなきようなものという話もあるが、おいちゃんにそれを言われちゃおしまいだよ!
 実際に使える技能ポイントは、レイトショウの決定法から算出すると平均110ポイント、これはキリよく100ポイントとしておく。10ポイント減った代わりは以下の措置で埋め合わせる。
 クトゥルフの技能と言うと、技能ポイントを集中的に振らないとまず成功しない初期値の上にべらぼうに数が多いのが特徴(そして初期値の格差が酷い)であるが、レイトショウは能力値を反映できる代わりに技能にポイントを振っていないと判定すらできない、そして技能数がクトゥルフをはるかに上回る90個という激烈に厳しいシステムだったりする。まあ、クトゥルフ同様〈水道工事〉とか珍技能にかなり枠を割かれているのだが。
 クトゥルフのように能力値がまるで技能に活かされないのも悲しいモンがあるが、かといってまるで判定のチャンスを与えないのも無駄に厳しいしつまらない(例えばくその役にも立たなかった奴が突然の閃きで突破口になるのも映画的でいいじゃない)。判定の値は能力値+割り振った技能ポイント(0なら能力値そのまんま)で別に問題はないだろう。……もしかしたら、技能ポイントとを振ってないと判定できないのは、「ここに書いてある技能の大半はインクの染みだから気にするな」とシステム側で暗に語っているからだったりして。
 集中して技能の判定値を伸ばすのは難しくなったものの、レイトショウでは映画をひとつ終えたら割と豪気に伸びるから心配しなくても大丈夫だ。具体的に言うと、ひとつの撮影が終わったら、1D10を10回振って足せる。今回のアイデアと合わせると50点ぶんの技能ポイント。あの意味不明かつくそみたいなクトゥルフの技能成長とは違うのだ。なに、PCロストが無いんだから初演作でコケても気に止まずに次の機会にうまくやればいいさ。どうせ今までだってコケ続きだったんだし。
 恐ろしい事にクトゥルフに搭載されている技能の殆どはレイトショウでサポートされているのだが、〈マーシャルアーツ〉は消えることになるだろう。それと、〈回避〉も(レイトショウでダメージを避ける手段は明記されていない)。〈心理学〉〈精神分析〉〈図書館〉の重要性も大幅に変わるため、それがあってこそ一流の探索者のような固定観念の軛から解放される(俗悪映画の登場人物の精神を分析したところで、解決する事態って何かあるだろうか)。
 ……ああ、俳優が映画で殴り勝てる相手とぶつかる保証はないけれど、酷い目に遭うのはまず間違いないので、〈応急手当〉は大抵の俳優が覚えているかも(これは珍しくSPを回復できるという明確なゲーム的使い道がある)。ま、SPは人気が上がると増えるし戦闘が終わったらお色直しで回復できるから、必須と言うわけでもないですが。何と言っても、スタントは何のために君の背後で待機しているんだ

・その他いろいろある
 鼻息荒く始めた割にはもう書くことが無くなってきちゃった。だってレイトショウって基本ルールが凄くシンプルで、撮る映画ごとのオプション・ルールが本体だったりするし
 あ、クリーチャーのデータのデータは手を入れる必要があるな。レイトショウでクリーチャーのサイズは1点につき1フィート換算のようで、これはクトゥルフを参考にSIZを当てはめていけばいいだろう。ダメージも固定なのをダイス方式に変えるのはさほど難しくないだろうし、グレート・オールド・ワンの平凡パンチよろしく素殴りで100点とか真面目に適用する気がないダメージがしょっちゅう出てくる(そして命中率がびみょうに低いのもよく似ている)から、これもそんなに悩まず決めていけばよかっぺ。問題は20点とか40点とか耐えられるか耐えられないか微妙なセンの打撃力だな。BRP準拠だと固定値があまり入ってこないから、再現するにはちょっと工夫がいるかも。
 ともかくシステム的にはシンプルであり、種々雑多な映画撮影ならではのルール(と、それにまつわるバカ話)がメインなので、ここで語るにはあまりにも分量が多過ぎる。その詳細は、来年か来世で公表されるであろう、筆者謹製のBRPレイトショウサマリーを待てい!

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TRPGこぼれ話#304~BRP深夜三流俗悪映画の逆襲!!~

