TRPGこぼれ話#299~TRPG的に見る0083~

 前回から派生した話。
 迷走ぶりではZガンダムとタメを張れる0083ありゃなんであんなザマになったのか? これもTRPG的に、キャンペーンとして考えてみよう。
 取りあえず意見が一致した点では最初にキャンペーンを始めたGMが引っ越しなどの都合で続けられなくなったので、別のGMがじゃあオレが引き継ぐわとやってみたら、なんか今までの路線と違う方向に行ってしまったという話。まあリアルの事情じゃ仕方ないよなー。きっとPCからも続けたいという要望があったからそうなったんだろうなー。
 そこからは同席した人の意見によると、コウがGMの想定していたシナリオの方向性とすれ違ったせいでああなったという。ニナがガトーを庇うシーン、あそこはコウがニナを説得するロールプレイを期待していたんだけど、コウがそれに乗るようなPLじゃなかったんでガトーがかっさらう結果になったと。まあ確かにコウは如才なく活性剤を用意していたり、巨大MA運用ルールを読み込んでいたりと恋愛ロールプレイよりデータ寄りのPLっぽかったが。戦闘でかち合ったガトーとの因縁ロールプレイは頑張ってたのを見るに、戦闘外で振られるとノれなタイプなんだろう。
 が、オレ的にはあのジオン持ち上げぶりを考えると、GMがNPCのガトーに感情移入して吟遊をカマしたという方がしっくりくるね。先代のGMから引き継いだ設定を踏襲していたら、ガトーを気に入ってしまってPCに見せ場を与えるより全部ぼくのかんがえたすごいNPCのガトーとジオンを持ち上げるための踏み台にしやがったねあのGM。アルビオンが後手後手に回ったのも、PCの出す打開策を悉く後出しジャンケンで潰していったせいだな。都合よくデンドロビウムのIフィールド発生装置が破壊されるとかも、命中部位をマスタースクリーンの裏でいじったから。前のGMが食えない敵役として出したシーマ勢なんてガトーにやらせたくない汚れ仕事の格好のスケープゴート。今時珍しい超正統派の吟遊GMだな!(25年も前の作品な上に筆者の偏見100%)
 一話の反応と齟齬をきたすニナとの関係も、「ヒロインがガトーを前にPC1になびくなんてあり得ない!」とGMが捻じ曲げた結果の矛盾と考えると納得がいく。何故かそこにいるヒロインがPC1よりNPCを庇って銃まで突きつけてきたらそら("゚д゚)ポカーンだわ。え、これ説得するシーンなの? それともヒロインもろとも撃つシーンなの? と
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 こんな苦み走った顔で必死でリアクション考えていたら、「あっそう、止めないならシーン切るね」と宣告されてブチ切れですよ。つまり何を言ってもヒロインはガトーを取ることになるじゃねーか、と察して。
 非難轟轟な最後のニナの笑顔、あれもガトーを退場させて美しく幕引きしたが流石にガトーが持ってき過ぎじゃ、と遅すぎた自制が働いたのと空気の悪さを察して、いやらしくPC1の顔色を窺い「ハイこてんぱんに負けたけど救済はありますよ」という演出故そうなったんだろう。そういう言い訳がましさって何よりプレイヤーの心情逆なでするんだけど。しかも、PC2のキースを登場させて全てを失ったコウに帰る場所がある、みたいなイイ場面で持ち上げておいてな。
 プレイヤー側の被害者はコウばかりではない。PC2のキースも弱気な相棒が成長していく様をだいぶ端折られていた、が、もっと酷い扱いの人がいる。PC3ぐらいで参加したモンシアなんか口うるさいけど面倒見のいい先輩役になるんだな、と思っていたらGM交代により見せ場を奪われ、「あれ? このまんまだとオレただの嫌な奴じゃない?」と不安がっていたら、待っていたのは将来的に破滅確定の組織(ティターンズ)の制服を手渡されるエンディング。キャンペーンのラストがコレですよ。PCの希望ガン無視して一方的に押し付けられたラスト。
 こんなキャンペーンに参加したら、お気に入りNPCを活躍させられて御満悦のGM以外は全員作業の目になって「お疲れ様でした」と棒読みで言った後感想戦もなく解散だな。むしろ解散した後、GM抜きのファミレスに集合のメールが出回り、夕飯を食いながらなあもうアイツ(GM)呼ぶのやめようぜ」「でもアイツ抜きって露骨にやるとカドが立つしなあ」「じゃあ別のサークル立ち上げようよてな会話がコウ・キース・モンシアの間で交わされていたのは想像に難くない。
 泣くに泣けないのは、用意されてるデータとか演出は吟遊であることを抜きにすれば出来が高水準であること。吟遊GMって自分の思い描く世界を再現する能力は往々にしてレベル高いからね。それ故「小説でも書いてろ」と言われるワケだが。
 メカデザ&キャラデザ、作画や演出は本当に超一級なんだけどナー……。

