TRPGこぼれ話#281~適正人数の話~

 TRPG業界には「七人病」という言葉があると知った。
 それが何かと問うならば(問うならばー)、GMとプレイヤーで合わせて七人、一卓の人数にしては多過ぎるし、二卓に分けるには少な過ぎる人数を指すスラング……である筈。
 あらためてここ暫く遊んできたシステムを見回してみると、六人捌けるシステムというのは確かに今となっては珍しい。ソード・ワールドぐらいキャラクターが簡素なシステムならともかく、行動にせよデータにせよ拡張された昨今のシステムで六人が一時に集って何かするというのは相当に重い。
 迷キンのようなボドゲ的冒企ゲーなら、という考えもあるが、あれはあれでボドゲ的処理も軽くはないし、それにイベント表やらの演出が付いて回ると思うと案外負担は大きかったりする。クトゥルフの場合は生贄が増えるだけ、という考えは誤ったクトゥルフ観より発した思考なのでいくない。それにあれはほぼ完全な思考ゲーなので人が増えるとそれだけ相談決断の流れは滞りがちになるもんだ。
 6人取り回せるシステムというと、個人的な意見では六門世界2Eなんかが実はいいんじゃないかなあ、と思う。キャラクター作成の手間は少ないし、戦闘システムの抽象具合によって、できる・できないが割とハッキリするようになってるので、人が増えてもそれほど負担にはならないんではなかろうか。ただ、サモナーなどで召喚獣が加わってくるとやはり六人PCというのはちょっとゴチャゴチャし過ぎてくる。召喚獣を担当してもらうという手もあるが、あれはぶっちゃけ「ちょっと弱いPC」なので、その辺のコンセンサスは確認しておく必要があるだろう。あとは、5eもだいぶ軽くなったから、スクエア戦闘を取っ払えば割とイケるか?
 なお筆者が最大で抱えたことがあるプレイヤー人数は七人。D&D3eでやった。とにかく多くの人とD&Dがしたいという熱情に突き動かされて強引に回したんだろう。若かったんだなあ。
 D&D、Pathfinder、SW2.0のようなパーティプレイ前提のシステムは、大体が五人PCがベストではないか、というのが筆者の考え。この手のシステムは四人いれば回せるようになっているが、五人いると余裕もできるし多少の遊びも許されるので。むしろ四人だとキツキツでまったく遊ぶヒマがなかったりすることもしばしば山ドラゴン。逆に多くのFEARゲーのような個々人がピンで見せ場を作っていくシステムでは四人が上限、譲歩して五人か。三人でもできるが、ブレイクスルー要素のあるシステムだとややキツイこともある。
 冒企ゲーは前述の通り各人の行動にイベント表などの演出がヒモ付けられているので、案外四人がスムーズに回すのには適正ではないだろうか。迷キンで五人以上だと能力値がカブり出すのもあるが、人数が増える度に捜索の難易度もいっしょに上がっていくのがまたよろしくない(人が増えると出せるモンスターの数が増えるのはともかく)。もっと言えば迷キンだと四人ぴったりがベストだな。五人では多いがかといって三人に減らすと本当につらい(経験談)のでやめた方がいい。サタスペもかなりつらいな。サイフィクなら三人でも大丈夫かな?
 この「四人ぴったりがベスト」ゲーでは4eも挙げておきたい四職が揃って各人の役割がピタッとハマった時の快感と美しさはゲージツの域に達していたんだなあ、と今にして思う。賛否両論は付いて回る版だったが、狙っていたものを実現したという点では十二分に評価されるべきでしょう。まあ五人にして指揮役二枚の方が安心感は全然違うけどね。もしくは撃破役二枚でぶっ殺しにいくか。っていうか火力が留まることを知らないため、下手にPC人数が多いとラスボスが2ターンで瞬殺される肩透かしな事態が起きたりするから俺は四人を推奨する。
 特異な例として、番長学園!! のようなロールプレイ支援どころかロールプレイがあれば空を飛ぶことだって湖の水を飲み干すことだってできるようなシステムの場合は、私は三人PCが望ましい。疲れるからね。開始から一時間ぐらいは天地を揺るがすような爆笑を轟かせていたのに、終盤になると死にかけの墓荒らしのように気息奄々となったプレイヤー達が黙々と番長力の計算をしてるとか、何度経験したことか。また世の中にはエンゼルギアやルリルラのようにPCひとりひとりにヒロインが存在し、それをすべてGMが演じなければならないという恐ろしいシステムもありましてな。この響きだけでも恐ろしいが、PC作成時に「ボクのヒロインはこんな感じのキャラで……」とセッション開始前にプロモーションしないといけないところがまた恐ろしい。一体こんなシステム何人で遊べと言うんだ。ヒロインをPCに担当してもらえればまだいいが、それでも「俺がGMをするなら二人PCで一人はヒーロー、もう一人がヒロインでカンベンしてほしい」という知人氏の弁に私は黙って頷いたのだった。
 とか言いながらも、オレも知人氏もエンゼルギアでキャンペーンやったりしてんだけどね。

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