 みんなーッサメ映画好きーッ?
 俺ふつー。
(ヒラコー調)
 ちょっと前(おっさんの言う「ちょっと前」は十年前まで含まれる)オンセにおけるルールブック未所持問題で騒いでいたが、常識知らずは叩き出せの一言で済むところを雪ダルマ式に小難しい話題にしちまうのがTRPGクラスタの悪習とかそういう事は置いといて、世には未所持以前にルールブックが手に入らんシステムというのもあるのです。人を集めたくても。例えばメガテン覚醒篇とか。でもXの方がプレミアになってると聞いてびっくらこいた。
 この問題を解決するには私家版を作るなり電子化するなりしてオンライン上で閲覧可能にすることだが、著作権的にかなりアウトっていうかモロアウト、それもいくらセキュリティを施そうとコピーしやすい電子媒体という時点で裁判キャンセル監獄のデッドライジングを極(き)められる危険性は高い。公表から50年後の失効待ちという時間勝負も手ではあるが、多分切れる頃には我々は土の下にいるか、ちゃんとものを喋れなくなってTRPGどころぢゃなくなっていると思う。ちゃんと版元と交渉して企画通すとか、そういうまっとうな立ち回りをできる立場ならいいのでしょうが、うーむ。
 もちっと現実的な路線を考えると、みんなが持っていそうなシステムで代用するというのが手だな。例えばソード・ワールド旧版をやりたければシステムはSW2.0で世界観を合わせるなり、旧版に合わせたルールの調整を加えるなりすればいいだろうし、それこそ気力と根性次第によっては全然別のシステムで代用することだって可能だろう。はるか昔のTRPGユーザがD&Dを使って現代学園モノをやっていたように(GM「そう言って彼女は君の首筋に熱い息を吹きかけてきた。さあドラゴン・ブレスに対するセービング・スローだ」)。d20システムでクトゥルフやトラベラーをやったりしてたんだからやってやれないことはない……もっとも、d20システムって言うほど汎用性はなかった気もするけど……ガープス? んーとね、悪いけど俺その話題になると頭痛がするの。
 イット・ケイム・フロム・ザ・レイト・レイト・レイトショウもそんな代行システムを立ててでも遊びたいゲームの一本である。
 イット・ケイム・フロム・ザ・レイト・レイト・レイトショウ(正式名称はこれに深夜三流俗悪映画の逆襲!!が続く。以下レイトショウ)とは、TRPG界でも珍しい映画撮影をモチーフにしたTRPG
 映画撮影でTRPG? とピンと来ない人もいる、いやこんな吹き溜まりに書いてある記事を読むような人達なら説明いらんかもしれない(読者ディスりすいません)が、あらためて語ると「GM=監督、PC=俳優、舞台=映画のセット、シナリオ=脚本、セッション=撮影」と考えてもらえば想像しやすいのではないだろうか。監督の語る状況説明と脚本に沿って、俳優たちは様々な困難に立ち向かっていかなければならない。同時に、俳優たちも監督や共演者と相談して制作に参画することができる。こうして見ると普通のTRPGのセッションに近い物があるとワカる。
 んで、ここからがミソで、レイトショウで撮る映画とはまともな映画ではない、サブタイにあるような三流俗悪映画、B級やC級というのも生ぬるいというかB級C級に失礼な、Z級と称されるくそ映画中のくそ映画だ。冒頭で触れたサメ映画なら、サメが竜巻に乗ってやって来る……こんなまっとうなプロットじゃ全然Z級じゃないな、「ナチス・ドイツの科学で蘇り、ブードゥー教の呪いによって竜巻を呼べるようになった三本首のゾンビ・シャークVS人類の自由と希望と正義を賭して戦う、大統領操る核弾頭搭載のフルメタル・シャーク」これならどうだ。
 そんなくそ映画につきものなのは、映画会社の屋台骨を支えるよりぶっ壊す方に貢献している、何故絞首台に上らないのか不思議な監督、出来の悪いCGにしか存在しないと思われている劣悪な化石舞台セット、そして破綻した脚本だ。シナリオライターがよこした書きかけの、それこそプロット以下のプロットで投げ出された代物を元に、監督と俳優は映画を撮っていかなければならない。大雑把な筋書きしかないが故に、監督はその間を埋める創意工夫に無い知恵を絞らねばならず、そしてそれはしばしば出演者の安全や物語上の保証を顧みない無茶ブリとなって俳優たちに降り注ぐことになる。そいつをうまくかわして人気を獲得するために、俳優たちはあの手この手を尽くさねばならない。時には監督を含めたスタッフに口を出してでも――実を言うと、「大雑把な筋書きを元に、ホストが語る物語に対して行動を決定し、結末へと導いていく」という構造は普通のTRPGと同じ。それを(くそ)映画撮影というテーマに合わせて落とし込んだ結果がこうなのではないかと分析する。
 そして筆者がレイトショウをTRPG史に残る傑作いやさケッサクと信じてやまないのは、メタ・フィクション要素を大々的に取り入れた作品である、ということだ。PCは現実世界の俳優であり、セッション=撮影中で演じる姿は架空の役柄という、まったく別の人物だ。舞台設定も同じく映画のセットなのだから、茂みの裏を除いたら書き割りの板が見えたりする。故に、舞台を外れた場外乱闘を仕掛ける要素が無数に用意されてある
 なんと人気をタテに物語の展開を捻じ曲げる方法が規定されているのもその一面。俳優がつむじを曲げて舞台から降りることで、監督が泣きついて無茶な状況を変えてくれるルールが存在するのだ。もっとも人気が無い俳優がやっても鼻で笑われるだけだけれど(そして、大抵の俳優は人気が無い。あったらこんな映画の撮影になんか出演しない)。それ以外にも、フィルムを破損させてまずい場面の撮影を中断するブレイクスルーあり、耐えられないダメージをスタントに受けさせるシールドあり、緊迫したシーンの後のお色直しという名の回復タイムあり、どれもこれもが映画撮影ならでは、そして映画撮影を扱ったTRPGならではの、このタイトルでしかありえない徹底的なメタ・フィクションとシステムの融合。デザイナーは相当の手練れでしょう。そういえば、監督もこれを逆手にとって、メタ的な演出を作ることもできるんだった。プレイヤーに考える時間を与えたい場合は、突然撮影を中断して休憩を申し渡した後に、スマホに耳を当てつつこう囁くとか。「すいませんお金あと2日待ってください」
 中でも出色なのは俳優と役柄(またはGMと監督)の分離によって、TRPG上のメタ的なぶっちゃけをルールにしてしまっているところ。言ってしまえばTRPGではGMはクリアできない物語は用意しないし、何らかの解決策を持ち込んでのセッションという、ある種それを言っちゃあおしまいよ的な安心感のあるプロレスである(たまに用意しなかったり持ち込んだりしないGMもいるがそういう話は今回触れない)。しかしレイトショウでは、役柄というPCの視点と共に、俳優=プレイヤーの視点も許容されている。キャラクターの目線で考えると共に、プレイヤーの目線で考えて発言し、それを楽しんでしまうことができるという寸法
 クトゥルフで言えば「絶対に見に行きたくないがシナリオ上見に行かないといけない怪物の住処」があったとして、そこにノリノリで行くか嫌々行くかは人によって異なるだろう。が、レイトショウでは監督や共演者に対して、「これはどう考えても見に行くのは頭がおかしい奴の行動なんで、もうちょっと上手い手はないだろうか」という相談タイムに入ることができる(ただし、もっと上手い手段、あるいは面白おかしく頭のおかしい手段を講じなくてはならない)。もしくは「ただ見に行くだけじゃ面白くないよ。僕は数歩ごとに自分の足音が大きくないか確認しながら進んで、角まで来たらずるりと足を滑らせて、そこでやっと床の血のりに気付くんだ。“うわあ、なんだこれは!”と叫びながら」と自主的にくそ映画につきものの頭がおかしい奴の行動で笑いを取りに行ってもいい――ついでに言うと、このくそ映画につきものの頭がおかしい奴の行動をすると、観客は大喜びして人気が上がる。故に、慣れてきた俳優は自然と命を顧みない体当たり撮影に飛び込んでいくようになる(スタントが使える限りは)。
 段々察してきたかもしれないが、レイトショウの目的は皆でネタにするしかないおもしろ変なくそ映画の完成なのだから、基本的にウケが取れれば何でもいい。ちょっと『番長学園!!』などの前時代HJ系システムや1PTRPGに通じるものがある。プレイヤーからはどんどんアイデアを出してもらい、監督がどんどん採用することもできるし、それこそ監督の方から「シナリオからぶっ飛び過ぎてこの状況を打破するいいアイデアが無いんだけどどうしたらいいと思う?」とぶっちゃけてもいい。監督が無理難題を押し付けるにも、それは楽しく追い詰めて悩ませるものでなければならないし、プレイヤーもそれをワカってより楽しくなるよう立ち向かい、あるいはさらに苦しむ方に転がっていってもいい参加者全員がこれはバッドエンドに行くしかないな、だってその方が面白い映画になるんだもん、と覚悟完了したらそれで映画をしめくくってしまってもまったく構わない。実際に俳優が死ぬわけではないんだから、PCのロストは起こり得ないんだし(俳優が死ぬようなメタ要素を持ち込まれたらその限りではない)。意地の悪い人なら出来レースとくさすTRPGの構造自体を笑い飛ばしちゃうこのアイデアは、なかなか他所では見られたものじゃないですよ。てか凶器攻撃なんで他所であんまり見られちゃいけないと思うんだな、ギャグの大敵は陳腐化であるし。
 これらの説明を読んでちょびっとでもレイトショウに興味を持ってくれたヤングには申し訳ないのだが、前フリの通りレイトショウも年季の入った(くそ映画TRPGの割に意外と歴史がある。日本語版として20年前に出たのは生意気にも第3版)システムの例に漏れず入手は困難である! 仮面ライダーAmazonによると中古品がお値段たったの55,800円(2017年12月現在)という数字に俺は脱糞しかけた。