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TRPGこぼれ話#298~TRPG的に見るZガンダム~

 TRPG的にガンダムを見ると、Zガンダムはなんて恐ろしいキャンペーンなんだという話になった。
 ファーストがPC間の関係(アムロとブライトとセイラとカイって感じ)もつつがなく構築できたし、ライバルNPCとも最終的に和解といういい落としどころで先を想像させる終わり方だった。で、じゃあ前のキャンペーンの強敵がPC側にいたら面白くない? 時代もちょっと進めて、PC1は新顔を据えよう! てなこんなに面白そうで順当な続き物だったのに、PC1のカミーユがとんでもない狂犬だったんでとんでもないキャンペーンと化した
 だってですよ、GMポジでもPCポジでもいいですよ、アイツと同席した場合を想像してみて下さいよ。「名前にコンプレックスを持っている」という設定と聞いて、じゃあライバルNPCとの因縁を持たせるためにコンプレックスを刺激させる発言をさせてみたら、第一声が「じゃあそいつに向かって攻撃ロールします」ですよ。最低でも戦闘に入る前に
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 ぐらいのワンクッションを期待していたGMも他のプレイヤーもΣ(;´゚д゚`)エーッ! という顔になるよ! いるよなこういうGMや他のPLの期待している方向性とまったく逆のロールプレイで周囲を置いてけぼりにする奴! そういう奴に限ってPC1とか重要なポジションに居座ってんの!
 っていうかライバルに殴りかかるならまだしも、PC2のシャアに殴りかかるしなコイツ! 未熟な若者を導いてあげるいい先輩役と思って卓に入ったらなんかよくわかんない絡み方してきやがるんだもん! いくらシャアでも立場わかんなくて右往左往するよ! そのくせ「アンタ前回の重要NPCだからやることあるだろ」とか責任負わせてくるからエゥーゴの代表格やったりハマーンに頭下げたりと重責抱え込む羽目にもなるし。
 始末に負えないのは支離滅裂なロールプレイの癖に出目だけは異常にいい。ライバルNPCだったはずのジェリドは戦闘開始早々カミーユのクリティカル連発、GMのhp誤魔化しすら通じないレベルのダメージを叩き出しやがるもんだから出落ちの情けないイメージを植え付けられて。それでいて、絶対生死判定失敗する致死レベルのダメージを与えておきながら「抵抗すると無駄死にをするだけなのに、なんでわからないんだ!」とか言うですよ! 命中判定の出目を見てからロールプレイするのは許されるけど、ダメージの出目を見せつけた後でそのロールプレイはねえだろ!? しまいにゃみんな感覚麻痺って「何故そうも簡単に人を殺すんだよ!死んでしまえ!」とか言われても「あーそうだねー」ぐらいにしか反応無くなってきてるだろうな。
 出目もそうだがデータ的にもコミュニケーション技能には一切ポイントを振らず、全部〈目星〉と〈キック〉と〈マーシャルアーツ〉と〈操縦〉につぎ込むが如く超マンチ構成。担当するのは【魅力】のパラディン、しかも【魅力】担当がカミーユしかいないから全員が〈交渉〉はお前頼むぞと無言のうちに語ってるのに、技能ランクは〈騎乗〉〈呪文学〉〈知識:宗教〉(アンデッド識別に使うから)〈動物使い〉(〈騎乗〉にボーナス乗るから)ぐらいしか死んでも取らないの。一応〈製作:モビルスーツ〉を取っててキャラ付けかと思いきや、戦闘やアイテム作成で有利になるオプションがあるからという理由で取得してやがる。