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こんな感じ
 ソシャゲに突っ込んだ額がン万円なら回らない寿司屋で豪遊できるという説教にもまあ金の使い方は人それぞれでないの、と思うけど、それにしてもこの額を払って入手するなら、55,800円の価値を考えていいんじゃない、と一口添えずにはいられない(面白いのは保証しますが、うーむ)。ちなみに版元がバイチャダストされたせいで再版もできないという噂も聞いた。翻訳のセンスが迸りまくっているんで是非現物を読んでもらいたいのに実に惜しい。D&D界の味皇こと桂令夫さんの仕事としては、RPGマガジン&ゲームぎゃざのガンダム記事と双璧をなすものではないでしょうか。
 ルールブックの確保が難しい以上、あんまり怒りを買わずにオンセで遊ぶなら、既存のルールに手を加えたヴァリアント的な扱いで、具体的なデータは頒布しないようなやり方になるが、さていい代用ルールはないか……と考えるまでもなく目の前にありました物凄く近しいルールが。BRPっちゅうかクトゥルフがほぼそのまんま使えますやん。システムからして好奇心が肥大化して自ら危険に体を晒す(その上探索能力は尖って凡人より強力ではある)一般人がPCのゲームですし。それに、
・d100を用いた%ロール
・無駄に多くマトモに運用することを考えているとは思えん技能群に、大雑把なポイント配分方式
外見という直球の、他のシステムであまり見られない能力値
・くそ映画では無体なクリーチャーや超自然的存在との対決がしばしば起こる
 と、親和性も高いぞ。そういえば、クトゥルフのシナリオ上必要な技能の成長機会を開始前に与えるルールはレイトショウの特別技能指導と似てるな(その作品の撮影中に限って、特定の技能の成功率が50%になる)。……いや、クトゥルフをレイトショウがパロったんだろうな、というのは言われんでもよーくワカってますがね(クトゥルフの正気度ロールや一時的狂気表とクリソツのルールが存在する。ただし、レイトショウで恐怖に耐えられるか否かは人気である)。あ、そういえばクトゥルフにもB級映画のノリを再現する『ホラーショウ』なんてサプリがありましたね。でも、こんだけ真正面からメタ・フィクションを見事に取り込んだシステムはやっぱり無二のものだと思うんだな。現物見てないんで断言はしませんが、多分フィルム燃やしたりできないでしょうし。

ってこれまたプレミアかよ!
 システム的に親和性が高いと言ってもいくらかは削らなければならない。例えばEDUとSANが削られ、その代わりに人気が入ってくる。またくそ映画の俳優が運がいい事はほぼないので、〈幸運〉ロールの存在も消えるだろう。幸運か否かを問う時は人気ロールになるはずだ、それも×5などという甘い数字ではなく、人気そのままで。余談だけれどレイトショウは人気さえあれば大抵どうにかなる。流石は映画撮影TRPGだ。さておき、クトゥルフを元にしたこのBRPレイトショウ、なかなかイケてるアイデアではないでしょうか。上手く行けばザギンで懐石料理でもつつくか、待遇がいいという府中刑務所で壁相手にキャッチボールすることになるぐらいの成果は見込めると思うんですが、どうよ?

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#86~少しまじめに考える戦闘システム・ハウスルール編~

 基本的なルール・技能編と二回にわたってお届けしたクトゥルフ戦闘ルール、既に
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 空気が漂っているっちゅうか、普段の数倍の分量の記事を書いた気がするのだが、なんかクトゥルフの戦闘ルールのダメっぷりはあまねく知れ渡っているんだから、あんなに苦労しなくとも別に良かったような。いや自習的な意味で書いたんだからいいんだ、うん。
 で、マトモに回そうとしても回さないってことがワカった(嗚呼苦労に全く見合わない結論)ワケで、じゃあそれをどうするのかと問うならば、TRPGにおいていやさ万事に共通する格言、「無い物は作れ」。素晴らしい金言だな! マイナージャンルのエロ同人が無ければ自分で作るのが一番手っ取り早いのは、地続きの業界だけに皆様よくご存じでしょう! いやいくら地続きでもマイナージャンルのエロ同人はなかなか描かねえか。
 そう、このズブズブな戦闘ルールに我らがすべきことは、マトモに回らないなら、回るように改造すればいいじゃない! TRPGというかルールのある娯楽として色々間違ってる気がするが、実際素直に回すとようけわからんことになるんだから仕方がない! なあにもうちょっとまともに動くがユーザ各自の思惟の入る余地が物凄く多いT&Tというシステムだって立派に商売成り立っている!
 予告通り、今回は筆者がクトゥルフの戦闘を扱うハウスルールの話。公式見解でもなければ、他所のレギュレーションではまったく通じない話なんで、話半分もしくは都合のいいところだけを摘んでいく程度の気持ちで読んでくだち!