 あいつの支離滅裂ぶりから発したキャンペーンの歪みは、最終決戦で物凄く実感できる。コロニーレーザーの攻防、百式VSジ・O&キュベレイ。あの時シャアは「え? なんでオレ前門のピット・フィーンド、後門のバロールみたいな状況になってんの?」と戦場にフィギュアを配置しながら困惑していたに違いない。そこにいるべきはずの最大戦力カミーユがなんか「僕シーンに出ません。出るとこじゃないんで」とか真顔でぬかしやがったせいでな
 意味不明の極めつけは、そのハマーンとシロッコとの関わり方。なんかシナリオのネタになりそうなハマーンとの因縁を結んでおきながら、それをシャアに全部投げておいて(だから前述のシャアが単騎でシロッコとハマーンを迎え撃つ無理ゲーに)、これまでそんなに接触の無かったシロッコに宿敵の因縁を結んで生かしておいちゃいけない奴みたいに噛みついてくるとかもうGMどうしていいのかわかんない。……まあシロッコに関してはGMがラスボスとして顔出しさせてたけど、思ったほどPCとラスボスらしい人間関係にならなかったという誘導ミスも感じるが……。
 そんだけやりたい放題やった挙句、GMがなげやりになって「あーわかったよ、君が見初めたラスボスと決着つけるエンディングにするよ、でもそれだけやったツケは払ってもらうかんな」というフリをしたら、これまでの置いてけぼりがウソのようにわかりきったロールプレイを最期の最期でしやがったこと。あまりにも期待以上にハマり過ぎて参加者全員が「ああーそうだね、そうなるよね。いやーなんかいいキャンペーンだった気がしてくるなー……」と惑わされたせいで、責めるに責められない。これまでの無軌道を全部帳消しにするぐらいのイイロールプレイ。いわゆるジャイアン効果。もしくは炎の転校生の戸影弟理論。
 いいなーこの始末に負えない狂犬PC1ぶり! ますますカミーユが好きになりましたよ!(前も言ったけどガンダムで一番好きな主人公) 密接に関わる立場じゃなければ、同じ卓でその奔放ぶりに呆気にとられつつ、キャンペーン最終回で飲まれるロールプレイを見て恐れ入りたい
 それに比べてジュドーはよくやったよ。実にソツのないPC1ぶりだった。ソツが無さ過ぎて他のPCのビーチャやモンドのアレっぷりが浮き彫りになったが。

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TRPGこぼれ話#273~ガンダム戦記レポート「ダイクンの亡霊」後編~

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TRPGこぼれ話#272~ガンダム戦記レポート「ダイクンの亡霊」前編~

 まさかのガンダム戦記レポート二回目だ!
 一年の内に二回もガンダム戦記やるとは思わなかった。

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TRPGこぼれ話#267~ガンダム戦記レポート「リメンバー・スリー」後編~

(ナレーション:故・永井一郎)
 人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。.地球の周りの巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。.
 宇宙世紀0079、地球から最も遠い宇宙都市サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に独立戦争を挑んできた。この一ヶ月あまりの戦いで、ジオン公国と連邦軍は総人口の半分を死に至らしめた。.人々はみずからの行為に恐怖した……。
(中略)
 宇宙世紀0080。この戦いの後、地球連邦政府とジオン共和国の間に終戦協定が結ばれた。

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TRPGこぼれ話#266~ガンダム戦記レポート「リメンバー・スリー」前編~

 5eキャンペーンに続くセッションレポート、今回はガンダム戦記だ!
 もっぺん言うぞ!(千葉トロン調) ガンダム戦記だ!
 ブレカナ・D&D・ガンダム戦記、とても2016年とは思えない記事群。

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アニメノ無チカラ#29~その他元祖SDガンダムの思い出~

 妙に印象に残っているのがNo.48ガンダイバー。最初に買ってもらったのがNo.2ZZ、時期的に考えて次は流石にNo.18武者精太 風雲騎馬スペシャルだったと思うが、多分その次がGARMSの海戦部隊って我ながらシブ過ぎる趣味。クリアパーツの水中ゴーグルのギミックに惹かれたんだと思うが。アンテナ基部を持ち上げて、この間に上げたゴーグルを挟むことができるのですが、この仕様のせいでアンテナがポロポロ落っこちるのが難点。
 筆者がSDガンダムに触れた頃は0080展開中で、アレックスのチョバムアーマーに何故か滅法惚れ込んでいた(既に重戦士スキーのケが見える)ものの、元祖(No.30)は無情の900円。敵役のNo.33ケンプファーで我慢した……が、今見ると無茶苦茶カッコイイなコレケンプファー好きというとニワカ扱いされるようけわからんガンダム界隈ですが、いやいやなんの、玄人のハートもガッチリ掴む完成されたカッコよさではないですか。ツッこまれるべきはあの時期のジオンMSなのに濁点が入ってないことの方だな。ケンプファーのキットは1/144にせよBB戦士にせよ原作と比べて水色が強く目に痛かったが、こっちはダークブルー(こっちも原作と比べるとかなり暗い色)でキメているところも好感触。黄色い部分を軟質パーツ差し込みで再現しているのだが、これがポロポロ落っこちるのが(以下略)。
 アレックスの外伝版、No.73ナイトアレックスにもチョバムアーマーのギミックは封印の鎧として採用されているんですが……今見るとアレックスの目が半眼気味で、なんかあんまりカッコよくない……当時は凄く精悍に見えたのに何故だ……No.70バーサルナイトガンダムもそうだけど、写真だと兜の庇が目に届いておらず、隙間ができてしまっているせいだろうか。またNo.70バーサルナイトガンダムは実際に手にした商品で、一部パーツがメタリック・ブラックという独自カラー。この黒がグッとたたずまいを引き立てる。鞘パーツはバックパック下の腰に取り付けられるのですが、これがポロポロ(以下略)。武者精太もそうだったが、どうも元祖の腰パーツはやたら落っこちた印象
 庇のギミックと言えばNo.94闇騎士ガンダムマークⅡ。ザビロニア帝国Ver.のアウトロー感が非常に好きなキャラクターだったけど、元祖で立体化してみると、庇がデカ過ぎて口元に下ろすと非常にカッコ悪い。どこかで見たことがある風体だと思ったらバカボンのパパだこれ! 円卓の騎士Ver.に対応させようとすると、どうしてもそうなってしまうのは仕方ないんですが……その代わり円卓の騎士Ver.は実に凛々しく再現度良好