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#85~少しまじめに覚える戦闘ルール・技能編~

 前回さんざなんだこのズブなシステムはとかこれでよくもベーシック・ロールプレイング・ゲームと名乗れたもんだとかそれにつけても金の欲しさよとかディスったクトゥルフの戦闘システム、これ以上掘り進めても「各自でハウスルールを作って回さないと話にならん」と う結論に落ち着きそうな空気がふんぷんとしているのだが、始めちまったもんは仕方がねえ。そう、クトゥルフの戦闘ルールは前回押さえた基本的事項だけでなく、戦闘に関わる技能それぞれにも個別のルールが記載されているのだ! だからそういうことは戦闘ルールに包括しておけよ!
 早くも怒りのあまり歌舞伎揚げバリューパックを一袋空けてしまいそうな険悪ムードが漂ってきてますが、そんな既に敗北感たっぷりのクトゥルフ戦闘システムおさらい記事、今回は戦闘関連技能特集60分一本勝負だヨ!

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#84~少しまじめに覚える戦闘ルール・基本編~

 故あってクトゥルフのルールを再確認している時、ふと「そういえばオレまじめに戦闘ルール読んだことねえな」と思った。
 本当に読んだこと無かった。まじめに戦闘する気が無かったから。
 護身用に銃ぶっぱなすとか空手蹴りするとかならともかく、KPから戦闘ルールを読み込んでいないと生き残れないほどのガチンコファイト倶楽部を挑まれるというのは、それは探索者のシナリオ的敗北だろうという古い考えが染み付いたウサミン世代なので。確かにKGBもといその前身のチェーカー相手にドロップキックで飛び回る大ハシャギをしたこともあるが、ありゃ若気の至り(あと装甲をもらえたし)であり、クトゥルフのシナリオってのは頭脳パズルで、足で稼いだ情報をひらめきで組み合わせれば必ず道は開ける! というのが基本的方針は今でも疑っていない。まあその割にオレが参加するシナリオはなんか独立種族に引っかかれたり狂人に銃で撃たれたり狂人が操った味方に銃で撃たれたりとやたらと物理的戦闘を強要された記憶ばかりなのだがな!
 とは言えいつまでも仲間内のゆるゆる裁定に与えてルールを疎かにしていると、いずれ来る全てをTRPGで解決するホビーアニメ的な世界において脱落し、ひとりジャパリまんを食い損ねるフレンズに落ちぶれる危険性も否定できない(もう言ってる方もわけわからん)。ここはひとつ卒業シーズンであることだし心機一転、少しはまじめに戦闘ルールを把握してみるか、とルールブックに手を付けた。
 手を付けたんだけど、本当にクトゥルフのルールブックって戦闘ルールパート少ねえのな
 およそTRPGにおいて戦闘というのは重要なファクターであり、それが占めるルールブックの割合というものは結構なものとなる。D&DやPFなんてそれだけで一冊の本が……とは言わない(考察や分析を含めるなら楽勝)が、小冊子一冊ぐらいはできそうな分量があるし、読めば読むほど新しい発見がある。オレ戦技を試みる前に機会攻撃でダメージを受けたらダメージぶんのペナルティを受けるなんてこの間初めて知ったよ。いやそもそも機会攻撃受けるような状況で戦技しなかったからさあ。大抵GM側で《(戦技)強化》持ってる奴ばっか使ってたから。
 対して、クトゥルフの戦闘ルールは6ページで終わる。そのうち4ページはスポット・ルール、さらに細かく見ると4ページ中2ページは火器のスポット・ルール。銃器の携行が許されていない現代日本だとまるで見ない可能性もある。見開きでルールがまとまる番長学園!! もなかなかに衝撃であるが、これでベーシック・ロールプレイング・ゲームを名乗るケイオシアムのふてぶてしさも相当なモンである。みくは〈頭突き〉がキャラクターシートに最初から印刷してあるシステムはベーシックではないという意見を曲げないよ。
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曲げない前川
 なんか記事にするほど熱心に読み返さなくてもいいような気がするけど、なんせ今ナウでイマいヤングに大人気のクトゥルフ、あたしもクトゥルフの戦闘ルールを把握して一人前の探索者になったるばい、ととんでもハップンする博多女子も見ているかもしれない。方言で喋る女性キャラを見ると興奮する性癖の筆者としては方言女子とエンカウントのチャンスを逃すわけにもいかないので、ここはひとつ本気(まじ)モードで戦闘ルールを再確認してみた。それに、戦闘ルールの記述こそ少ないが、実は〈回避〉や〈組みつき〉は技能個別の解説に重要な事柄が記載されているので、実際に把握せねばならないルールは見た目以上に多いのだ(この記述の散逸っぷりは何とかしてほしい。7版で直ってるといいネ)。

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TRPGこぼれ話#300~300回記念スペシャル・画像で遊ぼう2017

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TRPGこぼれ話#297~鬼が笑う話2016~

 来年の話をすると鬼が笑うというので、もはやTRPG鬼と化した私は大いに嗤いながら話しますねウワーッハッハッハ!
 来年はオンセを開催しようと思います。できればウェブ上でオープンに参加者を集めて。
 まあおいらオフセ至上主義だし生涯内輪でセッションし続けてても別にいいような気もするんですがな。もっとこう、来年は酉年だけに飛翔の年にしたいワケですよマリポーサ的に考えて
 PFをやりたいという声をちょくちょく耳にするので、秘密結社PF団の一員として、団員勧誘の一手に是非開催したいものですが……ミニチュア戦闘やマップ展開を考えるともっとオンセ機能(どとんどふさんの)に習熟が必要なんで、まずは今ヤングが夢中のクトゥルフでワンフーを積むかな。てか、オレオンセでマスターやったこと一回もねえしな。その昔SW2.0でやろうとしたら、その日に限ってスカイプが全世界で通信不全を起こし、ふてくされて以来それっきりになっていたのであった。
 あ、今年の目標過去の成功の余韻にすがって生きる」はこなした(「利用できるものは何でも利用する」の方はフル活用したと言えるほど傍若無人だった自信が無いな)し、無事キャンペーン一本も終えられたので、まあTRPG事情としては肩の荷をいっこ下ろせた気分です。また新たなキャンペーンを始めて重荷をしょい込んだけど。
 今年も例によっていろんな方にお世話になったというか、関わった方すべてに迷惑をかけた気がします。ごめちゃい。来年は電脳空間を通じてさらに多くの方々に迷惑をかけるかもしれないという予感がひしひしとしていますが、見えてる地雷というか、爆発物に南斗双鷹拳のハーン兄弟のようにハンマー振り下ろす現場をトゥギャザりたい奇特な方は、その節はよろしくお願いします。
 というわけで皆さん良いお年を。

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TRPGこぼれ話#296~さんたさんへのおねがい~

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 さんたさんへ
 ことしのぷれぜんとはぜいたくはいいません このなかのどれかひとつでもいいです

1.再訓練ルールの標準化
 せっかくがんばってつくったきゃらくたーがぜんぜんおもいどおりにうごかないことはだれでもけいけんしているとおもいます もっといろんなしすてむでもあともどりができたらいいなあとぼくはねがっています
 じんせいのせんぱいであるさんたさんならせっしょんほんばんになって「ちくしょう なんだこのごみきゃらはっ くそっなんてじだいだっ」とつくえをたたいたこともいちどやにどではないだろうからわかってもらえるでしょう
 でもサイフィクぐらいまるっきりちがうきゃらになってしまうのもどうかなあとおもうので4eか迷キンぐらいのはんいでおねがいします

2.モンスター強化テンプレートの標準化
 てきせいれべるをはずれてしまうとせっていやとくしゅのうりょくはおもしろいのにつかえなくなってしまうもんすたーがもったいないです
 こういうときてがるにすぱっともんすたーをつよくできるーるがあるとげーむますたーはとってもたすかります きほんるーるにけいさいするのはむずかしいとおもいますが そこをなんとかおねがいします
 でもつよいもんすたーをじゃくたいかさせてれべるのひくいぱーてぃにぶつけるるーるはおうおうにしてくそちょうせいになるのでいりません

3.R&R掲載のクトゥルフシナリオ再録・リプレイのシナリオ化
 しめんにけいさいされたしなりおはさいろくされないとそれっきりになってしまいます 『汝は悪臭放つもの』は『ダニッチの怪』のごじつだんというとてもおいしいせっていに青木邦夫先生のちょうきもいいらすとというごうかふじんだったのにダニッチサプリにさいろくされずぼくはむげんのいきどおりとぜつぼうをおぼえました
 またけいさいされていたりぷれいをしなりおにかきおこしてこうかいするのもおもしろいとおもいます いぜんこうかいした『渇きの泉』はりぷれいをもとにかいたしなりおで これがどえらくひょうばんがよく さすがにごらくでかねをもらっているひとのしごとはちがうなあとかんたんしました

4.サイフィクに索引を追加
 しんしょさいずにしてぺーじすうがいっぱいいっぱいなのかもしれませんが ただでさえぺーじすうがおおいうえにでーたげーでさくいんがないのはなにごとか とめをむきました しょじしているかーどがせいしをわける『カードランカー』だったのでなおのことじごくをみました
 いまからでもおそくないからじゅうはんのときにさくいんをつけてください 『上海退魔行』ぐらいずぶのさくいんでもこのさいもんくはいいません

5.『モンスター! モンスター!』完全版発売
 『T&T完全版』のでんたくまでどうこんしたぼっくすはつばいなどというしょうきのさたとはおもえないけっしのしょうひんてんかいはそれだけでひょうかされるべきだとおもいます でももんすたーがMRひょうきなのがとてもざんねんです るーるをそのまんまうんようするとうぉーずまんりろんをじっさいにやらかすはめになるげーむで いったいもんすたーこべつののうりょくはどんなことになるのかきになってくりすますいぶとうじつなのにねむれそうにありません

6.PF&D&D5e改版
 さすがにこれはさんたさんのちからをこえていそうなねがいだったのでひかえようとおもったのですが「ばかやろう どうせゆめをみるならでかいゆめをふいてみろっ せせこましいゆめでまんぞくしていたらいっしょうせせこましくおわっちまうぜっ」とのうないのぼくにどやされたので いうだけならただだしおねがいするだけしてみます
 ほんとうは「じゃ じゃあPFと5eのけんりをにほんでかいとってほんやくしてください」にしようとおもったのですが「いや いくらなんでもそれはちょうしにのりすぎだ」とのうないのぼくにさとされだきょうしました
 PFはうちゅうにすっとぶとかすごいてんかいがきこえてきていますが そのいっぽうでPUにてぎのうのせいりとうごうがていじされていたように よりせんれんされてもいいのではないかとおもいます なんだかんだでもうななねんまえのるーるですし(このじじつはけっこうだめーじがおおきいです)
 5eははつばいされてまだにねんめなのでかいはんははやすぎるでしょう もっとさきでもがまんします ただいちれべるじのばらんすがきょくたんだったり そのくせひくいきょういどにかぎってくそもんすたーやまもりだったり なおしてほしいところはいろいろあります れんじゃーがおおはばなてこいれをうけたのももっとよくなるところがあるるーるだったというしょうさではないでしょうか
 どっちもぼくのだいすきなげーむなので もっともっとたのしいせっしょんができるようおいのりしています さんたさんどうかおねがいします

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クトゥルフ神話TRPGヨタ話#83~クトゥルフ神話怪物図鑑~