 No.24にせガンダム(ザク偽装型)はこれが初の立体商品化? ガシャポンとどっちが先だろう(風呂敷マントに体育座りしてるのを持ってた)。24というかなり若いナンバーで、それもシリーズ展開から1年足らずで冗談企画から生まれた機体が商品化されるとはオドロキ。寸詰まりだった先輩ガンダムに比べてさらに短足気味で頭身低めな体型が可愛らしい。OVAに登場したり、後年ガシャポン戦士NEXT16で再来したり、と冗談企画の割には恵まれたキャラクターだった。作中の悲しい扱いに泣いていた彼もきっと草葉の陰で喜んでいることだろう(合掌)。射撃訓練のマトに使われたという設定を反映して……ではあるまいが、乱暴に扱ってもまったく壊れたりパーツが外れたりしない、驚異の頑丈さだった。
 元祖シリーズとバンダイのドッ根性を思い知ったのは、No.99ヘビメタガンダムNo.104スパークガンダム。前者は獅子舞のような物凄い量の毛髪、後者は二階堂紅丸よろしく逆立ったヘアースタイル、これを一体どう表現したのか。驚くなかれ、商品化にあたっては植毛という技術を使ったのだ! 子供用玩具に本気出し過ぎだ(植毛自体はNo.88獅子頑駄無が先)。おかげで取り扱っている時に静電気が凄かったり、パーツの間に挟まったりと色々大変だった。前年にスーパーファミコンも発売されており、ホビー業界の躍進著しかった時代の象徴ですなあ。
 ヘビメタガンダムのもうひとつの姿、ガンシャドウと戦いを繰り広げた(漫画『元祖! SDガンダム』より)No.105バウンティハンターグフは、ブルーのボディに入った複雑なイエローのパターンが獰猛な美しさを醸し出す、出色の逸品。今でも通じるデザインです。こちらにも金属製チェーンを導入した技術的な見所アリ。元ネタはターミネーターだったそうで、ガンシャドウもバットマン風であったし、『SDコマンド戦記II ガンダムフォース』はアメリカ暗黒街風な舞台だけに、洋画パロディが散見されますね(あっ、ジェイソンアッシマーなんてのもいたんだった。No.106ファイヤーブレイザーに付属してます)。
 元祖はシリーズ終焉を迎えたけれど、BB戦士は名称の変更もなくずーっと続いていたんですね。No.217ガンダムMk-II (ティターンズ仕様)を以前手にした時は、SDなのに驚異の12カ所可動、それでいて往時のBB戦士と違ってまったくバキッと逝きそうにない素材の頑強さには元祖を彷彿とさせられました。その昔耐久性のテストと称して火薬を仕込んだところ、BB戦士は木端微塵になったが元祖はあんまり傷つかなかったというアホ話を聞いたことがありましてな。あの元祖で発揮された技術力は立派に息づいていると思うと同時に、BB戦士に吸収されたっちゅうことは元祖はもう帰ってこない事をも意味しており、失われた歴史のラインへの一抹の哀愁を覚えたものです。

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アニメノ無チカラ#28~SDガンダムトイクロニクル1988-2015~

 BB戦士より元祖派だった筆者にとって買わずばいられぬこの一冊!

 小遣いというものを貰っていなかったから、最安値の480円(BB戦士よりもさらに高額だったし)でさえ買ってくれるのは年に数回、故に手にしたものよりオモチャ屋さんの店頭で眺めたり、同梱の折り畳みカタログで目にしたりしたものが殆ど。元祖はもちろん、千円を超えるガンダムクロスなんてウォーハンマーの活版印刷本か5eのマジックアイテム並の入手難易度(つまり普通に買おうとすると絶望的)、7000円にも及ぶ(当時で7000円ですよ!?)リアルタイプガンダムクロスに至ってはもうアーティファクト的存在。購入するとか手に取るなんざおこがましい、オモチャ屋さんの棚に鎮座ましましているのを畏れ多くも拝むのが精いっぱい。
 本体と同じように、カタログを大切に大切に保管して、時々取り出してその錚々たるラインナップに想いを馳せ、お花目(少女漫画におけるお花のようにパッチリとした目)でうっとりと溜息をついたりしていた日々を思い出します。想いを馳せることしかできなかったあの頃、新製品から既存品、高額品まで網羅したあのカタログは、本当に宝物だったねぇ(しみじみ)。本書はまさにその往年のカタログを彷彿とさせる全ての商品のオールカラー掲載なのですから、これは興奮するなと言う方が無理がありますよ。乳首の勃起を止められない。
 個々の商品の解説だけでなく、シリーズ全体の背景も当時子ゼルも子ゼルだっただけに初めて知る事情が多くて大変興味深い。当時は玩具流通とホビー流通が異なり、ホビー流通にBB戦士が乗っても玩具流通に乗せる商品がない状況を打破するために元祖が生まれたとか
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 な新事実である。勉強になるなあ。確かにNo.81のフューラーザタリオンは、完成品を手に取ってもプラモデルよりはオモチャーって感じのギミックの塊だったな。元祖はザク系列の商品が非常に少なく、純粋なザクシリーズはザクⅢしかないとかも言われてから気付いた。BB戦士でも早期に出てたし、あのザクⅢ押しはなんだったのだろう。逆シャア当時最新のザクだったからか? ギラ・ドーガはマラサイのラインが濃いし。ちなみにギラ・ドーガは元祖で出ていない。また、公式のバンダイの方でも情報管理と記録に混乱があったのか、発売時期と価格が詳細不明の商品も多いとことわりが入っている(玩具系サイトやコミックボンボンを参照している)。謎の欠番ナンバー7のパーフェクトジオング(ネットでもいまだに取沙汰されている)には金型が壊れたとか諸説あったが、本書では生産に時間がかかるせいで再生産ラインから外された説を採用している(巻末の岡崎聖氏が証言)。カタログによって名前があったり無かったり後発のカタログからは抹消されていたりするこいつは何者? と筆者も首をひねっていたのをよく覚えている
 初めて買ってもらったのはNo.2ZZガンダムだった。なんでZZを選んだのは覚えていない。多分、安かったからだろう。No.1νガンダムとこのZZを並べてみると……ぶちゃいくですね。正直な感想。No.11ガンダムMk-Ⅱ[エゥーゴ仕様]になるとそうでもないんだけど、初期の元祖のガンダム系列は、妙に顔が潰れていた印象。パーツの色分けが出典と大胆に異なるのもなんか微笑ましい。νガンダムは腕部が真黒だし、ZZはつま先でなく、何故か足の裏だけが赤かった。No.3ヤクト・ドーガ、No.4のザクⅢなんかは同じく若いナンバーなのに結構ピシッとしているのですが。No.8シャア専用ズゴックが既にプロポーションの完成形に至っているのを見るに、ジオン系は得意だけどガンダム顔は苦手だったのか?? 少し間を空けても、No.23コマンドガンダムの顔とか「!?」な出来だったりする。
 そういえば千円を超える商品なんてモンスターの巣を漁るか見習い魔術師を襲うしか入手手段が無かった、と書いたがどういう風の吹き回しかNo.18武者精太 風雲騎馬スペシャルは買ってもらえたのだった。本陣ベースにガン消しと同サイズの武者五人衆、緒羅四恩、暴留&雑魚(今考えるとこの2つが一番実用性高い)が付属、メッキ仕様の特別版は大興奮の逸品であったが、腰に付ける刀の鞘がポロポロと落ちて、業を煮やして強引に押し付けたら差し込み部がポキッと折れて、買ったばかりのそれも高額商品にこの仕打ち、泣くに泣けなかった苦い思い出がある。