 クトゥルフの新サプリ、『クトゥルフ神話怪物図鑑』が9月30日に発売されるそうですな。意外と近くてあせった。
 仮面ライダーAmazonの解説によると「野外観察図鑑(フィールドガイド)」の体裁を取り、クトゥルフ神話の神格・クリーチャーをカラーイラストで紹介、さらに緻密な生息地や分布、警告を網羅した『図鑑』の名に相応しい内容(と期待を込めて★×5)であると探索者及びKPならばハチミツを発見したグリズルの如くニヤピク必須の紹介がなされている。
 モンスター・データなら『クトゥルフ・モンストロム』でお腹いっぱい胸いっぱい、一生かかっても使い切れなそう(そんなマイナーな独立種族や神格を掲載されても)な分量を収録しておったが、その姿は文章描写のみに留められ、真贋のうさんくさい参考写真や関連物が小脇に添えられていたのであった。あのセンスはムチャクチャ好き(シュブ=ニグラスの項に載せられているウィルヘルム・レームブリュック作・『黒山羊』の知らない人が見たらそうですかと納得してしまいそうなそれっぽさを見よ!)だが、あらためてイラストで、それも大々的にカラーで悍ましくも名状し難い姿を紹介してくれるなら、これは新たなクトゥルフ神話TRPGグッヅとして必携の一冊となるでしょう。BRPだと分厚くてプレイヤーに開いて見せづらく、イラストもちょっと小さくて見づらいのよね。
 当然のことですけど、クリーチャーの外見と言うのはそれだけで問答無用の個性と説得力であり、絵面のみでシナリオを一本組ませるぐらいの破壊力がある(実際オレは3eのMMで外見から何本もシナリオを作った)。こういうところに力を入れてくれる点がD&DやPFをはじめとした洋ゲーは本当に羨ましい。日本になると市場規模が小さく単純にカネがないんでいちいちクリーチャー一体ごとにイラストなんて付けてられるかベッキャロウと言われると反論できないのだが、そんな中で迷キンやサタスペで一モンスターに一イラストを貫いた冒企はエライ!
 解説文を読んでいて気付いていたのだが、これはつまり『クトゥルフ神話図説』の現代版と思えばええのかな

 あの本も奇天烈なイラストとユーモアとウィットに富んだ文面(「ドールは惑星を荒廃される生き物なので、地球上で出会ったらすぐに関係当局に報告すべきです」とか小学生向けの夏休みの友的警告文が笑える。まずどこが関係当局なのか、そして当局に報告してどうにかなるのか)がサイモンとガーファンクル、チョコラータとセッコ、MIO(現在MIQ)と『怒りの獣神』のような相乗効果とハーモニーを見事に奏でる名著であった。文章の全てが出典元の作者のものではなくラヴクラフト先生の手によるものとなり、かつダーレス的神話観が丸無視されていたのも思い出深い
 手元にある一冊の奥付によると1994年、8月31日に初版が発行とある。実に22年前、その時を越えて同様のコンセプトで作られた書が世に放たれようとは、クトゥルフというコンテンツのしぶとさとファンの熱意、それにドッ根性にはたまらずシャッポを脱ぐグッレイト(ケ○ッグ)。『図説』も最早中古ショップでン千円で取引される稀覯書、持ってるだけでもステイタスだ。筆者はこの本を何気なく足を踏み入れた、まったくTRPGと関係ない古本屋で安値で売られているのを目撃し、値段をひとケタ間違えてるんじゃないのか、はたまたドッキリかと無意味に挙動不審になってしまった。チェーン店系の広く浅く、な古本屋でも意外とひと昔前、ふた昔前のTRPGが売っていたりするのかなかなか油断ができない(この間は年始にやったガンダム戦記が3500円ぐらいで売っていた。確かイエサブだと中古で5000円ぐらい。350円なら買ったかもしれない)恐らく引っ越しや進学など諸所の事情でTRPGをできなくなった若者が売り払った置き土産であろうが、とりあえず近くにカメラが潜んでいるとか発信機が取り付けられているとか新手のスタンド攻撃とかはなさそうだったので、グフグフ笑いながら確保したのでありますよ。あれは思えばTRPG人生において五指に入るほどの幸運であったな。まあ、後に同じ古本屋で『比叡山炎上』と『ダーク・エイジ』が並んでいるのを見て悩んだ末『比叡山炎上』の方を選んでしまうTRPG人生において五指に入るやらかしをしてしまうワケですが。