 自分の金を持ち始めたようになってからは、900円台のちょい豪華な大型商品も買うことがあった。No.21サイコガンダムは原作通り図体が従来の商品の2倍近くのビッグサイズ。モビルフォートレス形態への差し替え変形も可能なスグレモノである。変形させて余った頭部と拳パーツは
今だ!!!2get
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄       (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ
 的なうつ伏せの胴体パーツにくっつけて、腹の車輪でコロコロ転がせる遊び心も素晴らしい。プレイバリューではNo.20スーパーガンダムが忘れ難い。Gディフェンサーと完全分離し、バルカンポッド、ビームライフル、シールドが付属されているのでMk-Ⅱ単品としても成り立つのが心憎い。このGディフェンサーも車輪付きで転がして遊ぶことが可能。ギミックもさることながら、Gディフェンサーのデフォルメ具合は神がかっていたと思うのですよ。900円台ではNo.69マスクコマンダーは絶対に外せない元祖を1つ選べと言われたらオレはコレ。造形、プロポーション、ボーナスパーツ、全てが完璧。SDとは思えぬごっつい高出力ビームスマートガンの重厚な造りには震えた。難点は肩のウイングが取れやすいのと、マスクの差し込み部分がポキッとすぐ折れることぐらい(←これ致命傷)。
 筆者が触れた初ガンダムだけに、元祖旧ナンバー最後のノーマルSD(そうだったのか)となったNo.77ガンダムF91はもちろん手に入れた。SDにも関わらずしっかり脇にヴェスバーを回せて、しかも伸縮ギミックまで搭載していたのは感動した。ルックスもイケメンで初めて手に取ったZZから隔世の念を覚える。しかしこの時期になると、手足を動かしたりするギミックは翳を潜めていたようで少々寂しい。
 GARMSや騎士ガンダム、武者ガンダムにプラットフォームを移して暫く経ってからの、新ナンバー筆頭となるNo.0001ガンダムGP01-FbNo.0002ガンダムGP02Aには、店頭に並ぶ商品がBB戦士メインになっていくのを危惧していた中(玩具流通だと定期的に再版されないらしい)、おおっ久しぶりのノーマルSDか! と惹きつけられた。GP01はグリグリ動くフルバーニアンだけでも楽しいが、それが取り付けられているコアファイターが差し替えなしの完全変形で、GP01本体に取り付けてフルバーニアンにしてもよし、コア・ファイターとGP01個別に扱っても良し、というバンダイ脅威のメカニズム。GP02はコレと言ったギミックは無いが、背中にマウントされたアトミックバズーカ後部とシールド裏のアトミックバズーカ前部を組み合わせた際の偉容は迫力の一言。マッシブな造形もGP02らしさをしっかりと再現。新ナンバーの胎動を実感させてくれた。
 ……ただ、このあたりから筆者の資金がゲーム方面に流れていったせいで、以後の元祖シリーズは殆ど追わなくなってしまった。今見るとNo.24V-dashガンダム(これもコア・ブースターに変形可能)が出ていたり、旧作を再版していたり、GガンダムやWガンダムも網羅していたりしたのね(シュピーゲルがカッコイイ)。今ではこれらは入手困難も困難、下手をしたらアーティファクトかそれ以上に希少な存在になってしまった。アーティファクトならデータが存在するんだから触れる機会もないわけではないが、最初から“ない”んじゃねえ……。勿体ない事をした。ミニコレクションも時期を逃したせいで結局手に入れられずじまい。そもそも本誌にさえ資料が足りず掲載できなかった非売品も存在するというのだから、失われた元祖の歴史の闇は深い
 元祖のみならず、冒頭で触れたガンダムクロスや海外展開商品など、本家以外のシリーズも見ていて楽しい。リアルタイプガンクロスのナイトガンダムは甲冑を外すとガンダムMk-Ⅲになるのだが、あの時期でMk-Ⅲを立体化していたのは珍しかったのではないか。現在の元祖直系の子孫と言えるSDXはひとつひとつを見るだけで心が燃える。
 現在筆者が直に目に出来た元祖商品は、中野ブロードウェイの4Fを歩いていたら組み立て済みのNo.70バーサルナイトガンダムが2倍近くの値段で、No.34ナイトガンダムが色褪せた箱の現品そのままに10倍近く……もしかしたら数十倍……の値段で売られていたのを見かけた、この2つ。付けられた値段にたちまち実家のオモチャ箱を漁って元祖シリーズを引っ張り出そうとする衝動にかられたが、何度か書いたように筆者はオモチャは壊れるまで遊ぶものと言うポリシーなので、パーツ全部が揃った商品はおろか、解体離散してパーツすら残っていないのが大半だったのでしたね(´・ω・`)

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