テーマ : TRPG
ジャンル : ゲーム

TRPGこぼれ話#289~能力値の役割の話~

 Unchainedローグ回で「きょうび命中とダメージで能力値が違うとかダッセー」などと吹いていたが、その昔は「命中とダメージに使う能力値が同じだとその能力値ばっかり伸ばすマンチ的思考が横行するのでいかがなものか」なんて考えたりもしていた。現在の効率厨極まる自分の姿勢を鑑みるに胸が痛む。
 言うてもそう考えたのは割とポンポン能力値が伸びるシステムを遊んでいた時の話で、世間一般のシステムがそう簡単に能力値伸びないどころかやりくりが大変なのに命中とダメージ分けられたりしたらやってらんないよ! と気付き、臆面もなく「命中とダメージに使う能力値は同じ方がストレスないよね!」と転んだのであった。
 てか実際そうだよな。3e系列で近接型ローグは仕込みが多くて大変だった。【敏捷力】が重視されるクラスであるが、【敏捷力】で殴るためには《武器の妙技》が必要、また持っていたとしてもダメージに使うのは結局【筋力】。それ故、火力は挟撃しやすくなることだし急所攻撃に頼らざるを得ず、3e時代だと案外多かったクリティカル・ヒットに完全耐性を持つ輩と出くわしてやる気がガシアス・フォームした近接型ローグも多いんではなかろうか。
 4eになってめでたく【敏捷力】で攻撃しつつダメージを出せるパワーが追加され、エッセンシャルではついにクラス特徴で常時【敏捷力】だけで攻撃・ダメージをまかなえるようになった。PHBのローグを見ると【筋力】への執着を捨て切れない様子が窺えて、3eから移行してきたユーザへの遠慮というものを透けて見ることができる。PFでも遅ればせながらUnchainedローグは“妙技訓練”によって限定的ながら4eのローグのような能力値の使用が可能になり、前に立つ意義がグッと増した。その一方で攻撃ボーナスの成長率やクラス特徴で純粋な前衛の火力職との差別化はちゃんと維持できている。ユーザの求める声あればシステムも応えてくれるものですな。何事も言ってみるものだ。ただ5eの技巧特性を見るに、クラスの役割とか重視される能力値とか必然性もなくそういうことを武器特性みたいに誰でも使えるようにすると非常によくないとも思った。まあ技巧特性の印象が悪いのはパック・タクティクス多過ぎと1レベル時のhpの低さと高い【敏捷力】にどいつもこいつもシールドを持ってるなど複合的な問題のせいだろうが……ってか技巧特性以外の問題の方が重いような気もする。
 その一方でUnchainedモンクのように【筋力】も【敏捷力】も重要だったりするクラスがさらに前のめりに【筋力】重視の攻勢クラスに生まれ変わったのを見ると、人生とはサハラ砂漠で狂った猫の反復横飛びを見るが如し、とスラッシュ禅問答してみたりするものだ。
 遠隔基礎攻撃も4eで【敏捷力】を命中・ダメージに使えるようになったが、PFは相変わらずで、かつ射撃武器に能力値を反映させるには、弓だとマイティ・コンポジット・ボウが必要。投擲武器なら【筋力】が乗るが投擲メインにしてるPCってあんまり見たことないな……《早抜き》がないと抜いて投げるのが面倒だしなあー。弓の場合は能力値より特技で攻めるのだ。5eでついに投擲武器まで【筋力】で投げられるようになるに至ったが、ここまでされるといらんお世話という気がしなくもない。
 攻撃とダメージに能力値が同じ、という程度ではさほど問題ではなかった。けれど、能力値に付随する役割によってはけっこう大変ンなことになったりする射撃の回で触れたようにダブルクロスは【感覚】が射撃の命中に使うのと同時に行動値に著しく反映されるため、【感覚】特化キャラが射撃を始めるとそらあもう大変だった。【感覚】が伸びればイニシアチブが伸びて移動力も伸びるとあれば、退き撃ちという戦術が生み出されたのもごく自然な流れであろう。【肉体】はドッジに使えるが攻勢超有利な3rdにおいてはさほどアドバンテージにならない……と見せかけて、ちゃんと《リフレックス》を組み合わせることができればハンパな攻撃ぐらい回避できると知ったので【肉体】派もなかなか侮れないかもしれん。高い【肉体】で得られるHPはべらぼうにダメージが出るゲームだけに焼け石に水なのがかなC。
 あ、思い出したけど3e系列は技能ポイントが【知力】と直結しているから、野獣とか【知力】が壊滅的な連中は技能周りがすごくヒサンなことになるんだったな……素で貰える技能ポイントも少ないし……ブサメンには優しくてもバカキャラには厳しいゲームだ。空気が読めない(【判断力】が低い)と意志セーヴ落して死ぬし。呪文に対する〈抵抗〉が【IQ】の六門世界でもビーストパワー溢れるめんめんは揃ってアーパーのため物凄く呪文に弱かった。あれは何とかならなかったのか。なりませんでしたが。フォートレスに進む道を許されるモンスターならなんとか……。
 ブレカナは能力値の割り振りはまあ納得のいく線であったが、Rにて秘儀魔法が消滅し、オービスが【希望】だけで食っていけなくなったのは「甘ったれんじゃねえ」ということでしょうか。
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 レジストがその代わりに【希望】になったのも違和感ナシ。そうなると戦闘だけを考えるなら攻撃に使う能力値と【希望】だけあればOK、数少ない技能は攻撃技能と〔自我〕さえあれば安泰だな! などとついほざいてみたものの、やってみると戦闘関連の技能以外1dしか振れないというのはリサーチでかなり死ねる(どうせ何やっても殺戮者と戦うことになるんだからどうでもいい、とかぬかす奴はブレカナ以前にTRPGに向いてない)ので、せめて〔知覚〕か〔隠密〕、〔交渉〕〔事情通〕のいずれかは2レベルにしておいた方が無難だ(体験談)。また【知性】は〔知覚〕と〔隠密〕に使えるので一見無縁に見えるグラディウスなんかが高くても無駄にはならない。〔知覚〕はともかく〔隠密〕を【知性】で振るのもちょっと不思議だが。ああ、無駄にはならないがデクストラは【知性】が高くても特技でそれを活かせるものが少ないという珍アルカナになっていたな。みんな〔錬金術〕を使わないどころか雷の杖で射撃もせず、《錬金連装》ばっかりしてるイメージがあるデクストラの癖に〔錬金術〕1レベルどまりとか貴様らそれでも「カブキのくせに〈芸能〉も取らないとは何事か」と説教した人種か! おれはコケにされるとけっこうネにもつタイプでな。
 話の腰がジャガッタ・シャーマンのようにベキッと折れたので元に戻すと、言われて気付いたのだがブレカナの能力値はちょっと不思議な関係にある。行動値が低すぎる装備ができないのは周知の事実であるが、行動値に関係するのは【反射】と【知性】で【体格】は関係ない。つまり重い鎧を着るにはムキムキマッチョではなく俊敏性や頭の良さが求められるのだ! あんだけ力任せなシステム(褒め言葉)でマッチョ否定思想を目にすることになるとはクソッなんて時代だ!
 命中とダメージで能力値が違うとかだせえよな、というか分けないで下さいお願いしますと痛感したのはSW2.0に他ならない。肉弾戦やっても射撃やっても命中には【器用度】が必須であり、モンスター・レベルが直に回避に反映されるシステムだけに成長のサボリは許されない。が、悲しい事にローグやレンジャーレベルがマトモに使えるビルドでもないと、命中以外でせっかく高めた【器用度】が使われる機会は殆ど無い。【敏捷度】は回避に使用するがこれまたモンスター・レベルが命中に直結しているシステム、どうせ回避できんならあってもなくても……と思っていると先制判定で負けて死ぬ。あとたまに移動力が追い付かず泣くハメになる。局所的にしか使わない能力値だけど捨て置くわけにはいかないというのは色々ムズ痒い。ちゅうかあのシステム、【筋力】も【生命力】も【精神力】も1点2点の差が大した影響にならないシステムだったな。【生命力】【精神力】は抵抗に関わるのでボーナスが伸びる域まで達すればまだうまみはあるも、【筋力】に至っては+6されたところでダメージが1点伸びるだけだし。武器防具の必要【筋力】には必要だが制約を満たすための能力値というのは、能動的な使い道と言えるのか。てか、基本的に素の能力値より技能レベルの方が重要なシステムだからか……
 唯一の例外は【知力】で、コレを伸ばすと呪文のかかりやすさもダメージも伸びる、っていうかあのシステム呪文職と前衛職で求められる能力値が違い過ぎるんよ。【知力】と【精神力】さえあればなんとでもなる呪文職に対して、前衛に進むとダメージと必要【筋力】のために【筋力】はいるし命中させるために【器用度】はいるしダメージに耐える【生命力】もいるし、精神抵抗のために【精神力】は誰にでも必要だし(しかもいい武器を持つには特技が必要)。ノーコストで戦えるんだからという言い訳もあろうが、結局練技でMP使ったりするしな、いやさ消費するリソースは同じなのに呪文職しかMP伸びないという仕様を俺は許さへんよ。呪文は防護点無視抵抗されても半減ダメージ、クリティカルが基本10って仕様にもな。ボス戦で一番危機を感じたのが打撃力でも特殊能力ではなく、PCも使える呪文、それもあからさまにNPC用の【フォース・イクスプロージョン】連発だった経験を思い返すとなおのことそう信じたくなるも、能力の話からズレてきたのでこのぐらいにしとこう。SW2.0のグチが長過ぎた。
 メタリックガーディアンではものがロボットものだけに操縦者の能力値をダメージや装甲に反映することはなかった。まあ、命中や回避に反映できるならダメージや装甲に反映できてもよさそうなもんだが……と思いきや、アルシャードも同様だった。スタンダードなRPGを自称(異論はあると思うが名乗るだけなら勝手だからな)していながら、ダメージや防御力に能力値を反映させないとはかなり思い切った仕様だ。一部を除いて戦闘能力は能力値ボーナスの平均を取っており(セブン=フォートレスにちょっと似ている)、一点突破を難しくしている。特定の能力値に依存するのを避けた結果だろうけど、これはこれで重要な能力値がどれかちょっとワカりづらくもある。ま、あのシステムだとスキルの取り方さえ間違えなければ、そこまで能力値にこだわらなくても大丈夫でしょうが。アリアンロッド2Eでもダメージや防御力に能力値は依存しない。FEARゲーの流行りなんだろうか(そういえばブレカナもそうだ)。アリアンの場合能力値が直に戦闘能力に反映されるが、1点にこだわるよりは、判定のダイスを増やせるスキルを優先すべきかと。またアリアンの場合【筋力】を使う戦闘能力はなんと移動力。思わずズッコケそうになるが、【筋力】が高ければ重い武器を持てる(こっちはマッチョならOKだ)し、【筋力】依存のスキルを【筋力】が高いクラスはちゃんと持っているから安心だ。
 能力値の分担は重要ながら細分化され過ぎるのも困る。細分化した結果重要度もへったくれもない能力値ができるとか。真・女神転生覚醒篇は実に10もの能力値があるが、PC作成から伸ばすことのある能力値はそのうち一握りだろう。具体的に置物になる奴を言うと魔力と知力と魅力と加護と直観と器用さ。って半分以上やないかい! 一応、伸ばす機会の少ない中でもさらに少ない順に列挙したが。器用さを伸ばすことがあるというのは、武器の制限のため。ぶっちゃけこれ以外で伸ばす意味は格闘系だとほとんどないので、やがてみんな素手に走るというのも納得。直観も射撃回避にしか使わないので基本的に捨てることになるだろうが、超能力、特にPKは直観一本で攻撃も射撃回避も高くなるため、あとは精神力(これは誰でも必須なので自然と高くなるだろう)さえあれば攻守にわたってスキが無くなる。問題はレベルが上がるごとに増えていく消費MP、これだけは泣き所である。ドリアン海王よろしくチャクラ・ドロップは山ほど買ってあげよう。加護は魔法防護点に関わるものの、相当高レベルの悪魔でさえ魔法防護点が20点チョイだったりするのを見ると、これは装備品で何とかする数値なんだなとプレイヤーが判断しても責められはしまい。魅力はサマナーでなければまず使わないが、使い道が仲魔に引き込むための会話という鳥獣用ポイントのため局所的も局所的ながらおろそかにはできない。また、直観・加護・魅力は戦闘には使わないがリサーチ中に求められる機会が多いという点で、全員が全員低かったりすると、ちょっと困るかも。
 リサーチに使うかもしれないというと知力もそうだけど、このシステムだと知力って技能取得の制限ぐらいしか出番がないもんで……魔界魔法以外にまず使わず、リサーチに使う機会もそうそうないであろう魔力こそ覚醒篇における置物オブ置物の能力値の座がふさわしかろう。一応、魔法防護点に反映されるのであるが、その目的なら加護を上げた方がもう少しいいことあるかも。流石に反省したのか、メガテンXだと半分に切り捨てられました。元から半分も必要な能力値が無かったんだからこれは当然の処置か。
 クトゥルフはPOWとEDUさえあれば、できればCONもあると尚良いというのがクトゥルフにおけるマンチの弁だと考えておりますが、世の中にはAPPを高くするためだけに振り直しをするプレイヤーもいるそうで、TRPG環境というのは様々だ。不必要な能力値は容赦切り捨てられ、最も不要であろうAPPに最低値が割り振られるためにD&D以上の超ブサメンが闊歩するのは当たり前、が筆者の知るクトゥルフなのですが。「これほどまでにAPPが意味を持つセッションは初めての気がする」とプレイヤーにのたまわれたのは伊達ではありませんぞ(自慢にならん)。

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